女の子をチチさんに預け、大きな気を感じる場所へやって来ると悟空達が倒れていた。その中心に一際強い気を持った男が立っている。背後から声を掛けた
「それ以上は看過出来ないな」
「貴様…我に対し無礼であろう!」
反射的に放たれたエネルギー波を片手で払う
「なっ!?我の攻撃を払った…だと?」
「そりゃそうだ、危ないし」
無名はなんでもない事のように言った。彼は知らない、銀河王が放ったエネルギー波は地球どころか惑星をも破壊する威力があった事を
「これ以上暴れるなら俺にも考えがある」
「…下郎が!」
悟空やベジータを倒した以上の、超圧縮されたエネルギー弾を放つ銀河王
「だからやめろって」
そのエネルギー弾を、拳を振り上げた風圧で上空へ弾き飛ばした無名
「良いだろう…戯れは終わりだ。はぁぁぁ!!」
銀河王が気を高め始めると地が裂け、空気が震える。青紫色の闘気がスパークし、弾け、その身を覆った。
「ぎ、銀河王様ぁぁ!?」
秘書が銀河王の気に触れて消滅…いや、吸収された。どうやら配下全てを力に変えたようだ
「光栄に思え!我のフルパワーを見せたのは銀河でも、貴様が初めてだ」
「大人しく帰れ…って言っても難しいな」
「砕け散れぇぇぇぇ!」
【フレア・バースト】
気を拳に一点集中させ殴る。シンプルながら銀河王の闘気により巨大惑星すら消滅させる威力になっている
無名はあえて無防備で受けた
ピタリと無名の胸で止まる拳
「!?」
「…俺はな。生身で悟空の超元気玉をも受け切ったんだ。魔人ブウすら消滅させる全宇宙から集めたエネルギーを放つ必殺技だ。こんな速いだけの拳と比べようがない」
「な…なんの話だ」
無名がおもむろに拳を放ち、寸止めする。
銀河王はその風圧で吹っ飛ばされた
「な…!」
「アンタ…俺がその気なら、今ので死んだぜ?」
「許さん…貴様如きが我を…銀河王を侮辱しおって!!」
銀河王は一瞬で大気圏を突破し、宇宙まで移動し、全てのエネルギーを両掌に集中する
「この星ごと粉々に消し飛ばしてやる!」
「悪いが地球を消させる訳にはいかないな。」
銀河王のフルパワーのエネルギー波はまるで、超電磁砲の様だった。無名もろとも地球を貫くつもりだろう
【ライトニング・シュート】
無名は右拳を硬く握り締め
【激拳】
振り抜いた拳は特大のエネルギー波を容易くぶち抜き、驚愕な表情の銀河王の腹に風穴を空けた。
「ふ…ふふふ…どうやら我は久しく忘れていた様だ…いかんな。数百年、数千年が我を劣化させたか…ここからが本気の本気だ…貴様を倒す為だけに残りの命を燃やし尽くそう!」
銀河王の肉体が急激に活性化し傷を塞ぐと、全身が真っ白になった。
「超回復に加え、高まり続ける気と肉体のリミッターを解放したのだ。我の命を縮める行いだが…しかし、それでも我は貴様を倒したい…久しぶりの欲求だ。」
「いいぜ。アンタに最後まで付き合ってやるよ」
瞬間、2人の姿が消えた
否、超高速で動いている。神の領域に踏み入れた者ですら僅かな残像を追うのが精一杯だろう
拳や蹴り、気弾が入り乱れての攻防が衝撃波を生み、周囲を抉っていく
しかし、均衡が崩れたのも一瞬だ
「ぐっ…!?」
銀河王が無名の蹴りにより、蹴り飛ばされた
「もはや是非もなし…我の全てを込めた一撃で貴様と星を滅する…我と共に滅びるのだ!!」
「嫌だね。地獄には1人で逝けよ。入口までは案内してやる」
銀河王の全エネルギーを込めて放った左拳
無名はその拳ごと撃ち抜いた
「ふ…ふはは…我が負けるか…これが…死か…産まれた時から圧倒的強者であった我は…思えば孤独であった。敵らしい敵もおらず…部下も駒か糧にしかならぬ…対等に戦える者でも居れば…また違ったのかもしれんな。」
「いや、あんたは変わらなかったさ。自分の狭い世界に満足していたからな。広い世界に目を向ければ、自分と対等どころか、強い奴だっていた筈なのに。何より傲慢が過ぎる…あんたの自己満足で一体いくつの星や銀河を滅ぼした?侵略などしなくても満ち足りた生を全うしている人達を知っている。」
徐々に衰弱していく銀河王に説教じみた事を言ったものの、人間は生きる為に動物を殺すし、動物だって人間を殺す事だってある。だが、侵略は違う。人が人を殺す。食べる為でもない人殺しを正当化してるだけだ
戦争を起こした王や政治家は血も流さなければ、命令し、安全な場所で話し合うだけ。最終的には兵器で終わらす。ボタンひと押しで何千何万、何億もの命が散るんだ。
「…強き者よ。いつの日か、我と戦おう…その時は我が勝つ…ぞ」
「その時はまた殴り倒してやるよ」
銀河王の肉体が粉々に砕け散った
悟空とベジータ、ピッコロに気を分けて回復させる。これで彼女の復讐も終わった。
あとは彼女がどうするか選ぶだけだ