それでは前回のあらすじ
バークとの戦いも終わり、真は永遠亭に運ばれる。
そこで治療を受けているとみんながお見舞いに。
そして彼方は治療が終わったら修行しようと言う。
そこで真が意気込んでいると彼方の謎の力によって意識を失ってしまうのだった。
それではどうぞ!
ここは……どこだ?
──ここはあなたの夢の中。
君は誰?
──名前は無い……ただここに存在しているだけ。
俺はなんでここに?
──私はあなたに伝えないといけないことがあります。
伝えないといけないこと?
──そう遠くない内にあなたの身に過去最大級の危機が訪れるでしょう。ですが、忘れてはなりません。あなたの周りには仲間がいるということを。
危機? それって一体?
──あなたしか出来ないことなのです。ここ、幻想郷を守るということは。
side真
俺は目を覚ました。
体を起こし、周囲を確認する。ここは……病院? 寝る前の記憶があやふやだ。
俺は何をしていたんだっけ? つい昨日の事なのに全く思い出せない。
記憶喪失って訳でもない。この世界が何なのかはハッキリと覚えている。──幻想郷だ。
「一体どうしたんだ」
そう呟いてると一人の人物が部屋に入ってきた。
「あら、お目覚めかしら」
「永琳……先生」
そうだ。俺は大怪我をしてここに運ばれたんだった。
「あなたの仲間達が心配していたわよ」
「そうか……心配かけたな」
「何せ一ヶ月も眠っていたんだもの」
「一ヶ月!?」
思わず声を張り上げたが、その声が頭に響いて痛い。
「安静にしていなさい。外傷はすぐに回復したけども体力がまだ回復していないのだから」
しかし一ヶ月か。そりゃ随分な間眠っていたようだ。心配もされるだろう。
俺もこいしが一ヶ月寝たきりになったとしたら俺は心配でどうなってしまうか分からないほどだ。
そう考えるとあまり無茶はするもんでは無いなと感じる。
「で、どう?」
「どうって?」
「記憶」
「どうしてそれを?」
俺は記憶が無くなっている素振りなんて一切見せていないのにそこを突かれ、驚いてしまう。
「彼方様が言っていたのよ。『シンは目覚めたら軽い記憶障害になってるかもしれない』とね。やっぱりなったのね」
俺は頷く。
永琳は小さくため息を着いた。
「とりあえず軽い記憶障害だから気を失う前とかの記憶が無くなってるだけなのだと思うから大丈夫よ。とりあえず退院してもいいけどくれぐれも安静にね」
退院させてもらえた。
「いや、軽くでも記憶障害の奴を退院させていいものなのだろうか……うーん」
まぁ、素人である俺には分からない世界ってのがあるのだろう。
だからなんとも言えないんだが、あの永琳が言うんだから多分大丈夫なのだろう。
そして今俺は紅魔館に向かっていた。
その時だった。
「あれ? 真じゃないか」
空から俺を呼ぶ声がした。
上を見てみるとそこには──
「よ、真。久しぶりだな」
魔理沙が居た。
魔理沙は俺を見るや否や俺の目の前に浮遊を解いて落下してくる。
すごい勢いで落ちてきたというのにスカートが一切裏返ってしまわない所はそう言うアグレッシブな所は昔からで慣れているんだなという所が伝わってくる。
「魔理沙か……」
「なんで残念そうなんだよ!」
いや、事実残念なんだ。
俺は病み上がりで今は静かに過ごしていたかったんだ。なのに騒がしい幻想郷代表みたいな魔理沙にばったりと会ってしまって正直なところガッカリしている。
俺はこれから紅魔館に帰ったとしてもベランダで静かに庭でも眺めながら紅茶でも飲もうかなと考えていた矢先の事件だから余計に。
「いやぁー。私さ、お前が入院したって聞いたから慌てて飛んできたってのにその態度はなんだよぉ〜」
「いや、俺は一ヶ月も眠ってたんだが、その間に来なかったのか?」
「……いやま? 俺も忙しかったわけだし」
「……動揺して一人称戻ってんぞ」
「おっといけね」
と言うか動揺すると一人称が戻るってベタだな。
「つまりお前は俺の事は一切心配していなかったというわけだな」
「だってよ、お前さ? 死んでも死ななそうじゃん?」
「つまりお前は俺をゾンビだって言いたいのか?」
「そう! それだ!」
「そこ肯定するんじゃねぇっ!」
何気に酷くね? 俺は腐ってねぇし普通に死ぬよ! 俺だって完全に不死身ってわけじゃないからな!?
って言うか病み上がりにツッコミさせるんじゃねぇよ。
「そうだ、この後一緒に弾幕ごっこしようぜ!」
「いや、こちとら病み上がりなんだが……」
「細かい事は気にするな」
「気にするよ!」
なんだよこのボケのオンパレード。俺はもう疲れてきたんだが。……もう解放してくれないですかね?
そして飛ぼうとしたその瞬間──
あれ? 視界がグラッとして……。
俺は一瞬だけよろめく。
「おい、大丈夫か?」
「ああ、大丈夫だ。ちょっと立ちくらみをしただけだ」
大丈夫だと俺は思っているが、体はまだ悲鳴を上げているのかもしれない。
まだ病み上がりだし仕方ないのかもしれないけどな。
「送っていこうか?」
「……そうしてくれるとありがたい」
そして魔理沙が跨った箒に俺も跨ると、魔理沙は地面を蹴り、飛んだ。
何度も飛んだことがあるが、今までに感じたことの無いスピードで思わず顔を
魔理沙はいつもこんな無理な飛行をしているのかと少し心配になってくる。
博麗神社に遊びに行ったら止まりきれずに突っ込むってのがありそうだな。と俺は思いながら流れる景色を眺めるのだった。
はい!第74話終了
今日、退院しましたが、真は軽い記憶障害を起こしてしまっていました。
次回、紅魔館に戻ります。
それでは!
さようなら
好きな神は?
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シャドウ