宜しくお願いします!
突然
秋葉原を最後に訪れたのは、終業式前の最後の日曜日だった
いつもと変わらない風景
そして、真新しいビルが並ぶ都会は観光客で賑わっている
特に、今日は日曜日だからか人混みになっている
一体何しに来たのかは自分でもよく理解していなかった
ただ、まるで近未来を見るかのような気分を味わいたかったのかもしれない
そして、何か悩むことがあってもここに来れば忘れられる
そんな気がした
僕は、軽やかに足を運んでひとつ見に行きたかった所へ・・・
それは、UTX高校前に映る大きなスクリーン
そこに映し出されたのは、綺麗な衣装に身を包んだ
9人の高校生
どうやら「スクールアイドル」というものらしい
ただ、凄いというのはごく一般的な偏見であるが
僕は、それ以上に近くにあるものとして魅力を感じていた
「これからもよろしくお願いします」
そう言って立ち去った
それが僕と東京の最後・・・
♦︎
終業式は、何事も無く
あったとすれば、ただ校長先生の長い話があって、憂鬱になっていたぐらいだ
「ただいまー」
いつものように僕は少しテンションを上げて家に帰った
すると、リビングから父が顔を出した
「お帰り、悠太。早速だが話がある」
何か重く暗い顔で僕の顔を見つめる
「実は、お前が学校に行ってる間に転勤命令が会社から出た。
だから、明日から引っ越すぞ」
「・・・はぁ!?」
信じられなかった
ちょっと唐突過ぎやしなかっただろうか
待ってくれよ、僕の友達にまだサヨナラしてないんだぞ!
そして、姉ちゃんらにも何も言ってねえし・・・
急に悲しくなったし、現実に心が追いつけてない現状
「なぜ、最初から言ってくれねぇんだよ」
「仕方ないじゃないか。でも、先生は知ってた。お前が寂しい気持ちで学校から帰って来ないようにあえて言わなかったそうだ」
クソ・・・
僕は、二階にある自分の部屋に行って泣いた
悔しくて、悔しくて仕方なかった
父の隣にあったダンボール箱には、静岡県と書かれていた
「これじゃあ、会いに行けねぇじゃねぇかよ」
そして、嗚咽が止まらないなか、ある人に電話をかけた
現実を受け止めることは容易ではないが、衝動に駆られたのだ
「もしもし?」
思ったより早く電話で出てくれた
「ごめん・・・ごめん・・・明日から東京を出ることになっちまった」
「え、どういうこと?」
「父さんが転勤だってさ。だから、もう姉ちゃん達は会えないかもしれない」
電話の相手も、張り詰めた空気になっている
そして、10秒ほどの間が空いてから
「分かった。みんなにはちゃんと話しておくから、安心して。
もう会えなくなるわけじゃなくからさ、ね?」
「うん」
それでも、昔からよく遊んでくれた記憶を思い出すとケロッと立ち直れるものではなかった
「もう切るね」
「うん、急にごめんね」
「いいよ。向こうでも頑張ってね、悠太」
それで、会話が終わった
外では、雨が降っている
まるで、僕の心のようにザーザー降りだ
でも、ちょっと元気になった
ありがとう姉ちゃん
また帰ってくるね・・・
はい、ありがとうございました!!
初回からネックな内容ですね(´;Д;`)
次は、明るい話なのでご安心を。
人生山あり谷ありというように山が無ければストーリーも面白くありません
だから、ホントの話よりガツンといく所もありますが、そこは宜しくお願いします
また、この話は「ラブライバーでない人」にも楽しんで欲しいと思っています
コメ欄にネタバレや、匂わせるようなことはやめてください
お願いします!