無意識の恋 Second stage   作:ミズヤ

99 / 285
 はい!どうもみなさん!ミズヤです



 それでは前回のあらすじ

「力を封印したよ」

「向かうか……俺の師匠になる人物、風見幽香のもとへ」



 それではどうぞ!


第76話 太陽の畑

side真

 

 俺達は太陽の畑へ来た。

 少し高い位置にある岡から太陽の畑を見ると俺の背丈よりもずっと高い向日葵が視界いっぱいに広がっていた。

 まるで小人になった気分だ。

「綺麗だね」

「そうだな」

 俺とこいしは並んで太陽の畑を見る。

 本当に綺麗な場所だ。管理している人は本当に花が好きなんだろうな。

「そうだね。いつ来てもここは変わらないや」

 紬は懐かしそうにそう言葉を零した。

 

 そう言えば紬は俺よりも遥か昔から幻想郷に居たんだっけか。

「そう言えば紬」

「ん、何?」

「ずっと気になってたんだが、俺らが初めて会ったのは香霖堂じゃん? いつからあそこにいたのかな? って」

「んー。ずっとかな? 私は人柱となって刀になる事が出来るようになってから暫くご主人を転々としてたんだよね」

 そこら辺の事情はまだ俺にこの姿を見せてくれていない時に霖之助さんから聞いた。

 なんでも凄い数のご主人を呪い殺したとか。

「あの森近 霖之助に会う前にも何人かご主人にあったんだけどね、みんな私利私欲。自分の事しか考えてない人ばかりでさ。私は争いの道具に成り下がりたくなかった。だから切った」

 人間と言うのは私利私欲の塊と言っても過言では無いだろう。だからその人達の気持ちが分からないでもなかった。

「でも真は違ってさ、いつも他人の為に行動したりさ、そんな奴らとは真反対でさ、思わず笑いそうになっちゃったよ。だってこいしの料理に当たって全身麻痺になっている最中にもこいしを守ろうと修行をするんだもん」

 笑いながら楽しそうに語る紬。

 改めてそう言われると恥ずかしい。しかもそれが全てバレていたってのがより恥ずかしさをアップさせている。

 刀になっていたからバレていないと思っていたのに。

 

「え、えーっとその……真?」

 すると真横でこいしがもじもじしながら俺に語りかけてきた。

「その、私を大事にしてくれて感謝してるよ。嬉しいなって。だけどね、私は自分の事も大事にして欲しいなって」

「こいし……」

 素直にこいしの心遣いが嬉しかった。

 ここ最近無茶ばかりしていたからだろう。久しぶりの穏やかな雰囲気に俺は涙が出そうになった。

 久しぶりに帰ってきた。そんな感じがした。

「ありがとな。これからはこんな無茶は極力控えるよ」

「しないとは言わないんだね」

「しなかったらいざと言う時にこいしを守れないかもしれないじゃないか。俺はこいしとこうやってずっと笑っていたいんだ。この為だったら俺はなんだってやる」

 そして俺はこいしの頭を撫でる。

 今日のこいしはいつもとは違う格好だ。白ワンピに麦わら帽子、破壊力抜群の服装だった。

 麦わら帽子を被った美少女と向日葵畑、とてつもなく絵になる光景だ。

 そして時折見せる照れた時に顔を隠そうと麦わら帽子を両手でつかんで押さえる仕草がたまらなく可愛い。

 

「あのー、お二人さん?」

「ん? なんだ?」

「いや、分かるんだよ? 分かるんだけど、目の前でイチャイチャされるとね」

 そう言われてやっと気がついた。

 あれ、もしかして俺達は今無意識に……? 無意識だけに。

「は、はぅ〜」

 こいしは顔を真っ赤に染めて必死に麦わら帽子で隠している。その仕草が可愛すぎる。

「いやね、分かるんだよ。今まで全然イチャイチャする事ができなかったからね。でも見せつけられるのは……ってまさか二人はそう言う癖でもあるの?」

「「ないっ!」」

 俺達はすぐに声を重ねて否定した。

 

 まずいまずい、今日の俺達は紬の事をすぐに忘れて自分達の世界に入ってしまいがちだ。

「あ、もしイチャイチャしたいなら言ってくれたら消えるけど?」

「要らないっ! そんな気遣い要らないから!」

 でも仕方が無いと思うんですよ。だってこいしが可愛すぎるんですから!

 

「まぁ、とりあえず見てるのはこれくらいにしてそろそろ向かおうか」

 紬はそう言って先導して太陽の畑へ降りていく。

「さて、行くか」

 そう言って俺も歩きだそうとしたその時だった。

「……っ! えい!」

 こいしに手を掴まれた。

 そしてその状態でこいしは顔を赤くして固まってしまった。

「え、えーっと……こいし?」

「ひゃい!」

 ひゃいって可愛すぎだろ。

「えーっとどうしたんだ?」

「その……手を繋いでて良い?」

「まぁ、良いけど」

 そう言うとこいしは満面の笑みを浮かべて歩き始めた。

 何だか今日のこいしは積極的だなぁ〜

 


 

「ここが幽香おねぇ様の家なんだけど……」

「おねぇ様?」

「……聞かなかった事にして」

「あ、うん」

 開始早々口走った紬は真剣な声色で聞かなかった事にしてと言ってきたので俺は聞かなかった事にする。

 何か色々事情があるのだろう。そこら辺の詮索はしない事にする。

 

 コンコンと扉をノックする。

 すると緑髪でチェクの服が特徴的な女性が出てきた。

「あー。えっと貴方達は?」

「あ、お久しぶりです!」

「ん? ああ、水無月のガキか」

「誰がガキですか!」

 二人の会話は何となく昔からの知り合いで気心を知っている仲だからこそ出来る会話って感じがする。

「んで、そっちの方は……古明地の所の妹と、貴方は?」

「あ、はい! 俺は海藤 真です」

「はいよろしく。私は風見 幽香よ」

 

 第一印象は優しくて紬と仲がいい人…………だったんだ。




 はい!第76話終了

 ついに幽香が登場しました!

 ここに来て新しく出すという。

 最近はオリキャラばかりだったのでこういうのも良いかと。

 しかし今回はいつもより佐藤多めでしたがどうでしたか?

 それと、今回の無意識の恋で今年の投稿は終了です。
 また来年でお会いしましょう!

 それでは!

 さようなら

好きな神は?

  • シャロ
  • 紅蓮
  • 彼方
  • シャドウ
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。