妄想設定をとりあえず書いてみてはいますけど話の形にもなっていない現状です。
二つとも完結はしていないので書くとしても完結後になると思いますけどね。
それでは25話どうぞ。
せっかくの新学期が
リリもより多くの女の子に囲まれることで大広間での組み分け儀式をする頃にはすっかり元気になっていた。
組み分け儀式は特に何事もなく進み最後の一人の寮が組み分け帽子によって告げられる。
ダンブルドアが立ち上がり御馳走の前の注意事項を話始める。
「新入生は入学おめでとう! そして二年生以上は新学期おめでとう! さて皆にいくつかお知らせがある。大事な事じゃからお腹いっぱいでウトウトする前に済ませてしまおう。」
「まずは……皆もホグワーツ特急で遭遇したじゃろう存在についてじゃ。あれは、
リリは話が通じないという点に大いに共感していた。
あれは男とか女とか、雄雌そういう類のものではない。
もっと違う分け方をされたものだ。
続いて新しい教授が紹介された。魔法生物飼育学のウィルヘルミーナ・グラブリー=プランクと闇の魔術に対する防衛術のリーマス・ルーピンの二人だった。
プランクはシルバヌス・ケトルバーンの後継とやって来た魔女だ。
リリとしては女性というだけでポイントが高い。
だが、プランクと比べるとツギハギだらけのローブ、痩せこけて青白く、白髪がある髪、そんなリーマス・ルーピンはどうにも大丈夫なのかという疑問が湧いてくる。
周りが不安そうに見ている中、珍しくリリが注目していた。男性なのになぜなのか? やはり先ほどのコンパートメントでの出来事から少しでも力を付けたいということで闇の魔術に対する防衛術の教師というだけで気にはなる。
既に
その場面を見ていない他の生徒たちはこんなのが闇の魔術に対する防衛術の教師で大丈夫か? また一年で交代しそう、そういった反応をする生徒が多い。
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(懐かしい……。ここは変わらず素晴らしいところだ。)
新任の闇の魔術に対する防衛術の教師リーマス・ルーピンは教職員の席でここ数年一番の幸福を感じていた。
自身のある秘密の為、まともな職にも就けずハッキリ言えば貧乏な生活を送らざるを得なかった。
それが尊敬する恩師であるアルバス・ダンブルドアからホグワーツで働かないかと誘われたのだ。
呪われた一年で教師が入れ替わる闇の魔術に対する防衛術だが、そんなことは大した問題ではなかった。
今でもありありと思いだせる輝かしい学生時代。
親友3人と一緒に学び、遊び、時に喧嘩し、笑いあった日々。
そんな青春時代を過ごしたホグワーツで今度は教える立場で戻ってこられるとは思ってもみなかった。
ホグワーツ特急ではトラブルもあったがこうして無事にホグワーツ城に入り、初めて教員テーブルに着いて組み分け儀式を見ていると自分が教師になったという実感がわいてくる。セブルスの殺気が込められた視線すらも実感を際立たせている。
ダンブルドアに紹介され緩んでいた気持ちを引き締める。
「みんな初めまして。今年から闇の魔術に対する防衛術を教えることになった、リーマス・ルーピンだ。教師は初めてだから頑張っていくけど、皆が楽しんで学んでくれればうれしいかな。」
まばらな拍手を受けて席に着く。まぁ、こんな反応も当然かなと思ってしまう。
拍手をしている子を見ると親友の生き写し、ハリー・ポッターがいた。
(ハリー……。本当にジェームズそっくりだなぁ。でも目はリリーだ。)
そんな親友の息子を見ながら自分のもう一つの仕事を思い出す。
ホグワーツに来たのは教師を任されただけではない。ダンブルドアからはハリー・ポッターを護り導くということも頼まれていた。
ダンブルドアはシリウス・ブラックがハリーを狙う可能性もあると考えていた。
もちろんホグワーツは万全の態勢で生徒を護るが、シリウス・ブラックを知る者としてルーピンが選ばれた。
それ以外にも父親と接したことの無いハリーに対して、父親とはいかずとも近しい人間がそばにいる必要があるとも考えていた。
そういう意味でルーピンが適任だとダンブルドアは考えたのだ。
(まぁ、授業をしながらそれとなくハリーと接しようかな。……シリウスはここに来るのだろうか?
自分が
だが、恩師を裏切って違法なことに加担していたことを話す勇気がルーピンにはまだ持てないでいた。
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楽しい時間は速いものであっという間に宴は終わってしまった。
生徒たちは各々の寮に帰っていく。
リリもまたハーマイオニーやパーバティらと共にグリフィンドール寮に進む。
太った婦人の肖像画を抜けて数カ月ぶりの談話室に到着する。
寝る前に皆で少しの時間、ガールズトークをすることになった。
もちろん談話室には男子はいない。リリと女の子の幸せの空間にいる勇気を持った男子はたとえグリフィンドール生であろうと存在はしないのだ。
新入生の自己紹介に始まり、夏休みの出来事、ホグワーツ特急や新任教師についての話など話しつくすには時間が足りない。
だが、女子たちは、特に同学年の彼女らはリリに聞きたいことがあったのだ。
「ねぇ、リリちゃん。授業は何を選択したの?」
「占い学取ったわよね!?」
「魔法生物飼育学は?」
「教えて!」
3年生になると今までの授業に加えて選択式の授業があるのだ。
占い学、マグル学、数占い学、魔法生物飼育学、古代ルーン文字学である。
2年生の最後に希望の科目を選択するのだが、リリが選んだものについてはハーレム以外には学校側から秘匿とされていた。
もちろん理由は女子生徒の偏りを防ぐためである。リリが選んだ科目しか女子は選ぼうとはしないだろう。
結果として女子は皆、自らのリリ観察眼と運が試されることになった。
ここで同じ授業を選択できればより一層触れ合える機会が増えるし、同学年でなくても先輩たちは勉強を教えるという名目で勉強会が開けるかもしれない。
後輩だけはリリの選択を知ってから選べるので完全有利になると思われたが、もちろん学校側から対策が施されることになるのであった。
「えーっと、魔法生物飼育学と数占いに占い学ね。」
「ぃいょっしっ!」
「キャー! 全部一緒よ!?」
「女神よ最大の感謝を。」
「そ、そんな……。」
「だ、大丈夫大丈夫……。これは夢そう夢よ。目が覚めたらリリちゃんが横にいるのよ。」
「ははは、落ち着きましょう。グリフィンドールってだけで他の寮よりいいもんね。泣いてなんかないもん!」
「あばばばばばばば……。」
談話室は喜びと悲しみに満ちる。
リリは本音を言えば全員一緒に受けたかったのだが、色々と許しが出なくてこんなことになってしまった。一つも同じ授業を選ばなかった子には慰めとしてたっぷりと抱きしめて撫でてあげた。
リリも久しぶりの自室でハーマイオニーとベッドに入って眠る。
授業といえば気になっていたことを思いだしてハーマイオニーに聞いてみた。
「ねぇハーミー。本当に
二年連続でトップの成績を取るほどの優秀なハーマイオニーはマクゴナガルからある提案を受けていた。
だが、ハーマイオニーはこれを断った。
「確かに全部の授業を受けてみたいわ。マグル学は魔法使いからの視点を学べるし、古代ルーン文字学も面白そう。でもそんな事よりもリリとの時間を共有する方が大切なの。」
ハーマイオニーは常にリリと一緒だ。
つまり過去に戻ればその間だけはリリと一緒にいられなくなる。
たった数時間だがそんなことは絶対に嫌なのだ。これはハーマイオニーに限ったことではない。
授業も魅力だが、リリアン・リンリーという存在を無視できるほどの誘惑は皆無である。
「私の時間はあなたの時間。ずっと一緒って約束したわよ。」
「正直ハーミーが私の知らない時に違う授業を受けているのは嫌だね。
でも……、
「もう! いけないことよ。それにあなたの事は私一人でも満足させてあげるわ……。」
「ふふ……。お手柔らかにね?」
こうして初日なのについつい夜更かししてしまう二人であった。
新任教師
魔法生物飼育学は前作と同様にハグリッドではありません。当然ですね。
ルーピンにはリリも注目しています。前2年がまともじゃなかったので。
ルーピンにはダンブルドアから秘密の指示が。
ハリーをそれとなく守って導いて欲しいというものです。
原作であったかは分かりませんが、父を知らないハリーが少しでもジェームズを知っておくべきということと、シリウス対策の吸魂鬼がハリーへの悪影響が強いと予想しての事です。
あとは原作より経験値が少ないハリーに少しでも強くなって欲しいということでルーピンの特別授業があるかも。
リリの選択授業は結構適当に決めてます。
リリは勉強が好きな方ではないので直感に従って決めました。
もちろんハーレムたちは一緒の授業を選択しています。
ハーマイオニーは授業よりリリを選んだため逆転時計は使いません。
これも原作と違うので色々と展開に影響があるかと思います。
それでは次回お楽しみに。