序章
マックス「―――ッ……グオオォアアァァァッ!!」
M78スペース・惑星ゴルゴダ
かつてここは、ヤプールがA抹殺の為に作った兵器・エースキラーとウルトラ兄弟5番目の戦士・ウルトラマンAが激闘を繰り広げた場所だ
そして今…光の国から遠く離れたその惑星でマックスは荒れた大地に叩き伏せられていた
息を切らしながら顔を上げると、彼を見下ろしながら金色の戦士が舞い降りてくる。そいつはゆっくりとゴルゴダの大地を踏みしめて、彼をせせら笑った
「最強最速の戦士・ウルトラマンマックス……お前の力はそんなものか?」
マックス「クッ……!ジュワッ!!」
「ンン?……フッ」
立ち上がったマックスは金色の戦士の目の前で消失。大地を滑るように最速のスピードで駆け抜け、一瞬で相手の背後を取った
無防備の背中、マクシウムソードを手に取り……力一杯振り下ろす!!!
マックス「ジュオオアアアアッ!!!」
……しかしマクシウムソードは無防備の背中に命中せず、風を切る音だけが響いた。当たる直前までそこにいたはずの敵が姿を消していた
マックス(バカなっ!?)
その速力はマックスでさえ捉える事が出来なかった程の超スピード。動揺するなか、彼の背後からゾクリと悪寒が走る程の不気味で不敵に奴は声をかけた
「お前が最強最速なら、さしずめ俺は究極で無敵だ」
マックス「ッ!!―――オオオォォォォッ!!!」
「ハアアァァァァッ!!!」
――バヂイィィィィッ!!!
交錯したマックスと敵の拳が爆発的な衝撃を起こしゴルゴダの大地を激しく揺らす。それほどの両者、高威力の攻勢……だが互角には至らなかった
マックス「フアァッ!?グッ……オアアァァァッ!!!」
押し負けたマックスは膝をついて倒れ、苦しげに呻いていた…。カラータイマーは赤く点滅を開始しており、彼の活動エネルギーの低下を知らせている
ほぼ戦闘不能にまで陥った相手に金色の戦士は戦闘体勢を解いて笑みを浮かべた
「アレーナ様……鏡に封印を」
アレーナ「ああ……フッ!!」
戦士の掌に出現せし女性は憎らしくマックスを睨み付けながら手を掲げた。すると10枚の鏡のような物が彼女の周囲に浮かび上がり、その内の1枚が怪しく輝いて…
マックス「グウゥゥッ……アアアァァァァァッ!!?」
ウルトラマンマックスは鏡の光を浴び、別の場所へと転送された。彼らが居城とする巨大な城・時空城の最下層――鏡の間へと…
「造作もない。M78の戦士でさえ、この程度か」
アレーナ「次だ、次はどこへ行く?」
「コスモスペースの惑星ジュラン。コスモスというウルトラマンを……ですが」
アレーナ「なんだ?」
「その前に少々……立ち寄りたい場所があります」
アレーナ「……?……分かった」
女性は怪訝な顔を浮かべたが、頷いた
金色の戦士は優雅に一礼すると巨大な城へと飛び移り、同時に静かに城は動き出す
空間が歪曲し別次元・別宇宙へと至る航路を作り出すと、城はゆっくりと消えていく。そしてその姿が完全に消失する直前……惑星ゴルゴダに1人の巨人が降り立った
「チッ!遅かったか!」
時空城が完全に消えるのを見届けて、巨人は舌打ちを漏らしながら周囲を見る。壮絶な戦いの跡が色濃く残っているその場所を…
「メビウスに続きマックスまで……誰だが知らねぇが許せねぇ!シェエア!!」
巨人は怒りの叫び声を上げながら飛び立った……時空城の後を追いかけるように
M78スペースからマルチバースを挟んで遠く離れたとある宇宙では……
「何とかこの宇宙に蔓延っていた怪獣達は倒せたね」
「しかし、カイザードビシっていう奴は面倒な奴だったな」
「倒しても次から次へと現れるからね」
「そうだろ……ん?」
この宇宙で戦っていた男女がこれまでの戦いを振り返っていた時、男の方が何かに気づいたようで足を止めて一点を見つめる
「どうしたの?」
「ウルトラサインだ……ゼロからだな」
「あっ、ホントだ。でも伝わり辛いね」
「ああ。何を焦ってるんだ?あいつらしくない」
ゼロからのウルトラサインは何が書いてあるか分からないが、2人は怪訝な顔つきになる
何が書いてあるか分からないという事はそれだけ切羽詰まっているという事。つまり、あまり良い事は書いてないという事になる
その時、2人が向かおうとしていた街に4体の怪獣が現れた。超古代怪獣ファイヤーゴルザ、用心棒怪獣ブラックキング、殺し屋超獣バラバ、宇宙凶剣怪獣ケルビム、どの怪獣もウルトラマン達を苦戦させた強敵ばかりである
「ゼロからのウルトラサインが来たタイミングでの怪獣の出現…」
「絶対に無関係じゃないよね兄さん」
「ああ、行くぞ」
「OK!」
2人は左腕に装着された白銀のブレスレットを掲げ…
「グラビティィィィッ!!」
「クライィィィンッ!!」
光の兄妹戦士ウルトラマングラビティとウルトラウーマンクラインになる
グラビティ「一気に片付けるぞクライン!」
クライン「分かった!」
兄妹「ストロングコロナグラビティ!!/ストロングコロナクライン!!」
2人はダイナのストロングタイプとコスモスのコロナモードの力を宿すパワーに特化した紅き超闘士――ストロングコロナとなり、怪獣軍団に挑む
Sグラビティ「オラッ!オラッ!」
Sクライン「フッ!ムンッ!」
圧倒的なパワーでファイヤーゴルザとケルビムを一気に劣勢に追いやる兄妹。そして兄妹はトドメを刺す為に両手と片足にエネルギーを溜めていく
兄妹「ストロングコロナアタック!!」
「ゴガアァァァァッ!!」
「ギギャアァァァッ!!」
ストロングコロナの固有技・ストロングコロナアタックを受けて2体の怪獣は倒され、兄妹は残りの怪獣に向かっていく
兄妹「ルナミラクルグラビティ!/ルナミラクルクライン!」
今度はダイナのミラクルタイプとコスモスのルナモードの力を宿した、超能力とスピードに優れたルナミラクルになり一瞬でバラバとブラックキングの目の前に現れる
兄妹「レボリウムスマッシュ!!」
―ズドンッ!!
2体の怪獣の腹に衝撃波をくらわせ、吹き飛ばすとすぐさま兄妹はビームブレードを出現させる。そして兄妹は高速で相手に向かっていき、斬り裂いた
2人の高速斬撃によりブラックキングとバラバは断末魔の声をあげる事もなく倒れた
しかし、怪獣軍団を倒した2人は怒気に満ちたオーラを身に纏う
グラビティ「そこにいる奴…」
クライン「出てきなさい…」
「フフフ、気づいていたか。素晴らしい索敵能力だ」
怒りを纏った兄妹の声に、物影に隠れていた金色の戦士が姿を見せた。すると軽く一礼し軽口で話しかけ始める
「初めまして、若き最強兄妹ウルトラマングラビティとウルトラウーマンクライン…我が名はエタルガー」
グラビティ「エタルガーか…貴様が別宇宙のウルトラマン達を封印している事は知っている」
エタルガー「知っていたのか?だったら何だ?」
クライン「狙いは私達でしょ?なぜ街の人々を襲ったの?」
エタルガー「ただ待っているのも退屈だったんでね。ちょっとしたゴミ掃除だ」
紅い仮面を着けているが、ニヤリと不敵に笑っているのは分かる
グラビティは首をゴキンッ!と鳴らし、クラインは手首を回しながら構えを取る
グラビティ「宇宙の粗大ゴミが…すぐにぶっ飛ばしてやるから覚悟しろ」
エタルガー「見せてもらうぞ。若き最強兄妹よ」
クライン「あなただけは、絶対に許さない!!」
兄妹「デヤアァァッ!!」
地面が砕けんばかりの勢いで地を蹴り、超時空魔神に飛びかかった
プロローグは書き終わりました。あぁ~、早く時空城での12勇士の戦いを書きたいですね~