転生したら猫でした   作:黒いすなぎも

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そのハンターの名は…

「ナックル‼」

 

 

様々な人種が集いクエストの受注やそれらの準備、もしくはたった今クエストから帰って来たであろうハンター達。飲食スペースでこれからどうするか等の相談をしているパーティや、傍らで風呂敷を広げ露店を商う商人。

そんな喧騒の中一際通る声で俺を名前を呼ぶハンターが小走りで近付いてくる。

 

「クエストの受注完了!明日にはベルナ村出て古代林に向かうよ!」

 

自慢の弓を背中にかけ、小さな身体を少しでも大きく見せるように胸を張る女性。ショウグンギザミの素材で出来た防具を身に纏い、或いはまだ子供と間違えられてしまいそうな幼い顔立ちが楽しげに話しかけてきた。

 

「そうか、ならクエストに備えて食料や足りないアイテムの買い出しに行くか、クリス。」

 

「うん!ナックルとクエスト行くの久しぶりだから楽しみだよー。」

 

クリスと呼ばれた女性は嬉しそうにそう返してきた。

 

「クエストと言っても龍歴院から依頼された正式な仕事だ、はしゃぎ過ぎるなよ。」

 

俺とクリスは龍歴院に所属するハンターだ。普段は各々自由にクエストを受け世界中を飛び回っているが、ちょくちょく龍歴院から指名依頼を受ける事もあるので必ずクエスト後には龍歴院に依頼は無いか確認をしている。

たまたまベルナ村で束の間の休暇を味わっていたらクリスと合流出来たので、折角だから二人でクエストに行こうかという話になったのだ。

 

「もう、ナックル相変わらず堅いんだから。依頼って言っても内容は古代林の奥地の調査なんだからそこまで危険は無いって!大型の確認も今んとこ無いし!」

 

二人でクエストに行くという事で先ずは龍歴院にクエスト依頼は無いか確認したところ、古代林の奥地の調査を依頼されたのでそれを受けることにしたのである。

 

「調査だからこそしっかりやる必要が有るだろう。謎の変異を遂げた植物の報告が有ったらしいし、その辺りも含めて確認をしておかなくてはな。」

 

未だに未開のエリアが多い古代林の奥地、そこに群生する既知の植物が未知の物へと変貌する。そんな奇怪な現象がここ最近確認されているらしい。

その現象の原因の究明もしくは手掛かりでもいいから情報を求むと、龍歴院からは厳命されている。

 

「変な事も起きるもんだよねー、あたしは学者さんじゃ無いから話聞いても何も分かんないけど、好奇心湧いちゃうよ」

 

「まあ、そうだな、俺もクエスト云々抜きにしても気になる。現物を拝んでみたいもんだな。」

 

「って言っても目的は調査であって、噂の植物の採取じゃないから無理に探す必要も無いんだろうけど。」

 

そう言って少し肩を落とすクリス、しかし変異した植物のサンプルは多い方がいいだろうし、無理の無い範囲で採取しておくべきかもしれない。

先行して調査に励んでいる龍歴院の調査員から詳しく状況を聞くべきだろう。

 

「状況がまだ分からないし、龍歴院からのクエスト内容も随分ざっくりしていたからな。いつも調査だなんだのは専門の調査員が行ってる筈なのに、人手が欲しいのかもしれんな。念のため準備はしっかりやっておこう」

 

「そうだね、期限もたっぷりくれたし、大急ぎで調査してこい!って話じゃないみたいだね。一応長期滞在用に準備しておこうか。」

 

何があるか分からないし、大型モンスターが突然現れても対応出来るように準備はしておくべきか。隣でクリスが「肉焼きセット~」と呟いているのを横目に、俺はため息をついた。

 

 

 

 

 




世界観はXXを元にしています。
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