機動戦史ガンダム 双眸のガーディアン 作:アルファるふぁ/保利滝良
その少年の髪は青かった。少年の父や、妹もそうだった。彼らの家系は特別で、その血を引く者は髪が青か緑の色をしていた。
少年は地球の観光地に訪れていた。父の指示で、見識を深めるためだと言われた。
観光地なのに、汚れた姿の浮浪者や、ボロ布をまとった子供達が溢れかえっていると、その少年は思った。少年は頭が良かったので、それが戦争によって住処や生活を失った人々の成れの果てだと知っていた。
去年に終わったばかりの戦争。地球圏戦争。地球だけでなく、コロニーでも沢山のモノが失われた大戦争。
疲れた両者は、決着ではなく停戦条約でカタをつけ、再びの対立まで骨休めをすることになった。
そんな終戦の混乱真っ只中に観光に送り込まれたのは、ひとえに少年に学びを得てほしかったからだ。
少年は、コロニー国家の王子であった。将来は父王の跡を継ぎ、王としての責務を果たす運命だった。
だが、彼はそれを快く思わなかった。民に心を見せない王という役目を負うことが、果たして良いことなのかどうかわからなくなっていた。
それは皮肉にも、庶民の気持ちを慮った父王の影響によるものである。父王は民のことを第一に考える王であったので、民の姿を息子に学ばせていた。
それが、矛盾を生んだ。生きるのに精一杯で人情味あふれる民の姿と、国のために己を捨てた王。少年の中で、それらの間に矛盾が生まれた。
少年は、庶民の人間味あふれる姿が良いと感じた。だから、王になるなど認められなかった。
だから、戦後の地球の混乱を利用し、宿から逃げ、見知らぬ老夫婦の家へ転がり込んで、こう言った。
「ぼくを養子にしてください。必ずお役に立ちます。どんな仕事でもこなしてみせます。貴方達の子として一生懸命励みます」
少年は頭がよかった。王としての英才教育を施されていたからだ。
彼は、その老夫婦が、戦争で息子を亡くしたことを察知して、彼らの心に穴が空いているだろうことを予想した。
結果として少年は、息子を失った老夫婦の養子として、引き取ってもらえた。
髪を染め、カラーコンタクトで瞳の色を誤魔化し、持ち前の頭脳で連邦軍に加入し、出世を続けた。
セイヴ・ラインはそうして誕生したのである。
枕から頭を外し、セイヴはむくりと体を起こす。
枕元には、メリー少尉にプレゼントされた絵本と、充電中の携帯端末が置いてある。
「懐かしいものだな…」
昔の記憶が夢となって顕れた。二つの人生、その有りよう。
ベッドの上で髪の毛をさする。染めてからだいぶ経つ。すっかりこの色に慣れてしまった。
なぜ今更この記憶が。そう思うのもつかの間、携帯端末がけたたましく鳴った。通知の音だ。
「おぉっと」
それは、連邦軍の統合本部からの指令書だった。
宇宙に浮かぶ巨大な円筒、スペースコロニー。その円筒の端には、厚い円盤型のユニットが存在する。
その正体は、宇宙船や宇宙軍艦が駐留するための宇宙港。ここから気圧ブロックを隔て、コロニー内部に入るのだが、宇宙船や宇宙軍艦がコロニーの中に入るわけにもいかないので、ここで駐留・待機するのである。
円筒の内部には縁に沿ってフネが並んで固定されているが、固定ユニットが回転して船首を外に向ければ、簡単に出港ができるという仕組みである。
その中にあって、一際巨大な船影があった。Lサイズ母艦、ペガリオだ。
直方体に近い形状のその軍艦は、カステラだの筆箱だのと形容される。この艦の本来の任務は、艦載機である連邦試作機部隊GT-1の実践性能試験なのだが、ここ最近は、このコロニー・サンバルタから大きく移動せずに過ごしていた。
最近は敵部隊迎撃任務が多く、コロニーから大きく離れるケースが少なかったためだ。
そんなペガリオの中央部に、艦全体を管制するブリッジルームがあった。
淡いグリーンの室内の後方中央に艦長席。その周囲には固定されたコンピュータが複数あり、その前に一人ずつブリッジクルーが常駐していた。ブリッジの全面にはモニターがあり、それが艦外部の視覚情報を投影してくれている。
ブリッジルームの左右には通路に繋がった出入り口がある。そこが自動で左にスライドして、金髪の男性が入ってきた。
「艦長」
「ん、ごきげんよう。何かね大尉」
「統合本部から指令が…」
「はぁ…?直でか?」
サングラスが似合うその美男子は、GT-1の部隊長にして責任者、セイヴ・ライン特務大尉である。
セイヴ大尉は艦長席に近寄り、ブラウン艦長に、片手に持った携帯端末を見せる。そこには、地球連邦軍統合本部からの作戦指令書のメールがあった。宛名はGT-1。その母艦であるペガリオも含まれるだろう。
ブラウン艦長ではなくセイヴ大尉にメールが送られたのは、彼がGT-1の責任者だからである。
「大気圏突入を行う敵艦隊を撃破せよ、とのことですが」
「状況が泥沼になりつつある今、これを阻止せねば連邦の劣勢は必死、だろうなぁ」
「途中で友軍艦隊と合流するようです。予定では30隻の合同艦隊になるようです」
セイヴ大尉の示した端末に、地球圏周辺の宇宙図が表示され、そこから無数の矢印が伸びる。
月軌道、衛星軌道、コロニー周辺、ラグランジュポイント。様々な戦場から少数ずつ宇宙軍艦が来るようだ。
「泥沼だが戦線に穴を空けたくない、という魂胆が透けて見えるな。広く薄く引っ張ってきている」
「統合本部も軍の運用に気を使っているのでしょう」
「戦争というのは結局のところ情報と数と連携だ。どれが欠けても勝てん」
「急を要する自体ですから、集結は現地で、そのまま戦闘に突入するようですね」
「この場合、連携と情報が欠けている。指揮系統のない烏合の衆じゃ、各個撃破されて終わりだ。敵艦隊など倒せん」
「厳しい戦いになりそうです」
「気を引き締めなければならんな」
一通り目を通して、ブラウン艦長はブリッジに響く大声で述べる。
「艦長のブラウンより、ペガリオ全乗組員に告げる!統合本部からの指令が入った。目標は地球衛星軌道!準備が出来次第すぐに出港だ、遅いやつは置いていけっ!」
ブリッジクルー達が一瞬顔を向け、了解、と返すと、それまでとは比べ物にならない速さで仕事を始めた。
ある者はコンピュータを操作し、ある者は艦各部の動作チェック、ある者はインカムを使って艦内アナウンス。
「コロニーに留まってみた感想はどうでした?」
ペガリオは、サンバルタを離れる。少しの間駐留していた場所を離れるのだ。
その気分を、セイヴは戯れに聞いてみた。どんな答えでも構わない、単なる世間話として。
「どうもこうも、休まった気はない」
「作戦自体はありましたからね」
「だが、コロニー内部で息抜きはできた。貧しい畑が目についたよ」
艦長席の手すりに肘を乗せ、その拳に頰を乗せるブラウン。
その目は、慌ただしくなるブリッジではなく、壁全体のディスプレイ、つまりコロニー港の内壁に向けられていた。
「戦争が起きるわけだ」
「ええ。わかります」
それから1時間後、ペガリオはサンバルタを出港。地球へ向けて旅立った。
ペガリオは船首から船尾にかけて三つのブロックに分かれている。
モビルスーツ格納庫と発進用カタパルトデッキを備えた、前方の第一ブロック。
クルーの個室やブリッジ、救護室を内包した中央の第二ブロック。
大推力ブースターおよび機関室がある、後方の第三ブロック。
白い内装に自動販売機が置かれた休憩室は、第二ブロックの憩いの場だ。
ペガリオのエースパイロット、メリー・アンダーソン少尉は、休憩室のテーブルに顎を乗せて、大きなため息をついた。
「はぁあ〜〜〜」
「メリー、うるさい」
「だってぇ〜」
「アリス、こういう時にメリーに絡むとロクなことにならないわよ」
「ショコラひっど〜」
今、ここにはガンダムチームに三人娘が一同に会している。ペガリオの中で最強の部隊だ。
そんな彼女らは、手元のマシンをテーブルに乗せ、そこそこ厚い書類を広げ、作業をしていた。
「コレの調整が面倒なの?」
「そういうわけじゃなくて〜」
「めんどくさい話になりそう。ほっとこ」
「アリスひっど〜」
彼女らの手元にあるマシンは、丸く、豆粒のような目と、ぐるりと全体を一周する真一文字の口があった。
色はそれぞれ、メリーのものが赤、アリスのものは青、ショコラのものは緑である。
「結局、サンバルタじゃセイヴ大尉といい感じになれなかったんだよぉ」
「ええ、デートまでしたのに?」
「デートだってしたし。ご飯食べて、ドライブして、それから…」
それから、と言いかけてメリーは口ごもる。
セイヴ大尉と秘密を共有したことは、本人との秘密だ。下手に公開して艦内に混乱をもたらすのは誰の得にもならない。
「それから?」
「いやっ、それくらい!それくらいしかなかったな〜って」
「ふぅん」
慌ててごまかして、メリーはマシンの調整を片手間に行う。
丸いマシンをひっくり返し、裏面のカバーを開いて、中から現れたナンバーキーを打つ。カバーを閉じてひっくり返すと、マシンの口が大きく開かれていた。
「やっぱあからさまだったかな〜」
「嫌われてたら、顔に出てるわよ。大尉はメリーに大事にされてるのよ」
「そうかなあ」
「そう思っておいた方が、心理的に良い」
「そうかも?」
要領を得ない、結論が出ていない会話をしながら、マシンの開いた口を覗き見る。
口の中には窪みがあり、そこに軍から支給された携帯端末をねじ込んだ。
「ところでさあ。二人はどうなの」
「どうって何が?」
「私はまだいない」
「マジ〜?えへへぇ」
「いない?いないって何よ」
「ショコラぁ〜、清楚ぶっても遅いよぉ?整備スタッフの新人君と良い感じなの知ってるんだから〜」
「整備スタッフの新人?」
メリーがショコラに、ニヤニヤと笑いかける。アリスは黙々とマシンの調整を進める。
ショコラは、メリーの言葉に首を傾げるのみだ。
「ほら、いつも親方にどやされてる…」
「誰それ…」
「えぇ〜…知らない?知らないのか〜」
「なになに、何の話?ちょっと気になっちゃうじゃない」
「なんでもないよ、なんでもない」
「何でもないわけないでしょもぉ!教えなさいよ」
ショコラがメリーの肩を突っつく。メリーは口では嫌がりながら、爆笑しつつそのスキンシップを受け入れた。
そのうちショコラも笑い始め、ひとしきりクスクスやったあと、今度はアリスに会話の矛先が向かった。
「アリス、メールしてたじゃん。あれ誰?」
「ボーイフレンドはまだいないって、言ったんだけど」
「いいじゃん教えてよ」
「メリー、ちょっとしつこいんじゃない?」
そう言ってメリーを止めるショコラだが、目はチラチラとアリスを見ている。気になっているということが隠しきれないようだ。
「叔父さん」
「叔父さん?」
「そう、叔父さん。地球で働いてる」
マシンの中にはめ込まれた携帯端末の画面を操作し、ギャラリーモードから一つの画像を表示する。
短い茶髪に青い目をした筋骨隆々の青年と、小さい頃のアリスが写っている。今と背格好があまり変わらないアリスは仏頂面だが、その両肩を持っている青年の顔にはとびきりの笑顔があった。
「この男の人が?」
「昔の写真だけど、叔父さん。私に宇宙のことを教えた人」
「宇宙オタクじゃなくて?」
「宇宙オタクじゃなっ…叔父さんは宇宙オタク、私は違う」
「仲良さそうね」
「うん」
3人が肩を寄せ合って端末を眺めていると、さっきから3人が調整していたマシンから、甲高いベル音が鳴った。
情報の同期が完了し、マシンがいよいよ起動するのだ。
「おっ、終わった」
「ハロ〜」
「ハローッ」
「ハロ、ハロッ」
丸くて目が二つあるマシンが、甘えるような声音で音声を発する。
持ち主に抱かれながら鳴き声を発する様は、ペットのようだ。
「ハロー、ハロハロ」
「ハロッ」
「ハーロー」
「さっきからハローばかりだけど、これ」
「必要になったら他のセリフも喋るんじゃないの?」
「ハローンだっけ、なんか可愛いね!」
このまん丸の物体は、ハローンと言うらしい。セイヴ大尉が、ガンダムの性能を引き上げるために考案した、パイロット支援マシンだという。
ガンダムには、AIによるオペレーターアナウンス機能が搭載されており、低頻度でパイロットに戦場の情報を教えてくれる。
ハローンはその機能を大幅にパワーアップしたもので、戦闘においてパイロットが認識するべき情報を積極的にAIボイスで通告する。しかも、携帯端末をを内部に収納できるので、携帯端末を通して個人カスタマイズができる。
これによって、新兵や機種転換し切れないパイロットの負担を大幅に減らすのが、このハローンの機能上のねらいだ。
「ハロー、って挨拶するから、ハローンだっけ」
「ハローっていう挨拶が口癖の、ドローン。だからハローン」
「安直よね」
「ほえ〜」
メリーは感心しながら、自分専用の赤いハローンを顔の前に持ち上げてみる。
兵器のためのデバイスとは思えないほど愛嬌のあるデザインだ。可愛い物好きのメリーは、早速このハローンを好きになっていた。
「よろしくね」
「ハロ〜ン」
ぎゅっと抱きしめれば、メリーの豊かな胸にハローンが埋まった。
ブザー音が鳴り続ける宇宙軍艦のブリッジにて、人影がうろうろと行き交う。
パイロットはモビルスーツに乗り込み、整備士達はその周囲で最終調整。彼ら彼女らは、コロニースーツを着込み、自分の仕事を全うしている。
「グレッグ大尉!」
「大丈夫です、私は帰ってきますから」
「待ってますからね!」
髭面の大男が、髪の長い女看護兵に敬礼を行う。彼女は去っていった男の背を名残惜しそうに見た。
無重力ですーっと滑り行けば、彼の前には緑のブリジットが現れる。
グリーンモンス隊仕様の専用機だ。グレッグはその隊長である。
「隊長!」
「ヘンドリック、調子はどうだ?」
「いつでもいけます」
グレッグは、部下の若い兵士に笑いかけた。彼は既にモビルスーツに乗っており、通信機越しの会話だ。
がばっと開いた胸部装甲から機体内部に潜り込み、コクピットハッチ横のボタンを叩く。すると、ハッチが開いて、パイロットシートがグレッグを出迎えた。
「新入りぃ!」
「はっはい!」
「お前はどうだ?初実戦で緊張してないか」
「うぇ、問題ありません!頑張ります!」
別の部下にも声をかけておく。端末に映った新人隊員は、髪の後ろ両側が跳ね上がって犬耳に見えた。
おろおろとした態度と素直な受け答えとあわせて、犬のように見える。
「よぉし、出撃準備完了だ」
隊長のグレッグ、副隊長のヘンドリック、新人の女パイロットのシャーリー。これが、現在のグリーンモンス隊の全員だ。
グリーンモンス隊は、コロニー国家ナルカ共和国との戦闘で、十数機いた精鋭を多く失っていた。
当時一番下っ端だったヘンドリックと、グレッグと、当時機体習熟が間に合わず留守番だったシャーリーだけが生き残り、今に至る。
女好きでお気楽を自称するグレッグも、この状況を重く見ていた。
「かつて、連邦最強と言われたグリーンモンスも、今やこれだけですか…」
「気負うなヘンドリック、これは戦争だ。こういうこともよくある」
神妙に言うヘンドリックをグレッグがなだめる。ヘンドリックは、連盟部隊を蹴散らすグリーンモンスを知っているからこそ、今の弱体化しきった現状を嘆いているのだ。
「それに、これから挽回すればいい。今は生き残ることを考えろ」
「…はい」
「よぉし!グリーンモンス隊、出るぞぉ!!」
太ましいモビルスーツが動き出し、格納庫の出口からブースターを吹かして飛び出した。
後に続き、2機の同形機も出てくる。
「シャーリー、おい新入り!出たかぁ?」
「っ…はい、出撃完了しました!」
「上等だ。さあ行くぞぉ」
口髭を歪めながら、グリッグ隊長は真剣な面持ちを浮かべる。彼の目の前いっぱいには、青い水球が無重力に浮かんでいた。
黒い天幕にポツリと在る水球。宇宙から見た地球などそれだけで表現できる。
だから、その中にいろんな生き物やいろんな景色があって、人間でさえ無数の種類がいるのは、不思議に思えた。
コロニーから地球を見た子供の頃のメリーは、その疑問を姉や父母に聞いたものだ。
そしてそんな地球が今、彼女のもう一つの故郷となっており、戦場となっていた。
「敵からの砲撃が始まった。他の艦は!?」
「無事合流できたようだ。方々から集めたおかげで包囲網になっている」
「数はこちらの方が上だが…連携はどうするんです?」
「知らねえよ!今接触したばかりなんだから!」
艦内では、アドリブで作戦をする羽目になったクルー達が右往左往する。それを尻目に、モビルスーツパイロット達は機体のチェックをするだけだ。
「カタパルトとのデータリンク開始」
「へっ?」
コクピットシートの脇の固定ジョイントに設置したハローンから、そんなボイスが聞こえた。
すると、ガンダムが勝手に動き、下駄型のユニットの上に足を置いた。
「わぁ〜便利〜」
メリーはハローンの機能に感嘆する。マシンがオートでカタパルト装着から発艦までしてくれるのは、事故やシーケンスミスも起き辛いだろう。
「メリー、早く出てよ!」
「あっ、ごめん!」
後ろにいるショコラに急かされ、メリーはコンソールのボタンを押した。
「メリー、いきまーす!!」
白い機影がペガリオから解き放たれ、暗い宇宙に飛び出した。
それと同時、メリーの前方から無数の光線が流れてくる。敵艦隊のビーム砲だ。
「砲撃前方、数多数!アブナイ、アブナイ」
「当たらない当たらない!」
ハローンの警告を笑って流しつつ、メリーは機体のフットペダルを踏んだ。
ダンシングシープのフライティングユニットが炎を吐いて、機体に推力を与える。右に左に回避運動を繰り返すガンダムを、連盟の艦砲射撃は捉えられない。
「攻撃目標、確認!このまま…」
メリーが銀髪を振って加速をかけようとした瞬間に、彼女はあることに気が付いた。
ここは、地球の目と鼻の先。サンバルタから発つ前、脳内に突如浮かんだビジョンとそっくりの状況だ。
地球の中心に向かう二つの影。片方は青い髪の女、もう片方はメリー自身。
その二つの影が激突し、その影響で光が地球を包む。そして現れる、黒い鬼
あの時見たのが今のこの状況のことだろうか。
「…なんだって言うの」
一抹の不安を抱きながら、メリーは戦場に臨んだ。
背後を見やれば、2機のガンダムが追いかけてくる。
ガンダムチームの目標は、敵艦隊の後ろ側、地球に降りようとするフネだ。