無意識の恋 Second stage   作:ミズヤ

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 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

 天狗に追われる真達。

 そこで菜乃花がやらかし、真は怯える。

 そこで文が現れ、真を(精神的に)追い詰める。

 そして紬に泣きつきましたとさ。



 それではどうぞ!


第44話 暗黒消去(ドルマ)

side真

 

 泣きながらも走っていたらようやく妖怪の山の終わりが見えてきた。

 

 守矢神社?なんか言ってたけどスルーしてきたわ。時間ねぇし。

 

 と、妖怪の山の終わりが見えてきたところで突然。

「雪」

 と紬が空を見ながら呟いた。

 

 つられて俺も空を見上げると、チラチラと雪が降ってきていた。妖怪の山の裏側ってこうなっていたのか。

 そして前方を見ると、一面真っ白な世界が広がっていた。

 先程まで緑の道が永遠と続くだけだったのに、そこには雪景色が広がっていた。

 

 今の季節は夏だ。季節外れの雪。

「少し寒くなってきたのう」

「そうですね。これならもっと厚着してくるべきでした」

 まぁ、向こうは夏なんだから分からない話でもない。現に俺もかなりの薄着だ。

 

 だが、俺は一応カーディガンを持ってきているので、それを羽織る。

 すると、紬が俺のカーディガンの中に入ってきた。

「こら紬。動きづらいから離れて」

 そして俺に抱きつく紬。だから、離れろ!

 

「だって寒いんだもん」

「さっきカイロ渡したろ」

 そう言うと紬はポケットからカイロを取り出す。

 

「その手があった!」

 本気で忘れてたのか?こいつ。

 

 だが、見つけたと言うのに俺から一向に離れようとしない。オイナゼサラニチカラヲツヨメル。

「いやね紬さん。動きずらいから離れてくれないか?」

「ムゥ……真のケチ」

「いや、ケチとかじゃなくて……」

 奇襲されたら即座に反応出来ないだろ。まぁ、その時は強制的に刀にすればいい話だが。

 

「海藤って色んな人に好かれてるよね?」

「いや、これは好かれてるって言うのか?」

 利用されてるだけだと俺は思うが。

 

「好かれてるよ海藤は。だって、海藤が呼べば皆集まってくれるじゃん」

 それだけが好かれてるって条件じゃないような気がするけど……まぁ、良いか。

 

「ふもとがもうすぐです。少し日も落ちてきたし、ここらで野営しませんか?」

 と妖夢が提案してきた。

 

 確かにそうだな。空もだいぶ赤くなってきた。もう十数分もすれば真っ暗だろう。

 

 だが、

「幻想郷での野営は危ないわよ」

 燐火の言う通りだ、

 

 平和な現代日本なら野宿をしてもなんて事無いけど、ここ、幻想郷は違う。

 幻想郷には夜に活動的になる妖怪が居る。しかも人喰いの奴も。だから危ないのだ。

 

 だが、そんなこともあろうかと俺はこんな物を用意した。

「それは……御札?」

 そう。御札だ。

 

「以前、人里に行った時に偶然見つけてな。しっかし、御札って買えるんだな。確かに博麗式よりは劣るようだが、少し霊力を感じるところを見るとちゃんと効果はあるようだ」

 まぁ、それでも足りない可能性はあるけどな。無いよりはマシってレベルで考えた方が良さそうだ。

 

「まぁ、それを等間隔に置いておきましょう。後はテントだけど」

 そこで皆が黙り込んだ。

 

 恐らく……みんな、

「テント、無い」

「無いです」

「無いのう……」

「勿論俺もないぞ」

 上から燐火、妖夢、妖忌、俺の順で無いことを主張した。

 

「ここは寒い。囲いがないとさすがに凍死するぞ」

 こんな雪も降ってるところで屋根も無しに寝たら次の日、目覚めない可能性がある。それだけは避けないと。

 

 そんな感じで皆で考えていると紬が一足先に降りていって雪を集めている事に気がついた。何やら凄く大きい雪山を作っているようだが……。

 

 すると疲れたのか紬は次に自分の霊力を使って雪を浮かせて途中まで作った雪山と合わせ始めた。

「何やってるの?」

 ふもとまで着いた燐火が聞いた。

 

「かまくらだよ。かまくらって雪で作るけど意外と暖かいんだよ」

 なるほどかまくらか。確かにそれだったらお手軽に出来るし良いかもしれない。

 

 そう思っている内にものすごい速さで雪山が出来上がった。

 あの広さなら俺達六人でも快適に過ごせるだろう。だが、

「紬。それ、どうやって中に入るつもりだ?」

「あっ」

 今更気がついたかのような声を出す紬。

 

 そう。紬が作ったのは入口も無ければ中に空洞がある訳でもない。ただの雪山だ。

 

「あの状態で中身をくり抜くのは普通にやるのなら至難の業ね」

 少し笑いを堪えながら燐火は呟いた。

 

 そうだった。こいつ、少し抜けた所があるんだった。

 

 さて、ここに龍生でも居れば簡単に穴を作れるんだが、俺の人選には龍生は居ない。

 

「まぁ、こんなことが出来るよ」

 そう言って燐火は雪山に向かって手のひらを向ける。

 

「《ドルマ》」

 そう言うと燐火は握りこぶしを作った。

 

 すると、一瞬だけ雪山が紫色に光る。

 

「じゃあ海藤。どこでもいいから刀で人が入れるくらいの穴を開けて」

 俺は意味がわからなかったが霊力刀を作り出し、人が入れるくらいの穴を斬った。

 

 すると中に空洞が出来ていた。なんで!?

 

「ドルマ。昔、ある人に教えて貰ったの。手を向けた先にある好きな範囲の物質を異空間に飛ばせる。ね?凄いでしょ?」

 まぁ凄いが、人間には使えないのか?俺との戦いの時に使えば勝てたと思うんだが。

 

「でも、お陰で中に入れるようになったからサンキューな」

「これで貸し借りチャラね」

 いや、お前に貸しを作った覚えは無いんだが?

 

 そして俺達は山のふもとで一泊することにした。

 

 文達は俺達が下山したのを見送ると戻って行った。




 はい!第44話終了

 やっと妖怪の山編終了です。

 それでは!

 さようなら

現在出てきているヒロイン(オリジナル)の中で一番好きなのは?

  • シャロ
  • 金糸雀優
  • 燐火(菜乃花)
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