私は両親と一緒に過ごす予定です。
リリはいかにホグワーツでのクリスマスを過ごすのだろうか。
それでは29話どうぞ。
それだけダンブルドアが今回の一件に対して激怒した証拠だろう。
だが、魔法省としてはシリウス・ブラックがまだこの付近にいる可能性が高いということで完全な
そんな憂鬱なことはすっかり忘れてホグワーツの中はもうすぐ訪れるクリスマス休暇に浮かれている。それにその前には今年最後のホグズミード訪問の日がある。
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日時は過ぎリリにとって二度目のホグズミード訪問日がやって来た。
今日のデートの相手はパドマとダフネだ。
前回の甘々なクラウディアや楽しいパーバティとは違って比較的落ち着いた二人である。
まずはパドマとのデートである。
前回のうちから既にデートの順番が決まっていたことや前二人から話を聞いてデート内容を把握、今回のダフネとも相談してデートプランが被らないように作成をしているとの事だ。このあたり流石は知恵の者が集まるレイブンクローならではであろう。
リリとパドマはプランにそって調べつくされた穴場スポットやそれぞれの店についてのおすすめ情報を元にただ単に店を見て回っただけではなかなか知ることができないことを楽しんでいった。パドマとしても自分のプランがリリを楽しませていることに満足そうだ。
一通りのスポットを巡りデートの終わりに際してパドマはリリに喜んでもらったか聞く。
「リリ、楽しめた?」
「もちろん! 前来た時もクラウディアに一通り案内されたけど知らないことも多くて楽しかったわ!」
「良かった……。」
それを聞いてホッとするパドマ。
パドマは自分に対して自信が持てなかった。
自分は双子のパーバティのように楽しくさせられない。
クラウディアのように甘えさせる包容力も持っていない。
ダフネのように貴族らしさもない。
レイブンクローなのにハーマイオニーには頭脳で勝てない。
ジニーのように周りを見ないほどの愛を与えているかどうかも不安になる。
その不安と今の安堵が顔に出ていたのかリリに頭を撫でられていた。
「リリ?」
「大丈夫。パドマが何を思っているかはっきりとは分からないけど、大丈夫。私はあなたを愛しているわ。もっと私に全てをぶつけて、ね?」
その言葉で今までの、心に隠してきた不安をリリに話してしまう。
「そっか。でもパドマはパドマ。他の誰でもないあなた。それだけで私はあなたが好きよ。」
それを聞いたリリは改めてハーレムの主としてそのままでいい、そのままのパドマを受け入れる。
「ハッキリ言った方があなたにはいいと思うから言うね。パドマ・パチル、あなたはその命のある限りリリアン・リンリーのそばにいることを誓いなさい。私もあなたの事をずっと愛し続けると誓うわ。」
ずっとそばにいるようにとあえて命令する。しっかりと口にすることでパドマの事を愛していると心から伝えるためだ。
それを聞いてパドマは改めてこの人についていくと誓うのだった。
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次はダフネの番である。
二人が向かったのはロンドンや海外のパリにも出店しているグラドラグス魔法ファッション店だ。
ここで二人は奥の個室での特別なファッションショーをしていた。
グリーングラス家にいた時のコネを使ってダフネはあらかじめ店に対してリリが来ることを知らせてあった。
ここの店長が女性であったことと、前回の訪問時に見かけてリリにノックアウトされていたこともあって全面協力となっている。
リリに似合うもの、あまり着ないタイプ、フリフリのファンシーな服、ゴスロリの服など様々な服を着せる。もちろんリリの好みの服もある。
ダフネに対してもリリが着せ替えをする。
あえてダフネが恥ずかしがって着ないような服を着せたりして真っ赤になった彼女に大興奮するリリ。
その空間には二人だけ。服やアクセサリーが大量に用意されているが店員は存在しない。
二人だけで着せて着せられを繰り返し、鑑賞し鑑賞され楽しい時間は過ぎていく。
誰もいないことをいいことに更衣室で二人で脱がし脱がされといったこともあったが二人だけの秘密である。
その後、大量の服を買った二人は厳選した新しい服でティータイム中である。
「普段は見られないリリも見られたし役得だったわ。」
「ふふ、私もダフネのあんな姿を見られて大満足よ。顔を真っ赤にするダフネなんて初めてじゃないかしら?」
「……そうだったかしら?」
ダフネは常に余裕たっぷりだねとリリが言うが、ダフネとしてはそんなことはないと思う。常にいっぱいいっぱいである。
今までの貴族の慣習でそうなっているだけで本当はもう少し自然体になりたいのだ。
「ねぇ、リリ? 私も……その、ジニーみたいに甘えたりしても、いえ何でもないわ。」
「来てダフネ。」
魅了全開でダフネを誘うリリ。こんなのに曝されて抗える女の子なんていないだろう。
誘われるままにリリの胸に飛び込んでいくダフネ。周りにいる女の子もそれに続きたそうにしているがリリが呼んだのはダフネだけだ。無断で行くわけにもいかない。
「ダフネ、甘えた時にはいつでも来ていいのよ。もちろん私が甘えたいときにはいつでもダフネに甘えるわ。私たちは愛で繋がった仲。遠慮なんていらないわ。」
しばらくダフネはリリの胸に抱かれその鼓動に包まれていた。
落ち着くまるで母親に抱かれたかのような安らぎを感じる。
しばらくしてダフネは我に返って姿勢を正すが、リリの記憶にはバッチリ保存されている。
「……またお願いするわ。」
結局その日の夕食はダフネがもう一度甘えたいと甘々な空間を作っていた。
他のハーレムメンバーもそれを見越して見守るだけにしていた。
もちろん次の機会には自分たちもイチャイチャタイムを堪能するつもりでいるのだが。
こんな幸せな想いをしている彼女たちの陰で生き残った男の子は
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ついに待ちに待ったクリスマス休暇がやって来た。
多くの生徒が家族の元に帰る長期休暇。
ホグワーツ特急は満員……ではない。
今年は例年と違って生徒の半数以上がホグワーツに残るというのだ。
男子生徒はほぼ全て家に戻っていった。逆に女子生徒はほぼ全てホグワーツに留まっている。
理由は言わずもがなリリアン・リンリーである。
一昨年は実家にハーマイオニーを紹介するために戻り、昨年は秘密の部屋騒動のせいで戻らざるを得なかった。
3年目にして初めてのホグワーツで迎えることになったクリスマス。
本当は去年やるはずだった全校女子全員での特大クリスマスパーティー。
それを開催できるとリリは新学期が始まってから学校側や屋敷しもべ妖精にプランを伝えていたのだ。
クリスマス当日。
大広間には女性しかいない。
生徒も、教師も、ゴーストに至るまで男という存在はここには存在していない。
「メリークリスマス!」
「「「「「メリークリスマス!!!!!!」」」」」
リリの乾杯の音頭でパーティーが始まる。
参加者それぞれに特別に用意された好物で構成されたメニューに舌つづみを打つ参加者。
席はいつもの寮ごとではなくバラバラに座っている。リリはそこを忙しく移動しながら参加者全員と交流している。
料理もほぼ食べ終わり、残りはデザートを残すだけになったころクリスマスらしくプレゼント交換会が開催される。
本当は全員がリリに対してプレゼントを渡したかったのだが、交換会をしたいというリリの意向に従ったのである。
参加者全員での持ち寄ったプレゼントをランダムで交換するというものだ。
この場にいる全員の目当ては勿論リリのプレゼントである。
抽選は公正にくじ引きで選ばれる。
リリのプレゼントの番号は1番だ。
全員にくじが配布され、そして一斉にそれが開かれる。
一瞬の静寂の後、一人の女子が叫び声を上げた。
「わ、私だわ!」
くじによる公平な結果、正妻のハーマイオニーでもなくハーレムの誰でもない女子生徒が選ばれた。
他の女子たちもそれぞれに記載されたプレゼントが配られ最後にリリのプレゼントが見事引き当てた生徒にリリのプレゼントがリリの手によって手渡される。
興奮しながらその中身を開ける。そこには紙が一つ入っているだけだった。
疑問に思いながらそれを手に取って確認した幸運の女子は驚愕した。
「リ、リリちゃん一日自由権んんんん!?!??」
その紙に記載されていたのは『リリアン・リンリー一日自由権』という文字だった。
裏面には詳細に条件が記載されているが、要約すると命や怪我をさせない限りどんなことでも、それこそ性的な事でも自由にできるという夢のようなものだった。
それを知った周りの嫉妬はどれほどのものだったか言うまでもないだろう。
そして幸運な生徒はクリスマス休暇中にそれを使って一日中、朝から夜まで24時間誰にも邪魔されずにイチャイチャして愛してもらうことでこの世のものとは思えない幸福を味わいつくしたと後日語っていた。
その他にクリスマス休暇での出来事としてはハリー・ポッター宛てに現在の最高峰の箒ファイア・ボルトが送られてきたことぐらいだったがリリたちにとってはそこまで重要な案件ではなかった。
まぁ、ケイティたちチェイサーの三人がこれでグリフィンドールの優勝が決まったも同然と言ってはしゃいでいたのでそれだけは送り主の正体不明さんには感謝である。
ホグワーツで過ごすクリスマス休暇は幸せの一言で表せるものだった。
ホグズミードデート2回目
前回は甘やかし、仲良しな感じな二人だったので
今回は逆にあまり甘えない二人となりました。
クリスマスは女性だけでの大規模デート
一等を当たった生徒はモブ女子。
一日中、思うがまま自分の欲望のままリリとの甘い時間を過ごしました。
この辺とか他にもこの話で書けないようなR-18的な話も番外編でいつか挑戦したいところですね。
年末年始は色々と忙しくなりそうなんで次の投稿は6か13日になると思います。
それでは次回お楽しみに。