【完結】魔法界に百合の花が咲く   作:藍多

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7月も半分。
まだまだ暑い日が続きそうですね。
体調には気を付けていきたいです。

それでは6話どうぞ。


6.最初の授業

朝日が昇る。ホグワーツはまた新たな一日を迎えた。

昨日からホグワーツの一員になったラベンダー・ブラウンは窓から差し込む陽の光からすっかり朝が来たことを感じ取った。

朝だとは分かったが未だに頭はぼんやりしたままだ。

とりあえずは体を起こそうとするが右腕に違和感がある。

横を向く。右手は天使による祝福がなされていた。

まだ十年と少ししか生きてはいないが、それでも確信を持って言える。

 

(今朝は人生最高の朝ね……。)

 

ラベンダーの右腕には魔法界で最も尊い生き物(リリアン・リンリー)が抱き着いている。

これを振りほどいてまで起きる気にはなれない。だが、興奮と幸福で二度寝することもできそうにない。とりあえず天使の寝顔でも見て癒されようとすると天使の向こうの少女と目が合った。

 

「おはよう、パーバティ。」

 

「おはよう……。ねぇラベンダー、これ夢じゃないわよね。」

 

パーバティは自分の左ですやすや眠るリリアンを見て現実を確かめていた。

 

「頬をつねる?」 「遠慮するわ。」

 

二人はリリアンが起きるまで寝顔を堪能することを言葉を介さず決めた。

その後、リリアンが起きるまで幸せ空間は続いた。

 

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ホグワーツ新一年生。グリフィンドール所属のハーマイオニー・グレンジャーはまだ人がまばらな大広間で朝食を食べていた。

こんなに早い朝食になったのには理由がある。

一つは今日からの授業が待ちきれなくて急いで食べて授業の予習をするためだ。

もう一つは、単純にあまり眠れなくて早くに目が覚めてしまったからだ。

平和だが面白みがないマグルの世界から未知と想像以上のもので満ちた魔法界にやって来たからには興奮しないわけがない。

だが、それよりも隣のベッドで眠っていた存在が彼女の心を乱していた。

リリアン・リンリー。

ホグワーツ行きの列車で初めて見た時から心は乱れまくっていた。

決して不快ではないのだが……、それでも未知の感情でハーマイオニーはいっぱいいっぱいであった。

リリが隣でルームメイトと寝ている。それを想像するだけで、自分がそこにいると考えるだけで、様々な想いが脳を駆け巡る。

 

(ああ……。私も一緒のベッドだったら……。寝顔もきっとカワイイはずよね。)

 

何度目か分からない溜息を吐く。

そうこうしているとぞろぞろと生徒たちもやって来る。

食べ終わった自分はそろそろ教室に行こうとすると大広間の入口で何やら言い合いをしている集団があった。

どうやらグリフィンドールとスリザリンの女生徒達らしい。

先輩の話ではよくあることなので放っておこうとしたが、その中心にいる存在を見て驚くことになった。

 

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リリアン、パーバティ、ラベンダーが起きて朝食に向かったのはちょうどいい時間であった。

リリは普段から目覚ましが無くてもちょうどいい時間に起きられる体質であった。

授業の準備をして大広間に向かう。ハーマイオニーとも一緒に行きたかったのだが先に行ってしまったようだ。

部屋から出て談話室に降りると男子は一人もいなかった。

代わりに女子生徒が大勢待ち構えていた。

同級生だけでなく2年生から最上級生まで勢ぞろいだ。

 

「あ! 来た来た! おはようリリちゃん! これから朝食よね!? 一緒に行こう!」

 

上級生の一人が代表として話しかけてきた。美人のお姉さまと言った雰囲気だ。

 

「ええ、もちろん。行きましょうお姉さま。」

 

断る理由がないリリアンはそこにいた一団と一緒に大広間に進む。

その間に上級生の顔と名前をばっちり記憶し親密になっていくことも忘れない。

大広間の扉まで来たところでとある一団が待ち構えていた。

新入生の顔からその一団がスリザリンだと即座に分かった。

 

「グリフィンドール! リリアン・リンリーをこっちに引き渡してちょうだい! 彼女はスリザリンにこそふさわしいわ!」

 

上級生のスリザリン生がそう言い放つ。

それを皮切りにお互いが罵声を浴びせ始める。

リリアンはそれを聞きながらちょっと面白がっていた。

 

(リディアが言っていた寮間の溝ってこれかぁ……。でも彼女は渡さない! って感じで取り合われているのは何となく面白いわね。)

 

戦いはヒートアップし続けている。そろそろお腹も食物を求めているので仲裁に入る。

 

「はい、そこまで! 喧嘩はダメよ。みんな仲良く! 昨日はグリフィンドールと仲良くなったから、今日はスリザリンとご一緒しようかしら。もちろんハッフルパフとレイブンクローともいずれね。」

 

喜ぶスリザリンと落ち込むグリフィンドール。

グリフィンドールの女生徒たちにハグをして納得してもらいスリザリンのテーブルで朝食を楽しんだ。

同じ一年生のパグ犬顔のパンジー・パーキンソン、ミリセント・ブルストロードとダフネ・グリーングラスとは仲良くなれた。特にダフネはリリの好み的に高得点だ。

スリザリンは貴族が多いからか礼儀正しくグリフィンドールとはまた違って楽しめた。

 

グリフィンドール生なのに敵対する悪しきスリザリンと楽しそうにするリリアンを見て一部のグリフィンドール男子が敵愾心を抱いていた。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

グリフィンドールの初日の授業は寮監のマクゴナガルが担当する変身術とフリットウィックの呪文学にスネイプの魔法薬学である。

最初の変身術の教室に行くのには特に苦労なかった。

新入生たちは通常であれば動く階段や様々な仕掛けを身を持って体験してホグワーツを知ることになる。だが、リリアンは上級生たちに可愛がられることで丁寧に案内されたのだ。

更にレイブンクローの先輩からホグワーツの注意点をまとめたメモまで貰ってしまった。

 

リリアンと連れ立っていた女子たちが教室に入るとマクゴナガルの姿はなく、トラ猫が教壇の上に座っているのみだ。

生徒はハーマイオニーがいるだけで他の生徒、つまり男子は誰も到着していなかった。

リリアンは迷わずハーマイオニーの隣に座った。

 

「ハーミー、おはよ。」

 

「おはようリリ……。ねぇ、さっき大広間でスリザリンのテーブルで食べてたわよね。……リリはスリザリンでもいいの?」

 

「スリザリンに限らずどの寮の娘とも仲良くなりたいわね。」

 

「……ふーん……。」

 

ハーマイオニーは誰でもいいというリリのスタンスにちょっぴり機嫌が悪くなった。

どうしてそんな気分になるかは分からないが、とにかく嫌だった。

生徒が全員揃うと教壇の上の猫がマクゴナガルの姿に戻り、その変化に生徒が驚く中マクゴナガルは授業の注意を話始める。

 

「最初に警告しておきます。変身術はホグワーツで学ぶ魔法の中で最も複雑で危険なものの一つです。ふざけた態度で私の授業を受ける生徒は出て行ってもらいますし、二度とクラスには入れないと思ってください。」

 

授業は変身術の実演を見せ、理論を教えてからマッチ棒を針に変える課題をすることとなった。

今まで魔法を使用できなかった生徒たちは悪戦苦闘である。

リリアンも上手くいかず既に半ば諦めていた。

隣のハーマイオニーはどんな感じかな? と見てみるとマッチ棒は見事な銀色の針に変化していた。

 

「ハーミー凄い! 先生、皆見て!」

 

「どれどれ。初めてにしては素晴らしい出来です! 皆さんミス・グレンジャーを手本に頑張りなさい。」

 

褒められ顔を赤くするハーマイオニー。

 

「ハーミー、コツ教えて。」

 

「ええ、良いわよ。えっとね、まずは」

 

教えるために必然距離が近づく二人。その肩がくっつくかというほどに近づいた様子を見ていた女子たちは嫉妬や自分もリリアンに教えられるように全力で魔法に取り組みだした。

最終的にほぼ全ての女子が変身させることに成功していた。

 

 

次の呪文学の授業はレイブンクローとの合同授業であった。

授業内容は初歩の呪文の講義と実習だったがここでもハーマイオニーが活躍した。

それを見て目を輝かせるリリを見てハーマイオニーに負けないように勉強することを誓った女子一同であった。

特に勉学に熱心なレイブンクロー生は大いに刺激を受けていた

 

 

初日最後の授業、魔法薬学。

場所は薄暗い地下牢でスリザリンとの合同授業であった。

グリフィンドールとスリザリンが敵対していることから席は真っ二つに分かれていた。

そして今年はいつもの対立だけでなく宝の取り合いまで起こる。

女子たちはリリアンを自分たちの側に引き込もうと舌戦を繰り広げ、男子は逆にこっちに来ないで欲しいと祈るしかない。

それはスネイプが来るまで続けられた。

 

「静かにしてさっさと席に着かんか。グリフィンドール1点減点。……スリザリンも同様だ。」

 

誰もが前評判で聞いていたスリザリン贔屓とは違いスリザリンからも減点したことに地下牢がざわつく。

スネイプはそんな事を無視して出席を取って魔法薬について語りだした。

 

「このクラスでは杖を振り回すようなバカげたことはやらん。それが魔法なのかと思う者が多いかも知れないが、沸々と揺れる大釜、立ち上る湯気、人の中をめぐる液体の繊細な力は人の心を惑わせ、感覚を狂わせる魔力となる。君たちがこの技術を真に理解することは期待していない。私が教えるのは名声を瓶詰にし、栄光を醸造し、地獄の窯にさえ蓋をする方法である。もっとも、私がこれまでに教えてきたウスノロたちより君たちがマシだったらの話だが。」

 

演説を終え生徒たちは静かになる。

 

「ポッターッ!!」

 

急にスネイプが声を張り上げた。

 

「アスフォデルの球根の粉末にニガヨモギを煎じたものを加えると何になるか?」

 

ハリーは全く分からないのか何も答えられない。もちろんリリも同様だ。

ただハーマイオニーの手だけが天高くまっすぐと伸びていた。

 

「ポッター。もう1つ聞こう。ベゾアール石を見つけて来いと言われたら、何処を探すかね?」

 

「更に1つ聞こう。モンクスフードとウルフスベーンとの違いは何だ?」

 

ハリーはどれの質問にも答えられない。

ハーマイオニーは手を上げ続けていたが、スネイプは無視し続けていた。

 

「そこのハーマイオニーなら答えられると思うので、彼女に質問したらどうでしょうか。」

 

だが、スネイプはなおも無視し続ける。

スネイプがグリフィンドールを嫌っていることは知っていたがあまりに度が過ぎる。

ハーマイオニーの目にはうっすら涙がにじみ始めていた。

『女の子を泣かせた罪は何より重い。そんな奴には遠慮するな。』

ロザリンド(ママ)の言葉を思い出す。初日だろうが教師だろうが関係ない。

 

「セブルス・スネイプ先生。」

 

一言、名前を言っただけ。だがそこにはたっぷりの恐怖をのせている。

地下牢の男たちは一瞬息をするのを忘れるほどであった。

スネイプも硬直しリリアンを見る。

 

「なぜ、ハーマイオニーを無視するんですか? 個人的にグリフィンドールが嫌いというだけなら謝罪してください。」

 

恐怖がますます強まる。

スネイプは憎き敵の子が目の前にいることでやりすぎてしまったことを自覚した。

リンリーがいる場所で女生徒をないがしろにしてしまった。

かつてのトラウマが刺激される。

 

「……すまない。それでは、グレンジャー答えなさい。」

 

「は、はい!」

 

ハーマイオニーは見事全部の質問を的確に答え、グリフィンドールに1点だけだが点数が入った。これにはスリザリンも優秀であると認める生徒が現れた。

その後は簡単なおできを治す薬の調合をすることになった。

リリとハーマイオニーはペアを組んで作業をする。

リリは楽しそうに、ハーマイオニーは正確に測り取りながら作業を続ける。

 

「リリ、さっきはありがとう。正直あのままだったら泣いちゃったかも。リリは強いのね。私はあんな風に先生に言えない。」

 

「ハーミーは皆ができなかったことをしたんだから当然のことよ。あのねっとり髪が全部悪い。それにハーミーは私にはないものをたくさん持ってる。逆もそう。まだまだホグワーツは始まったばかりなんだから頑張りましょう。」

 

男子の誰かの鍋が爆発するというハプニングもあったがほぼほぼ順調に授業は進んでいった。

 

 

授業初日が終わりホグワーツには新たな話題でもちきりだった。

『スネイプがスリザリンから減点した。更にはグリフィンドールの加点までした』

『スネイプがグリフィンドール女子に頭を下げた!』

『リンリー怖い』

『リリちゃんマジ天使』

 

大体がリリに関する話題であった。

こうして男子たちからは恐れられ、女子は魅了される教師が恐れる通りのホグワーツがスタートした。

 




授業スタート

リリの魅了で早速寮の間で取り合いが発生。
リリはどの寮も差別なく扱うので日替わりで食事するテーブルを変えることに。
もちろん教師は黙認してます。

リリ感じでは各寮はこんな感じ
グリフィンドール:元気いっぱい、体力が必要
レイブンクロー:知的でクール、静かに食事できる
ハッフルパフ:ほわほわ癒し空間 気力が回復する
スリザリン:きっちりとした上流な感じ

ハーミーやきもち。でもまだよく分かってない。

授業ではリンリーバフ発動。これはリンリー家がいると起こる現象
誰かが成功する→リンリーが褒める→褒められたい他の女子がやる気実力UP
→褒める→ループ
これでリンリーがいる学年の女子は高い実力になる。

スネイプの魔法薬学
スネイプはリリがいる前では不興を買わないため贔屓を極力しないことにしてましたが
ハリーがいたために自制しきれませんでした。
ハリーをいじめるだけなら何の問題も無かったのですが、ハーマイオニーを無視したためリリが不機嫌になって恐怖が強まった。

スネイプに謝られ点数までゲットしたハーマイオニーは後々伝説扱いになったり

それでは次回お楽しみ。
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