暗殺教室‐雪原のプリンスの時間‐   作:kuropon

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前回から大分間が空いてしまってすいませんでした!

修学旅行編のスタートです。


2話 修学旅行の時間 一時間目

磯貝「吹雪、班決まったか?決まったら俺か片岡に教えてくれ。」

 

 

転入してきた昼休み、E組全員で何人かのグループで話し合いが行われていた。さっき磯貝センパイに言われたが、班ってなんのことだ?

 

 

アツヤ「…班?」

 

渚「来週の修学旅行の班だよ。」

 

アツヤ「ああ、なるほどな。潮田センパイ、いいか?」

 

渚「いいよ。あと、名前を呼ぶときは『渚』でいいよ。」

 

アツヤ「…わかった。よろしくな渚センパイ。」

 

渚「うん、よろしく!」

 

 

そうして俺は渚センパイと握手をかわした。

 

 

殺せんせー「まったく、三年生が始まったばかりのこの時期に修学旅行とは!」

 

 

そんな声が聞こえ、その方向を向くと…

 

 

殺せんせー「先生、あんまり気乗りがしません。」

 

 

舞妓姿の殺せんせーがいた。

 

 

前原「ウキウキじゃねーか!!」

 

三村「舞妓かよ!!」

 

岡島「しかも似合ってるよ!!」

 

殺せんせー「バレましたか…。正直、君たちとの旅行が楽しみで仕方ないのです。」

 

渚 カエデ「アハハハ…。(苦)」

 

アツヤ「へっ…!」

 

 

――――――――――――――――――――――

~校庭~

 

 

烏間「知っての通り、来週から京都二泊三日の修学旅行だ。君らの楽しみを極力邪魔したくはないが、これも”任務“だ。」

 

岡野「ってことは、あっちでも暗殺?」

 

烏間「その通りだ。京都の街は、学校とは段違いに広く複雑。しかも君たちは班ごとに廻るコースを決め、奴はそれに付き合う予定だ。

スナイパーを配置するには絶好のロケーション。既に国が狙撃のプロを手配した。成功した場合、貢献度に応じて100億円の中から分配される。暗殺者向けのコース選びを宜しく頼む。」

 

全員「「「はーい。」」」

 

 

――――――――――――――――――――――

 

渚「修学旅行の班か…。」

 

アツヤ「今のところ、俺、渚センパイ、茅野センパイ、杉野センパイだ。七人班だから三人か。」

 

渚「カルマくん、同じ班になんない?」

 

カルマ「ん?オッケー。」

 

杉野「ええー、大丈夫かよカルマ。旅先でケンカ売って、問題になったりしないよな?」

 

カルマ「へーきへーき。旅先のケンカはちゃんと目撃者の口も封じるし、表沙汰にはならないよ。」

 

杉野「おい!やっぱやめようぜあいつ誘うの!」

 

渚「うーん…、でも気心知れてるし…。」

 

アツヤ「大変だなアンタらも…。;」

 

カルマ「んで?メンツは?渚くんと杉野と茅野ちゃんとアツヤと…」

 

カエデ「あっ!奥田さんも誘った!」

 

アツヤ「あと一人女子いるんじゃねえか?」

 

杉野「へっへー!俺をナメんなよ!実はこの時の為に前から誘っていたのだ!クラスのマドンナ、神崎さんでどうでしょう!?」

 

カエデ「おー!意義なし!」

 

 

これで七人揃ったな。しっかし修学旅行か…。昨日まで二年だったからな、分からなくて当然だな。

そう考えてると、神崎センパイが目の前にやって来た。

 

 

神崎「よろしくね、吹雪くん。」

 

アツヤ「ああ、よろしくな。」

 

ガラガラ

 

殺せんせー「一人一冊です。」

 

磯貝「なんですか?それ。」

 

殺せんせー「修学旅行のしおりです。」シュバババ

 

アツヤ「…!?」

 

三村「おもっ!」

 

前原「辞書だろこれ!!」

 

殺せんせー「イラスト解説の全観光スポット!お土産人気トップ100!旅の護身術の入門から応用まで、昨日徹夜で作りました!初回特典は、紙工作金閣寺です!」

 

アツヤ「どんだけテンション上がってんだよ殺せんせー。…あ、金閣寺できたぜ。」

 

全員「「「作るの早っ!!?」」」

 

――――――――――――――――――――――

 

~放課後~

 

 

アツヤ「さて、帰るか。」

 

神崎「ねえ、吹雪くん。」

 

アツヤ「…?なんすか?神崎センパイ。」

 

神崎「このあと、時間大丈夫?」

 

アツヤ「大丈夫ですけど。」

 

神崎「今から喫茶店にでもいかない?去年ちゃんとお礼できてなかったし…。」

 

アツヤ「去年…、ああ。別に大丈夫っすよ。当たり前のことをしただけだし。」

 

神崎「私がしたいの。ダメかな…?」

 

アツヤ「……わかったよ。そんじゃ、お言葉に甘えさせてもらうぜ。」

 

神崎「ふふ。///」

 

 

返事を返すと、神崎センパイの顔が赤くなっていた。

…まさかな。

 

 

中村「ほほう…。これは面白いこと聞いたなあ~…。」ニヤニヤ

 

――――――――――――――――――――――

 

~喫茶店~

 

 

神崎「改めて、去年は助けてくれてありがとう。」

 

アツヤ「別にそんな大それたことしたつもりはねえけどな。」

 

神崎「ううん。吹雪くんが助けに来てくれなかったらどうなっていたか…、本当にありがとう。」

 

アツヤ「…別に。///」

 

神崎「あれ?吹雪、照れてるの?」

 

アツヤ「なっ!?///て、照れてなんかいねえ!///」

 

神崎「ふふふ!///」

 

 

‐?side‐

 

 

中村「おうおう、神崎ちゃん完全に乙女の顔だねえ~。」ニヤニヤ

 

カルマ「この写真をアツヤに見せたら面白いことになりそう…!」ニヤニヤ

 

渚「まったくこの二人は…。;」

 

殺せんせー「ヌルフフフ!これはいい小説が書けそうですねぇ~。」ニヤニヤ

 

カエデ「いつからいたの殺せんせー…。;」

 

 

‐アツヤ・神崎side‐

 

 

神崎センパイとしばらく喋ってると、不審な奴らに気がついた。ったくしょうがねえな。店をでたら粛清してやるか。(^言^)

 

 

アツヤ「じゃあセンパイ、そろそろいきましょうか。」

 

神崎「そうだね。」

 

店員「ありがとうございましたー!」

 

 

俺たちが店を出ると、案の定連中がついてきた。そろそろ粛清するか。

 

 

神崎「どうしたの?吹雪くん。」

 

アツヤ「…いつまで着いてきてるんすか?センパイたちと殺せんせー。」

 

神崎「えっ!?」

 

ギクッ

 

 

俺がそういうと、中村センパイ、赤羽センパイ、渚センパイ、茅野センパイ、殺せんせーが路地から出てきた。

 

 

中村「え、えーっと…いつから気づいてた?」

 

アツヤ「店で神崎センパイが話してる途中です。」

 

中村「えっ、そんな前から…!?」

 

アツヤ「あと赤羽センパイ、その撮った写真は粛清のあとに壊してでも消させてもらいますからね。(^言^)」

 

5人「ヒィィィィ!!」

 

アツヤ「とりあえず、渚センパイと茅野センパイは無理矢理連れてこられたと思うので、除外。あとの三人には粛清してやる…!(^言^)」 スッ⚽️

 

 

そういって俺はカバンからボールを取り出した。

 

 

渚 カエデ「ホッ…。」

 

カルマ「ヤバい…!これはヤバい…!」ガタガタ

 

中村「吹雪は怒らせちゃいけないタイプだった…!」ガタガタ

 

殺せんせー「こ、こんな寒気がする殺気は先生も初めて感じました…!足がすくんで動けません…!」ガタガタ

 

アツヤ「……。」ニコッ

 

3人「…!?」ビクンッ

 

アツヤ「”エターナルブリザード“!!!」

 

3人「ギャアアアアアアアア!!!」

 

 

渚)こうして、アツヤくんの3人への粛清は終わった。…カルマくんたち、生きてるよね?

 

――――――――――――――――――――――

 

~修学旅行当日~

 

 

菅谷「うーわ…。A組からD組までグリーン車だぜ。」

 

中村「ウチらだけ普通車、いつもの感じだね。」

 

 

大野「ウチの学校はそういう校則だからな。入学時に説明したろ?」ニヤニヤ

 

高田「学費の用途は成績優秀者に優先される。」ニヤニヤ

 

田中「おやおや、君たちからは貧乏の香りがしてくるね~。」ニヤニヤ

 

 

アツヤ「チッ!だから本校舎の奴らは嫌いなんだ…!」ワナワナ

 

中村「ヒッ…!」ビクッ

 

カエデ「アツヤくん、抑えて抑えて…!」

 

?「ごめんあそばせ。」

 

 

声のした方を向くと、ハリウッドセレブの様な衣装を着たイリーナ先生が歩いてきた。

 

 

イリーナ「ごきげんよう生徒たち。」

 

前原「ビッチ先生、なんだよそのハリウッドセレブみたいな格好はよ…。」

 

イリーナ「女を駆使する暗殺者としては当然の心得…、いい女は旅ファッションにこそ気を使うのよ。」

 

烏間「目立ちすぎだ。着替えろ。どう見ても引率の先生の格好じゃない。」

 

イリーナ「堅いこと言ってんじゃないわよカラスマ!ガキどもに大人の旅の…」

 

烏間「脱げ!着替えろ!!」

 

イリーナ「……。」ビクッ

 

――――――――――――――――――――――

 

~車内~

 

 

あれからイリーナ先生は寝間着に着替えた。目立たない服はそれしかなかったのかよ…。

 

 

片岡「だれが引率なんだか…。」

 

磯貝「金持ちばっか殺してきたから、庶民感覚がズレてるんだろうな…。」

 

 

そして、ついに電車が出発した。座席が一人分足りなかったから俺はメンバーとは別の座席に座っていた。周りを見渡すと、なんか誰かが足りねえ気がする。

 

 

杉野「あれ?電車出発したけど、そういや殺せんせーは?」

 

アツヤ「あっ、あそこにいるぞ。」

 

 

俺が指を指した方向に全員が振り向いた。

 

 

渚「うわっ!?なんで窓に張り付いてんだよ殺せんせー!」

 

殺せんせー『いやぁ、駅ナカスイーツを買ってたら乗り遅れまして…。次の駅までこの状態で一緒に行きます。』

 

渚「はぁ!?」

 

殺せんせー「ああ、ご心配なく。保護色にしてますから。服と荷物が張り付いてる様に見えるだけです。」

 

渚「それはそれで不自然だよ!」

 

――――――――――――――――――――――

 

あれからは菅谷センパイが殺せんせーのつけ鼻を作って渡した。殺せんせー曰く、すごいフィット感らしい。俺はというと、今月発売されたサッカー雑誌を見ていた。

 

 

アツヤ「(ふーん…。今のサッカー界はこうなってんのか…。)」

 

?「吹雪くん。」

 

アツヤ「ん…?」

 

 

話しかけられたから振り向くと、神崎センパイと茅野センパイと奥田センパイがいた。声をかけたのは神崎センパイだ。

 

 

カエデ「私たち今から飲み物を買いにいくんだけど、なにか飲みたいものはある?」

 

アツヤ「…なにがあるかわからねえから俺もいく。」

 

カエデ「わかった。じゃあいこうか!」

 

 

俺は三人のセンパイたちと飲み物を買いに別の車両にある車内販売にいった。

 

 

ドン

 

神崎「あっ…、ごめんなさい。」

 

アツヤ「……。」ペコ

 

 

?1「あれどこ中よ?」

 

?2「たぶん椚ヶ丘だな。」

 

?1「へえ。頭のいい坊ちゃん嬢ちゃんばっかのとこじゃん。」

 

?3「だけどよ、なんかイケてなかった?今の娘。」

 

?4「一人マフラーしてたやつなんかクールですげえタイプだったぜ。」グヘヘヘ

↑男と気づいてない

 

?2「なあ、あの娘たちに京都でお勉強教えてやろうぜ。」

 

?5「ギャハハ!俺たちバカがなにを教えんだよ?」

 

?2「バカってさ、実は意外となんでも知ってんだぜ。」

 

 

 

アツヤ「……。」

 

 

なんか嫌な予感がするな…。警戒しとくか。

 




『次回予告』


修学旅行で京都にやってきた。ここで殺せんせーを殺すため、暗殺スポットを探す俺たちに、予想しなかったトラブルが…!

次回、暗殺教室‐雪原のプリンスの時間‐

『修学旅行の時間 二時間目』

てめえら、どういうつもりだ!?

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