やはり俺のエースコンバット6はまちがっている 作:アルファデッド
小町Side
私は時々京華にお話を聞かせていました。
何年か前に流れ星が空を満たしたあの夜があったことをあの時、
私はお兄ちゃんと沙希さんと3人でたくさんの願いを唱えていました。
地球の軌道上に入った小惑星ユリシーズが分解して粉々になり、地上に降り注いだ。
3人が眺めていた美しい流れ星の夜、隣国エストバキアには小惑星の破片が落下して彼らの経済基盤を覆した。
すぐにエストバキアで長い内戦が始まっていたことをニュースで伝えられた。
内戦は『将軍たち』の登場によって終結した。
苦境からの復興を願い、エストバキア国民にとっては『将軍たち』の軍政以外の道はなく、
ついにエメリア共和国へ侵略へ始めるまでになった。
エメリア軍は遠い西にあるケセド島まで撤退してしまった。
戦闘機パイロットである私のお兄ちゃんと沙希さんは家に帰ってこない。
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スーツケースを引っ張りながら他の人と徒歩で避難していた。
何も考えることが出来ないまま流れに従い、京華が乗っていたスクールバスが残骸となっている場所に着いたその時から
私は自分を失っていた。
鉄橋の近くにエメリア陸軍の戦車がおりました。
メガホンを持った人が立っていた。
戦車長?「急いで、急いで!
哀れな市民たちよ!
川の向こうにはまだ動いている鉄道が残ってて国境まで繋がっいる線路がある!
この鉄橋は敵が来てしまう前に壊さなきゃならねぇ!
さあ、急いで歩くのだ!」
私はここで燃え上がり墜落した戦闘機の亡き骸を見てしまった。
そのちぎれた機首に描かれたいた。
『KOMACHI』
私の名前だった。
そんな偶然があり得るはずはなく、その日いつも通り少し気だるそうな顔で仕事に向かって行ったパイロットだったお兄ちゃん。
ちぎれた機首には小町に似た羽根を生やした天使が描かれている。
それはお兄ちゃんが私の名前をつけた天使だった。
それを見てさらに心の中に空白ができ、気がつくと涙を流していた。
小町(お、お兄ちゃんなんで?・・・・)
時がほんの少し経って、私は列車に乗って2週間をくぐり抜けて国境付近の難民キャンプに辿り着いた。
掲示板に貼り出されたリストに私が知っている人が一人もいなかった。
難民となってしまった私の同胞が一台の小さなラジオに耳を傾けていた。
首都のグレースメリアからは敵国のプロポガンダ放送に変わっているのに、グレースメリアの全て敵の手に陥ちてしまっていた。
ラジオが置かれていた目の前の階段に座った。
ラジオ(敵)「・・・・・、近代的で美しい新市街地は被害が大きい。
しかし、城付近の旧市街地の被害は軽微なもので・・・・・・・)
私にとって雑音だったが聞いて分かったことは数多くの美術品が城内から消えて無残にも空になっていたこと。
ラジオ(敵)「哀れなグレースメリア市民の間には我々は善政を敷くものこそ、
我らエストバキア軍政府なのである。
スラム化した中央駅の前も物乞いをする子供達で溢れています。
そんな一人に聞いてみましょう。」
ラジオ(京華)「天使とでも踊ってな!」
私は聞き間違いも聴き逃しもしなかった。
あれは京華の声だった。
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グレースメリア中央駅
空爆によって一部が損壊していた駅に一編成の高速列車が到着し、杖をつきながらスーツケースにジュラルミン製のブリーフケースを持って降りた女性がいた。
エストバキア空軍中佐である平塚静はグレースメリアに到着した。
緒戦によって足を負傷して地上勤務に左遷されてしまうとは・・・。
平塚静は今、空軍諜報部の一員になっていた。
中央駅の天井の一部が落ちてそこから見える街はエストバキア国旗の下に甘んじていた。
平塚中佐(哀れな街だ。)
ここがクレーターが存在しないだけある意味幸運な土地であると思いながら歩いていた。
ちょっとして座る場所を見つけると座った。
スーツケースを椅子の後ろに置いて、ジュラルミン製ブリーフケースは手錠で繋がれているのでテーブルに置いた。
ポケットからタバコを取り出して、オイルライターで火を点けて吹かした。
そんな一服をしていた彼女に不穏な視線が忍び寄っていた。
タバコを嗜んでいると杖が地面に当たる音が聞こえてすぐに振り返るとスーツケースを貧相な少年に持って行かれた。
貧相な少年「天使と踊ってな!」
そう吐き捨てながら近くにいた警官だかMPに追われていた。
平塚中佐(私の着替えが・・・。)
平塚は着替えを失ったことをなんとか心の中に閉じ込めて落ちた杖を拾おうとしていた。
するとまた別の少年がブリーフケースを取られようとするが、残念ながら手錠で繋がれていた。
少しの引っ張り合いがあったが平塚の怪力によって余裕で取り返し、少年は大きく後ろに転がって何処かに逃げた。
平塚中佐(私は機密文書を渡せるほどのお人好しでないぞ。結婚してくれるなら考えないこともないが渡さん。
しかし、子供がこんなだったら痛ましく荒んだ街になったのだな。)
そう思いながら咥えていたものを携帯灰皿に入れて、また一本に火を点けて吹かしいた。
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間もなくして城を訪れた平塚だった。
杖を突く音を響かせながら荒れた王の間を歩いていた。
城の展示されていたはずの美術品も占領する前から略奪され、かつてここの市民が拠り所にしていた黄金の王と呼ばれた甲冑も宝冠も
跡形なく消えていた。
平塚は祖国にあって、それらの美術品が心を置く将軍たちに残念な報告をしなければならなくなった。
願掛けで置かれていただろうコインを拾ってしみじみと見た後に甲冑が元にあったはずの場所に置いた。
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ケセド島 某空軍基地 ブリーフィングルーム
「エストバキア軍の爆撃編隊がここケセド島 ヴィトーツェに向かっている
敵 エストバキア軍は我らの拠点であるカンパーニャ飛行場を爆撃して侵略戦争に終止符を打つ打算である。
敵の爆撃編隊は北方よりヴィトーツェへ接近中であ理、約15分で都市部に到達する見込みである。
迎撃部隊は地上レーダーとの連携をとって作戦を遂行せよ。
ヴィトーツェの陥落は我々エメリアの敗北という名の消滅を意味する。
直ちに迎撃せよ!」
「YES,SIR!!」
パイロット達が各々の機体に乗るためにバンカーに向かって走って行った。
八幡と沙希はヘルメットを着けて耐Gスーツをを確認してF-22に乗り込んで滑走、そして大空へと飛んで行った。
平塚静は軍服がとても似合いそうである。(勝手に想像してみた。)
次回もお楽しみにして頂けたら幸いです。