個性:性転換   作:八神っち

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 この話を書きたいために書いたのがこの小説である。むしろこれしかなくない?


突撃隣の浴場ですってよ

 天環の事を根掘り葉掘り聞こうとする女子風呂の一方、男子風呂は約1人が件の天環について愚痴っていた。

 

「ずりーよな天環!1人だけ女子風呂って……!俺も女にして貰えれば女子風呂に……!」

「無いだろ。むしろアイツが特殊すぎんだよ」

「前にクラス会でも話し合ったが『男性の時は男子として、女性の時は女子として扱う』で決まっただろう」

 

 天環が性別フリーである故にどっちで扱うかを最初の頃の話し合いで決めてしまったのだ。

 無論女性と男性どっちへの理解もある天環にのみだけ適用されている。

 例えば女になった緑谷は男扱いだし、男になった芦戸なんかは普通に女子扱いである。

 

「雄英……いや共学ヒーロー科は女子比率低いから女子連中も仲間増やしたいんだろうな」

「でもよぅ……アイツ授業はほとんど男子だぜ……?」

「背の関係で男子の方がマシという理由らしい。前が飯田だからな無理も無い」

 

 雑に決められた席順で、背の高い飯田が前に居るせいで黒板が見えないため、高さを稼ぐために男子で過ごす事が多い。

 

「あと峰田の視線が鬱陶しいらしい」

「あーそりゃ男ですごすわ」

「ちなみに普段が男子だから唐突に女子の方へ突っ込まれるのは苦手らしいよ?」

「何で緑谷はンな事まで知ってんだよ」

 

 意外と天環の事情に詳しいのが緑谷だ。

 

「いやー個性の制御の特訓を手伝って貰ってる間に色々話す事もあるから」

「ほーん」

「アイツもフランクでお人好しだからなー……でも男同士手を繋いで個性制御特訓って絵面嫌じゃね?」

「あっ……いやー特訓中は倍率高くしてくれる関係で……」

「ずっと女子の天環と特訓を……?」

「いや!特訓中は僕も女子になってるから!決してそんな関係になる訳じゃ!」

 

 言い訳を垂れ流す緑谷だが、放課後ずっと女子と手を繋ぐ事には変わりは無いのである。

 その上、女性の天環は男子から見てもレベルは高い。そんな女子と楽しくおしゃべりである。

 

『緑谷ギルティ』

「ええっ!?」

「ちなみに緑谷アイツの好みとか聞いてんの?」

「聞く訳ないから!?それに……ってあれ峰田君何やってるの?」

 

 ふと視線をずらすと女子風呂の仕切りに向かっている峰田。不審に思いながら眺めているとブツブツ言いながら……

 

「待ってろよ桃源郷ぉぉぉぉ!!!」

 

 個性を使って仕切りを登り始めた。周りの男子が慌てて止めようとするも、無駄に素早く動き仕切りの頂点に到達したと思った瞬間に、浩太に阻止されて叩き落とされた。

 浩太は向こう側からの声に振り向くと、鼻血を噴き出してバランスを崩してしまう。

 

「「危ない!」」

 

 緑谷ともう一つの声が女子風呂から聞こえてきた。子供がこちら側に倒れそうになると同時に仕切りの上から誰かが飛び出してくる。

 

「ったぁ……着地地点ミスった……けどセ―……フ?」

 

 突然の乱入者に男子たちは注目を集める……集めてしまう。

 

「?……あっ」

 

 乱入者である女性姿の天環は、自分の状況を見る。

 浩太を抱えて壁に激突しそうになり体を捻った結果、男子達に正面を向いて尻もちをついた格好で足もM字に広がっている。

 さらに言えば先程まで風呂に浸かっていたため、髪も纏めていてタオルも頭にあり体に巻いていない。つまり……

 

 

 素 っ 裸 で あ っ た 。

 

 

 女子として見られてはいけない部分は全部見えてしまっている状況である。胸は辛うじて浩太で見えづらい形ではあるが。

 

「あー……あはは……まあセーフでしょ」

「アウトだバカ!!」

 

 爆豪の一言で皆一斉に目を逸らす……一人を除いて。

 

「お、女の……女子のおっぱ……おっぱ……おま……ゴフゥ!」

「み、峰田くーん!?」

「我が生涯に……一片の悔い無し……!!」

 

 峰田、唐突な情報量の多さにより鼻血に沈む。その顔はとても晴れやかであった。

 

「………………………………じゃあ出久君。あとは頼んだ!」

 

 目の前のカオスから脱出したいためか、浩太をその場に置き立ち上がり駆け出そうとするも。

 

「あいたっ……腰が地味に痛い」

 

 立ち上がれてすら居なかった。そして浩太を置いたため、正真正銘裸を晒していたのであった。

 

「いい加減前くらい隠せバカが!」

 

 近づいて来た爆豪が天環の頭のタオルを取り、前が隠れるように押し付ける。慌ててタオルで胸元を抑えていた。

 

「あはは……ごめんね」

「いいからさっさと向こう行け」

 

 ごめんねーとだけ言い残して扉の方に向かいそそくさと出ていく天環。ちなみにその表情には照れや恥じらいは欠片も無かった。

 

「……」

「……」

「やっぱアイツは女性の時は女子でいいだろ」

『……そうだな』

 

 天環が嵐の様に去った後の切島のその一言に男子達は頷いていた。




 この話が!!!!!!書きたかっただけの!!!!!!!

 小説なんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 というわけでこの小説も終わり!閉廷!!!!!



 襲撃時にヤオモモと泡瀬のために脳無相手に回避盾やったり

 爆豪と一緒にヴィランに捕まって、マグ姉を女にしたり

 爆豪と脱出しようとするも、回避盾中に負った足の傷でピンチになったり

 爆豪に助けを求める顔をして、爆豪がデクに言われた「君が助けてって顔をしたから」を思い出して、爆豪も体が先に動いていたり

 爆豪が「体育祭で俺に勝ったくせに負けてんじゃねえ」って言ったり

 助けられて背負われた天環も「ごめん……でもありがとう」ってお礼言ったり

 天環が「ただのお荷物にはならないよ」と言って爆豪に個性使ったり

 その時初めて天環が強化時の名前を決めたり

 その強化の名前が「ワンフォーワン(私は君のために)」だったり

 リミット3分の最高倍率3600%の強化で爆豪がオールフォーワン以外のヴィラン連合相手に無双したり


 考えてたけど!書くのが!!面倒くさい!!!!!
 爆豪の下りのカタルシスは体育祭編書かないと!意味が!無いんだよ!!

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