実況パワフルプロ野球 Another World 作:闇の貴公子
果たして、どちらが勝つのか?
久方さんの球は三年生の球田捕斗(たまだ とると)が捕るようだ。
《第八話》
久方対常勝の対決をブルペンにいる皆が見ていた。
久方さんには気合いが入っていた。
「行くぞ!常勝!」
第一球目。
(まずはアウトローへのストレート・・・か。)
久方は球田さんのサインを確認した。
(様子を見るのかな。)
久方は思いっきり投げる。
シュッ、ギューーン、スパーーン!
「ストライク。」
「なっ、なんてコントロールだ。久方さん。」
(外角低め一杯のストレート・・・か。)
『おぉー!』
一年生達は驚いていた。
「久方、ナイスボール!」
そう言って球田さんが久方さんに返球した。
(凄いな。あのコントロール。)
友沢は感心していた。
第二球目。
久方は球田さんのサインを確認した。
(マジかよ?ここで切り札を使うのかよ。)
久方は首を横に振り、サインは否定した。
しかし、球田さんは、サインを変えなかった。
(この球で常勝に力の差を見せつけるんだよ!)
久方は球田の考えがわかった。
(球田、本気でリードしているな。)
球田の熱意が久方に伝わり、久方の目が変わった。
ビュッ。
久方は思いっきり投げた。
久方の投げたコースはど真ん中だった。
(ど真ん中のストレート。力で押してきたか。)
一年生の誰もがそう思った瞬間。
ギュルルルルーン!ズバーーン!!
なんと、ストレートと思っていた球は鋭く切れて変化したのだ!
一年生達はかなり驚いた。
常勝もかなり驚いた。
「ストライク。入ってるぜ。」
「・・・・・・。」
(高速スライダー・・・か。)
常勝は久方さんを尊敬していた。
(あんなに切れ味が良い変化球を投げれるなんて。凄い人だ。流石はエースだな。)
常勝は深呼吸して、落ち着きを取り戻した。
「久方さん。凄い変化球間近持ってますね。」
「ノーボール、ツーストライクだ。常勝。」
「ははっ。負けませんよ。久方さん。」
久方さんは熱くなっていた。
「久方。ナイスな切れ味だぜ!」
球田さんがそう言って返球した。
皆が勝負を楽しんで見ている中で一人だけ熱心に見ていた。
一年生の友沢亮だ。
(俺のスライダーも久方さんの高速スライダー並みに切れ味を良くしたい!)
友沢はそう強く思って、勝負を見ていた。
第三球目。
キャッチャーのサインは内角低めのSFF 。
久方はそれを確認して、投げる。
シュッ。
(まさか、この内角低め一杯からの変化球か?)
常勝は様子を見た。
ストレートかと皆は思っていたが、僅かに打者の手元で落ちた。
「ボール。」
「ほっ。良かった~。」
「僅かに外れたか。惜しいな。」
「やっぱり、コントロール良いですね。久方さん。」
「常勝。次で終わらせてあげるよ。」
「そうですか。」
「久方。惜しかったぜ!ナイスボール!」
球田さんが返球する。
第四球目
(久方。最後はもちろん切り札だ!)
球田さんがサインを出す。
(ああ。最初からそのつもりだ!球田!)
(全身全霊で投げてこい!久方!)
「ふぅ。」
久方は一息ついて気合いを入れ直した。
「打ちますよ!久方さん!」
「打てるのなら打ってみろ!」
(この球で決めてやるさ!)
ビュン!!
久方は全身全霊で高速スライダーを投げた。
(速いっ!だが、本能で食らいついてやる!)
ギュルルルルーン!
久方の投げた高速スライダーは鋭く曲がった。
(くっ!)
俺は振り遅れないように思いっきりバットを振った。
ガキッ!!
「ファール。」
(振り遅れた!?手元で曲がるのが厄介だな。)
(バットに当てるか。常勝。)
久方は常勝のことを強打者だと思い始めた。
(負けられない!)
「ナイスボール!久方。」
球田さんが返球。
『絶対に負けない!』
久方と常勝はそう言って気合いを入れ直す。
(決着をつけるぜ。常勝。)
(決着をつけさせてもらいますよ。久方さん。)
続く
読んでいただきありがとうございます。
八話は長くなってしまいましたかな?