【完結】魔法界に百合の花が咲く   作:藍多

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今回で1章終了です。

賢者の石やその他原作のハリー達の活躍の場面が全く出てませんけど終了です。

それでは12話どうぞ。


12. ハーレム一年目

ルビウス・ハグリッドによるドラゴンの騒動の後の混乱は一週間も経たずに収束を迎えた。

元々グリフィンドール男子生徒以外とはさほど接点もない森番の犯した罪など大して話題にもならなかったのだ。

それからはイースター休暇があったりなどしたが、学生にとっては大敵な期末試験が近づいてきた。

真面目で勉強好きなハーマイオニーは本領発揮とばかりに勉強に打ち込んでいる。

パートナーたるリリにも良い成績を取って欲しいハーマイオニーは連日図書館でリリと一緒に勉強漬けだ。

リリも渋々それに付き合っている。嫁のやる気に満ちた顔を見たら断ることなどできなかったのである。

それに触発された女子生徒たちも例年と比べものにならないほど早く試験に向けての勉強を開始していた。

 

 

そんな女子たちの頑張りの陰でハリー・ポッターとロン・ウィーズリーの二人はドラゴン隠しの罰則として禁じられた森の調査をさせられていた。監督として付き添ったのは二人にとって最悪なことにグリフィンドール嫌いのセブルス・スネイプであった。そこで彼らはユニコーン殺しのおぞましい存在と遭遇することになるのだが、それを知るのはほんの一握りの人間だけであった。

 

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試験も終わり、後は最終日までのんびり過ごすのみである。

リリはハーミーやその他の女子とイチャイチャと時間を過ごしていた。

リリアン・リンリーが今年のホグワーツで得たのは、嫁であるハーマイオニー・グレンジャー。

そしてハーレムとして4人の少女が選ばれた。

お気に入りの女子は数多くいたが、ママ(ロザリンド)やメイドたちの意見を参考に少人数に絞ったのだ。容姿、相性、その他色々な事を考えに考え抜いて4人にどうにか絞ったのだ。

グリフィンドールからはパーバティ・パチル。

ハーマイオニーを除けば最初に友達になったことや頻繁に部屋に遊びに行き交流も多くなんだかんだと相性が良かったのだ。

ハッフルパフからは二学年上のクラウディア・エンジェル。

二つ上とは思えないほどの大人な容姿、年下だけでなく年上さえも甘えたくなるほどの包容力が全身から発散されているまさに天使のような人。(ハーマイオニー)がきついところもある(そこも堪らないのだが)のでリリにとっては癒し成分にもなっている。

レイブンクローからはパーバティの双子の妹、パドマ・パチル。

パーバティ繋がりで他寮では接点が多く、そして冷静に物事を見てリリと接しているのも他の娘にない点でポイントが高い。

スリザリンからは聖28一族のグリーングラス家、ダフネ・グリーングラス。

貴族らしい高貴な雰囲気、スリザリンにしては他者を下に視ることがほとんどない人格者。

それでいてたまにするお茶目がたまらなく良いのである。

ハーレムに選ばれた4人は誰も拒むことなく受け入れてくれた。

それに選ばれなかった他の女子たちも内心の嫉妬などの暗い気持ちを抑えて祝ってくれていた。

 

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ホグワーツ最終日。

大広間では学年末パーティーが開催される。

今年の優勝杯もスリザリンが獲得した。これで7年連続である。

二位は僅差でレイブンクロー、そしてハッフルパフが続きかなり離れて最下位グリフィンドール。

寮監のスネイプは優越感から来る笑みを隠し切れず、マクゴナガルはそれを見ないように必死である。

宴が始まる前にダンブルドア校長が立ち上がり声をあげた。

 

「また1年が過ぎた! 皆、ご馳走にかぶりつく前に老いぼれの戯言をお聞き願おう。

1年が過ぎ、君達の頭も以前に比べて何かが確実に成長したじゃろう……新学年を迎える前に君達の頭が綺麗さっぱり空っぽになる夏休みがやってくる。

その前にここで寮対抗の表彰を行うとしよう。点数は次の通りじゃ。

4位グリフィンドール、274点。

3位ハッフルパフ、377点。

2位レイブンクロー、435点。

そして1位スリザリン、458点」

 

スリザリンのテーブルが喜びで爆発した。

他寮の男子たちはそれを恨めしい目で見ているが、女子たちは悔しそうにしながらも拍手を送っている。

もちろんリリも惜しみない拍手をしている。スネイプが贔屓したとはいえ、それ以外でも団結し寮杯に向けて邁進しているのを知っているのならばこの結果は当然といえる。

逆にグリフィンドールなどハリーやロンを筆頭に、問題児のウィーズリー双子、授業で失敗を連発するネビル・ロングボトムがいるのだから最下位も必然である。

 

そんな興奮と喜びに満ちていた大広間に思いもしない言葉が告げられた。

 

「よし、よし、スリザリン。よくやった。しかし、つい最近の出来事も勘定に入れなくてはなるまいて」

 

その言葉に静まり返る大広間。

 

「まずは、ロナウド・ウィーズリー! わしが見てきた中で最高峰のチェス・ゲームを見せてくれたことを称え、グリフィンドールに80点を与える!」

 

グリフィンドールのテーブルからは大広間を揺るがすほどの歓声が沸き起こる。

それに対して周りの反応は冷ややかである。

ロナウド・ウィーズリーの兄たちが自慢する声が聞こえてくる。

 

「次に、ハリー・ポッター! 恐るべき存在に立ち向かう強靭な精神力と並外れた勇気を称え、グリフィンドールに90点を与える!」

 

先程よりすごい爆発したような大歓声が上がる。

これで最下位だったグリフィンドールは一気に2位に浮上した。

だが、これで終わりでは無かった。

 

「勇気にも色々ある。敵に立ち向かうことにも大きな勇気がいる。しかし味方、友人に立ち向かうのも同じくらいの勇気が必要となってくる。そこでわしはその勇気を示したネビル・ロングボトムに15点を与えたい!」

 

これでグリフィンドールの点数は459点。

狙ったかのようにスリザリンの点数より1点多い。いや実際にそうなのだろう。

 

グリフィンドールが逆転勝利、寮杯を獲得したというのに先ほどまでの歓声はない。

代わりに大広間には冷ややかな雰囲気に包まれていた。

女子たちは冷めきった目でダンブルドアを見ていた。

その中でリリアン・リンリーは最も冷たい目でダンブルドアを見据えていた。

男子はリリアンから発する呪いで声を出すこともできずにいる。

リリは立ち上がり、問いただす。

 

「アルバス・パーシバル・ウルフリック・ブライアン・ダンブルドア校長先生。いくつかよろしいでしょうか?」

 

「う、うむ。何かね?」

 

「今の三人に与えた点数、その内容を詳細に説明してください。ただ凄いチェスをした、勇敢だった。そんな内容では誰が納得するのですか? それとも説明できないのですか? 私のハーマイオニー・グレンジャーはこの一年で30点以上点数を貰っています。その2倍も3倍もすごいことをそいつらはやったのですか? 答えろ!」

 

ありったけの呪いをダンブルドアにぶつける。

リリは怒りに震えていた。

明らかな依怙贔屓。これまでホグワーツの女子たちが頑張ってきた成果を馬鹿にする行い。

トップであったスリザリンだけでなくレイブンクローもハッフルパフも、そして何よりグリフィンドールを馬鹿にしているとしか思えない。

 

「すまぬが……機密であるため詳細までは言えぬが、ロナウド・ウィーズリー君はこのホグワーツで最も優れたチェスプレイヤーであると断言できる。ハリー・ポッター君はヴォルデモートを前にしても一歩も引かない勇気を示してくれた。わしはこの点数が正当な評価であると確信しておる。」

 

失望した。今世紀最高の魔法使いなどと言われているのだからまともな人だと思っていたがそれはどうやら誤りだったらしい。

 

「そうですか。それじゃあ、私は寮で今年が平和に終わったことをお祝いするとします。こんな穢れた宴なんかいる必要なんてないし、寮杯も無意味だわ。」

 

リリはここにいる意味を見出せず寮に席を立った。ハーマイオニーもそれについていく。

リリが歩き出すと続々と全女子生徒がそれに続いていった。

教師たちがそれを制止するが誰一人として歩みを止めることはなかった。

 

「待つのじゃ、待ってくれ!」

 

ダンブルドアの言葉は人数が半分になった大広間に虚しく響くだけだった。

 

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あの後はスパッとどうでもよいことは忘れて女子たちだけでお祝いをした。

今年で卒業となる7年生はリリとの別れを嫌がり、卒業しない! だの、リリちゃんを攫う! などと暴走一歩手前であったが、リリが優しく説得したおかげでどうにか治まってくれた。

説得内容としては『何でもしてあげる♡』と書かれたチケットを渡すことであったが、それだけで鼻血を出して倒れる先輩も多くいた。

ちなみに有効期限はなく、本当に何でもOKなのである。

 

 

ホグワーツでの最初の一年が終わった。

一年生の最高優秀者は圧倒的な差をつけてハーマイオニーであった。

これには男子を含めて全員が納得するしかなかった。

リリは自分の嫁がトップでドヤ顔をしていたが、自身の成績自体は平均的なものであり夏休みには勉強ももっと頑張りましょうと笑顔でハーマイオニーに言われてしまった。

 

そんな事は一旦忘れて、キングス・クロス駅行きの赤い蒸気機関車のコンパートメント内。

中はリリのハーレムメンバーが勢ぞろいしていた。

ハーレムの主リリ、正妻ハーマイオニー。パチル姉妹にクラウディア、ダフネ。

普通だったら見られない全寮揃い踏みだ。

 

「あーあ……。夏休みが憂鬱……。みんなと会えないんだもの。」

 

「私とパドマはすぐに会いに行くわよ。」

「もちろんね。でもダフネは大変じゃない?」

 

パチル姉妹は既に夏休みはリンリー家に行く計画を立てている。

両親への根回しは完了済みだ。

 

「そうなのよ。リリに会いに行くにしろ、来てもらうにしろ両親やら親族やらの説得が大変になりそう。」

 

純血の聖28一族であることを恨むことになるとはダフネは思っていなかった。

 

「私はその点何も問題ないわね~。両親は海外だし。」

 

リリを膝の上に載せながら満足そうに言うクラウディア。

クラウディアの両親はマグルでなおかつ海外で仕事をしているため一人暮らしなのだ。

膝の上のリリは豊満な胸をクッションに可愛い子たちとの別れの寂しさを癒している。

それを羨望のまなざしで見るリリ嫁(ハーマイオニー)とハーレムメンバーは自分たちも胸を大きくすることを決意した。

 

「ハーミーちゃんはすぐにリリちゃんのお屋敷で同棲かしら? 羨ましいわぁ~。」

 

「ええ。一度家に帰ってからすぐにリンリー家でお世話になる予定です。」

 

クリスマス休暇のうちにハーマイオニーの両親にはご挨拶済みなリリ。

同性愛に対しては理解がある人たちであり、リリのこともハーマイオニーを幸せにすると誓えるのならば認めると言ってくれたのだ。

 

「やっぱりハーミーとは一日だって離れたくないしね。皆も大丈夫になったらすぐに手紙ちょうだい。メイドがあっという間に連れてくるから!」

 

夏休みの予定を立てながら時間が過ぎていく。

リリアン・リンリーの一年目のホグワーツは最愛の嫁ができ、それ以外にも多くの愛しい女の子と仲良くなれた。

2年生もきっと素敵なホグワーツになるだろうと確信しながら家族の待つ家に戻っていった。




リリたちには何も事件など起きないまま学年末に。
ハリーやロンと接点がないのでみぞの鏡も賢者の石も何もかも関係ありません。

ハリー達は罰則で禁じられた森へ。そこでお辞儀INクィレルに遭遇。

リリの嫁はハーマイオニーですがその他にハーレムももちろん作ってます。
クラウディア・エンジェルはオリキャラです。
豊満なバストで癒し成分マシマシなおっとりお姉さんキャラです。

学年末の寮杯はスリザリンがゲット!
いくらクィディッチで点を取ってもそれ以上に減点が大きかった。

ところがいつものダンブルドアのハリー贔屓の追加得点!
しかもハリーに劇的に勝たせようと原作以上の点数。
これにはリリも激怒。
仮にグリフィンドールが最初から優勝でも怒ってました。
女子たちや嫁が頑張っているのになんだそれは!? って感じですね。

ちなみにハリーとロンは賢者の石の事とか知ってスネイプから守るんだと原作同様に突撃してました。以下ダイジェスト
悪魔の罠に囚われて身動きできなくなる二人。
後から来たダンブルドアが助けて共に行くことに。
羽根鍵はハリーが、チェスはロンがクリア
トロールと難問はダンブルドアがクリア
そしてお辞儀と対面するハリーとダンブルドア
お辞儀は即逃げる。クィレルは生存するが、廃人に。

こんな感じですね。

仮にこんな内容を説明されても誰も納得しないでしょう。
その結果、女子たちはリリに続いて大広間から出て行って学年末パーティーは男だらけの寂しいものに。

帰りはハーレムメンバーと
既にリンリー邸に集まる予定となっています。
ハーマイオニーは既に両親を説得済み。
パチル姉妹もどうにかする予定。
クラウディアは無問題。
ダフネだけ血筋のせいで苦労しそう。

ちなみに全員で集まる時はリリの隣がハーマイオニー
クラウディアは膝の上にリリを乗せ胸クッション
そしてハーマイオニーの反対側を残る三人でローテーションといった感じ。


次回予告!

新たなる女の子ジニー・ウィーズリー!

彼女はリリハーレムにどのような影響を与えるのか!?

更には謎の銀髪美少女まで!

え? イケメン教師? 日記? 怪物?

知らん!!

第二章 秘密は女には必要な要素

乞うご期待!


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