クロス「あいつ来てるかなー?」
水「知り合い?」
今日は偶然、途中で会ったクロスと共に登校している。ちなみに時間はめちゃくちゃ早い。僕は朝早く来るタイプなんだ。
クロス「まぁ、俺と同い年の暗殺者なんて数えるくらいしかいないしな」
水「まぁ、そうだね」
まず、暗殺者という職業自体、普通じゃない。それに僕と同い年という条件を加えれば世界中でも指で数えられるほどしか居ないだろうし。
クロス「っ…と。話してたら着いたな」
水「いや、気づけよ」
クロス「おはよぉー」
水「いや無視かよ」
こんな感じで教室の戸を開ける。
転校生らしき人が既にいるなぁ………なんか転校生って、紹介されて初めて出てくるイメージあるんだけどなぁ………
クロス「よっ、燈」
燈?「………はぁ…」
クロス「おいため息はなんだため息は」
………嫌われてんのかこいつは
クロス「紹介し…」
燈?「大丈夫、ボクが、する」
クロス「あ、そうですかー」
明らかにクロスに対して冷たい彼女。
白くアホ毛が一本ある長い髪をリボンで一本三つ編みにしてて、空色の瞳をしている。身長は低く、無気力そうで……幼児体型だなぁ……これは仲間だ。
燈「
水「僕、白福水。よろしくー」
クロス「お前がこういう感じで積極的に関わるのは珍しいな」
燈「クロスとは違うから」
クロス「おいおい………」
二人とも仲が悪そうにも見えるけど………でもそれをクロスが受け流すってことはいつものことなんだよね………
「あ、水にクロスに………転校生?おはよう」
水「渚、おはよー」
ここで渚が来た。と、その後ろにはあのカルマの姿もあった。
クロス「よう来たか。カルマ」
カルマ「こんな面白い教室をサボるなんてもったいない!!せんせーを殺すなんてさ!!」
クロス「また強がりばかり………」
喧嘩腰で話す二人を見て、燈は再びため息をついた。
燈「巻き込まないでね」
クロス「そりゃ無理な話だ」
すると燈はまたため息をついた。
燈「また面倒なこと………」
クロス「うるせーな」
燈「巻き込まないで」
クロス「無理」
燈「………」
うわぁ……これは「こいつめんどくっせぇ…」って顔だ。
というか僕にはこの子が強くは見えないんだけど大丈夫なんだろうか………
烏間「彼女が転校生の氷秧燈だ」
燈「よろしく」
烏間「みんな分かってはいると思うが……彼女もクロスくんと同じく、暗殺者だ」
殺せんせー「歓迎しますよ、燈さん」
燈「よろしく、殺せんせー」
途切れ途切れでしか喋らないのでコミュ障なのかもしれない。いや、コミュ障っていう言い方は良くないな………
殺せんせー「えぇ、よろしくお願いしまっ……」
殺せんせーはほんの一瞬、油断した。それは確かにそうかもしれない。
でも、それは今なんで殺せんせーの触手が切り落とされているのかということとは繋がらない。
油断したところで殺せんせーは初速でも時速600kmもある。油断していたとしても初速は時速400kmほど。それよりも早く動くなんて、常識的に考えて不可能だ。
ただでさえ時速400kmですら見えないんだ。それより早い彼女の攻撃は見えるわけがない。
水「居合斬り………」
見えた。僕には見えた。超高速の居合斬りによって殺せんせーの触手は切られたんだ。
烏間「これが彼女の実力だ。分かってもらえたな」
殺せんせー「……えぇ…しっかりと、この身をもって体験しました………」
クロス「いつ見てもあいつの居合は見えないんだよな……」
おおっ!?クロスにも見えないのが僕は見えたのか!!これは嬉しい!!
烏間「俺にも見えなかった。噂には聞いていたが『
烏間先生も見えなかったとか言ってたけど気のせいだろう。僕はそんなに超人じゃない………はず。
にしても、燈ってここまでやばいやつなのか………下手すればクロスより強いぞ………
殺せんせー「気を取り直して………よろしくお願いしますね」
燈「……よろしく」
まぁ、殺せんせーの触手が気付かぬうちに再生してたのは言うまででもない。
その日は授業の間、カルマが何度も暗殺を試みていた。
まぁ、殺せんせーはガチで警戒していたので成功はゼロ。それどころかカルマはクロスに煽り立てられて冷静さを失うばかりだった。
ちなみにだが僕は再び烏間先生に呼ばれている。
僕って、そんなに問題児?
烏間「水くん。君はもしかして彼女の居合を見えてたんじゃないか?」
水「えっ……なんで分かったんです?」
烏間「目の動きだ」
そんなので分かるのかよこの超人先生は。
水「まぁ………はい」
烏間「水くん。君、視力は?」
水「両目共に6.0です」
烏間「………恐ろしく目がいいな」
そうだ。僕は昔から無駄に目がいい。かなり遠くのものでもしっかり見えていたりする。
烏間「今、この教室ではクロスくんに燈くん。それに君が圧倒的に強いんだ」
水「えぇ……」
こんなこと言ってるが僕も薄々気づいてはいた。
烏間「……流石は白い霧の息子だな」
水「それだけですか?」
烏間「いや、一つ言いたいことがあってな」
水「なんです?」
すると烏間先生は険しい顔で言った。
烏間「もしも、クロスくんや燈くんになにかあったら止められるのは……君だ」
水「はい?」
イマイチ言葉の意味が理解出来なかった。
烏間「以上だ」
水「え、あ、はい………」
なんだったんだ………
渚「水、帰ろ?」
水「え?お、おう……」
さっき烏間先生に言われたことが頭から離れずにいた。
それで思わず考え込んでしまう。
渚「どうしたの?」
水「なんでもねー。帰ろ」
渚「うん」
と、ここで教室の端に燈が一人で居ることに気がついた。
水「燈?」
燈「うん?」
水「帰ろうぜ」
燈「………うん」
恐らくコミュ障で話しかけられず帰る人が居なかった的なやつだろう。
クロスはなんでか知らないけどカルマと帰って行った。
なんなんだよあいつら。
燈「クロスと、カルマのこと?」
水「え?そうだけど………って心読まないで怖い」
燈「あれが、クロスの暗殺者の育て方」
渚「……どういうこと?」
燈「クロスは、あえて負荷をかけることで、挫折させて、学ばせる」
水「そ、そうだったんだ………」
な…なるほど……あれってあいつのやり方なんだな……
水「とりあえず仲良くなったなら良かった!!」
渚「(まぁ、最後は殺せんせーが原因になったんだけどね………)」
燈「とりあえず帰ろ」
水「そうだな」
ちなみに次の日、クロスとカルマはビックリするほど打ち解けてた。マジなんなのこいつら。
すいませんでしたー!!()