オチを変えずに自分が納得のいく展開にしたオルフェンズ   作:類川成句

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1.分岐点

悪魔(バルバトス)によって長き眠りより目覚めた天使(ハシュマル)は倒された。マクギリスの目にはまるで厄祭戦の時代の再来のように映ったが、何時までもその余韻に浸っているわけにもいかない。戦いが終わった以上話を次に進めねばならない。そもそもマクギリスがわざわざ地球からやって来たのはMAを手にいれるためなのだから。

 

「さて、これで全部終わったが・・・MAについてはギャラルホルンが隠蔽している極秘事項だ。悪いが残骸はこちらで回収させてもらいたい。当然対価は支払おう」

 

親機であるハシュマルを失った子機たるプルーマも活動を停止し、鉄華団も今回の件の後始末を開始したところだった。社長であるオルガ・イツカもこれから被害状況の確認、補給の手配等、社長としての面倒な仕事が待っている。何れにせよ、撤去するにも手間のかかる巨大な残骸が金になるなら彼としては望むところだったのだが。

 

「俺としちゃあ別にかまわねぇんだがよ・・・厄祭戦時代のメカはテイワズのメカニックが欲しがってるんだよな」

 

渡世の義理という奴である。歳星の整備長には世話になりっぱなしな事もあり、レアなお宝をみすみす譲り渡すというわけにもいかないのだ。

 

「ふむ、それでは残骸の一部をそちらに譲るという事ではどうだろう?そうだな・・・あの尻尾、ワイヤーブレードなら譲っても良いだろう」

 

ハシュマルの尻尾、超綱ワイヤーブレードに使われているのはギャラルホルンでも保有している、再現が可能な技術だ。

後にレギンレイズ・ジュリアと名付けられる試作機の武器もその技術を使用している。

マクギリスが欲しているモビルアーマーの『力』その中核ではない。

人間が思い通りに操作するにはかなりの修練を必要とする、それこそ自在に操るにはMAか阿頼耶識搭載機が必要になるだろう。故に外部に漏らした所でたいした影響の無い技術でもある。

 

「そうか。なんか催促しちまったみたいで悪いな」

「なに構わないさ。君たちとは今後とも良好な関係を維持していきたいのでね。あの程度でそれが叶うなら安いものだよ」

 

そう、マクギリスの野望達成のためには今後も彼ら鉄華団の協力が必要となるだろう。そのために色々と便宜を図っているのだ。

オルガ・イツカは義理堅い性格だ。筋を通すことにこだわっていると言っても良い。少しずつでも恩を売っておけば必ずそれに答えてくれる。今さらこの程度を出し渋っていざという時にそっぽを向かれてはたまったものではない。

何よりもモビルアーマー討伐の最中に出会ったデータにない謎のガンダムタイプ・・・

恐らくはラスタル・エリオンの切り札だろう機体ともいずれは戦うことになるはずだ。対抗するためにも鉄華団、いやさ三日月・オーガスとガンダムバルバトスは絶対に手放せない。

 

あの『力』こそマクギリスの目指したもの。どのような手段を使おうとも手にいれると誓った物なのだから。

 

(その為には今しばらく力を蓄えねばならない。そう、たとえそれが禁忌の力でも)

視線の先に横たわるハシュマルの残骸を見つめ、自分に言い聞かせる。今現在マクギリスの手元にあるカードでは野望の成就には届かない。今しばらくは雌伏の時が続くだろう。最低でもこの残骸から失われた厄祭戦時代のテクノロジーを手にいれるまでは。

 




変更点
1.マクギリスが自ら火星に赴いたのはハシュマルを手にいれるため。
2.元々はアリアンロッド艦隊の本拠地に運び込んで起動し、ラスタルを巻き込んで殺す計画だった。
3.回収した残骸は現在では失われてしまった技術を手にいれるためアーレス基地に運び込まれ解析されている。
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