【完結】魔法界に百合の花が咲く   作:藍多

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ランキングに載るような作品の中には毎日更新しているものがあってビビりますね。
こうして書いているとより凄さが実感できます。

それでは14話どうぞ。


14. 初めての妹

1992年9月1日 キングス・クロス駅 九と四分の三番線

この日(9月1日)のホームはホグワーツに向かう生徒とその親たちでごった返すのが恒例だ。

そこへある集団が入って来る。

それを見るなり生徒たちに二つの動きがあった。

一つは我先へと蒸気機関車に乗り込む男子。

もう一つは入ってきた集団に向けて集まって来る女子たちだ。

言わずもがなその集団はリンリー家とその女たちである。

親であるロザリンドの呪いは強いがそれでも強く接しているリリへの想いが上回る。

リリの両親とメイドたちは一歩下がって我が娘と取り囲む女の子たちを見守ることにした。

 

「ああ、ああ! 生リリちゃん!」

「長かった……!」

「選ばれた人たちが羨ましい!」

 

発車五分前まで出来る限り多くの女子たちと触れ合った。

そして残りの時間は家族との別れの挨拶をするようにして解散となった。

もちろんリリたちもロザリンド達の元に挨拶に駆け寄った。

ちなみにハーマイオニー以下ハーレムメンバーの両親は色々とあって誰もいない。

そういう意味でもロザリンド達は彼女たちの親代わりであるともいえる。

 

「ママ、お母様! 今年も行ってまいります!」

 

「勉強にナニに何でも頑張ってこい!」

「節度は守って頑張ってください。 ハーマイオニー、それに皆さんリリをよろしくお願いします。」

 

「任せてください!」 嫁のハーマイオニーは期待に応えるように気合を入れる。

「「リリは私たちが守ります!」」 パチル姉妹はどんなことがあろうと護る決意を固める。

「はい。」 クラウディアは短く、しかし魂を込めて返事をした。

「当然です。」 当たり前のことだが敢えて口に出すことで自身の想いを伝えるダフネ。

 

その頼もしい返事にロザリンドとレイラは嬉しく思った。

最後にリリたちは二人とメイドたちに抱きしめられて送り出された。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

リリたちは大きめのコンパートメントに全員で占領していた。

リリの隣はハーマイオニー。その反対側は順番に入れ替わって全員が平等になるようにしていた。

蒸気機関車が走り出してしばらくするとハーレム以外の女子たちがやって来て順番待ちの大行列ができていた。もちろん女性の頼みは断らない主義のリリはその全員を受け入れるつもりだ。

クラウディアの膝に座り、一人一人女子を招いて夏休みの事やこれからのホグワーツのことなどおしゃべりをする。

女子生徒の数は一学年平均40人。それが2~7年生までの大よそ8割が並んでいる。

200人近くもの女子たちがいる計算だ。

全員が平等な時間にするために一人当たりの時間は1分程度の極僅かな短い時間。

だが、たったそれだけの時間でも会話をして触れ合えることで女子たちは満たされていた。

 

 

「ふぅ。さすがに体力が持たないわね。でもこれも幸せの代償ね。」

 

最後の一人とハグをして別れて一息つく。

女の子が大好きなリリであっても流石にノンストップで3時間以上は体力を消耗していた。

それでも最後までそんなことは顔に出さず全員と真摯に向き合った。

だが、それもハーマイオニー()たちの前では見栄を張らずにぐだ~っとした体勢でクラウディアの胸に頭を押し付けている。

 

「よしよし。お疲れ様でした。」

 

大抵の女子たちはリリに癒される側であるがクラウディアは逆にリリを癒す方が多い。

今もリリの頭を撫でて、どちらもうっとりとした表情をうかべている。

残りのメンバーはそれを見て焦ることも無くなっていた。

ハーレムメンバーはハーマイオニー含め、それぞれ出来ることや出来ないことがあることを知っている。だから競うのではなく自らの良さでリリの為になるようにするだけだ。

 

((((……とはいえ、あの胸は羨ましい……。))))

 

 

しばらくして落ち着いてからコンパートメントがノックされる。

リリが許可を出して扉が開いた。

 

「あの……。ここに、リンリーさんがいるって聞いたんですけど……。」

 

女子のことに関しては抜群の記憶力を持つリリも聞いたことの無い声であった。

だが、誰であろうと女の子だ。拒む理由など微塵もない。

だらけ切った態勢をしっかりして入室の許可を出す。

 

「お邪魔します。」

 

入ってきたのは豊かな長い赤髪ととび色の瞳を持った子だった。

年下、つまりは今年ホグワーツに入学する後輩だろうか。

 

「あ、あの! 私、ジニー……ジネブラ・ウィーズリーです! ここにリンリーさんがいると聞いて会いたくて、あっ! お招きいただきありがとうございます!」

 

緊張しているのか、かなりガチガチであった。

そんな彼女を見てリリは悪戯心が芽生えた。

クラウディアの膝から降りて入口から一歩の所で固まっているジニーを抱着せ寄せてコンパートメントに引きずり込んだ。

初めて接するリンリーの魅力に顔を真っ赤にして口をパクパクしている。

ジニーを膝にのせて綺麗な赤毛を手漉きしてあげる。

 

「お姉さま……。」

 

「んぐっ!」

 

腕の中のジニーが目を潤ませて発した言葉に轟沈するリリ。

今までメイドやロザリンドの愛人、先輩などの年上と接する機会は数えきれないほどあるし、ハーマイオニーをはじめとした同級生とも経験豊富だ。

しかし年下から好意を向けられるのはこれが初めてであった。

溢れそうになる鼻血を我慢してジニーを隣に座らせる。

 

「ふぅ。初めましてジニー。リリアン・リンリーよ。こっちが嫁のハーマイオニー・グレンジャー。そして順番に、パーバティとパドマの双子の姉妹、クラウディア・エンジェル、ダフネ・グリーングラス。皆私の大切な人たちよ。」

 

「ハーマイオニーよ。よろしく。ウィーズリーってことはフレッドやジョージ達の妹かしら?」

 

「よろしく、ジニー。あの双子の妹かぁ、苦労してない?」

「妹は苦労するものよ。ちなみにこっちのパーバティが姉で私パドマが妹ね。」

 

「よろしくねジニーちゃん。私のことはお姉ちゃんって言っていいのよ?」

 

「ダフネ・グリーングラス、リリの愛人をやっているわ。ところでどうしてここに来たの?」

 

ダフネの発言は皆が思っていたことだった。

リリと接触していない女の子がリリ目当てで来る可能性は低いと思っていたのだ。

 

「えっと……。その、去年兄たちの見送りで駅のホームにいたんですけど、そこでリリさんを見て……一目惚れしました! ずっと想ってました! この前ダイアゴン横丁の本屋でまた目にすることができて、このコンパートメントにいると聞いて気が付いたらここにいました!」

 

リンリーの呪いはたまに波長が合うとでもいうのか一発で深く魅了されてしまう女が現れる。ジニーがまさにその例なのだろう。

 

「リリさん、いえお姉さま、リリお姉さま……。そう呼んでもよろしいですよね? そう呼びます。」

 

発情した顔でじりじりと距離を詰めてくるジニー。

年下、今までにないくらいの積極性、リリも彼女の事を気に入っていた。

だが、嫁たちは面白くない。

 

「ジニー。ちょっと近過ぎよ!」

 

ハーマイオニーがリリの腕を抱きしめて最大の愛を受け取っているのが自分だとアピールしだす。

そして残りのハーレムメンバーがジニーに嫁やハーレムの在り方について言い聞かす。

 

「分かりました! 私もハーレムに入ります。私のこともいっぱい愛してください!」

 

分かったのか、分かっていないのか。変わらず積極的にリリに絡みに行くジニー。

それに対抗してハーマイオニーもリリを強く抱きしめる。

メンバーたちも触発されて次々と主に愛してもらうために突撃していく。

昼食を食べることも忘れてコンパートメントの中でたくさんイチャイチャした。

お腹は減ったが心は大満足なリリであった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

ホグズミード駅に蒸気機関車が到着する。

今年はマクゴナガル先生が出迎えに来ており一年生たちが連れて行かれる。

ジニーは最後までリリと離れようとせずマクゴナガルに引きずられていった。

その時のマクゴナガルの顔は早くも疲れの色が見えていた。

 

二年生以上は馬がいなくとも動いている馬車で城まで移動である。

その馬車をハーマイオニーは興味津々に見ていた。

到着後は大広間のテーブルに座って新入生が入って来るのを待つ。

流石に昼食を食べなかったからお腹がペコペコである。

 

しばらくするとマクゴナガルに率いられた新入生がやって来た。

リリは新たにやって来る女の子たちを今年はどんな娘たちかなと楽しく見ていた。

 

「リリお姉さま~!」

 

緊張している新入生の中でジニーだけが元気にリリに手を振っている。

リリが振り返すと満面の笑顔になった。

組み分け帽子が歌い、組み分けが始まった。

 

新入生のほとんどはリリを知らないため組み分けはスムーズに進んでいく。

ジニーは帽子が触れた瞬間グリフィンドールになった。

そしてテーブルにやって来てリリの隣に座ろうとするが流石にガードされて近くに座ることしかできなかった。

 

「リリお姉さま! 私も一緒です! 嬉しいです! ああ、ホグワーツ最高!」

 

そして宴が始まった。

久しぶりに食べるホグワーツの料理はやはり別格に美味しかった。

デザートまでお腹いっぱい食べ後はゆっくり眠るだけ。

昼間に体力をいっぱい使ったリリはすぐに部屋に行きたくなっていた。

 

だが、ダンブルドアから挨拶と新任教師就任紹介があった。

闇の魔術に対する防衛術の教師に就任したギルデロイ・ロックハートが立ち上がって挨拶をする。

だが、男子はもとより一年生女子以外の女子たちもほとんど見向きもしていない。

それでもめげずにいつもの様にイケメンスマイルをするがほぼ誰からも拍手も歓声もないままだ。

 

「あ、あれ? どうしました皆さん? この私! 闇の力に対する防衛術連盟名誉会員!勲三等マーリン勲章授与! 『週刊魔女』チャーミングスマイル賞を5連続受賞のギルデロイ・ロックハートですよ! ……ははぁ、分かりました! どうやらホグワーツの皆さんはシャイの様ですね!」

 

そんな勘違いをして笑顔で着席した。

その後は毎年の注意事項を伝えて解散となる。

寮に分かれる前にパドマ、クラウディア、ダフネにはおやすみのキスをする。

そして寮に入ってからパーバティにキス。せがまれてジニーにもキスをしたら流れで寮の女子全員とすることになってしまった。

そしていつもの様にハーマイオニーと一緒のベットに入って眠りについた。




ジニー参戦回でした。

ホグワーツ女子たちの内何人かは夏休みの間にリリと離れて「あれ? 何かおかしくない?」となってリリと距離を置くようになりました。
それでも意識して離れ続けなければいずれは魅了されてしまいますけど。

リリちゃんお話会inコンパートメント
久々のリリと話せるのでコンパートメント前には女子の長蛇の列が。
もちろん全員とお話しできました。

ジニー突撃
ジニーは兄の見送りの際にリリを一目見て一瞬で魅了されました。
それ以降ずっとリリを想っていて、クリスマス休暇や夏休みは兄たちにリリについて聞きまくってました。そして本屋でもう一度リリを見て改めて魅了されて現在に至る。
ハリー? そんな男は眼中にないのであった。

魅了にかなりやられているジニーは積極的に行くのでハーレムにとってもいい刺激になるのかなとは考えてます。

ロックハート防衛術教師に就任
しかし男子は興味なし、女子はリリ以上の存在など無いので魅了されてない一年女子以外からは相手にされてないなど可哀そうなことに。
それでもまるで応えてませんが。

それでは次回お楽しみ。
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