それでは前回のあらすじ
遂に真達はスノーレストへ到着。
そしてこいしは自分の殻を破るため、勇気をだして一歩踏み出す。
それではどうぞ!
sideこいし
私は勇気を出し、無意識を発動させて物陰から飛び出す。
物陰から飛び出すと、意外にも出入口に立ってる見張りは私の存在に気がついていないようだった。
見張りなんだから全ての能力に対応出来るよう、能力無効系の能力でも持っててもおかしくないと思ってたんだけどね。
だけど、厄介な事には変わりない。
二人ほど立っているのだが、その二人で完全に道が塞がれている。
今のままじゃ、行っても必ずぶつかってしまうだろう。ぶつかってしまったら無意識を使っていたとしてもさすがにバレてしまう。
触れないようにしないといけないのにこのままじゃ出られない。
その時だった。背後からハンカチで口を押さえられ、耳元でなにかを言われた。
私はすぐには言葉の真意を理解できなかった。
だけど、私はすぐに答えた。
「分かった。協力するよ」
side真
さて、遂に乗り込む日だ。
スノーレストからは完全にキルタワーが見える為、やっとここまで来たと実感出来る。
形は塔が二本立っており、その間を何本かの渡り廊下で繋いでる感じだ。
そしてその麓には少しだけガラスのドームがある様だ。見えないが、この距離だ。霊力を少し飛ばせばガラスに当たると反射する。
恐らくその施設の中央に位置するのがあのキルタワーだ。
デスマウンテンから見た時はよく見えなかったけど、恐らくデスマウンテンより少し低いくらいの高さはあるだろう。
んでまぁ、キルタワーの入口に来たんだが……おかしい。何かがおかしい。
これだけの施設だ。見張りが居たとしてもおかしくない。
だけど、誰一人居ない。
その違和感は俺、燐火、妖忌しか気がついていないようだ。
紬は戦うのが苦手だって言ってたから警戒能力が俺達三人より低いんだろう。
「すんなり来れてしまった」
「え? 良くないですか?」
「妖夢……。お前は危機管理能力が低すぎる。ここは戦場だ。しかも敵のテリトリーだ。刺客が居ないのは不自然じゃろう?」
妖忌が説明すると妖夢も漸く気がついたようだ。
そう。俺達は中央のキルタワーに着くまでに誰とも遭遇しなかった。どうなっている?
するとタワーの入口に燐火と同じ様な服装でフードをかぶり、そのフードの隙間から緑っぽい銀髪を覗かせた人が立っていた。
敵かもしれない。と言うかここは敵陣、しかも本拠地だ。十中八九敵だろう。
そして近づくとその人物は語りだした。
「ねぇ、あなたの人生は何色?」
いつか聞いたような質問が飛び出してきて驚く。
これは燐火と初めて対話した時に聞かれた事だ。
「……赤……だな」
「そう……」
そう素っ気ない返事をした少女は俺達をスルーして隣を通って行った。
その時、俺だけに聞こえるトーンでそいつは言った。
「お願い……。組織を潰しちゃって……真」
その言葉に驚き、俺は後ろを振り返る。しかしもうそこには誰も居なかった。
誰だったんだ?
だけどなんか聞き覚えのある好きな声だった。
まぁいい。今はこいしを連れ戻す事が最優先事項だ。
「よし行くぞ!」
『おーっ!』
キルタワー西塔1階。
さすがにタワー内には敵が居り、何人か倒したものの、やはり少ない。
そして不思議がっていたその時だった。
真横から斬撃が飛んできた。霊力斬だ。
俺は咄嗟に霊力刀を作り出してそれを防いだ。
やっと思っていた通りのことが起こった。そうだろ? 俺達を潰しに来たんだろ? なぁ〜……。
「能封」
こいつの能力は俺を簡単に倒せる。俺の天敵みたいな能力の保持者だ。
斬りつけた奴の能力の無効化。
「分が悪い」
「そうかい。まぁ、俺にとっては真とか言ったけ? 小僧」
なんで一回確認したのにその名前を使わないんだよ。
「お前ほど俺と相性の悪いやつは居ないぜ?」
そうだな。
俺はいつも能力に任せた戦い方をしている。
だが、今回はそんなことをしたら一発アウト。ここは俺は引いた方がいいな。
そんなことを考えてると、妖夢が俺の肩を叩いた。
「ここは私が引き受けます」
確かに妖夢だったら元の技術があるから俺よりはやばい事にはならないだろうけど……心配だ。
元から俺一人の問題なんだ。
なのに他の人まで巻き込んで……。
「海藤」
燐火が突然俺の名を呼んできた。
「困った時は助け合う。海藤が教えてくれたことだよ」
そうだった。
焦ってたのかもしれない。こんな大事なことを忘れるなんて……。
困った時に助け合えるのが仲間なんじゃないか。
「頼んだ」
「そうじゃ。わしもここに居るから安心して行ってこい」
妖忌さんも残るようだ。これなら随分と安心出来る。
なんてったって俺の師匠が二人も残ってくれたんだからな。
そして俺、音恩、燐火、紬の四人で先に進む事になった……のだが、まだまだ先は長い。
side妖夢
おじいちゃんと共闘してあいつを倒す。
おじいちゃんは戦いの天才で、自慢のおじいちゃんです。なので負けるとは思いませんけど、真が渋ってた所を見ると相当な相手っぽいですね。これは心してかからないとこっちがやられる可能性がある。
「ククク……クククク……さて、お前らは俺に勝てるのか、楽しみだな」
はい!第57話終了
遂に戦いが始まります!
さて、真は果たして勝つ事が出来るのか?
それでは!
さようなら
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紬
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シャロ
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金糸雀優
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燐火(菜乃花)