天才少女に手を惹かれて   作:あまぽー

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お久しぶりですね。端末壊れたり仕事が多忙でと言い訳させて下さい(>_<)ごめんなさい

これからゆっくりですが再開していきますのでよろしくお願いします。


第36話 恋焦がれる姉妹と気づかぬ星と。④

日菜の提案により週末泊まることとなった。

 

てっきり紗夜が止めてくれるものだと思っていたんだがな…。

 

まぁ結果として宿題は全て出来たし、日菜の願いを聞いてあげるのもいいだろう。

 

黒板の古文をぼんやりと見ながらそう思っていると後ろから肩をツンツンと突っつかれた。

 

 

「ねーねー、お泊まりの件忘れてないよね?」

 

 

珍しく気をつかってか、日菜が小声で話しかけてきた。

 

 

「忘れてない」

 

「何して遊ぼうかなー?」カリカリ

 

「あまり疲れないのにしてくれよ…ん?」

 

 

珍しく日菜がノートを取っている?

 

羨ましいことに、この天才。俺が知っている限りではノートを取らない。

 

そんな日菜が珍しくノートを取っている。

 

一体どんな風に取っているのだろう?

 

やはり俺らとは違う独自の取り方でもあるんじゃないか?

 

 

興味が沸いた俺は後ろを振り返りチラリと日菜のノートに視線を落とした。そこに書かれていたのは……。

 

 

『☆弘くんの楽しい遊び方リスト☆』

 

 

「……」

 

 

うん、リストにまとめるのは見やすくなるからいいだろう。

 

問題はな?

 

弘くん『の』ってなんだよ!?

 

俺を遊び道具にするのか!?

 

大声でツッコミを入れたいがぁぁぁぁ我慢だ……!また課題を出されてしまう。

 

日菜が鼻歌混じりに真っ白なノートに丸っこい文字を並べていく。

 

 

①ピクニック

 

 

「オイ、どこにお泊まりに行くつもりだ」

 

 

小声で日菜へ指摘すると日菜は不思議そうに首を傾げながら答えた。

 

 

「えー?アタシのお家だよ?」

 

 

イラッ

 

耐えろ……。どこに家の中でピクニックする奴がいるんだぁぁ!!って言いたいが我慢だ。

 

 

俺が内なる怒りを堪えている中でも日菜は続けて書いていく。

 

 

②釣り大会

 

 

は?釣り?家で釣り??コイツの家にそんなのあったか?裏庭とか見てないから分からないが釣り出来るところあるのか?

 

 

「日菜、お前の家……魚いたりするのか?」

 

「いるよ!」

 

 

おお……。なら釣りは出来るな!

 

 

「冷蔵庫に鮭が入ってたなぁ~」

 

 

イライラッ

 

そりゃあいるだろうよ……!俺んちにもいるわ!!

 

ツッコミを抑えるに呼吸をするが乱れる。

 

 

「ハァ…ハァ…ハァ……」

 

「弘くん……?」

 

 

大丈夫……このまま、落ち着いて……。

 

 

 

「なんだか犬みたい!」ケラケラ

 

 

ブチッ

 

 

「誰が犬だ!お前だって気まぐれの猫みたいなくせに!」

 

「え?猫みたいに可愛いってことー?」テレテレ

 

「んそう言うことじゃねぇよ!」

 

「……ではなんで授業中に騒いでるんだ?」

 

「そりゃあ…え?」

 

 

声の主を見ると笑顔で教科書を手のひらでトントンと叩く古文の教師。

 

当たり障りのない回答で切り抜けれる……か?

 

 

 

「よ、世のなかは空しきものとあらむとぞ この照る月は満ち欠けしける……」

 

 

教師は笑顔で答えた。

 

 

「今は月など出でたらず。このをこ」

 

 

返しと同時に振り下ろされた教科書はやはり角。

 

的確に俺の頭へと当たった。

 

……いやね、俺も頑張ったと思うんですけど?

 

まだまだ忍耐力ないですかね?

 

日菜のぶっ飛んだプランよりも寺へ修行しに行くべきかと考えながら俺は痛む頭を押さえてペンを持った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




私の古文の先生はバイオハザード好きで、分からないのをバイオで例えてくれました。まぁそれが頭に入ったかどうかは別の話なんですけどねw

次回もよろしくお願いします!
感想とかも欲しいなぁ

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