やみえるふらいふ   作:輪音

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一級管理神はこの頃、目を覚ますという楽しみに耽(ふけ)っている。
其処は神の座所(すわりところ)。
神々の本拠。
本来眠る必要は無いのだが、眠ってから目覚めると案外楽しいものだ。
神は夢を見ない。
もしも夢を見ることが出来たなら、それはとても興味深いことではないだろうか。
丁寧な職人技が光る寝台から降りて、一級管理神はメイドの姿をした四級管理神の手を借りて衣服を整える。
最近、一級管理神は人の真似を行うのが趣味になっていた。
それは四級管理神たちからの報告書を読み、異世界の小説や漫画などを読むようになってからのことだ。

一級管理神は花々が鮮やかに描かれた壁紙に囲まれた部屋へ入り、精緻な作りの椅子に腰掛けた。
机はミッドセンチュリーな感じのもので、ハワイにて購入されたもの。

最初に出されるのは、ドングリクッキーとトルコ式のチャイ。
それをゆっくりと楽しむ。
焼菓子は部下の手作りだ。
目覚めの一杯を堪能する。

出来立ての朝食が運ばれてきた。
神の座所に本来朝も昼も無いが、一級管理神は自身の座所と管理する世界を現在進行形で同期させていた。
朝昼晩の概念を取り入れるようにもしている。
信頼していた部下たちの失策がその原因とも言われているが、一級管理神は黙してなにも語ろうとしない。

数々の逸品が、一級管理神の目の前に並べられてゆく。
栃木県は御料牧場の低温殺菌牛乳と奈良県産の蘇。
乳製品のカルグルトには銀の匙が添えられている。
ブルーベリーのソースを掛けた自家製ヨーグルト。
ぱちぱち音を立てている、焼きたてのクロワッサンにトラピストバター。
青森県産のトマトジュースにタバスコ。
鹿肉の腸詰めと熊の血の腸詰めとを炙(あぶ)ったもの。
とある四級管理神手製のチーズ。
愛媛県産の蜜柑を搾った果汁水。
長野県産の林檎を搾った果汁水。
ワカメと麩の赤味噌おみおつけ。
干し果実やトリプルベリーが入ったシリアルのキウイソースかけ。

それらは、英国で作られていた頃のウェッジウッドの食器に盛られていた。
戦前の銀のフォークやナイフやスプーン。
優雅に食べ始める一級管理神。
新鮮な卵を使った、大阪式ミルクセーキ。
これもなかなか旨い。
某四級管理神たちが飲んでいたバナナ・シェイクもおいしそうだったので、明日の朝はそれにしようと一級管理神は思った。


食後は紅茶。
本日はアッサム。
北海道は八雲町の低温殺菌牛乳を添えて。
日本式カスタード・プリンを食べながら、一級管理神は下界の部下たちへ思いを馳せる。
部下たちは今日、なにを食べているのだろう。
報告書にはなにを食べたか、詳細に書くよう求めている。
知らぬことも楽しみのひとつか、と期待を込めて考えた。

そして、一級管理神は部屋の片隅の鳥籠で小さくなっている二級管理神たちや三級管理神たちへ慈愛溢れる眼差しを向けた。
邪気無き、無垢な面持ちで。



はや、やさしき初夏は微笑む

 

 

 

まだ暗い時間帯にこそっと起きる。

隣のユキノちゃんはまだ寝ていた。

半不死者にも睡眠は必要みたいだ。

よくわからないが、そういうものなのかもしれない。

紆余曲折はあったけど、再会出来てよかったと思う。

 

ウニモグを魔改装して作られた超高性能系高走破的高級キャンピングカーのウスケシから外へ出ると、ひんやりした夜気が身を包んだ。

獣の類の気配は感じない。

高性能過ぎる体の機能は、まだまだ不明点が多かった。

季節は初夏だが、夜明けは肌寒い。

濃緑色のジャージを着ているけど、これはユキノちゃんとお揃いにさせられたやつだが、そのジッパーをしゅっと引き上げて喉元まで生地で覆う。

ジャージの下には、陸上部の子が着ているような運動着を身に付けている。

最初見た時はびっくりした。

おっさんは最近の陸上部を知らなかったので、なんという破廉恥なものを着ているんだと思ったものだ。

ユキノちゃんは元々陸上部だったそうで、そのなんだかエロい感じさえするスポーツブラめいた上半身の装備と変形ブルマみたいな下半身の装備とに違和感は無いそうだ。

恥ずかしくないの? と聞いたら、首をかしげられた。

うん、おっさんには意味不明です。

しかしまあ、曲線が浮き出るなあ。

今の肉体はワガママボディなのだ。

まだ違和感が大きく慣れない感じ。

シカリはまったく気にしていない。

まあ、四級とは言え、神様からすると私たちの姿恰好は全然気にならないのだろう。

たぶん。

 

ノームお助け隊がこさえてくれたかまどの種火をがさごそ掘り起こし、薪をくべた。

闇の中で、ぼんやりと火が点き始める。

なんとはなしにほっとする文明の火だ。

戦国時代のものという備前焼の大瓶(おおかめ)から水を汲んでケトルに注ぎ入れ、湯を沸かし始めた。

この水は、ルサールカという精霊が用意してくれているのだとか。

女性の精霊で、元は人間らしい。

シカリによると、魔力が高く素質のある人間から精霊に至ることは稀にあるという。

世を深く恨む者は悪霊に、そうでない者は精霊になる可能性が存在するのだという。

ちなみに魔女級の存在が悪霊になったら、それはもう大変らしい。

ルサールカにまだ会えていないけど、会った時は挨拶しておこう。

湯の沸くまでに銃器を用意し、弾倉へ丁寧に弾込めしてゆく。

闇エルフの特性なのか、夜目が効くので作業は問題なかった。

茶葉や茶器を用意し、一人きりのお茶の時間を準備し始める。

湯が沸いた。

トルコ式チャイを作って飲んで、シカリが作り置きしてあったドングリクッキーを食べる。

旨い。

クッキーは香ばしくて素朴でやさしい風味だ。

チャイもなかなかよい味わいである。

夜空には、無数の星々が瞬いていた。

 

銃と弾や手入れ道具を入れた箱を持って、シカリが設置している射撃場への扉を開いた。

別空間の異界。

夕暮れの荒野。

然程暗くない。

一人たたずむ。

さて撃とうか。

 

.22LR(ロングライフル)を一六〇〇発ほど撃つ。

パチンパチンと音を立て、金属片が空を飛んでゆく。

焦らず、しっかり、じっくりと。

中古のスターム・ルガーの小銃三挺を代わる代わる使い、五〇メートル先の的を狙った。

それなりに当たるが、全弾狙ったところに命中とまではいかない。

いつの間にかそこかしこにいたノームお助け隊の面々が、進んで補助してくれる。

彼らはぴょんぴょんと軽やかに飛び回っていた。

近寄ってきた子たちをやさしく撫でる。

ありがたいことだな。

まだまだ腕前は微妙。

練習練習また練習だ。

若葉マークだからな。

やがて、射ち終えた。

射撃場から出ると何故かユキノちゃんが扉の前で待ち構えていて、不機嫌な様子でぽかぽか叩かれた。

少し痛かった。

解せぬ。

 

外はまだ暗い。

何処かに出掛けていたらしいシカリが戻ってきて、朝食はシアトリアで食べようと言い出した。

それはいいですね、と我々も即座に呼応する。

ノームお助け隊が地面を勃起させ起動させた土驢馬にそれぞれ乗って、ぽっこりぽっこり草原を進んだ。

夜がどんどん明けてゆき、青黒い空が白み始めてやがて青くなってゆく。

 

初老のドワーフな外装仕様の世話焼き四級管理神一柱。

中の人は四〇代なおっさんの両性具有系闇エルフ一名。

ゾンビ四分の一の怪力的半不死者な元女子中学生一名。

変わったパーティだな。

三名とも野戦服仕様だ。

おっさんくさいとも言う服装だ。

実用性は高いが、女子力は低い。

女子力とやらを上げた方がいい?

やり方はちっともわからないが。

 

私の武器はシカリと同じ散弾銃。

彼が調整し直してくれた、元の世界から持ち込んだブローニングの古い銃身後退式の銃器。

リコイル・オートとも言うらしい。

帆布製の小銃用鞄へと入れてある。

ユキノちゃんはひのきの棒+8を装備している。

うむ、由緒正しき初期装備だなや。

違うかな?

 

 

要塞都市シアトリアが見えてきた。

でかい城壁が都市を覆っているぞ。

二〇〇年ほど昔は二〇万を超える人口がいて、帝国北西の要衝として大変重要な役割を担っていたらしい。

軍都って言えばいいのか?

旭川みたいなところかな?

第七師団みたいな精強部隊が守備しているのか?

都市の形は六稜郭仕様だ。

星の形をしているらしい。

少し離れた場所に四稜郭(そこは城塞のみだ)があり、いざ開戦となったら連携して援軍が来るまで持ちこたえていたそうな。

難攻不落を誇る堅牢要塞。

だが、それも今は昔の話。

今はのどかな田舎の街だ。

隣接する他国の都市からも、普通に人が訪れる場所とか。

継戦能力のある国家など、どこにもありはしないそうだ。

連合してもすぐ瓦解するだろうとは、シカリの弁である。

 

「そりゃあ、大昔はよその大陸にある国家と喧嘩出来るくらいの体力があったらしいんじゃけど、今ではそがあなことは出来やせんのじゃ。そもそも、人口ががた減りじゃからな。」

 

近隣の村々から来ただろう、素朴っぽい感じの人々の列に混ざって順番待ちする。

 

「都市への入場料ってどれくらいかかるんですか?」

「さあなあ? ワシはずっとこれであちこち通っとったからのう。」

 

ごそごそと懐をまさぐっていたシカリがほれ、と古びた羊皮紙を取り出した。

相当な年代物ですね、わかります。

 

「それは、今も使えるんですか?」

「それを今から確かめるんじゃ。」

 

出たとこ勝負だった。

オーマイガッ!

 

 

後方からなにかが、のそりのそりと歩いてきている。

目を凝らす。

あれは獣だ。

四つ足の獣。

馬でも牛でもない。

……え?

それはまごうかたなき恐竜だった。

トリケラトプスみたいな獣だった。

…………はい?

 

「シカリ。」

 

小声で前方の四級管理神に話しかける。

ユキノちゃんは目を真ん丸くしていた。

 

「なんじゃ。」

「恐竜が近づいてきています。」

「そうじゃな。」

「あの、もしかして、この世界には恐竜が今も生息しているんですか?」

「そうじゃよ。」

「えええええ。」

「驚くほどのことかの?」

「驚くようなことです。」

 

のそのそと歩いてきた恐竜は、その、なんというか、人なつっこい感じがした。

やさしげな瞳でこちらを見つめている。

いかん、なんだか触りたくなってきた。

彼女だか彼だかは荷車を引いていて、その荷車には少し年かさのお姉さんが座っている。

近隣の村からなにか売りに来たみたいに見えた。

たぶん、そうなのだろうな。

 

「のう、お姉さん。」

 

シカリが女性に話しかけた。

 

「おや、ドワーフかい。今時珍しい。なんだい、あたしになにか用かい?」

「なにを売りに来たんか、聞こうと思ってのう。」

「近くの村から、野菜や果物を売りに来たのさ。」

「見せてくれるかの?」

「いいよ。」

 

新鮮な野菜や果物が籠に入っている。

どれもこれもがおいしそうな感じだ。

匂いたち溢れたつ、畑や果樹の恵み。

 

「ほう、どれもよさそうじゃな。」

「わかるかい?」

「わかるがな。これらを全部買(こ)うてもええか?」

「お得意さんたちが中にいるんでね。その人たちが買った後ならかまわないよ。」

「では、その時に買わせてもらうけえ、よろしゅう頼むわ。」

「こちらこそ頼んだよ。」

 

商談、はや!

朝摘みの苺を一粒食べさせてもらった。

旨い。

歯ごたえしゃきしゃきで、酸味がきっちりしている。

うむ、これは全部買いですな。

 

門が見えてきた。

隊長らしき老人がこちらを見て、驚愕したような顔立ちになる。

彼は歳を感じさせない動きで我々の方へどどっと走ってきて、四級管理神の手をがっしり握り締めた。

 

「シカリさん! シカリさんじゃないですか!」

 

ぶんぶん手を振る老戦士。

 

「ワシを知っとるんか?」

「ハンスです! ほら、何度もヨイトマケ村で遊んでもらったじゃないですか!」

「はなたれのハンスか?」

「そうです、ハンスです。はなたれ小僧が今では、この街の騎士隊隊長ですよ。」

「でえれえ出世したなあ。」

「これもみなシカリさんのお陰です。」

 

話が盛り上がる。

詰所で通行証の書き換えをしてもらえた。

かなり古い形式らしく、今も一応通用はするらしい。

騎士隊隊長の署名が為され、保証される。

シカリは彼にとっての大英雄らしかった。

べた褒めな程に称える隊長と、以前から聞かされていたらしくほほうと感心する騎士たち。

街の人たちもさりげなく聞いている。

わーい、あっという間に有名人だね。

噂の拡散速度は如何程のものだろう?

伝説の英雄みたいに言われ、四級管理神は非常に居心地悪そうな表情をしている。

結局、彼は老隊長と夕食の約束をした。

老騎士はめちゃめちゃ張り切っている。

なんだか急激に若返ったかにも見えた。

きらきら輝いてさえいる。

おそるべし、シカリ効果。

 

三頭の土驢馬は、騎士隊の詰所に隣接する厩舎で預かってもらえることになった。

どうも失われた技術の魔道具だと思われたらしく、騎士たちが次々に触っている。

シカリが認識阻害の術をかけているので、少し変わった代物くらいに感じるとか。

 

さあ、やっと朝飯にありつけるぞ!

 

 

シアトリアの中に入った。

流石に防衛設備関係の場所には行けないけれども、案外あちこち歩けるみたいだ。

赤い屋根の石造りの建物がずらりと並んでいた。

文化的な雰囲気が漂っている。

朝市らしきものが見えてきた。

天幕が幾つもあって、露店商が何軒も何軒も軒(のき)を連ねている。

けっこう長そうだ。

高知城近くの朝市を連想する。

 

「さて、朝飯を喰うか。」

「あんたら、朝飯を食べに来たのかい?」

 

先程のお姉さんが近づいてきて、我々に話しかけてきた。

 

「そうじゃ。他人の作った飯もええもんじゃけえな。」

「シアトリアは初めてかい?」

「この二人は初めて、ワシは久しぶりじゃ。」

「シアトリアに来たなら、珈琲だよ。」

 

丁度、珈琲を淹れる匂いが漂ってきた。

おっさんやらお姉さんやらあんちゃんやらお嬢ちゃんやらが店頭にわらわら寄って、珈琲を飲んでいる。

自前の珈琲茶碗を持っている人もいた。

 

「それと、ハンバーガーも旨いよ。」

 

ハンバーガー!?

そういうのもあるのか?

 

「ほう。」

「挽き肉にした鹿肉と豚肉を程よく混ぜるのがコツなのさ。それと、腸詰めを使ったホットドッグもイケるよ。」

「それは旨そうじゃ。」

「せっかく、シアトリアまで来てくれたんだ。地元民も食べてるとても旨いもんを、客人に食べて欲しいのさ。」

「じゃあ、お勧めに従うとするわ。食べ終わったら買いに行かせてもらうけえ、よろしゅう頼むで。」

「任せときな。」

 

彼女に勧められたので、人がよく買っている店でハンバーガーを購入する。

古新聞に包んだものを渡された。

パンは素朴で荒っぽい感じもあるが、それがいい。

口に入れると、じゅわーと肉汁が滲み出してくる。

うむ、こいはまっことよかもんじゃ。

ハンバーグは塩味がきちんと付けられていて、味に深みがある。

森の恵みが感じられた。

玉葱とパン粉と卵とベーコンが、材料に使われているみたいだ。

マッシュルームぽいキノコも入っていて、なかなかに旨かった。

シカリとユキノちゃんはホットドッグを食べて、こちらも満足度が高かったらしい。

ユキノちゃんと互いにアーンしあっこした。

この腸詰めも旨い。

もしかしたら、シアトリアは美食の街なのかもしれない。

 

 

ぶらぶら歩いていると、『RR』と記された天幕の店が見えてくる。

レッドリ……いやいやまさか。

異世界のアルファベットが生き残っているのか?

或いは、こちら独自の単語なのだろうか?

珈琲と揚げ物の匂いの双方が漂ってくる。

シカリに話しかけようとしたら、お店の子から声をかけられた。

 

「アールアールカフェへようこそ。」

 

お仕着せっぽい服を着た若い赤毛の女の子が、我々に向かって微笑んだ。

 

「ここにしようか。」

 

シカリが当たり前のように天幕の中へ入ってゆく。

続けて中へ入った。

きちんと並べられた机と椅子が目に入る。

四級管理神はその椅子のひとつに座った。

その向かい側にユキノちゃんと並び座る。

整頓された雰囲気がした。

この店はたぶん当たりだ。

きちんとした配慮が隅々まで届いている。

 

「珈琲とドーナッツでいいですか?」

 

彼女が聞いてきた。

 

「他にはなにかあるかのう?」

「チェリーパイがあります。」

「じゃあ、それも貰おうか。」

 

微笑むようにやさしき初夏の風吹く中、我々はおいしい珈琲とドーナッツとチェリーパイを堪能した。

珈琲は酸味が程よく、苦すぎない味わい。

ドーナッツはかりっとして中はふんわり。

チェリーパイはざっくりした生地と甘酸っぱいサクランボの砂糖煮が、とても上手く絡み合っている感じがする。

揚げ物が普通に食べられるってことは、油の生産量がけっこう多いってことかな?

食べ物が豊かってのは、とってもいいことだと思う。

 

ふと、空を見上げた。

快晴の透き通る青空が見える。

今日もいい天気になりそうだ。

 

 





昔、『ツインピークス』というTVドラマがありました。
放映当時に観たのではなく、レンタルビデオにて後追いした感じで視聴したのですが、その世界観は今もわたしの中で根付いているようにも思われます。

アメリカの田舎町を舞台として物語が繰り広げられるのですけれども、その中で町の人々が訪れるダイナーは大変重要な役割を担(にな)っています。
ダイナーとはアメリカ版簡易食堂というか大衆食堂のようなところで、日本的に表現するならば、軽食も出す喫茶店みたいな感じとでも言えばいいのかも知れません。
カイル・マクラクラン氏を主役に据えたことは、この作品にとってとても幸運なことになりました。
雰囲気のある俳優が演じることによって、独特の世界観が更に強められたからです。

マクラクラン氏演ずるクーパー捜査官は、町のダイナーで提供される珈琲とドーナッツとチェリーパイに嵌まります。
嵌まり役の人がハマった訳ですね。
これがもう、役者魂の炸裂と演出の妙技と映像の奥深さとが、まるでがっちり手を組んだかに見えたものです。
彼がおいしそうに珈琲を飲み、チェリーパイに舌鼓を打ち、ドーナッツをむしゃむしゃ食べる様は数あるドラマの中でも影響力の強さに於いて屈指のものではないでしょうか。
おいしそうだなあ、と思いながら見ていました。

そんな風景をどこかで描きたかったのですが、今作でそれが出来て嬉しく思っています。

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