HDDの曹操になったんだけど、ここは型月世界のようだ。 作:シオンズ
日本にて。
暗闇の部屋の中で、一人の男が魔法陣の前で怪しい動きをしていた。
そしてそばには、暗い緑色の髪をした女性も立っている。
男は魔法陣の上にナイフを置くと、笑みを浮かべて一言呟く。
「これでジャック・ザ・リッパーを呼べるはずだ」
そして男は魔法陣の前に腕を出し、何か呪文の様なものを唱え始めた。
長い詠唱を終え、魔法陣が光りだす、
しかし、光はすぐに消えて何も起こらなかった。
「クソが!」
その事に腹を立てた男は、魔法陣の上にあるナイフを持ってそばにいる女性に突き出した。
女性は死ぬ、そう思った。
しかし、そうはならなかった。
何故ならその女性の前には、この場には居ないはずの男が、槍でナイフを弾いたからだった!
☆☆☆☆☆ 主人公side
うん、本当に危なかったわ。
あと少しでジャック・ザ・リッパーなんてヤバいモノを呼び出されるところだった。
「おっ、お前は誰だ⁉︎ 何で此処にいる⁉︎」
俺にナイフを弾かれた男が、分からないといった顔で怯えている。
急にまぁ、誰だってそうなるわな。
男はそのまま俺を見続けると、何かに気付いたのか声をだす。
「まっ、待てよ⁉︎ その槍にその姿は、まさか⁉︎ 」
男は俺の正体に気づいたようだが、もう遅い。
俺は瞬く間に槍を振るい、男の右腕を肘から切り取る!
「ゔあぁぁぁぁぁぁ⁉︎ 」
男は腕を切り取られ叫びをあげる。
俺は切った腕を拾い、男に呼びかける。
「おいおい、何も命まで取ろうって訳じゃない。俺が事をやり終えるまで、そこにでも座っていてくれ」
そして俺は、切った腕の手の甲にある赤い痣を、とある方法で自分の手の甲に移すと、腕を切られて未だに声を上げてプルプルしている男に投げ出す。
すると、男は声を荒げて俺に問う。
「なんで、こんなっ、事を⁉︎」
「どうして、と言われても簡単に言えば、世界の為、かな?」
「なっ、何を言っているんだお前は⁉︎」
俺はその質問に答えず、槍の石突で男の頭を強く叩き、気絶させる。
そして後ろにいる、未だ呆然としている女性にも同じ事をする。
何かを言いたそうであったが、とりあえずさっさと終わらせねば!
男の頭に手をかざし、魔術を使って記憶をいじる。
先程の事や魔術の事に関しては全て消した。
多分、これで大丈夫だろう。
「後はルーマニアに行けば、いいだっけ?」
これからの手順を確認する。
確認し終わった後は、目の前にいる男の切った腕も繋げて元に戻しておく。
これで一応証拠は消した。
本来なら部屋ごと燃やしたりしなければいけないが、記憶を消したので、別にそれはいいだろう。
長居すると意味がなくなってしまう為、俺は窓から飛び降りて闇夜に紛れた。
そして自分の家に戻ってきた俺は、椅子に座りつつホッとする。
いやぁ、本当に危なかった。
これで何とか聖杯大戦に介入出来そうだ。
え? 俺の名前? 曹操ですが何か?