原作の魔法界でも性転換の魔法薬とかありそうだなとは思ってます。
というか、ポリジュース薬って異性に変身ができそうな気もする。
それでは20話どうぞ。
ドラコから情報を入手したが決定的なものは何一つ分からないままであった。
つまりはホグワーツから危険を排除できないということである。
よって、リリはハーマイオニーらに連れられてクリスマス休暇は実家で過ごすことになった。
去年はハーマイオニーの紹介を兼ねていたので彼女だけを招待したが、今年はパチル姉妹にクラウディア、ダフネを当然の様に招待している。
ダフネに至っては実家に帰れる状態ではないので必然としてリンリー邸にいるしかないのだが。
今年はそれだけでは収まらない。
日替わりで複数人の女子たちを呼んではパーティーを開催しているのだ。
本当はホグワーツでみんな一斉に楽しむ予定が、こんな小分けな感じになって申し訳なく感じていたが、女子たちにとってはリリに誘われリンリー邸でのパーティーなど夢のような体験であった。
そんなこんなで毎日のようにお祭り騒ぎでクリスマス休暇は過ぎ去っていった。
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クリスマス休暇も終わり、新年になった。
相変わらずリリが移動するたびに物々しい警戒態勢ではあるが、前回の襲撃以降特に事件は起こっていないので一応は平和な日常であった。
ちなみにリリを警護するのは何も生きている人間だけではない。
女性ゴーストも生身の人間ではできないような壁抜けなどの方法で警備体制に一役買っている。
マートル・エリザベス・ウォーレンもその中の一人だ。
彼女は比較的最近ゴーストになったらしく、更にはホグワーツの生徒であったらしい。
今までは3階の女子トイレで癇癪を起していることや泣き叫んでいることが多かったのだが、リリが入学してきてからは比較的穏やかになってリリやかつて所属していたレイブンクロー生とも上手くやっているらしい。
今回の騒動からはリリを護るゴーストの会を立ち上げて女性ゴーストを率いる存在にまでなってしまった。
「リリ、安心してね。いざとなったら私たちが盾になってあげる。どーせ死んでるしね。」
「ありがとね、マートル。でもゴーストも被害にあったって言うしそう考えると怪物って何なのかしらね。」
「さぁ? でも私が死んだときも特に痛くもなかったし大丈夫じゃないかしら?」
「「えっ!?」」
マートルの発言はリリやハーマイオニー、その周りの護衛隊の全員を驚かせた。
「なに、どうしたの? さっさと教室に行くわよ。」
マートル本人は特に意識せずさっさと教室に行くように促している。
ハーマイオニーがすかさず待ったをかける。
「ちょ、ちょっと待ってマートル! あなたが前に秘密の部屋が開かれたときの犠牲者なの!? 詳しく教えてちょうだい!」
「え、言って無かったっけ? まぁ良いわ。それに……なーに皆してそんなに私が死んだときのこと聞きたいの? 聞きたいのね! 他ならぬリリが聞きたいみたいだし特別に教えてあげる!」
マートルが語る50年前の秘密の部屋が開かれた当時のこと。
その時もマグル生まれや俗に言う血を裏切る者たちが何人か石になるという事件が起こっていた。恐怖に震える生徒たち。事件解決の糸口も見つからずホグワーツは閉鎖に聞きであったとも囁かれていた。
そして最後に、マートルが死んだ。
「で、私は死んだあのトイレに今もいるってわけ。面白くもなんともない話でしたとさ。」
その後はドラコの話にあったように誰かが退学になって、その後の被害はなく事件は一応の終わりを迎えたようだ。
マートルの話はすぐにホグワーツ中に知れ渡った。
この話を聞いた女子たちはそれぞれ色々と考えている。
ある者はこの情報を多くの仲間に知らせようとしたり、教師に情報提供したり、あれこれ推測を話し合ったりしている。
女子トイレは特に危険だとして決して一人では入らないようになった。
特にマートルのいる3階トイレは死人が実際に出たということで要注意な場所に指定されている。
マートルはあれから先生や色んな女子に話を聞かれてすっかり人気者である。
本人としては最初のうちは嬉々として死んだ当時の話をしていたが、だんだんとうんざりしだした。
最初に話をしてから初めての週末。
マートルはぐったりとしてリリのそばを漂っている。
死んだゴーストであっても精神的には疲弊するのだろうか。
「リリ~。死ぬ~。死んでるけど。」
「お疲れみたいね。でも、あれだけいっぱいの女子たちが話を聞きに来てくれるなんて最高じゃない?」
「あ~リリならそうなるわね。私はそうじゃないのよね。」
その後もしばらくお疲れのマートルと喋っていた。ほとんどが愚痴であったがその中には日記帳の様なものがトイレに投げ込まれたことなどがあったそうだ。
「日記? どんなの?」
「黒くて古ぼけた感じの日記。嫌がらせだろうからトイレに流してやったわ。多分途中で詰まっているでしょうね。」
「ふーん……。ん、ジニーどうかした?」
何やら嫌な気配を感じて見ればジニーがもの凄い形相でマートルを見ている。
驚愕? 憤怒? 侮蔑? 嫉妬。そんな感情が混じった顔と目だ。
それを見たリリは感じたままの事を口に出した。
「あなた、誰?」
ハッっと一瞬正気に戻ったように見えたがすぐにおかしな感じになる。
近づこうとしたがすぐに寮から飛び出てってしまった。
「……マートル。マクゴナガル先生に連絡をお願い。」
「え~……。はぁ、分かったわよ。」
少しでも異変に気が付いたら教師に連絡することになっていたが、気が付くのが遅かった。
ジニー・ウィーズリーはその日を境に行方不明となった。
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ああ、ああ! お姉さま!
初めて見た時からその美しさに心を奪われたわ!
ホグワーツに入学するまでずっと、ずっと! お姉さまに会うのだけを楽しみにしていた。
そして。
今年の入学準備の フローリシュ・アンド・ブロッツ書店でまた目にすることができた。
美しかった。可愛かった。尊かった。気高かった。素晴らしかった!
どんな称賛も陳腐に感じるほどお姉さまはお姉さまだった。
ホグワーツ行きの列車でお姉さまのコンパートメントに行ってからますます私の気持ちは抑えられなくなった。
組み分けもお姉さまと同じグリフィンドール! 帽子さんも即座に選んでくれた。
つまりこれは運命!
何もかもが最高だった。
パパからのプレゼント、書きこんだら返事をくれる日記帳にこの気持ちを毎日毎日必ず書くようにしていた。トム・リドルというこの相手は私にとっていいアドバイスをくれる良い相手だった。
(毎日毎日、忌々しいリンリーの事を聞かされるのは本当に不愉快だ。だが、我慢すればその分この小娘の魂が僕に流れてくる。それにしても、こいつはこれ以外の話題はないのか?)
同じグリフィンドール1年生のコリンが不愉快だ。
お姉さまの事を有名人だとかなんとか言ってこっそり写真を撮っていたのだ。
(それにマグル生まれだ。排除対象だ。)
そう思ったらコリンが石になっていた。正直、良い気味だった。
今日もお姉さまの事を目で追ってしまう。はぁ……、最高だわ。
(だが、あれは僕の障害になりうる。)
ああ、お姉さまお姉さま。とてもいい香りだし、肌も綺麗、髪も素敵、近くにいるだけで幸せ。
(僕にとってはとても不快だ。いい加減そろそろこの体を自由に動かせる頃合いなのだが……。予想以上に魂が強い。)
最近、何かおかしい気がする。お姉さまを見ても幸せにならない。むしろ苦しい。
どうしたのだろうか? 最初の内はお姉さまの事を書き込んでいた日記帳もお姉さまの事を書こうとすると嫌な気分になる。
(ああ、やっとあの女の事を書き込まなくていいようになった。)
日記から嫌な感じが。そう、無能な兄と同じ男のような感じがしたのでマートルのトイレに投げ捨ててしまった。
(
マートルが日記を流してしまったらしい。これであの日記とは永遠におさらばだ。
(あのゴーストめ! 僕を誰だと思っている! もう一度殺してやろうか!)
ああ、僕の今の怒りでジニーの魂をほぼ支配することができたようだ。
だが、あいつ。リリアン・リンリーが感づいたな。
危険だ。やはり排除する必要がある。
あれもマグルの血が混ざった出来損ないだ。この僕が統べる世界にはふさわしくない。
消えてもらうとしよう。
ひとまずはトイレから日記を回収して秘密の部屋に隠れて残りの魂を喰らうその間にバジリスクでリンリーの排除だ。
完璧に力を付けたらホグワーツから脱出、僕の本体と合流するとしよう。
(させない、させるものですか!)
!? まだ抵抗する力があったのか。だが、無駄だ!
お前のような男がお姉さまに危害を加えていいはずがない! 私を返せ!
(なっ!? 身体の主導権が元に!? このクソガキが!)
それから私たちは、僕たちは体の中で戦いを繰り広げた。
ああ、ごめんなさい。お姉さま、どうか無事で。
クリスマス休暇は毎日が女子会。
リリママも若い女の子がたくさんで最高とはしゃいでました。
リンリーの魅了はゴーストにも影響する。
マートルとは1年生の時に偶然出会ってゴーストの初めての友人として接してます。
マートルの方もリリと接するようになって大分性格が明るい方になって他の生徒とも接することが多くなりました。
リドルの日記哀れトイレに。これにはリドルの怒りも天元突破。
そのせいでリリに感ずかれてしましましたけどね。
ちなみにヴォルデモートはリンリーには手を出すなと言ってましたが、リドルはまた別の考えです。これは年齢と経験の差ということですね。
ジニーは原作よりハイペースで日記に書き込みまくってます。
話題は勿論リリのことだらけ。
魂の吸収ももちろん早くなってるのですが、リリへの想いの暴走で支配はなかなかされませんでした。
だけど、リドルの怒りでついに支配されることに。
その後は秘密の部屋でリドルと魂の戦い。
ハリーはリドルの日記を手に入れることも無いので色々と原作の出来事は省略。
それでは次回お楽しみ。