sideリサ
皆と別れてアタシは次の種目、部活対抗リレーの準備をしていた。
あこ「リサ姉!部活対抗頑張ってね!」
リサ「うん♪頑張ちゃうよ~」
同じダンス部としてあこが改めて応援してくれた。あこも中等部の部活対抗に出るみたいだからその準備をしているようだ。
リサ「あこも出るんだよね。お互い頑張ろうね」
あこ「うん!頑張る!」
そして競技が始まった。
まずは中等部から。あこもかなり足が速いからアンカーとかするかな?と思ったけど、どうやら1番最初に走るみたい。
ピストルの合図と共に一斉にスタートした。
結果から言うと、あこ達ダンス中等部は見事1位だった。
あこのスタートダッシュはホントに凄かった。群を抜いた速さで圧倒し二秒くらい差を付けてバトンタッチした。そこから抜かされることなく1位を貫く。
リサ「お疲れ〜あこ!」
そう言ってあことハイタッチ。
あこ「リサ姉!あこ頑張ったよ!」
リサ「うん!すっごく頑張ってたね。えらいえらい♪」
あこの頭を撫でてあげると凄く喜んでいる。
あこ「えへへ~♪」
次はアタシの番だ。あこがこれだけ頑張ったんだからアタシも頑張らないと。
リサ「よーし!アタシも気合い入れて行くよ~!」
あこ「リサ姉!頑張れ~!」
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side蒼真
これから部活対抗リレー高等部が始まろうとしていた。これにリサも出るようだ。順番を見る限りアンカーのようだ。
俺はその対抗の係に着いている。大した事をする訳じゃないけど、重いものを運んだりする雑務と、イレギュラーがあった時の対応をする事になっている。何も無いことを祈るばかりだがイレギュラーはいつどこであるか分からないから目を光らせてないといけない。
そんな事を考えているうちにリレーが始まった。
リサたちダンス部は中々速いメンツが揃っているようだ。リサの番になるまで2位をキープ。その差は一秒も満たないほどだ。そしてリサへとバトンタッチし、飛び出した。スグに相手選手に並び追い越し、また追い越されを繰り返し最終コーナーに差し掛かった。
その時――
リサ「あ!」
蒼真「リサ!!」
足を滑らせ、コケてしまった。
立て直そうとしているリサだったがその間にどんどん抜かされていった。
なんとか立ち上がり走り出したが足を痛めているようだ。思うように走れていない。
そんな足でようやくゴールしたリサにスグに駆け寄った。
蒼真「リサ!大丈夫か!」
リサ「…あはは~…盛大にコケちゃったなぁ」
蒼真「…足、見せろ」
リサ「え、ちょ!」
有無を言わさず靴と靴下を脱がせた。
蒼真「……流石に折れてはないやろうけど、少し腫れて来とるな…捻挫っぽいな…よし」
リサ「いや、よしじゃないよ!ねぇ聞いてる?そゥヒャ!?」
俺はリサをお姫様抱っこした。
蒼真「しっかり掴まっとけよ。保健室行くぞ」
リサ「ちちちょ蒼真!だ、大丈夫だから!自分で歩けるから!///」
蒼真「黙っとき舌噛むぞ」
リサ「ぅぅ…
歩き出した俺は――
蒼真「先生!ちょっとコイツを保健室に連れていきます!」
先生「え、えぇ。分かったわ」
――急ぎ足で保健室に向かった。
…後になって思ったが、何故この時こんな事をしたのかと後悔することになるがそれはまたべつの話だ。
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sideリサ
ぅぅ…すっごく恥ずかしかったぁ…
アタシは保健室で先生に治療してもらった。蒼真の言った通り軽い捻挫だった。その後先生は用があるから少し外すと言って出ていった。
ぇ…てかアタシら置いて出ていくの…?
それはさておき…なんとか歩けるようにはなったけど…残りの競技には出れそうにない…
悔しなぁ…すごく楽しみにしてたし、皆にも期待されてたから凄く迷惑かけちゃった…
蒼真「…リサ。あんまり自分を責めるなよ」
リサ「え?もしかして声に出てた?」
蒼真「いや。ただ、いつものリサじゃないような気がしたけさ」
リサ「そう…かな…?」
蒼真「うん」
蒼真はホントに色んなことに気が回る。凄く優しいくていい人だ。
色んな事を考えていたら何だか涙が出てきた。泣きたいわけじゃないんだけどなぁ…
蒼真「辛い時は泣いてもいいと思うぞ。リサはあんまりそういった感情を表に出さんやろうけ」
何でそこまで分かるんだろ……でも…少し…甘えさせてもらおうかな…
リサ「…少し…手、握っててもらってもいい…?」
蒼真「…おう」
リサ「…グスン…悔しい…すごく…悔しいよぉ…皆にも迷惑かけちゃったし…!」
だんだと、感情が抑えられなくなってきた。
蒼真「そうやな。あれだけ頑張っとったんやけやっぱり悔しいよな」
でも蒼真の前ならいいかなって思う。
リサ「…うん……ぅぅ…」
蒼真「…俺…口下手でこういう時なんて言っていいかあんまり分からんのやけど…今は泣いてスッキリするといい。傍におっちゃるけさ」
ホントに蒼真は優しいなぁ…
リサ「あり…がと…」
そしてアタシは泣いた。感情のままに泣いた。
泣いてる間、蒼真は優しく頭を撫でてくれた。アタシは思わず蒼真に抱きついた。最初、蒼真は驚いていたけどそのまま何も言わずまた頭を撫でてくれた。
リサ「ご、ごめんね。みっともないところを見せちゃって」
ひとしきり泣いてスッキリすると今度はまた恥ずかしさが増してきた。
蒼真「いや、全然いいんよ。スッキリしたんやったら良かった」
リサ「…ありがと。傍に居てくれて」
蒼真「お、おう…」
…蒼真も少し顔が赤くなってる気がする。気のせいかもしれないけど…
リサ「あ!そうだ、蒼真競技はどうしたの?」
蒼真「あぁ。学年対抗以外は断ってきた」
リサ「…なんか…ホントごめんね」
蒼真「リサは気にせんでいいんよ」
リサ「…うん…ん?…学年対抗以外?」
蒼真「俺補欠やけさ、リサの代わり出る事にした」
リサ「…そっか」
…蒼真がアタシの変わりに…その響きがちょっとだけ嬉しいかも。
蒼真「あ…そろそろ行っとかんといけんかな」
リサ「もうそんな時間かぁ…」
蒼真「じゃあ行ってくるけ少し落ち着いたら見に来たらいい」
リサ「うん…ありがとう。頑張って!」
蒼真「おう。リサの為に頑張ってきますかね」
そう言い残して蒼真は保健室を出た。
リサ「…もう!…蒼真はいつもいつも…///」
そんな事を呟いたけどホントは凄く嬉しい。蒼真がアタシの為にって言ってくれて。
リサ「よし。アタシもそろそろ行こうかな。のんびりしてたら蒼真の活躍が見れないし」
そしてアタシも保健室を飛びだした。
読了ありがとうございます。
今回も書いてたらどんどん延びて言って区切ってしまいました。
次回はスグに更新出来ると思いますのでお楽しみにしていてください。
ではまた次回