さぁ、やってきましたとある公園。見るだけだと、寂れて一人の幼女がぐすんぐすんと泣いています。情報を入手したとおり、高町家のなのはちゃんのようです。
あまり情報の入手に手を出すのは、今の時点では好ましくないのですが、しょうがないと割り切ります。
追加で、もしかしたら、高町なのは、という人物も物語の主人公として転生しているのかな? と言った点で色々と遅れてしまいました。
目標としては、なのはちゃんの精神が折れて、占いで出た、士郎さん回復のすぐ前に助けると言ったこともありますが、そんなに外道ではありません。
それをしてしまっては、士郎さん回復→なのはちゃん回復→高町家回復となり、手が出せません。
そのある程度前に接触し、なのはちゃんの洗脳という名の教育が必要になってくるのです。決して心が折れるまで待っていた訳ではありません。
さて、寂れてはいますが、実際には私の護衛と呼ぶにもおこがましいくらいの守備部隊がまわりを囲んで警戒していますが、私としては知らないふりです。
ネオンちゃんを真似てたことから、お母さんのつてである曾おじい様に、そこから各界の重鎮、各国にも影響下に収めつつありますが、まだ完全ではありません。
それでもこの警護体制なので、ネオンちゃんのいかれっぷりにも納得がいきます。前世がないと抑制できないですよね。
現代だとなんだろう? 思いつくあたりでは、小学生が無料ゲームでガチャを回しまくって、ってあれ?
未成年の契約って無効になりえたような? まぁ、力関係とか契約でいくらでも覆せますよね。
そんなことはどうでもいいのです。第一印象大事。いっけんさん一期一会。軽く言葉をかけてみましょう。
夕日が少しまぶしいけれど......
「こにゃにゃちわー! 私と契約して魔法侍女になってよ!」
うん。私自身で評価するに星1つの評価というか、さらに罵声どころか一刀両断したくなるようなそんな一言でした。が......
「うぅ。その魔法侍女になったら、私いい子になれるの?」
とつぶらな瞳で返されてしまいました。今まで、いい子で育ってきたという自負がある私としても一考の余地があるといえるかもしれないので、他の人を当てにします。
「ほぇ? えっと。他の兄姉の人たちはいい子にしてるの? どんな感じにすごしてるの?」
と言うのが精一杯です。返された言葉はというと。
「お兄ちゃんは山へ修行に? お姉ちゃんは町にバイトへとでかけてしまいました」
まるで竹取物語の序章のような語り口でしたし、調査済みのことだったのであまり気になりませんでした。
それに、なのはちゃんのお父さんが病院に入院していて、お母さんが開いたばかりの翠屋でいそがしいのは知っていますが、
なのはちゃんも、まだ小さいからか相手も知っている前提のようでした。
となれば、今の私にできることは一つしかありません。
「お兄ちゃんは修行をしているんだよね? お姉ちゃんのバイトは手伝えないかもしれないけれど、お兄ちゃんみたいに修行をしてれば、きっといい子って思ってもらえるよ!」
うん。自分でもあまりもの暴論ですが、他に方法がない気がするし、修行をつけてくれる相手......曾おじい様を頼りにしましょう!
「そうなの? 私も修行して強くなったらいい子だって思ってもらえるのかな?」
「うん! 任せておいて! 二人くらいはきっと大丈夫だよ! とりあえず、責任者の人に聞いてみよう!」
はい。あまりにも問題が多すぎるので、外交担当している人に電話をかけます。え? まだ桜ちゃんが小さいときには、携帯電話って存在しないって?
大丈夫。占いに傾倒している人たちが、それに頼って技術開発をした結果、かなり進んでいます。
2015年くらいに無人偵察機や無人爆撃機が問題になっているところだと思っていたのに、
まだ2005年くらいの今に、リアルなターミネーターを開発してしまってます。まだ中の人は必要ですが、10年以内にターミネーター2のあの液体金属製のアレができるとか......
量産体制はまだ無理とのことです。というか狙われたら、もうおしまいな気がしなくもないので、いのちをだいじに!
そうこう考えているうちに電話先で色々とまとまったのか、綺麗なお姉さんが私たち二人の前に現れました。
「こんばんは。お二人の修行を見ていただける方を見つけましたよ。由緒正しい飛天御剣流を教えていただけることと相成りました」
あれ? 飛天御剣流? どこかで聞いたことがあるような。もしかしたら昔同じような転生者が開いた流派かもしれません。
それに良く会うこの方を疑うこともまったくしません。素直に喜びを示します。
「わーい! 良かったよー! 一緒に修行しようね! 私、木之本桜っていうの。桜って呼んでね。あなたのお名前なんてーの?」
「え? えと高町なのはなの。私のことも、なのはって呼んでください」
「うん! よろしくね。なのはちゃん! それじゃ早速家族に報告に行こう!」
「え!? そんなに簡単にいいの桜ちゃん? まだ何もよくわからないのに......」
とは言っても、高町士郎さんが重症をおったのは、私の護衛をしていておった怪我なので、あまり人には言えないけれどもーって感じでおさめれる感じです。
なのはちゃんの保護も高町士郎さんの負い目があってーっていう感じです。
そのままお姉さんにこの車にお乗りくださいとお誘いされますが、
「なのはちゃん。私は知ってる人だし、信頼もしてる人だけど、なのはちゃんは知らない人でしょ? 絶対に知らない人の誘いに乗っちゃいけないし、車に乗せられるとか以ての外だよ!」
と未来のアースラにさっくりと乗ったなのはちゃんに今のうちに注意しておきます。でも、なのはちゃんは、
「うん。お父さんにもお母さんにも知らない人にはついてっちゃダメだって言われてるからついていかないよ!」
と自身満々です。あれ? 原作だと確か知りもしないフェレットのいいなりになって、まったく知りもしない戦艦にまで乗り込んだとは思えないけれども。まぁいっか。要修正有と。
そして、二人で車に乗るのを拒否して、手をつないで高町家へと進みます。
私の送ってからのそれからの帰り道? さっきの車に乗ればいいのです。
玄関前は閑散としております。もしかしたらシスコンの恭也さんが「遅いぞ。今までどこにいっていた」とかの台詞を頂戴したかったのですが、現状どうしようもありません。
そして、二人で飛天御剣流のパンフレットを読んだり話し合ったりします。割と開かれたものになってるんだね。この剣術。
最初は、なのはちゃんの家族に反対されつつも、修行しているお兄ちゃんやお姉ちゃんに反対できることもなく、修行が可能となりました。
とはいっても、まだまだ幼少期。せいぜい姿勢を正しくしたり舞踏といっても差し支えがないくらいの練習量でしかありませんでした。
そして時は経ち、二人で飛天御剣流の基礎を固めたり、士郎さんのお見舞いにいったりとしていると、意識が戻ったとの電話がなのはちゃんから入りました。
病院にかけつけてみると、家族に囲まれて安心したような感じの士郎さん。私が入ってくるのと同時に誰だかもわかったようで、
「ありがとう。もしかしたら君がいなかったら家族がバラバラになっていたかもしれない」
との士郎さんの言葉に、私は、
「私が目の前で知ることができたのは、なのはちゃん唯一人だけでした。もしかしたらもっと多くの人が同じようなことに合っているかもしれないのに。
でも私がそのままで助けることができて良かったです。私がその気になれば、もしかしたら何千何億と助けれるかもしれないですけれど、私はそこまでできません」
ネット小説界隈でありきたりな言葉を並べてみました。がそれなりに良い反応が返ってきました。
「あぁ。わかっているよ。全てを救うことはできない。でも、その手ですぐに助けれる人がいるときは迷っちゃいけないと思うんだ」
とニコリと微笑んで答えてくれます。
テンプレ乙と言いたいところですが、それよりも短い時間で色々と状況を把握したことには脱帽ものです。
それに、どうやら、私の性格とかもなのはちゃんから色々と教えてもらっているようです。こちらとしてはその方が楽なような?
それから、これからは私のお稽古とは別になのはちゃんが御神流二刀術も習うそうです。
侍女化計画? すでに進行中です。