僕がアイアンマンだ 〜I am IRON MAN〜   作:アリ新タ

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前回の1話がなんの確認もせずに投稿したため、誤字だらけでした。
今回はちゃんとチェックしたので大丈夫だと思います。
前回を修正前に読まれた方は申し訳ございませんm(_ _)m


1章【原作開始】
NO.2 メタルの入試試験


 〈メタル中学三年生、冬〉

 

 

 §§§

 

 

 

 メタルはヒーローを目指した。それは父親のスタークをヒドラという組織から救出するためだ。別にヒーローに憧れたなどという理由ではない。あくまで合法的にことを運ぶため、一時的にヒーローになろうとしたのだ。そこで、メタルとローズの5年間の出来事を話そう。

 

 

 まず、スタークインダストリーズは軍事産業をすぐに取りやめた。

 会社の後継はローズが継ぎ、心機一転ヒーローサポート会社に乗り換えたのであった。

 あの海外での大企業がサポート会社などと反対意見が多発したが、それとは裏腹に企業は大成功を収める。

 これにはローズだけではなく、メタルも会社の運営を管理し、ヒーローのスポンサー、スーツの開発を行い、その技術を買ったヒーローは多かった。

 さらにローズは当初より進めていたI・アイランドという島を完成させてその島の最高責任者となり、技術者としての地位を確立した。

 その他にもNo.2ヒーローエンデヴァー、ベストジーニストを初め、日本に限らず国境を越えて世界中のヒーローとコネクトし、あっとゆう間にスタークインダストリーズはヒーローサポート会社の頂点に君臨することになった。

 

 

 なぜメタルがヒーロー活動の前に会社を発展させることに集中したのか、それは単純に10歳ではヒーローになれなかったからだ。

 高校のヒーロー科に入るため、その為にはまず軍資金を稼ぐ必要があった。

 それは、もちろん学費の為ではなく、スーツの為だ。

 これは、メタルは父の設計図にあった、いわば『パワードスーツ』を完成させるためであった。

 

 スタークの設計図はスターク自身でも完成できなかった兵器の数々が載っていた。

 メタルはケースを時間をかけて開き次々と兵器を開発していったのだ。

『パワードスーツ』もそのひとつだ。

 元々は最強の武装軍隊を作るつもりで考案したものらしいが、動力源や、操縦することがそもそも困難なため、見送られていたものだった。

 しかし、メタルはそれを実現した。

 動力源は自分自身の個性で代用し、困難だった操縦は、メタルが独自に生み出したAIを使い、全ての技術面をクリアした。

 

 資金にスーツ、ヒーローになるための準備をすべて終えたメタルは今どこにいるかと言うと、そこは雄英高校であった。

 

「やあ!愛杏・S(スターク)・ローズ君!!愛杏・S(スターク)・メタル君!!」

 

 今、彼ら兄弟の目の前にいるのは、小動物であった。

 この小動物の名は根津、個性『ハイスペック』を持つ動物でありながら雄英の校長となっている人物……動物である。

 そしてこの5年で愛杏兄弟の名前にミドルネームがついた。

 父、スタークの名前を受け継いだのだ。

 

「お久しぶりです校長。7、8年ぶりでしょうか。俺が雄英を卒業したのがつい最近に思いますよ」

「はは!全く君たち家族には驚かされるよ。ローズ君は雄英サポート科首席で卒業。翔子くんは普通科首席卒業。スターク君は経営科首席卒業。まったく校長として鼻が高いよ」

「いえいえ、自分はそれほどでも、母なんて体育祭で普通科初の優勝をするくらいですし、それよりメタルからも挨拶を」

「お久しぶりです。根津校長」

 

 根津校長と愛杏家はスタークがこの学校にいた頃より交流があり、スターク、翔子、ローズは雄英の卒業生だ。

 ローズは元々父の会社を継ぐより、独立してサポート会社を設立する予定だったため、父とは別にサポートに入学したのだ。

 色々な事情により、スタークインダストリーズ自体がサポート会社となり、ローズは会社を日本から太平洋にある島に移し、その莫大な経済力で、 I・アイランドを作ったのであった。

 

「で、今日は雄英高校の寄付金をいただける話だね。ぶっちゃけこちらもギリギリでね、卒業したヒーローからの援助金だけだと限界なのさ」

「ええ分かってます。ただ、もうひとつお願いがあって……」

 

 元々雄英とのコネクト作りで寄付金の話があったのだが、軍事産業であったスタークインダストリーズが急にサポート会社に変え、いきなり雄英に援助するというのは変なゴシップを書かれて雄英の評判が落ちかねない。他にもアメリカ軍の圧力などもあり、先延ばしにしていたのだ。

 今では数々のヒーローの支援をしているスタークインダストリーズはサポート会社の頂点に君臨したので雄英に攻撃はかけられないだろうと寄付金の話が回ってきたのだ。

 

「僕から話すよロズ兄、単刀直入に言います根津校長。僕を雄英ヒーロー科の生徒にしてください。推薦合格者として」

「ん?どういう事だい?」

「言葉通りです」

「入試試験はしないのかい?」

「いや……実は……」

 

 要は受験日に日本にメタルがいないのだ。

 メタルは中学生ながら様々な仕事をしている。会社の運営、機械の開発、そしてあI・アイランドにある学校の特別教師としての指導だ。

 メタルの指導力は中学生にして、そこらの教授などをはるかに越しており、メタルが中学を卒業するまで指導の予約がすぐにいっぱいになったほどなのだ。しかもその指導相手は子供の生徒ではなく、世界中の有名大学の教授達にである。

 しかしこれらはローズの作った I・アイランドだからできることであり日本では法律上出来ない。

 I・ アイランドがひとつの独立したローズの私有地(島)だから可能なのだ。

 そして、その教師としての仕事が三月いっぱいまで埋まっており、よってメタルが日本にいられるのはこの日だけなのだ。

 あらかたの説明が終わると根津は首をかしげて悩む。

 

「うーん、スターク君の息子なのでそれくらいはと言いたいのだけど、もう推薦枠は4人で埋まってしまっている。君だけを優遇するわけにはちょっと難しいかな。正直ヒーロー科で入学させてあげることはできないことは無いけど、ヒーロー科は実力がものを言う。最悪の場合は命に関わるんだ。それに入学した時、君がコネで入ったことも知られるだろう。周りからの反感もあるのさ」

 

 根津もかつての教え子の子供、さらにメタル達の事情も知っている身としては何とか譲歩してあげたい所なのだがヒーローに育てる以上、最大限の責任を持たなければならなかった。

 

「ヒーロー科は雄英だけじゃないから海外のヒーロー科でもヒーローにはなれるけど」

「ダメです」

 

 根津の解決案をメタルは即座に否定する。

 

「僕は雄英以外に入らない。コネだろうと周りの扱いがひどかろうと大した問題じゃない」

 

 メタルには変なプライドは捨てていた。

 父が今のメタルにとっての絶対であり、同じ高校に入るのは彼の中で確定事項なのだ。

 たとえそれがコネという汚い手でも。

 

「それでもね………」

「要はヒーロー科に見合うだけの力がいるんでしょう?」

 

 そう言うやいなやメタルは席を立ち、ついてきてくださいと言い、根津とローズを連れてとある所に移動した。

 根津は少々混乱したが、ローズがとりあえず弟について行きましょうと、素直について行く。

 学校から出た三人は敷地内に止まってあるローズとメタルが乗ってきたリムジンに乗車する。

 

「ハッピー。今からここに向かってくれ、それほど遠くない」

「分かりましたメタル様」

 

 ハッピーとは元々スタークの部下だったが事件以降、メタルの専属の執事兼運転手兼助手となったのだ。

 二人はまだ頭にハテナがある状態でとりあえずついて行く。

 ハッピーが車のエンジンをかけくるまを発進する。

 

「メタル。そろそろ所を教えてくれてもいいんじゃないのか?」

「大丈夫、もうつくよ」

 

 

 §§§

 

 

「ここって……」

 

 メタルが根津とローズを連れてきたのは雄英に数多く配置されている演習場のひとつ。

 雄英の主体はヒーロー科、そのための訓練施設が多数存在する。そしてここは主に都市部に出現するヴィランを想定した演習場である。

 なぜここに来たのかと言うと、根津は察しがついていた。

 

「メタル君、ヒーロー科の入試知っていたんだね」

「ええ、要は純然たる戦闘力のいるんでしょう?根津校長には俺の個性の情報って小六で止まってんですよね」

 

 ヒーロー科の実技入試は仮想(ヴィラン)とのシンプルな戦闘だ。オールマイトが平和の象徴として存在し年々の犯罪率の低下に貢献しているもののヴィランの存在が耐えることは無い。最低限度の戦闘力がヒーローには必要なのだ。

 

「準備は終わってるんでしょ?すぐに開始してください。その試験今受けるんで」

「いや、だって君の個性は……」

 

 根津の知っているメタルの個性は『金属』。体の8割が金属で出来ている。ただそれだけの個性だ。母、翔子の『金属』の個性が派生した個性で、過去にもこの個性がメタルの先祖にいたらしい。

 体の皮膚も特殊な金属で覆われていて、ちょっと頑丈なだけだ。『硬化』などの個性には遠く及ばない。かつて翔子が全身を合金にしてヒーロー科の全生徒をボコし、体育祭で優勝するほどであったが、メタルにそんなことは出来ない。

 そうこれが根津の知っているメタルの個性だ。

 

「その自信満々の表情、何かあるみたいだね。分かった。特別に許可しよう」

「ありがとうございます根津校長」

「ただし、通常の試験時間の10分を5分に短縮、仮想(ヴィラン)の数もこちらで限定、得られるポイントはピッタリ70。満点で推薦扱いの合格としよう」

 

 メタルは根津の出された条件を聞くとフッと軽く笑い、中学生にして完璧に着こなしているスーツを勢いよく脱ぎ、ネクタイを外し始めた。

 

「3分でいいですよ」

 

 

 §§§

 

 

 根津とローズはモニタールームで、ストレッチしているメタルを眺める。

 

「ローズ君は分かるのかい?彼が仮想(ヴィラン)を倒せる方法を」

「根津校長も知っての通りあいつの個性は戦闘力ほぼゼロ、だけどそれは今までのメタルだ。あいつは何もラボにこもりっきりのガリ勉じゃないですよ」

「それは気になるね。だけど70ポイントは並大抵の事じゃない。しかも通常は10分のところを彼は3分だ。競う相手がいないからって並大抵の事じゃないさ」

「まぁ見ててくださいよ。初っ端から度肝抜いてくれるんで」

 

 弟の自信と同じく兄のローズもメタルを信じている。あの日以来メタルの努力を1番感じているのはローズだ。中学生になった3年間、数ヶ月でAIを開発した。1年目でパワードスーツの有人飛行に成功した。それからもローズが嫉妬する程のものを数々作っていった。

 

(お前の努力は俺が1番知ってる。見してやれメタル!)

 

 ローズと根津の話も終わりメタルの特別入試試験が始まる。

 

「んじゃ、始めますか」

 

 

 

『メタル君準備はいいかい、それでは試験…………スタート!!!』

 

 その合図とともにメタルは『個性』を発動する。

 メタルは足と手からエネルギーを噴射し空を飛んだのだ。

 ここに訂正しておくがこれは決してメタルの『個性』が変わったわけではない。強いて言うなら()()したのだ。

 たったそれだけの事なのに根津は驚愕していた。飛行、それはヒーロー社会にとって喉から手が出るほど欲しい能力だ。戦闘訓練中に言うのはなんだがヒーローは救助も大きな仕事だ。小回りのきく飛行があれば迅速な救助が可能となる。

 

「お、驚いた。どういう原理なんだい?」

「あいつの個性は間違いなく『機械』だった。だがあいつは自分の体を改造しちまったんだ。自分で腹を開けてるとこ見た時はビビりましたよ。そんで体を色々変形できるようにしちまった。そして1度変形したら自動で脳が登録していていつでも変形することが出来ちまう。あいつの個性はもう『機械』なんかじゃない。『ロボット』だ。飛行は序の口でバイクになったりドリルを出したり挙句の果てには……おっと、これは見た方がいいな」

「そ、それは末恐ろしいね。そんな『個性』の使い方が出来たのか……災害救助じゃ引っ張りだこじゃないか」

 

 メタルは急上昇し、演習場を見渡せる所まで到達したところで止まった。

 

「寒っ、えっと仮想(ヴィラン)の位置はっと」

 

 メタルはあらかた密集している仮想(ヴィラン)の位置を確認するとそこ目がけて急降下を開始する。そこで両手からキーンという音が鳴り響かせる。

 

「さっさと終わらぞ。リパルサー・ギア!!」

 

 リパルサー・ギアそれはメタルの戦闘する時のメタルの状態だ。ちなみに体を乗り物のように変形するのはマシン・ギアという。

 メタルは中学生の時に4つのギアを開発したのだ。

 

「ピストル・レイ!!!」

 

 手からビームを発射した。

 文字通りピストルのようにレーザーを放ったのだ。くどいようだがメタルの『個性』は変わっていない。

 これもメタルが自信に流れている特殊なエネルギーをレーザーの如く放てるように改造したのだ。

 特殊なエネルギーとは、機械の体を動かしている動力源を利用したのだ。

 色々なレーザーを研究している大学やら科学者やらの研究結果を買収し、実際にレーザーを使える個性の人を雇って独自に研究した結果、自身の手のひらからレーザーを撃てるようになったのだ。

 ピストル・レイはリパルサー・ギアの中でも使いやすい攻撃のひとつだ。そしてこれらにも色々種類がある。

 

 ピストル・レイで仮想(ヴィラン)を倒してそのままの勢いを殺しながら着地する。そこから仮想(ヴィラン)達が一気にメタル目がけて襲ってくる。

 

「ブッコロス!!」

「センメツ!センメツ!!」

 

「おいおい、これ作った奴誰だ?メカニックに集中してからわかったけどサポート会社の奴らって妙にテンション高い兵器つくるよなー」

 

 ボヤきながらも限られた時間があるのですぐさま対応する。

 またエネルギーをため、両手を仮想(ヴィラン)に突きつけた。

 

「マシンガン・レイ!!」

 

 先程のピストル・レイよりエネルギーをためる時間が少し長いが、これは文字通りマシンガンのようにレーザーを乱射する技だ。

 メタルのリパルサー・ギアは基本、武器名の語尾に「レイ」と付ける。

 マシンガン・レイで一気に仮想(ヴィラン)を一掃したメタルは、すぐさま飛び立ちビルの屋上辺りの高さで移動する。

 

「次!」

 

 出会い頭で遭遇する仮想(ヴィラン)を瞬時にピストル・レイで貫き、固まっている時はマシンガン・レイでまとめて倒す。

 仮想(ヴィラン)もメタルがいる位置ではまともに攻撃も届かず、もはやメタルのただの作業となっていた。

 それほど"飛行"というメリットは大きかった。

 空を飛び、相手の攻撃の届かないところから、派手な技で相手を倒す。災害にも長けており、救助活動も楽に行える。

 これ程ヒーローに向いてる力はないだろう。

 三年も見ないうちに教え子の子供が恐ろしく成長していて根津もあんぐりしていた。

 根津の飲んでいるコーヒーも全然減らず、ぬるくなってしまった頃、メタルの動きが止まった?

 

「あ、あれ?止まっちゃった?どうしたんだい?」

「根津校長。時計見ててください。そろそろ3分ですよ?」

 

 そう言われて時計を見てみると開始時間から2分45秒を指していた。メタルはモニター越しでドヤ顔しながらネクタイを締め直していた。

 もうメタルを襲う仮想(ヴィラン)も全て倒されており、試験終了時間実に2分40で終わらしたのだった。

 

「どうですか?コーヒー飲めなくなるくらいびっくりしたようですね。あれでもまだヒーローに向いてないと?」

「これは……-認めざる負えないね。これ程の個性だった、否、個性にしたのか。わかったよ彼をヒーロー科に入学させよう。責任は私が持つ。スターク君の子供、しっかり育てさせてもらうよ」

「ありがとうございます。でしたらほら、メタルに伝えてあげてください」

「うん」

 

 そう言うと、根津はマイクをとり、メタルに合格を告げる。

 

 

 

 

『メタル君!ヒーロー科特別入試、合格!!!』

 

 発表を言い渡されたメタルはハッピーのいるリムジンに乗るとコートを渡され、車の中で羽織る。

 

「おめでとうございます。メタル様」

「あぁ、ありがとう………やっと一歩だよ。父さん……」

 

 

 

 

……To be continued

 




技名ないとバトルシーンとか無理なので(作者の力用的に)作りました。
技名のアイデアはワンピースのルフィからです。
マシンギアはトランスフォーマーからです。
こいうい時「他作品ネタ」って言うタグがあって助かります。

次回はいよいよ入学。お楽しみに

追記、個性の説明少し変えました。

新タでした。

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