実況パワフルプロ野球 Another World 作:闇の貴公子
矢部明雄(やべ あきお)は足が速かった。
《第二話》
俺と矢部君は入学式後のSHR(ショートホームルーム)も終わったので、野球部の見学に行くことにした。
野球部のグラウンドはにぎやかだった。
「レフトしっかり捕球しろ!」
「二遊間ナイスプレー!」
「エース。球走ってるぜ!ナイスボール」
「集中力を切らすな!あと10球!」
俺たちは野球の監督に会いに行った。
「俺は常勝無敗。三年間この野球部にお世話になります。よろしくお願いします。」
「おいらは矢部明雄でやんす。」
「野球部一軍監督の桐生強気だ。」
え?一軍?
もしかして一軍ってことは・・・。
二軍があるの?
「お前たちは一軍グラウンドに用はないだろう。」
「二軍グラウンドがどこかわからないでやんす。教えてほしいでやんす。」
桐生監督はため息をついた。
桐生監督は二軍グラウンドの場所を俺たちに教えてくれた。
俺たちはその方向へ向かった。
二軍グラウンドも一軍に負けないぐらいにぎやかだった。
「二軍グラウンドはここだな。」
「疲れたでやんす。まさか、一軍と二軍があるとは思ってもいなかったでやんす。」
「そうだな。」
「とにかく二軍監督に挨拶に行くでやんす。」
「よし。行こう!矢部君。」
「了解でやんす!」
俺たちは二軍監督に挨拶しに走って行った。
「俺は常勝無敗。」
「おいらは矢部明雄でやんす。」
「私は江戸川友野だ。よろしく。」
『よろしくお願いいたします!』
「元気があっていいねー。はっはっはっ。」
江戸川監督は機嫌が良さそうだ。
「君たちのポジションを聞いてなかったねぇ。」
「俺はメインが投手。サブで外野手が守れます。」
「おいらは外野手一本でやんす。」
「ふむぅ。」
江戸川監督は悩んでいた。
そしてあることを思い付いたようだ。
「そうかい。では常勝君。バッティングピッチャーをやってくれんかね。」
え?バッティングピッチャー?上級生に?
「いいんですか?」
「いいとも。ただし軽く投げるんだぞ。」
「はい。」
「矢部君はすまないが球拾いだ。いいか?」
「わかったでやんす。」
「それじゃ二軍の皆さんにつたえてくるよ。常勝君はブルペンで肩を作ってくれたまえ。」
でも俺は疑問に思った。
「え?でも誰が僕の球受けてくれるんですか?」
「そうだなぁ。じゃあ矢部君。君が受けてあげなさい。」
「え?でもおいらは外野手でやんす。」
「キャッチャーの道具なら貸してやる。」
「で、でも・・・。おいら・・・。」
矢部君はかなり動揺している。
「矢部君。あなたは外野手一本では正直レギュラー争いが厳しい。キャッチャーでも守れるようになればお前のためにもなるし、チームのためにもなる。」
「・・・。」
「君がいやと言うなら別に構わんがな。」
「おいら・・・。」
「?」
「おいら、やるでやんす。キャッチャー。」
「そうか。じゃあ頼んだぞ。矢部。」
「任せるでやんす。」
その後俺たちはブルペンへと向かった。
続く
読んでいただきありがとうございます。
ちなみにですが主人公の常勝無敗君の能力は次の話あたりに書こうと思います。