罪人提督の日常   作:牙の道化師

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まぁ既にレベル25の中佐ではあるんですが、ふと書きたくなった

一人視点になるけどいつ視点が変な表現になるか解らない。


罪人の出所

いつからだろうか?

 

自分が人生に苦しみ出し始めたのは。

 

将来の夢も未来の希望も幻想となって消えた。

 

絶望が心を喰らうのに時間は掛からなかった。

 

しかし、勇気は無く恐怖しかなかった。

 

みっともなく生にしがみつきたいのは生き物の本能だろう。

 

けれど、熟考し選択した結果は自殺―――まぁ、それで楽になったかと言えばそんな訳も無い。

 

 

 

死後の世界は本人が思い描いた世界であり、罪を償う内容は本人の心の奥底にある呵責が決めるらしい。

 

もっとも、俺は償いなんぞする気はなかったが。

 

俺は“俺”でいる為に転生を償いを拒んだ。

 

故に、想像した閻魔に頼んだのは“永遠に独り”でいる罰を望んだ。

 

結果としてあれから何年何百何千何万何億経ったのか。

 

偶には声を出さないと自分の声すら忘れてしまうし、考えなければ唯の生ける人形にしかならない。

 

まぁそんな感じで暇を潰しているんだが。

 

最早自分の身体すら見えない暗闇の世界で独りぼっちなのには生きている時になれたのだが、やはり無性に人と会話をしたくなるのが人間の性なんだろうな。

 

しかし、久しく聞かなかった扉の音が聞こえるのは気のせいじゃなかったのか?

 

「そうだね。気のせいでは無いよ。」

 

相変わらず型破りな閻魔だな。

 

「まぁね。でもそんな事は気にしない主義なのさ。」

 

俺の想像の閻魔ならかなりおじさん顔だと思うんだがな。

 

「君が若くありたいと願った結果だよ。」

 

まぁそうだが………それで用件は?

 

「おや、何か用事がある事が解っている口ぶりだね?」

 

いや、普通に解るからな。

 

「そだね。んでは、君に“お仕事”をしてもらおうかなー。」

 

仕事?罪人の俺にか?

 

「イエースオフコース!まぁ仕事先は死んだ者達がもう一度だけ人生をやり直せる場所だよ。」

 

………転生は断るぞ。

 

「大丈夫大丈夫!転生では無いよ。死んだ時の若々しい肉体に魂を戻してその世界にゴー!って話さ。不死身です!」

 

いや、なんで不死身……ああ、なるほど。危険なのか。

 

「まぁそこまで危険ではないよ。万が一に備えてって奴さ。」

 

その仕事を俺に持ってきた意味は?

 

「簡単に言えば、転生する気が無い君の扱いを持て余し始めたのさ。地獄もタダで稼動してる訳じゃないんだよ。」

 

不景気の波が地獄にも来たのか。

 

「そんな所だよ。という訳で、今すぐ出向してくれ!」

 

えっ

 

「パルプンテ!(仮)」

 

ちょっとまてぇえええええ!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

「さて、後は運任せかな。………願わくば、君のこれからに幸があらんことを……。」

 

 

 

 

 

 

 

 

―――鎮守府―――

 

 

「のわぁああああああ!?」

 

ドスンッ!

 

「いてて……。尻が痛い……。」

 

一体なんだよ……まったく……。

 

しかし、ここは何処なのやら。

 

見回して解る事は執務室って奴か?

 

 

 

カツッカツッカツッ

 

 

 

………誰か来る?

 

不味いな……状況が把握出来ないからどんな対応されるか……

 

 

ガチャッ

 

「へぇ……此処にもついに着たんだ……。」

 

……ついに?

 

「なぁそれはどういう……。」

 

「なに?何も知らないの?あんたもぐりでしょ!」

 

「いやもぐり云々の前にだ、ここは何処で君は誰なんだ?」

 

「はぁ……本当に知らないのね……。まぁ良いわ、最初から期待してないし。」

 

「………生憎、期待される器じゃねーんだよ。」

 

「………それで、さっきの質問なんだけどここは“鎮守府”よ。正式名称は……大……大なんとかよ。」

 

「いや待て、何で知らないんだよ。」

 

「しょうがないじゃない!今まで鎮守府で呼んでいるんだから!」

 

「まさかの逆切れされたっ!?」

 

「そんな事は置いておくとしてして、ここは鎮守府。拠点よ。」

 

「拠点?という事は何かと戦っているのか?」

 

「そこから説明しなきゃならないの……?面倒臭いわねぇ。」

 

「俺は悪くねぇ!」

 

「あーもううっさい!黙って説明を聞きなさい!」

 

「うぇーい。」

 

 

~少女説明中~

 

「なんか……激しくとんでもない世界に来たな。」

 

つまりここは死後の世界の境界線の様な世界で、生物・無機物問わず“蘇る世界”らしい。

 

しかも無機物に関しては擬人化するのか。

 

この鎮守府は海に面しているから海に関係する擬人化が居るのか。

 

目の前にいる少女―――叢雲は大二次世界大戦の艦隊が擬人化した姿だそうだ。

 

因みに陸地の方にも兵器が擬人化していて戦っているらしいが今の俺には関係ない話か。

 

「んで提督ってのが俺になるのか。」

 

「そういう事よ。どういった経緯で着任したかは知らないけどしっかり働いてよね。司令官。」

 

「わーてるよ。」

 

やれやれ、大変な事になりそうだな。

 

 

 

 

 

 

この時はまだ、状況が余り飲み込めてなかったんだ。

 

だから、これから先何が起こりそして何を知ってしまうかなんて想像すらしてなかったんだ…




伏線とは無駄に建築するものである。
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