気がつけば太陽賛美の時間が増えていた……
あ、ダンまちの方でブラボ×ダンまち作品投稿しました。あちらは完全に気まぐれ投稿なのでその辺はよろしくね
何事も面倒な事だ。
俺は一人そんな風に思いつつ竜王国の王都、その外壁の上を歩く。
宰相より案内された部屋で軽く仮眠をとった俺は、起きた後に諸々がめんど……アレんなってひとまずデミウルゴスに押しつ……丸な……任せて護衛をつけずにこうして外壁をフラフラしていた。
まあ、護衛をつけずにと言ったがデミウルゴスの事だ、ある程度離れたところに何体か
で、デミウルゴスに丸投げと言ってもちゃんとある程度の指示は出したからな?流石になんの指示も出さずに丸投げは上司としてどうかと思うし……丸投げって言った時点で上司としてどうかしてるが……いや、気にしない。とりあえず竜王国の願いは極力聞いてやるのがいいだろう。
つまるところ、恩を重ねる訳だが……まあ、重ねすぎはいけんがそこらはデミウルゴスが調整してくれるはず。
一家に一人デミウルゴス……いや、そんなにいたら混沌やわ。
それにしても呪術か……そりゃ確かにダークソウルじゃあ呪術も充分使えるようなビルド組んではいたが……
それはあくまでダークソウルの話。この身体は、ユグドラシルのネームレスのビルドは魔法何それわかんないじゃなかったか?いや……決して魔法が使えないわけじゃない……それでも攻撃魔法やら補助魔法やらなんかではなくアンデッドの一部が取れるような本当にちょっとした産廃呪いなもので…………
それ繋がりか?いやいや、まさか。
……モモンガさんにもしかしたら何か聞かれるかもしれないな。そん時は、まあ、うん、嘘を混ぜつつそれっぽい事を話そう。うん、それがいい。
────と、《伝言》か
『私だ』
『デミウルゴスでございます、ネームレス様』
デミウルゴス?何か問題でもあったのだろうか?
『どうした』
『ハッ、つい先程竜王国の宰相より最低限の望みが記された仮文書が送られまして』
『ふむ……?それでどうした』
仮文書が届いたというのは分かったがどうしたのだろう。まさか、とんでもないものでも書いてあったのか?
でもなぁ、デミウルゴスだし……デミウルゴスが連絡寄越すなんて逆に不安なんだが……。
『……実は、その、竜王国の女王を御身に捧げたい、と』
『…………ん?』
『流石に至高の御方の伴侶にするかどうかなどこの私の一存では決して決められる事ではなく……』
そ、そう来たかぁ。
ようするに政略結婚って事なんだろうが……どうなんだろうな。
リアルだと結婚は……してなかったな。いや、見合いとかそういう縁がなかったわけじゃなく、実家の方から見合いとかそういうのは来てたんだが元々こっちに来るつもりだったから適当にのらりくらりしていてなぁ…………にしても結婚か。
モモンガさんはきっと多分アルベドとかシャルティアとかとくっつきそうだが……ああ、いやモモンガさんヘタレだから二人みたいな超肉食系じゃなくて大人しい淑女が合うだろうな、ユリか、ユリだな。
んん、話が脱線した。
伴侶か……アンリ……。
『ネームレス様。どういたしましょうか』
『ああ……うん、まあ、構わん。流石に本妻には出来んだろうがな』
『ええ、あちらも正室までは望んではいないようですので』
『そうか。なら、任せる。デミウルゴス』
『ハッ、このデミウルゴスにお任せ下さい。ネームレス様』
そうして、伝言は終わり俺はまたフラフラと壁上を歩き始める。
さて、なんだったか……ああ、そうだ。呪術の事だ。
モモンガさんへの説明はともかく重要なのは俺が呪術を扱ったこと……そして、その時にあった変化、つまりは太陽の戦士。
ひとまずはあの騎士に会うのが一番か
『───』
む……
ふと、嘶きが聴こえたと思えば俺の近くに大きな影が降り立った。
視線を向ければそこには灰色の体躯をした巨竜。
元々はあのエロゲ鳥とのガチャ勝負での産物であったレベル八十台のそこそこ……微妙な課金アイテムによって召喚できる竜種。
せっかくだからと課金アイテムで見た目と名前を変えたが……こうして見るとやっぱりドラゴンはカッコイイな。
どうした
『───』
むぅ……
そのドラゴンがこうして犬猫のように顔を擦り付けてくるのは……なんとも言えんが……うん、まあいいか。
飛竜に応えるように鼻先を軽く叩いてやり────
「おお、貴公!!」
探そうとしていた人間があちらからやってきた。
赤い羽根が一枚刺されたバケツヘルムに鉄板鎧を覆う白布に太陽のマークを手描いた男。
つまりは太陽の戦士。そんな彼が手を振りながら俺が通ってきた方から走って来た。
俺はそんな彼を視界に入れてすぐに飛竜の鼻先を押す。
ほら、少し飛んでいろ
『────』
俺の意を理解してくれたのか、飛竜はそのまま翼を動かし壁上から飛び上がって竜王国の上空を飛びに行った。
それから二拍おいて、太陽の戦士は俺のもとへ辿り着いた。どうやら、飛竜がはばたいた際に生じた風圧に耐えていたのか若干疲れているように見えたが……。
「フハハハ!!先の戦いでも見たが、貴公もしや竜騎士なのか!?うーむ、ロードランでもアストラでも竜騎士は一度として見たことはなかったが……うむうむ、アレが相棒というものなのか!」
流石太陽の戦士と言うべきか、こうズバズバと来るな。
遠慮というものが無い……だが、うむ、ナザリックのシモべらやらと比べてみるとこうして遠慮無いのが俺としてはとても心地いい。
そういえば、確かにロードランには竜騎士はいなかったな。
いや、私は……俺は竜騎士では無い。アレは単純に俺の配下……うむ、配下だな
「ほう……!では竜騎士としての関係ではなく、純粋に竜が従っているのか……ううむ、それほどまでにネームレス殿が素晴らしいという事なのか」
……俺はそんな素晴らしい人間では無いのだが
「フハハハ!!そう卑下する事はないぞ!どんな悩みもあの偉大な太陽に比べればちっぽけなものだ!」
…………殆ど陽が沈んでるんだが?
それもそうだな。
と、また笑う彼に俺は軽く肩を竦めつつじっくりと彼を観察する。
太陽の戦士らしく細かい所はあまり気にしない、そしてロードランを知っている。この世界にロードランがあるのかどうかは分からないため、十中八九本人なのかもしれないが……ん?
……貴公、冒険者か?
「ん?ああ、リ・エスティーゼ王国で冒険者をやっていてな、見ての通りミスリル級冒険者と言う奴だ」
ほう……
つまるところ、彼は王国を拠点にしているのか……いい事を聞いた。
冒険者業の際に上級騎士の装備で会いに行くのもありか……
なら、いったい何処を拠点に―――
「……ネームレス様」
……なんだ、
彼が何処の街を拠点にしているのかを聞こうとした矢先、唐突に近くの影が蠢き申し訳なさそうな声が響いた。俺はそちらへ視線を向ける、無論流石にこんなところで自害だのなんだのされても困るため不機嫌そうな態度は取らず冷静に対応するのを忘れずに。
「デミウルゴス様からの御連絡で、じきに城にて宴を行うそうなのでどうかお戻り頂きたい、と」
…………そうか。ならば仕方がないか……そうだ貴公、宴には……?
「む、すまなんだ。俺はもうこの街から出て王国の方に戻る予定でな」
なるほど、だから俺を探していたのか。
俺は少し彼の言葉に納得しながら残念に思いつつ彼の横を通り過ぎる。
では、今日はこれでお別れとしよう。また、何時か会えたのならば酒の一本は馳走する
「おお、それはありがたい。では楽しみにさせてもらうぞ」
そう言って俺はやや早歩きで王城の方へと向かう。
ナザリックと違って待たせる訳にも行かないしな。
この件が終われば、まあ、仕方がないが帝国に行かないといけないししばらく彼に会えないだろうが……うん、まあ、そこは諦めよう。
もしかしたらモモンガさんの方が先に会うかもしれんな…………あ、そういえば彼の名を結局聞いてなかった、いやまた会った時の楽しみにしておくか。
「
「それは陰の太陽の使徒であろうとも、火を継ぐ者にでも、それこそ亡者達の王にでも……」
「いや、そんな事はどうだっていい―――なあ、貴公」
「俺を
太陽Y万歳
ゴブリンスレイヤーは見てても楽しいし読んでても楽しい。
ただ、ゴブリンスレイヤー作品は書けない。書いたら面倒な事になりかねん……ダクソよりブラボでやりたいし、だけどブラボ×ゴブスレの作品多いし……
あ、ところでモツ抜きって楽しいよね!
次回から王国編をやります
ボクっ娘勇者っていいよね。「直感で!」