まあ、完結はさせたいですね。
それでは3話どうぞ。
ロンドンにあるマグルの世界と魔法界を繋ぐパブ、漏れ鍋。
店内は今日も賑わいを見せており、店主のトムが忙しそうにしている。
もうすぐホグワーツの新学期が始まる時期なので多くの新入生がここを通ってダイアゴン横丁に訪れていた。
トムとは顔見知りの家族に、魔法使いに案内されたマグル生まれ、それに何といってもハリー・ポッターが戻って来る。
トムは毎年この時期を楽しみにしていた。初々しい子供たちがこれから成長していつかはこの漏れ鍋の客として来てくれると思うとそれだけで嬉しくなってくる。
そしてまた新しい新入生とその家族が暖炉から
その一団が現れた瞬間、漏れ鍋が静まり返った。
まず現れたのは絶世の美女だった。
頭の先からつま先までどこをとっても人とは思えぬ魔性の美女だった。
その後に続くのは先の美女には劣るが美しい女だった。だが、どこか存在感が希薄で美女の存在に隠れてしまい目に入っているのに認識しずらい女性だった。
更に5人もの女性が後に続く。それぞれ異なるタイプではあったが皆、美しかった。
そして最後に、人形の様に可愛らしい少女が現れる。
美人だらけの集団が現れれば男たちの視線を釘付けにして黙らせることもあるだろう。
しかし、客の男たちは息を殺して目を合わせようとしない。
本能的にあの女たちに関わったらいけないと悟ってしまっている。
それとは逆に女たちはまるで目の前に最高の御馳走が用意されたかのように生唾を飲み込んでいた。麻薬に侵されたようにその美女と美少女を食い入るように見つめ続ける。
その女たちはそんな漏れ鍋の空気を感じていないかのようにダイアゴン横丁に向けて移動した。
彼女らが去った後もしばらくは緊張状態が続く。
店主のトムは過去にもこれと同じことを体験していた。
(リンリーがまた……! 急いで知らせなくては!)
トムは急ぎダイアゴン横丁の全ての店舗にリンリー一族来訪の緊急連絡を回した。
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グリンゴッツ魔法銀行でお金を用意してきたリリアンたちはそれぞれの買い物をし始めた。
トムの迅速な連絡により普段のダイアゴン横丁の賑わいはほぼなく実質彼女たちの貸し切り状態であった。
今現在店が開いているのはホグワーツ入学に必要な店とリンリー家を受け入れている店ぐらいである。
「んじゃ、メイとレーナは教科書、リディアとアンはその他の必要なものを買ってきてくれ。
キャロルは私たちと一緒に着いてきな。買い物が終わったらフローリアン・フォーテスキュー・アイスクリームパーラーに集合な。」
「「「「「畏まりました。」」」」」
メイド四人はそれぞれ足早に買い物を完了するために行動を開始した。
一人残ったキャロルは護衛を兼ねているため主人であるロザリンド、レイラとリリアンと一緒だ。キャロルは心の中でガッツポーズをとっていた。
四人は早速マダム・マルキンの洋装店に向かいローブや三角帽などを買いに行く。
店内に入るとちょうど良く誰も他の客はいなかった。
マダム・マルキンがやって来るとすぐにロザリンドとリリアンを目にして熱に浮かされたかのようになる。
「まぁまぁまぁ! もしかしてロザリンドちゃんかしら! 大きくなったわね! こっちは娘さんかしら? ホグワーツの入学準備ね? お嬢様、お名前は?」
「お久しぶりだね、マダム・マルキン。この子は娘のリリアンさ。今年からホグワーツなんだ。とびっきりの制服をお願いするよ。」
「初めまして、マダム・マルキン。リリアン・リンリーです。よろしくお願いします。」
スカートをつまんで優雅にお辞儀するリリにマダムはノックアウトされた。
「ええ、ええ! もちろん! 最高級の生地で最高の制服を作ってみせるわ! さ、まずは採寸ですね。」
鼻血を職人魂で何とか押さえつけながら採寸していくマダム・マルキン。
普段であれば魔法のメジャーが勝手に採寸していくのだが、こればかりは自らの手でやらなくてはもったいないとゆっくり丁寧に採寸していた。
実に通常の二倍近い時間を有して制服やその他の一式を用意したマダム。
だが、出来上がった品の品質で言えば通常の二倍以上のものに仕上がったと魂を賭けられると断言するだろう。
「お待たせいたしました、美しいお嬢様。何か御用があればすぐに駆け付けますので、今後も御贔屓のほどよろしくお願いいたします。」
リリはその出来栄えに満足したのか満面の笑みだ。
「ありがとう! 素敵だわ、マダム。」
リリはマダムの指先に感謝の気持ちを込めてキスをした。
それだけでマダムは代金など不要だと言い出したが、それではキスがお金と同じ価値になってしまうと言われてしまい引き下がるしかなかった。
リリたちが最後に訪れたのはオリバンダー杖店だ。紀元前382年創業の老舗の杖専門店でホグワーツに通う生徒のほとんどはここで杖を手に入れている。
店主のオリバンダー老にかかればどんな魔法使いであろうともぴったりと相性のあった杖を選んでくれるのだ。
店内に入ると既にオリバンダー老が待ち構えていた。
「ようこそリンリー家の皆さま。杖の準備は出来ております。」
リリは初めて自分たちの事を恐れない男性に出会った。
なぜ恐れるそぶりを見せないのか、その疑問はロザリンドが答えてくれた。
「オリバンダーのじいさんは別に怖がってないわけじゃないぞ。ただそれ以上に杖に対しての執着が強いだけだ。ま、こんな
「褒めていただいて恐縮ですな。それではこちらがあなた様の杖になります。」
丁寧に包装がされた真っ白い箱を手渡される。
受け取ったリリは早速箱を開けて杖を使ってみたい衝動に駆られた。
箱から取り出した杖は手に、体にすんなりと馴染んだ。まるで血を分けた肉親の様に。
「その杖は20センチ、材質はセコイア。芯材は代々と同じく先代のリンリー家の者の髪を使用しております。」
そのオリバンダーの言葉に驚いてロザリンドを見るリリ。
ロザリンドは悪戯が成功した子供のような笑顔になっていた。
「驚いた? これも一族の伝統ってやつさ。子供が初めて杖を持つ前に杖職人に親が髪を提供してそれを芯材にして杖を作らせる。そんでもって手にするときにネタばらしってね。私も初めて杖を手に買った時に驚かされたさ。で、どうだい?」
「……うん、しっくりくる。ありがとうママ。オリバンダーさんも。」
上機嫌になったリリはオリバンダーに礼を言う。男に興味がないリリにしては珍しい反応である。そして杖の特性を教わった後に店を後にする。
入学準備が済んだので目指す先はフローリアン・フォーテスキュー・アイスクリームパーラー。入学準備という前座が終わったのでこれからは楽しい楽しい皆でのデートタイムだ。
しかも、ダイアゴン横丁だけでなくノクターン横丁まで合わせた広い場所が彼女らの貸し切り同然である。更には入学準備のための店以外に開いている店は女性が店主の店だけだ。
楽しみにならないわけがない。
デートの最初は勿論フローリアン・フォーテスキュー・アイスクリームパーラーでアイスクリームを食べることからだ。全員が違う味を頼んで食べさせ合いをして楽しむ基本からスタートだ。
メイドたちはロザリンドとの食べさせ合いを求め、それを当然のごとく全員分受け入れるロザリンド。レイラはそのいつもの光景と傍観していたが、ロザリンドから不意打ちで口移しにてアイスクリームを流し込まれる。
そうしたらメイドたちも我先にと主人のお情けを受けたいと申し立てる。
リリはそれを見ながら自分も将来はああやって多くの女に囲まれながら幸せに過ごすのかなとレーナの膝の上でぼんやりと考えていた。
愛すべきお嬢様を膝上にのせたレーナは鼻血を滴らせながら気絶寸前であった。
その後はロザリンドもしくはリリとのデートをメンバーの組み替えを行って色んな店を見て回った。
服を着せたり、ただ単に店を見て回ったり、お茶を楽しんだりとメイド今日出来ることを心の底から楽しんだ。
ロザリンドはメイドそれぞれの趣味に合わせて行き先を変え不満一つないデートコースを、
リリは逆にメイドにエスコートを任せると言ったまたママとは違ったデートを楽しませた。
そして最後はロザリンドとレイラが二人っきりで夜を楽しむことになったのでリリはメイドを独り占めして家に帰ることになった。
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同時刻。
「あれ? マクゴナガル先生、ダイアゴン横丁でしたっけ? そこに行くのではなかったのですか?」
「申し訳ありません、ミス・グレンジャー。どうやらダイアゴン横丁でトラブルが発生したようです。また明日でも構いませんか? 代わりと言っては何ですが魔法界やホグワーツについてお話しておきましょう。」
「ええ、大丈夫です。それより聞きたいことがいっぱいあるんです!」
マグル生まれだからなのか魔法について貪欲に知りたがる少女を見て良い生徒になるだろうとマクゴナガルは思った。
同時に今ダイアゴン横丁にいる存在とは関わって欲しくないとも思っていた。
ホグワーツ準備+デート回でした。
ダイアゴン横丁の緊急マニュアルとしてリンリー家対策が作られてました。
過去にパニックになったことがあったので対策が制定されてました。
入学準備に必要な店以外は大体が店主が女性の店です。
オリバンダー老は杖>人間な人なんで呪いの影響が薄いのです。
ここまでの人はなかなかいません。
デートの後は親二人は朝帰りです。教育に良くないですね。
ハーミーは本当なら同じ日にダイアゴン横丁に行くはずでしたけどマクゴナガルが阻止しました。
それでは次回お楽しみに。