【完結】魔法界に百合の花が咲く   作:藍多

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最近ハリポタ以外の原作の二次も書いてみたいなーなんて考えてます。

でも完結した作品じゃないと後で判明した事実とかあると苦手なんですよね。

それでは8話どうぞ。


8. 記念日はハロウィーン

リリはハーマイオニーと初めて一緒の朝を迎えた。

二人の距離は大分近づいたが、最後まで心を許していないのかまだハーマイオニーとはほんの少しだけ距離を感じる。

それでもこうして一緒に着替えて身支度をして朝食に向かうだけでとても気分が良い。

周りも空気を読んだのか二人だけで大広間に到着した。

そこではちょっとした騒ぎが起こっていた。

なんとグリフィンドールの得点を示す真紅のルビーがごっそり100点分は減っていたのだ。

 

「おはよう。何々? どうしたの?」

 

「あ、おはようリリちゃん。これ見てよ! 100点も減点されて私たち(グリフィンドール)が最下位だよ! 何でもハリー・ポッターとウィーズリーの末弟が馬鹿をやらかしたらしいの。」

「そうみたいなの。昨日そこの彼女が忠告したってのにね。あーあ、これで一位がスリザリンかぁ。」

 

集まっていたスリザリン生以外は皆一様に文句を言っていた。

そして煽り始めるスリザリンの男子生徒(馬鹿)

そんな場にハリー・ポッターとロン・ウィーズリーが現れた。

大広間の全ての目が一斉に向けられる。

男子さえ当のハリーとロン(戦犯)に厳しい目を向けている。

そして始まる避難の嵐とスリザリンからの称賛。

 

「やっぱり止めた方が良かったのかしら?」

 

「わざわざあんなのと関わる必要なんてないわ。せっかくのハーミーの良さが損なわれちゃうじゃない。ハーミーは今のままで良いわ。」

 

 

それからは大きな変化もなく毎日が経過していく。

リリとハーマイオニーとの距離もゆっくりだが確実も縮まっている。

週の内半分はどちらかのベッドで一緒に寝ているし、ハーマイオニーが授業で成功するとリリにご褒美を求めてくることもある。

そんな様子を見て悔しい、羨ましい、妬ましいという感情を持つ女生徒たちもいるが大半が諦めていた。

確かにリリは自分たちの事も愛してくれている。だがそれでも特別なのは彼女(ハーマイオニー)なのだ。リリのあんな顔を見てしまってはどうしてもそれが分かってしまう。

自分たちは二番手三番手でもいい。それでも愛してくれさえいればそれだけでいいのだと。

女子たちがそんな考えになってしまうほどにリンリーの魅了(呪い)は浸透していた。

 

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それからしばらく経過し、10月末。

ハロウィーンがやって来た。

朝からかぼちゃとお菓子の香りでホグワーツは満たされていた。

別にハロウィーンだからとはいえ授業が行われることは変わらない。

いつもの様に大広間で朝食を食べているリリ。今日はスリザリンのテーブルである。

ハロウィーンだからか、いつもは比較的落ち着いているスリザリン生達もどこかそわそわした感じをして落ち着いていなかった。それが顕著だったのは女子たちだ。

リリの隣に座っていたダフネが唐突に叫ぶ。

 

「リリ! トリックorトリート!」

 

そこまで大きな声ではなかったが、大広間中になぜか広がり静かになる。

 

「あらダフネ、いきなりね。う~ん……でも困ったわ。今お菓子の持ち合わせがないのよ。

私は何をされちゃうのかしら?」

 

リリはダフネに向けて両手を広げて何でも受け入れるといった態勢になる。

ダフネも勢いに任せて言ってみたはいいがまさか上手くいくとは思っていなかったのか数秒固まる。

解凍したダフネは両手でリリの顔を包みその柔らかな頬をこねくり回すという悪戯なのか何なのか謎の行動に出た。

リリの顔は手の動きに合わせてムニュムニュと動くがそれすらも可愛いと思えてしまう。

 

(や、柔らか……! え、なにこれなにこれ! コレほんとに人の肌!? 触ってるだけで幸せなんだけど! ヤバい魔法薬の原料になったりしそう!)

 

「ダ、ダフネ。そろそろ放してくれないかしら?」

 

「え、あ、っそそそうね! ありがとうございました!」

 

手をゆっくり放したダフネはじーっとその手のひらを見つめ続けていた。

そして静まり返っていた大広間の時が動き出す。

 

「ちょちょちょっちょっとダフネ! ずるいわよ!」

「そうよそうよ私たちだって!」

「リリちゃんの頬……。」

「リリちゃんのあの感じ、まさか何してもいいの!?」

 

「ちょっとスリザリン! リリちゃんに何するつもり!?」

「リリは私たちグリフィンドールのよ!」

 

「今日の授業は確かレイブンクローと合同授業があったはず。よし。」

「一年生はそれとして、私たちはこの『リリちゃん行動分析表』から最適な場所と時間を選択しましょう。」

 

「はわわわ。どどどどうしましょう。」

「落ち着くのよ。で、リーアンどうしましょう!?」

「落ち着くのはあなたもよ。さて行ってくる!」

「「抜け駆けだー!」」

 

大混乱に陥る大広間。

教師たちが総出で鎮静化させるも、落ち着くまで相当の時間がかかってしまい一限目の授業は半休となってしまった。

その後も授業の合間の移動中の廊下や授業中の隙にいかにしてライバルを出し抜いてリリにトリックorトリートを宣言するか女同士の争いが勃発していた。

廊下では寮の仲間で連携して相手の寮を抑え込んだりといった協力もしながらも、いざ邪魔な他の寮生を排除したら即座に先ほどまでの戦友が敵となっていた。

ちなみにグリフィンドール一年生女子は有利すぎるということで公平に限られた人数のみが権利を得られるようにくじ引きにて決まった。

そんな混沌としたハロウィーンな為廊下ではいつも以上に魔法が使われ減点、罰則者が続出していた。

それを見ていたホグワーツ一の悪戯小僧のウィーズリー双子は落ち込んでいた。

 

「兄弟、これじゃあ俺たちが何かしても誰も見てくれやしないじゃないか。」

「ああ、兄弟。俺たちが悪戯したところでバレもせず罰則も何もないなこりゃ。」

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

熾烈な廊下でのやり取りの後の2限目の授業は呪文学であった。

今日の授業内容は物を浮かす魔法だ。今までの魔法と比べて分かりやすく魔法的なのでワクワクしている生徒が多い。

フリットウィックは生徒を2人ずつ組ませて練習させることになったが、先ほどの騒ぎからリリと女子をペアにしてしまうとまた暴走が起きる危険性を考慮して男女のペアになってしまった。

これには全員が不満そうだったが、渋々受け入れるしかなかった。

くじ引きの結果リリのパートナーはネビル・ロングボトムに決定した。

女子からアバダケダブラ(死の呪文)級の視線と男子からの生贄の羊を見る哀れみの目を向けられたネビルは亡者と変わらぬ酷い顔である。

 

「……よろしく。」

 

「ほひゅっ……。」

 

女子と組めなくて不機嫌なリリの顔を見てしまったネビルの意識は途絶え、授業中意識を取り戻すことはなかった。

結局リリはフリットウィックから直に教わることになる。

 

「皆さん、呪文はウィンガーディアム・レヴィオーサ(浮遊せよ)。杖はこう、ビュ~ン、ヒョイですよ。」

 

それぞれのペアが白い羽を浮かすために取り組み始める。

何人かの女子は成功していたが、なかなか浮かなかったり、なぜか燃えてしまったりなど予想外の事が起こっていた。

リリはハーマイオニーの方を見ると運が悪いことにあのロン・ウィーズリーとペアになっていた。

真面目が過ぎるハーマイオニーとそれを良く思っていないウィーズリーの間は早速険悪な雰囲気になっている。

 

「言い方が間違っているわ。ウィン・ガー・ディアム・レビ・オー・サ。『ガー』と長く綺麗に言わなくちゃ。」

 

「そんなによくご存じなら、君がやってみろよっ!」

 

溜息をつきながらハーマイオニーが杖を振るうと、羽は机を離れ頭上1メートルぐらいの所に浮かび上がった。

そのできにフリットウィックが点数を与え、リリが褒め、他の女子が奮起するといういつもの流れになった。

結局最後まで成功できなかったロンはその光景を苦々しい気持ちで見ていた。

 

 

授業が終わりハーマイオニーの元に行こうとするリリの耳に不快な言葉が聞こえてきた。

 

「あいつはあのリンリーのお気に入りだから得点貰っているんだよ。教師だってリンリーを特別視しているし。それにリンリーがあいつのことを気に入っているのは勉強ができるからだ。要はいいように利用されているのさ。考えてもみてよ。あの出っ歯にくしゃくしゃな髪。あんなのを気に入るなんてそれこそどうかしているよ。」

 

リリはその言葉を発したウィーズリーを殴るより先にハーマイオニーを探す。

ハーマイオニーもそれが聞こえていたのか涙を流しながら走り去ってしまっていた。

 

「ハーマイオニー! 待って!」

 

その言葉も届かず姿は見えなくなってしまった。

そしてリリアン・リンリーからは目に見えるのではないかと錯覚するほどの怒気が噴出していた。

周りの男子はロンの発言と同時に逃げ出していた。親友のハリー・ポッターも同様である。

当のロン・ウィーズリーは女子たちに拘束され口答えできないようにされた状態だ。

 

「んんんん! ん~んん!」

 

「お前はもう喋るな。皆、これと口聞いちゃダメね。」

 

何かを訴えるようなロンを無視して顔をけり飛ばしてそのまま放置する。

そしてハーマイオニーを探すために駆けだした。

 

ロンはそのまま廊下に放置されたまま3限目の授業が始まった。

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

授業もさぼって探し続けた。そうしてようやく見つけることができた。

ハーマイオニーは地下室近くの人があまり利用しないトイレの個室にいた。

未だにすすり泣く音が聞こえる。

リリはゆっくりとトイレのドアをノックした。

 

「ハーミー? いるんでしょう?」

 

「リリ!? ……私がいないから授業が分からない、だから連れ戻しに来たの? もう放っておいて!」

 

リリは何も言わず扉をこじ開けた。

 

「リリ!? 嫌、やめて来ないで! わた、」

 

驚き逃げようとするハーマイオニーを無理やり抱きしめる。

それでも逃げようともがくが何が何でも離さないという気持ちを込めて力いっぱい抱きしめ続けた。

数分してようやく落ち着いたのか抵抗がなくなった。

 

「ハーマイオニー・グレンジャー。今からハッキリ言うわ。良ーく聞いて。」

 

息を吸って一気に言ってやった。

 

「リリアン・リンリーはハーマイオニー・グレンジャーの事を愛しているわ。私はあなたが好き、大好き! 他の誰よりもずっと! 例えあなたが馬鹿で勉強ができなくたって、ドジで運動ができなくたって、不細工で酷い顔だって、マグルで魔法が使えなくたって! あなたを一目見た時からずっと、ずっと! あなたに惹かれていた、魅了されっぱなしだった! 周りがどんなことを言ってもその事実だけは変えられない! 私はあなたを愛している! こんなところでウジウジ泣いていないで、私のそばにいて! 誰もあなたを、あなたの頑張りを認めなくたって私がずっと見ているわ!」

 

嘘偽りない本心からの告白。今までも愛をささやいたことはあれどここまで真剣に愛を叫んだことはなかった。

言った方も言われた方も顔を真っ赤にしている。

しばらく地下室のトイレは静寂に包まれた。

二人の少女は自分の心臓の音しか聞こえていない。

沈黙を破ったのはハーマイオニーだった。

 

「本当……? 本当に私の事を?」

 

リリは何も言わず真っ直ぐに見つめる。

 

「私はリリみたいに可愛くない。頭が固いし、友達だって今までほとんどいなかったわ。勉強だって認められたいから頑張っているだけ。……ロンが言った時、ああ、そうなんだって納得しちゃったの。リリは私が勉強を出来るから頼ってるだけだって。私だけがリリの事をす、好きなんだって。可愛いリリに頼られて褒められて女同士なのにおかしいって気持ちも感じないくらい好きになっていって。でも、リリも同じ気持ちなのね?」

 

「ええ。」

 

「私も言うわ。私はあなたのことが好き。愛している。これからもそばに居させて。」

 

返事の代わりに熱いキスをあげた。

初めての唇同士のキスに困惑するハーマイオニーだったがすぐに快楽と幸福に飲まれていった。

例えリンリー家の呪いが無くてもハーマイオニーはこの口づけを拒絶することはなかっただろう。

10分はそうしていただろうか。

ようやくお互いの口を離す。

 

「これで私はハーミーのもの。ハーミーは私のものね。」

 

「……よろしくお願いします。」

 

今日はせっかくのハロウィーンパーティーなのだ。

こんな場所からさっさとおさらばして大広間でかぼちゃ料理を楽しもうと出ようとしたら入口に3メートルはあろう巨大な人型がいた。

 

「な、何あれ……?」

 

「あー……。トロールかな?」

 

トロールはリリを見つけると跪きリリへの忠誠を誓うかのようだった。どうやら雌らしい。

その直後にトイレにマクゴナガル、スネイプ、クィレルが駆け込んできた。

 

「無事ですか!?」

 

「はい。私もハーミーも大丈夫です。このトロールはどうやら女の子みたいなんで大丈夫です。怪我させないように元の場所に帰してやってください。」

 

「怪我がないようで何より。それでどうしてこんな時間にここにいたのですか?」

 

リリはハーマイオニーがここにいた理由とハーマイオニーを探してここに来たことを話した。

 

「事情は分かりました。ミスター・ウィーズリーには私から罰則を言い渡しておきます。寮に戻りなさい。今頃は寮でパーティーの続きが行われているはずです。せっかくのハロウィーンです、楽しまなくては損でしょう。」

 

「ありがとうございますマクゴナガル先生! ハーミー行こう!」

 

寮に戻ると姿が見えなかった二人を心配していた同級生や先輩たちが出迎えてくれた。

二人の様子からどうやら恋人になったことを察したようだ。

 

「リリ! よかった心配したのよ!」

「リリ、ハーマイオニー! 怪我してない!?」

「リリちゃんご飯食べた? いっぱい持ってきたからここでパーティーの続きしましょう!」

 

その後夜遅くなるまでハロウィーンパーティーという名の女子会が開催した。

そこで二人が恋人になったことを宣言。

周りは祝福してくれたが次第に二番手争いに突入していった。

マクゴナガルの雷が落ちるまで騒ぎは続けられた。

 

 

部屋に戻るリリとハーマイオニー。

明日にでも学校に頼んでリリとハーマイオニーの2人部屋に出来ないか相談するつもりだ。

 

「あー疲れた。でも楽しかった!」

 

「私も色々と疲れたわ。」

 

「ハーミー今日こそは一緒にシャワーを浴びましょう?」

 

「え!? その、まだ……。」

 

「いいから行くの!」

 

お風呂に行って体中を洗いっこした。眼福であった。

体中にキスマークをつけてしまったが他の誰にも見せないのだから何も問題はない!

それに真っ赤になったハーマイオニーが可愛くてリリは色々と抑えることができなかったのだ。

パジャマに着替えて一緒のベッドに入る。

 

「リリ、私あなたの恋人でいいのよね?」

 

「何回でも言うわ。あなたが私の恋人よ。」

 

「じゃあ、他の女の子に手を出さない?」

 

「…………善処します。」

 

「はぁ……。いいわ。但し! 私があなたの一番よ!」

 

「もちろん!」

 

その後は二人っきりの夜をじっくり楽しんだ。




ハーマイオニー陥落!

まぁ、原作でもここで仲良し3人組になったからちょうどいいかな?

ハリーとロンはハーマイオニーが一緒じゃなかったのでフォイの罠にかかって減点となりました。

ハロウィーンのトリックorトリートはお菓子をくれなきゃ悪戯しちゃうぞということで
ダフネがいち早く使いました。
実際リリは女からの悪戯なら何でもどんとこい! なんで余程の事じゃなきゃ受け入れます。ダフネはまさか上手くいくとは思って無かったのであんな行動に。

やらかすロン。
まるで成長していない……。これ以降女子からは完全無視されるようになりました。
でもこのイベントがあったおかげでリリとハーミーの仲が進展したので物語的にはナイス!

リリとハーマイオニー恋仲に。
正妻が決まり、ようやくハーレムに向けて第一歩です!

トロールはメスであったためリンリーの呪いで無事でした。
リリは雌ならば差別なく扱います。

ハーミーと恋人になったことを報告+愛人戦争勃発。
そして一緒のお風呂にベッドでお楽しみ。
描写を入れるとR-18になっちゃうのでなし。というか書けません!

それでは次回お楽しみ。
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