猫舌なんですけど、やっぱ寒い時期の鍋は良いですね。
話は変わりますが、今回を入れて後7話で完結を予定しております。
それでは67話どうぞ。
ジニー・ウィーズリーが起こしたちょっとした騒動はひとまず落ち着いた。
女子生徒だけでなくハーレムもホッと一安心だ。
もっとも一番心の平穏を取り戻したのは教師たちだ。これ以上女子の生活が乱れることになったら制御をできる自信が無かったので仕方がない。
だが、そこで終わらないのがジニー・ウィーズリーという少女だった。
自分の暴走を終息させたあの一夜。思い出すだけと興奮でどうにかなりそうになるその時の出来事を最初から最後まで詳細に話して自慢して悦に浸るということをしているのだ。
それを聞いて性的な耐性が少ない娘などは顔を真っ赤にし、性欲が強い娘などはより詳細に聞きに行く始末。そのどちらも誰一人として興味を持たない女子はいなかった。
仕舞いには性欲がジニーほどでは無いにしろ爆発した娘がリリにおねだりをすることも起き始めた。
だが、リリはハーレム以外にはあそこまでのことはしないと宣言した。
まず第一に、余程のことが無い限りジニーの様にはならないこと。
第二に、よりリンリーと接しているハーレムメンバー以外では魅了に耐えられない可能性が高いということ。
先代のロザリンドからリンリーの事として教育され、止められていたのだ。
「そうだからと言って皆を
女子たちはリリからの愛が変わるわけではないので納得はした。
でも機会があればそういうリリからの過激な愛も体験したいという希望は一定数残り続けた。
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落ち着きを取り戻したホグワーツだが、きっかけがあれば何かが起きるというもの。
こればかりはリンリーは関係なく閉鎖されたホグワーツで繰り返されてきたことだ。
ジニーの件が落ち着いたと思えば同じリリハーレムメンバーのダフネがそわそわし始めているのだ。
そわそわしていると言っても他の生徒には気づかない程度。日頃接する機会が多い同じハーレムメンバーやその主たるリリが気付くほどの些細なものだ。
その日はダフネはぼんやりと窓を眺めながらリリの言葉を思い返していた。
(ハーレム以外にはしない……ってことは、私にはしてくれるのよね……?)
その自分が無茶苦茶にされる光景を想像してごくりと唾を飲み込む。
それに期待している自分がいる。
それでも自分からジニーのようにがっついていくのには抵抗がある。
もうすでに解体されたも同然だが、聖28一族という貴族だった時に教え込まれたからなのか、生まれ持った性分なのか分からないがどうもそういうことには一歩引いている自分がいる気がする。
(……この思考の繰り返しも何度目かしらね。まったく我が事ながら素直になれば済むことなのに。いつかのドラコの事を言えないわ。)
ハーレム内で一番そういう行為をしているのは正妻であるハーマイオニーだ。
次いで魅了を強く受けているジニー。その次が包容力の強いクラウディア。
続くはパチル姉妹で最後に自分だ。
そういうこともあってなのか急に欲求不満にでもなったのだろうか? 最近非常に悶々とする。
普段ジニーのことを窘めているというのにこれでは格好がつかない。
「はぁ……。」 (もっと素直になりたいわねぇ……。)
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リリはそんなダフネの様子に気が付いていた。ハーレムの主として全員のちょっとした変化にも気付くようにしろと
もうすぐリリは卒業する。すなわち周りの環境もガラリと変わる。ただ親に養ってもらうだけの立場ではなくなるのだ。
独り立ちするリンリーには二通りの道がある。
一つは普通の大人と同じように働いて生活するというもの。
もう一つは愛する女に養ってもらうというもの。
どちらになるかはリンリー本人の性格や周りのハーレムの性質、
リリはどちらでもよかったのだが、ハーマイオニーが養いたいと言ってきたのでロザリンドと同じ道を行くことに決めていた。
もっともパドマやダフネなどは働けるようにと学校の勉強はしっかりこなすようにとは言ってくる。ハーマイオニーもその点については賛成している。まぁ、結果的に言えばハーレムは誰一人反対はしなかった。
そういうわけでこれからは先達のロザリンドのハーレムの主の教育を受け始めている。
女の様子や変化を少しでも敏感につかみ取ることが必要になると、リンリーの心得をロザリンドから伝授中のリリは女として日々成長中だ。
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それから1週間ほど経過した冬の日。
授業の真っ最中にダフネは後輩から呼び出された。
「ダフネさん! アステリアが!」
内容も詳しく聞かず、教師に何も言わずに教室を飛び出した。
どんなことになっているか、どこにいるのか聞かずとも解る。
向かった先は医務室だ。
入るとマダム・ポンフリーはすぐにベッドに案内してくれた。
ベッドで苦しそうに眠っているのは妹のアステリア。
「今、鎮痛薬と安らぎの水薬を投与しました。これで落ち着くとは思いますが……。分かっていると思いますが、あくまで対処しただけで根本的な解決にはなっていません。
やはり聖マンゴ病院に長期入院させるべきでは?」
「でも、前も何も良くならなかったし……。それにアステリアはここが好きですから。」
グリーングラス家には先祖が受けた呪いがあった。
その呪いが何世代も先のアステリアに発現した。それが「血の呪い」
それゆえに彼女は非常に虚弱で幼いときは屋敷をまともに出ることもできなかったほどだ。
ホグワーツに入学することでも一悶着あったぐらいだ。
結果で言えばここに来たことで体調は良い方向になった。それでも今回のように倒れることもある。ここ数年発作は起こっていなかったので油断していた。
ダフネは何時も必ず駆けつけてアステリアのそばにいた。
リリのハーレムに加わる時に家との縁を切ったが、妹との絆まで切ったつもりはない。
しばらくするとアステリアが目を覚ました。
「お姉ちゃん……? ゴメンね、また……。」
「いいのよ。何度も言っているでしょ? 姉妹なんだから。もっと頼って、ね?」
「でも……。」
いつもだ。いつもアステリアは倒れた後はダフネの顔を見て申し訳なさそうにする。
気にしなくてもいいのに。
「失礼します。アステリアちゃんは大丈夫?」
そこにやって来たのはリリだった。
「リリ。」
「リリアン先輩!?」
ダフネは普段通りに、だがアステリアはベッドから飛び起きた。
これにはダフネも驚いた。いつもなら倒れたら1週間はベッドの上でもおかしくないのに。
「アステリア? 体は大丈夫なの……?」
「あ、アレ? なんか調子が良い?」
「あー……。多分私が近くに来たからじゃない? ほら。」
リリが更に近づく。リンリーの
恐らく体の害になっている呪いへの抵抗力があがったのだろう。
二人の距離が近くなるにつれ確かにアステリアの顔色が良くなっていく。
(それなのに私ったら安堵より嫉妬と私もそうして欲しいなんて欲望が大きいなんて……姉失格ね。)
リリはそのまま勢いで抱きしめようとした。だが、
「ダ、ダメです!」
アステリアからの拒絶。一瞬呆けたリリだったが、アステリアの泳ぐ視線と顔色から察した。
「ん~? 何がダメなのかな? 気持ち良くなかった?」
「い、いえ! リリアン先輩のそばはとっても気持ち良くていい匂いでずっとそのままでいたくて! あ、いえそうじゃなくて! そういうのはお姉ちゃんとする方が……。」
「だってダフネ。」
「……いいからリリに抱きしめられなさい。何だったらもっとすごいことされたらあっさり直るんじゃないかしら。」
「あーあり得そう。」
「でしょう? と言うかアステリアの呪いもあったから体力を考慮してリリもあまり負担になることしてなかったんだろうしいい機会じゃ「お姉ちゃん!」
アステリアの声が医務室に響く。幸いなことに
「お姉ちゃんがリリアン先輩の愛人なんだよ。だから私よりお姉ちゃんが優先されるべきなの!」
「な!? アステリア! あなた自分の身体がどうなっているか分かっているの!?」
「分かってる! でも大好きなお姉ちゃんが幸せな方がいいの! それにリリアン先輩も良いけど! 抱かれるなら最初はお姉ちゃんが良いの!!」
「へ?」
ハッっとした表情で口を押えるアステリア。
「聞き間違いかしら? 最初の方はまぁ、嬉しいわ。その後のはえーっと……。」
「間違いじゃない。私お姉ちゃんが大好き! いつも看病してくれるし優しいし家族の中で一番私を見てくれたもん! だからお姉ちゃんが幸せならそれが良い! 本当はリリアン先輩の正妻はお姉ちゃんが良いの! でも幸せならって我慢してた!
せめて私だけはリリアン先輩と距離を取ろうとした。そうすればその分お姉ちゃんに回る愛が多くなるもの。ついでに私のお姉ちゃんの気持ちも抑えられるし。
でも言っちゃった。そうお姉ちゃんが好き、愛してる!」
実の妹からの愛の告白。何となく同僚のジニーを連想させられて困惑が強くなる。
妹と言うのはこうなるのか? まぁ、とりあえず女同士なんて今更過ぎるし嫌ではない。
「ふふふ。よく言えました。えらいえらい。さてここで一つ提案が。」
妹の頭を撫でるリリを見て何となくその先を想像できたダフネは引きつった。
「リリもしかして……。」
「そう! 三人でやりましょう!
アステリアちゃんがダフネに抱かれて、その次に私が抱いて望みも叶って呪いも直ってハッピー。でしょ?」
「はい!」
「ちょっと!?」
結局はリリとアステリアの二人に流されるままその日は必要の部屋で一夜を過ごした。
妹とそういうことをするのには最初は若干の抵抗があったが、リリによって歯止めが無くなったのですんなりとことが進んだ。
(まぁ……妹は可愛いし)
結局妹が妹なら姉も
その次のリリとアステリアの情事を見せられたのは一種の拷問だった。
さっきまで私が蕩けさせていた
血の呪いは予想通りに消えたが、その時のダフネの頭にはもっとしたい、されたいという考えだけであった。
そしてリリに対しておねだりをするのは必然であった。
「リリ……。私にもいっぱいして……。」
その後は三人で乱れまくった。
リリを中心に三人で並んで横になる。もうすぐ朝だ。
結局ここまで交代交代で愛が交じり合った。
「ふふふ。もう朝ね。どうだった?」
「最高でした。またお願いしたいです。あ、お姉ちゃんと一対一も是非。それからもっとお姉ちゃんの事を愛してあげてください。」
「まったく……。まぁたまになら……ね。それに久々にリリに愛してもらってなんか軽くなったわ。やっぱり我慢は良くないのかしらね。」
「ジニーもダメだけどダフネもダメよ。やっぱり愛は適切な量が必要ね。」
その後は疲れが限界にきたのか意識が闇に呑まれていった。
もう授業なんか知らないということでさぼって一日ゆっくり休んだ。
ダフネ回でした。
ダフネは貴族だったということもあるのか甘えたりはしますが、あまり大人な楽しみはしていないという設定です。
それがジニーの暴走と結末を聞いて貯めていた欲求不満が爆発寸前でした。
そこに病弱シスコン妹が追撃。
訳が分からないまま次の展開へ。本人も自覚なしのシスコンだったのでまぁ無問題。
この世界の妹はぶっ飛んだのしかいないのか?
リリは色々勉強中。なのですぐダフネの事やアステリアの秘めた想いにも察した。
ジニーみたいに性が解放され過ぎてもダメですけど、ため込みすぎてもダメという話でした。
それでは次回お楽しみに。