第18話、スタートです!
真実
梨子Side
私は見てしまった。悠哉君が女の人と腕を組んで歩いている姿を。きっとあの女性は悠哉君の彼女さんだ。多分年上でとてもきれいな人だな。胸も大きいし。きっと悠哉君もそういう女の子のほうが好きなのかな。やっぱり地味な私が悠哉君に恋をするなんておこがましかったのだろう。それでも、悲しいという気持ちはどんどん膨らんでくる。胸がはち切れそうな思いだ。今ここで泣き出してしまいそうなくらいに。これ以上彼のことを見続けてしまうと、悲しくて思わずこらえていた涙があふれ出てしまいそうなので、千歌ちゃんと曜ちゃんのもとへ戻ろうとする。しかし、その時、不意に知らない人に声をかけられた。
「あなたが桜内梨子ちゃん?悠哉から聞いてたよりもずっとかわいいね。ちょっと私とお話、しない?」
話しかけてきたのはさっきまで悠哉君の腕に抱き着いていた女性だった。
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ショッピングモール内のカフェ
私は千歌ちゃんと曜ちゃんに少し用事ができたことを連絡し、さっきの悠哉君の彼女と思わしき人の前に座った。
「まだ名乗ってなかったね。私は土井結菜。今大学2年。よろしくね、桜内梨子ちゃん!」
ん?今この人、土井って言ってた?確か悠哉君も土井だったような...しかもさっき悠哉君がどうとか言ってたような気がするし...
「えっと、土井、さんですか?」
「うん、そうだよ。気軽に結菜って呼んでくれていいよ。」
「あ、はい。結菜さん。えっと、まず一つ質問いいですか?」
「うん、いいよ。遠慮しないでいいからね。お姉さんがなんでも聞いてあげるから!」
なんか思ってた感じと違って優しい人だな。
「えっと、結菜さんって悠哉君とどういう関係なんですか?」
最初から何を聞いているんだと言われたらその通りだけど、でもやっぱり気になる。
「うーん、兄弟だよ。悠哉は私の弟。」
「えっ。」
驚いた。とても仲いいからずっと彼氏彼女の関係だと思ってた。
「本当のことだよ。あれれ?梨子ちゃんは何を想像したのかなぁ~?言わないとくすぐっちゃうよ~!」
「あ、いや、なんかとても仲がいい気がしたので恋人なのかなって。」
そう言うと結菜さんは大きな声で笑った。
「あっはっはっは!全然違うよ~!」
「そうなんですか。結菜さんが悠哉君に抱き着いてたので勘違いしちゃいました。」
「ああ、それは私がちょっとブラコンなだけ。」
「ええっ!?」
それ自分で言っちゃうの!?
「まぁ、ブラコンって言っても悠哉が他の女の子と付き合ったりするのは禁止~、とかじゃないけどね。悠哉が幸せになってくれればそれでいいの。」
うん、優しいお姉さんだな。悠哉君が少しうらやましく思えた。
「じゃあ、こっちからも一ついい?」
「あ、はい。大丈夫ですよ。」」
「梨子ちゃん、この前の日曜日、悠哉に告白して振られたでしょ。」
この前の日曜日。それは私が悠哉君に振られたあの日だ。でもなんで知っているんだろう。悠哉君が言ったのかな?
「なんで知っているんですか?」
「別に悠哉が言ったわけじゃないよ。悠哉の反応でわかるの。」
「えっ?」
いったいどういうことだろう。
「悠哉ね、小学4年生あたりから癖ができたの。」
「その癖っていうのは?」
「唇を噛んだままため息をつくの。しかも決まって女の子に告白されたとき。それまではそんなこと全くしなかったのに。」
「ど、どうしてですか?」
思わず続けて聞いてしまう。
「それ、聞く?」
「えっ?」
「なんでその癖がついたかっていうのは、悠哉の過去が原因なの。でも、それは梨子ちゃんにとってつらいかもしれない。それでも聞く?」
私にとってつらいかもしれない。でも、今の私にはそんなの関係ない。
「聞きます。教えてください。悠哉君の過去について。」
梨子Side end
次回、悠哉の過去編突入。紅・蒼様、hozuhozu様、お気に入り登録ありがとうございます!これからも応援していただけると嬉しいです!もしよければお気に入り登録されてない方はお気に入り登録してくれるとありがたいです!感想などはいつでも受け付けております!