このあたりの章になると児童文学と言っていいのか分からない感じを読んだ当初は思いましたね。
登場人物は口が悪かったり、人が死んだりと子供にはどうなんでしょうね。
それでは54話どうぞ。
54. 降伏勧告
1996年の夏の暑い日。その日、イギリス魔法界は恐怖に包まれた。
ダイアゴン横丁、魔法省内部、ホグズミード村、その他大小様々な魔法使いたちの集落や店など数十か所以上で同時にあるものが現れた。
口から蛇が舌のように出ている髑髏、すなわち闇の印である。
闇の印は帝王や配下が誰かを殺す、襲う時に打ち上げる印だ。これが現れたということは身近に死が迫っていることと同義なのだ。
闇の印を目にした者は、逃げまどうあるいは立ちすくんで動けなくなった。
魔法省内部も混乱のさなかであった。内部に裏切り者、服従させられた者がいる。それに続々とイギリス中で同時に現れたという情報が舞い込んでくるのだ。
『静まれ。』
闇の印の口が動き言葉が紡がれた。
そのあまりの恐ろしさを感じさせる声に逃げる者も一瞬で固まってしまった。
抵抗する気でいた闇祓い達も初めての事態に注意深く様子を観察している。
次に起こったのは蛇の目から光が照射されたのだ。
それは空中にある像を映し出す。
「ひっ……!」
それは見ていた大半の人間が同時に悲鳴をあげる映像だった。
髪の無い頭、削がれたような鼻、人ではないことを示すかのような赤い瞳。
史上最強最悪の闇の魔法使いヴォルデモートその人であった。
『イギリス魔法界の全魔法使いと穢れた血に告げる。降伏せよ。
寛大な俺様は歯向かわねば魔法使いは殺さぬと約束しよう。
穢れた血どもも奴隷として特別に生かしてやろう。
但し……。』
そこで闇の印の真下にこれを創り出したであろう仮面を被った魔法使いたちが現れた。
その次の瞬間
「「「ヴォルデモート卿万歳!!」」」
一斉にヴォルデモートへの賛辞を言うと自らの首を切り裂いた。
明らかに致死量の血をまき散らしながらも笑い、笑顔でこと切れるまでヴォルデモート万歳は止まらなかった。
『歯向かった場合はこの様な無残な死が待っている。
魔法省や不死鳥の騎士団に期待するのは愚かなことだと忠告しておこう。
我らの力は日に日に高まっている。抵抗は無意味だ。
その意味を貴様らにもよく分かるように教えよう。
闇の帝王を打ち破る力を持った者が近づいている。
七つ目の月が死ぬとき、帝王に三度抗った者たちに生まれる。
……これが何か解るか? そうだ、忌々しい年前の出来事、俺様が力を失った時の事だ。
その事の予言だ。この予言通り俺様は力を失った。
そしてこれには続きがある。
…そして闇の帝王は、その者を自分に比肩する者として印すであろう。
しかし彼は、闇の帝王の知らぬ力を持つであろう。
一方が他方の手にかかって死なねばならぬ。
なんとなれば、一方が生きるかぎり、他方は生きられぬ。
闇の帝王を打ち破る力を持った者が、七つ目の月が死ぬときに生まれるであろう。
理解したか? そして俺様の勝利を確信するがいい。
俺様とハリー・ポッターは互いに殺し合い、一方しか生き残れない。
そしてハリー・ポッターという存在は最早この世にはいない!
……愚鈍な穢れた血でも理解できたか? もう、俺様を止める者など誰もいないということをな!
さて、聞いているだろうダンブルドア? 次は貴様だ。今年が貴様の最期の年だ。じっくりと最後のホグワーツ校長生活を楽しむと良い。
ふふふ、ハハハハハ、はぁ―はっはっはははは……!』
高笑いと共に闇の印が消えていく。
残された魔法使いたちは絶望に押しつぶされそうになっていた。
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闇の印による大々的なヴォルデモートの宣言。
これに対して魔法省もすぐさまに全イギリス魔法族へと通達をおこなった。
しかし、闇の勢力のような手段を持っていないため日刊預言者新聞などに頼らざるを得ないのが現状である。
「我ら魔法省は闇の帝王などには屈しない! 断じてだ!」
魔法大臣のルーファス・スクリムジョールが力強く宣言するが、民衆の多く特に純血や半純血たちは抵抗するよりは恭順してでも生き残る方に傾いていた。
どちらにも敵対せずに勝った陣営に身を寄せるなどと考えている一族もいる。
マグル生まれや混血、一部の純血だけが戦う気概が残ってはいるが、総じて様々な面で力不足は否めない。
特に予言の影響が強い。
既に魔法省が公式に前の
しかも、他ならぬ帝王自身がそれを信じそして一度はハリー・ポッターに打ち破られている事実がある。
つまりは予言は真実となる。それは最後に勝つのは闇の帝王であるということだ。
戦う意志を奮い立たせている者たちも内心では不安でいっぱいの有様であった。
更に悪いことは続きアズカバンも事実上収容不可能になった。
看守であった
凶悪な囚人たち、既に脱獄している
これらの危機に魔法省は強権を発動した。
禁じられた呪文を解禁。
もはやどちらが闇の勢力であるかというのはあくまで主義主張と言うだけで戦いに関しては闇の魔術同士の打ち合いという構図になってしまっている。
ダンブルドアはこれを危惧して魔法大臣になったスクリムジョールや副官のアンブリッジに抗議した。しかし、
「それではこちらがやられるだけだ。敵の方が強い武器を使い、こちらは同じものを使えるというのに使わないと言うのか? ダンブルドア、あなたの言うことは正しい、そして立派だ。まさに善なる魔法使いの頂点に立つ者の言葉だ。だが! そんな言葉が通用する段階はとっくに過ぎ去っている! こちらも躊躇などしていたらすぐにやられる! 敵は殺す、捕らえたら服従してでも情報を吐かせて手駒にする。そのぐらいしなければもうダメなのだ。
……あなたも本当は分かっているのだろう?」
「しかし! それではわしらもあ奴らと同じじゃ!」
「確かに使う魔法は同じだ。だが、そもそも闇の魔法と定義しているのは魔法使いたちだ。魔法自体がどんなものなのかなど、どうでもいいのだ。人に害を成し、世を乱す悪の存在が闇の魔法使いなだけで死の呪文を使ったからと言って闇の魔法使いとは言えぬ。」
尚もダンブルドアは講義をしようとするがそれ以上スクリムジョールは取り合わなかった。
禁じられた呪文がその名の意味をなさなくなった時、次代はより混迷を深める闇の時代に突入していった。
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そんな世間とは打って変わってリンリー家はと言うと。
昨年までの忙しそうにしていたロザリンドであるが、今年はどこにも出かけず家でレイラやメイドたちと飲んで食べて、遊んで、寝てとイチャイチャな性活を満喫していた。つまりはいつも通りのリンリー家であった。
ロザリンドが言うには
「根回しは終わったのさ。後は期を待つだけ。そのあたりはドローレスが上手くやるさ。
リリやハーミーちゃんたちは何も心配することはないぞ。残り2年のホグワーツを楽しみな。」
ロザリンドが何をしたのかは子供ということで何も教えてはくれなかった。
ハーマイオニーやダフネはしばらく食い下がっていたが、大人の仕事ということで取り合ってもらえなかった。
しかも屋敷の防護の強化はしっかりと行っているためなおさらリリハーレムの出番は無いのだ。
リリとしては面倒な事をやってくれるのだから子供として存分に親に甘えることにした。
自分たち用の大部屋に戻ったリリ達。
ハーマイオニーはまだ納得しきれていないようだ。
「私たちだって色々やれるのに。」
「まぁ、実際私たちは未成年だしね。今は何も考えずこの時間を楽しみましょう。」
「賛成よ~。もう少ししたらリリちゃんがホグワーツに行っちゃうものね~。こっちに来て~。」
卒業したクラウディアがリリを抱き寄せてくる。
「あ、ずるいです! 私も一緒に行きます!」
ジニーがリリに抱き着いて一緒にクラウディアの腕に納まった。
「ふふふ。よ~しよし。今日はこのままごろごろしましょうか~?」
リリとジニーがクラウディアの肉に溺れている後ろでは残りのメンバーがじゃんけんをして次の順番を決めていた。
そして次を勝ち取ったパドマが膝枕でリリの耳かきをしている。
「かゆいとこは無いかしら?」
「ああっ……。ふぁあ……。」
「可愛い声。良いみたいね。」
英国にこういう文化は浸透しておらず綿棒で軽く拭くぐらいであるが、日本出身の娘に聞いて実際にやってもらうとこれが気持ちいいのだ。
膝から頭にパドマの体温、近くにいることでより強く感じる女の子特有の香り、そして無防備な耳を蹂躙されるという緊張と快感。正直、日本出身の娘がホグワーツに来てくれて本当に感謝だ。
幸福を感じているとハーマイオニーが開発した魔法具である羊皮紙が反応を示した。
ホグワーツに通っている女の子たちからの定時連絡である。
ふくろう便や煙突を使った会話などは監視される恐れがあるため、去年作った羊皮紙が活躍しているのだ。
羊皮紙に浮かび上がる文字は生徒の名前。女子生徒に配布した羊皮紙に決まった時間に記入する取り決めになっているのだ。
定時連絡で問題なければ通常の黒い文字で表示される。何か連絡することがあれば黄色の文字。その文字に触れれば更なる詳細を表示できる仕組みだ。
赤文字は危険が迫っていることを示す。そうなればリリはママたちの力を使ってでも助けに行くだろう。
今のところは女の子たちは特に異常なく休みを過ごせているようである。
これで安心してこっちもイチャイチャできるというものだ。
唯一の休みの不安は女の子も自分たちもダイアゴン横丁などでの買い物が基本禁止されているのだ。危険だからと言って子供は外に極力出さないのが今のイギリスである。
ちなみに今後は文字だけでなく闇の帝王の闇の印を参考に映像や声もやり取りできるように強化改造をしていくつもりらしい。
我が嫁と愛人ながらハーマイオニーやパドマ、ダフネの熱心具合に関心と呆れを覚える。
「ふぅー……。」
「ひゃぁん!」
不意打ちの耳への吐息でついつい変な声をあげてしまった。
「また可愛い声。もっと聞かせてね。」
「もうっ! ダフネ次は私がやってあげるわ。」
そんなこんなでイチャイチャしながらリリ達は変わらず過ごしていた。
そしてあっという間にホグワーツへと旅立つ日がやって来た。
お辞儀からの降伏宣言でした。
実際、お辞儀が予言を正確に把握してハリーがああなったらもう勝った気になるでしょうね。
そして民衆の抵抗意識もかなりダウン。
魔法省はまだやる気ですが、色んな意味でかなり危うい状態。
アンブリッジとしてはこれも想定内ですが。
そしてリンリーはいつも通り。
それでは次回お楽しみに。