「・・テロリストとして観るか、観ないのかの判定もできないのか・・?・・」
「・・テロリストとして観るには、その規模も、保持すると観られる各能力も大き過ぎる
と認められますので・・テロリストではないと思われます・・・」
M A C 01・・第3発進デッキ・・・・
「・・もう帰るのか・・?・・」
もうパイロットスーツを着込んでヘルメットを脇に抱え、藤堂 静女史と一緒にいた4人に声を掛けた。
「・・ああ・・機体の整備は終わったし、これ以上格納庫を借りるのも悪いし、自分のステーションも気になるしな・・」
西門 総二郎が、padをメカニックマンに返して言った。
「・・負傷者はどうする・・?・・」
「・・連れて帰るさ・・操縦できない者はタンデムシートに座らせる・・機体は自動で問題ない・・そろそろ自分ちのメシも恋しいしな・・・」
美作 あきらがスーツの襟を気にしながら応えた。
「・・それと、要撃機体の遮蔽システムについては、僕らの連名で改善案を出しておいたから、後で見といてよ・・」
花沢 類がブーツの爪先を気にしながら言った。
「・・分かった、ありがとう・・司・・M A C 02のフェイズ1起動だが・・しっかり頼むな・・・」 「・・ああ・・分かってるよ・・・」
「・・後方支援として、何が必要かについては、私からつくしちゃんにメールしておくわね・・・いつでも連絡頂戴ね・・」 「・・分かった・・ありがとう・・・」
「・・ほら、もう指令室に戻れよ・・司令官が持ち場を離れてどうする?・・」
西門 総二郎が、軽く顎をしゃくって見せた。
「・・分かったよ・・気を付けてな・・」 それだけ言ってその場を離れた。
ガーティー・ルー(ファントム・ペイン)ブリッジ・・・・
「・・アルビオンは、先頃改修を終えたばかりとレポートで見ましたが・・」
と、リー艦長が大佐を見遣った。
「・・う・・ん、今や全く生まれ変わったと言っても良いだろうね・・・カタログデータを見るだけでも驚異的な進化を遂げているよ・・・強襲揚陸艦のカテゴリーでは、アークエンジェルと1、2を争うだろうな・・・」と、大佐が姿勢を変えずに答えた。
「・・エイパー・シナプス艦長でしたね・・・」
「・・ああ・・あの人ほど老練で、粘り強く、臨機応変で高い対応力に富む艦長は、なかなかいないだろうな・・ブライト・ノア司令も、2目は置いていると思うね・・・」
「・・どのように仕掛けるつもりでしょうか・・?・・」
「・・さあな・・先陣の戦いは先鋒に任せるしかないだろう・・こっちが気にする事でもないよ・・・こっちはこっちで新型機体配達の仕事もあるんだし・・ガランシェールに何かがあれば、こっちが回収艦になる可能性もある・・・取り敢えずガランシェールをフォローして、援護するのが我々の任務だな・・・降りればエグザスは使えないから、グラスパーの用意を頼むよ・・・」 「・・分かりました・・・」
「・・君はどう思うかな・・?・・108の魔星が復活して飛び出したら・・誰に憑り憑くのか・・?・・」 「・・さあ・・全く見当も付きませんが・・・」
「・・まあそれこそ・・こっちが心配する事じゃないな・・もう良いよ・・忘れてくれ・・・」
ギリシャ・聖域(サンクチュアリ)教皇の間・・・・
ザガがカノンを連れて入室した。それを見遣ったアイオロスが教皇に報告した。
「・・教皇・・現在、聖域に居るゴールドセイントで、ここに来れる者は参集しました・・・アフロディーテ、シュラ、デスマスクは現在、聖域周辺の哨戒任務に就いております・・・カミュは日本に入りましたし・・ムウと老師は、任地におります・・・」
「・・そうか・・黄金聖闘士が参集するのもお互いに顔を合わせるのも異例の事だが、同盟や財団との前哨戦も山場に掛かるので、ご苦労だが集まって貰った・・・哨戒中の三名には、後で私から伝える・・・我らアテナの聖闘士としても、総力を挙げねばならぬ事態である故、カノンにも来て貰った・・・承知のようにアテナは先般降臨され・・シエン氏の手引きにより、現在は赤羽の里で保護・養育されている・・彼の地で3歳になるまで、秘匿される予定だ・・・アテナを隠し守護するのが我らの使命ではあるが、同盟や財団との戦いでは、シエン氏の存在とその力を出来得る限り秘匿するのも我らの使命である・・・聖域を守る為と言う名目で我らはこれまで参陣を辞退し、有難くも認められて来たが、我等も征かねばシエン氏はパミールにも降りると言われる・・・それを見過ごす事は我等にも出来ない・・・これよりあまり時を置かずにしてシエン氏は、アークエンジェルで青ヶ島に降りられる・・・こちらからも数名は乗艦させたい・・・またはパミールでの作戦では、可能な限りガランシェールに乗艦させたい・・・その為に私は一時的に教皇から退き・・牡羊座(アリエス)のシオンに戻る・・・前線での活動は現役の聖闘士諸兄に任せて私は聖域を守護したい・・・この場で具体的な指示や命令は出したくない・・・判断は各々に任せるが・・出来れば両方共に参加して欲しい・・・」
そこまで言って牡羊座(アリエス)のシオンは、言葉を切った。
アイオロスとアイオリアが・・・また、サガとカノンがお互いに顔を見遣り、頷いた。
「・・教皇・・いや、シオン殿・・・我等は、両方に乗艦します・・」
「・・我ら兄弟も・・両方に乗艦します・・・」
「・・私は、青ヶ島に行きます・・・」と、アルデバラン・・・。
「・・私は、パミールに行きます・・・」と、シャカ・・・。
「・・私も、パミールに行きます・・・」と、ミロ・・・。
「・・皆・・ありがとう・・協力には心から感謝する・・今、ここにいない者は、私から意向を確認する・・・ムウや老師は任地から離れられないし・・・カミュはいずれ戻るだろう・・・場合によっては、白銀聖闘士も数名乗艦させる事になるかも知れない・・・皆それぞれ、その時に備えて準備し、待機していて欲しい・・・」
「・・シオン殿・・」 「・・どうした、シャカ・・?・・」
「・・前聖戦の事を教えて頂けませんか・・?・・前聖戦では・・生き残った聖闘士はたった2人だったのに・・辛くもハーディアス軍に対しては勝利し・・伏魔塔を封じる事に成功しました・・・最後の局面で何があったのですか・・?・・貴方の先代の教皇が聖戦最後の局面でどうなったのかについては・・何の記録も残っておりません・・シオン殿なら、ご存知なのではありませんか・・?・・」
「・・シャカ・・それに皆・・確かに私は、前教皇の最後に立ち会った・・・だがその事については・・何の記録にも残さないように、また誰にも語らないようにと、先代のアテナにも・・前教皇にも指示されていたのだ・・特に前教皇の指示は・・遺言でもあったので・・これまで誰にも語っていなかった・・・だが今、同盟は闇の力を増幅して伏魔塔を地上に出現させ、前アテナが貼った封印を剥がして108の魔星を復活させようとしている・・・実は同盟がどのように闇の力を増大させようとも・・物理的に伏魔塔を地上に引っ張り出す事はできない・・・増幅させた闇の力でやろうとしているのは・・ある者を目覚めさせることだ・・・その者が目覚めれば・・その事そのものが起動のスイッチとなって・・塔は地上に出る・・・」
少し加筆しました。