遅くなってすみませんでした!(>_<)
ではどーぞー!
紗夜に誘われて向かった階段を登って右側にある部屋。
どうやらここが紗夜の部屋のようだ。ちなみに反対の部屋には《hina》と書かれた可愛い看板がぶら下がっていた。
成る程…日菜の部屋か。
「どうぞ。ここが私の部屋です」
「お邪魔します…」
部屋の中は白を基調としており所々に紗夜と日菜の髪の色に似た薄い緑色のカーテンなどがいいアクセントとなっていた。
「そんなに部屋中をジロジロ見られると恥ずかしいのですが…」
「あぁ、すまん。なんか紗夜らしい部屋だなぁと思ってな」
「私らしい…ですか?」
紗夜は自分の部屋をぐるっと見渡して続けて言った。
「面白みのない…と言うことですか?」
苦笑しながら自虐気味に言ったので俺は慌てて否定した。
「そんな意味で言ったわけじゃない。…なんというか…ずっといても疲れないというか…落ち着くんだよ、お前と一緒にいるとさ」
そう言って紗夜を見ると顔を下に向けていたので表情は見えなかった。しかし耳元は赤くなっていた。
「つまり…弘人さんは私といると落ち着くということですか?」
ポツリと呟くように発した一言。
俺までちょっと恥ずかしくなってきたので紗夜と反対の窓側に体を向けてから答える。
「まぁ、そうなるな」
「そぅ…ですか」
次の瞬間、背中に軽い衝撃があった。
それと共にふわっとした香りが伝わる。
視点を下に向けると背中から回された腕が震えていた。
紗夜が後ろから俺に抱きついていた。
「…私もです」
「……私も?」
「貴方といるとこんなにも心が満たされて…。ギターだけ灰色の私の日々に貴方が色をくれたんです」
「…俺が?」
「…はい」
一度紗夜の腕をゆっくりほどいて向き合う。
紗夜は涙を流しながらも、今まで見たことないような笑顔を向けていた。
一瞬、あの日。仲直りした時の日菜と重なった。
…やっぱり双子だから笑うと似てるじゃないか。
紗夜が泣き止んでから落ち着くとギターを取り出してゆっくりと弾き始めた。
音楽はこれっぽっちも分からん俺からでも紗夜の演奏はひとつひとつの音がハッキリと聞き取れるような正確性のある演奏だと思った。
3曲弾いてから紗夜は手を止めて言った。
「どうでしょうか?」
「んー?上手かったぞ」
「…随分簡単な感想ですね」
思ってたのと違ったのかジト目で睨んできた。
「いや、ギター分からないからよ…まあ、聴きやすかったよ音がハッキリとしててさ」
「そうですか」
ギターをケースにしまうと紗夜は俺の横に座った。
…なんか近くね?
そう思っていたら紗夜が俺の肩にもたれ掛かってきた。
「さ、紗夜!?」
「…ダメですか?」
う、上目づかいかよ…。
「いいけどよ…疲れたなら横になったらいいんじゃないか?そうなれば俺は帰るし」
「…まったく、貴方という人は」
え?なんで気をきかせたら怒られてんの?
紗夜のぬくもりを肩ごしに感じながら窓の外を見る。
空はあの日紗夜と知り合った時と同じように綺麗な夕焼け空だった。
ここまで読んで頂きましてありがとうございます!
(*ノωノ)
次回はTwitterでのアンケート結果からあの子をメインに書いていくつもりです(‘ω’*)
これからもよろしくお願いします♪ヽ“(*´ω`)ノシ
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