HDDの曹操になったんだけど、ここは型月世界のようだ。   作:シオンズ

2 / 6
シャルリア宮の奴、序盤がきつくてエタりそう...


曹操の過去とサーヴァントの召喚

簡単に言ってしまえば、俺は転生者、という奴らしかった。

とある田舎村で生まれ育ち、ある日俺は、これがただの転生ではないと知った。

 

何故なら俺の容姿が、ハイスクールD×Dの曹操を若くした姿だったからだ。

 

でもそれだけではまだ確信はなかった。

だが、そこからは早かった。

ほんの好奇心で聖槍を出せるかな? と思ってみれば出せてしまい、その結果、親に売られたり殺されかけたりもした。

 

しかし、そうなると必然的に身体能力は上がり、槍術、体術なんかも格段に使えるようになっている。

俺が曹操本人だというのなら、この才能も分かるが、俺自身は前世は普通の学生だ。どう考えてもおかしい。

 

しかも原作の曹操は完全にテクニックタイプ。

強い奴の攻撃は、一撃貰えばOUTになるほどの紙耐久だ。

なのに俺の身体は、人間とは思えないほど、それこそ赤龍帝の鎧だとかそれぐらいまでの強度を、戦えば戦うほど得てしまっているのだ。

 

そしていつのまにか、俺は曹操として、一人の人間としてどこまで高みに登れるか気になっていた。

だから俺は決めた。

原作みたく英雄派を作ろうと。

 

勿論、テロリストにはならない。

神器使いを優先的に保護して、俺のように鍛え上げる。

そうすれば三大勢力と交渉でもして、人間の安全をなるべく保証する事ができる。

それに後々、公式に全種族が戦える事が出来るのだから、わざわざテロリストになる必要はない、というわけだ。

 

仲間を見つける、その為に俺は世界を回った。

ありとあらゆる国、地域を回り、紛争にも介入した事もあった。

色々と出会い、別れを繰り返し、見た事がありそうな人とも出会い、足の悪い少女を直したり、呪われた男を直したりと、気付けば着々と実力が上がり、旅に出る前とは比べものにならないぐらいに強くなった頃、俺は何かおかしい事に気付いた。

 

原作キャラいなくね、と。

見た事がありそうな人はいたが、全部別人か違う人。

そもそも悪魔、堕天使、天使どころか異形の存在すら殆どいなかった。

いても雑魚、聖槍の力を使わず、単なる技術で倒せた。

それが例え、吸血鬼じみた生物やや幻想的な存在でも同じだった。

 

振るうべき相手がいない力ほど、虚しいものはなかった。

 

俺は、ヴァーリ・ルシファーや兵藤一誠といった、強く、それでいて信念があり、正々堂々戦えるライバルが欲しかった。

全力を出してもずっと戦えるような、そんな相手を俺は渇望していた。

そんな戦いが出来たなら、俺は、死んでもよかった。

勿論、死にたがりではない。

ただ、それぐらい満足出来る戦いが出来たなら、俺は幸せなのだ。

 

なのに、そんな存在はいなかった。

だって駒王町すら無かったのだから。

なら、俺は何なのだ。

来たるべき時に備え、いづれ出来るライバルの為に得たこの力は!

一体何の為に使えばいいのだ!

 

俺にテロリストになれと⁉︎

ふざけるな⁉︎ 俺はそんなものになりたい訳じゃない!

そんなのは俺じゃない!

 

そもそも、この10年ほどの修行の旅で神器使いは誰もいなかった!

聖書の神が死んでいるのか、生きているのかさえ分からない!

なら俺は、どうして聖槍を持っている⁉︎

 

こんな世界で、一体何の意味があるというんだ!

 

そしてそんな思いを抱えたまま、旅を続ける内にある情報が耳に入った。

あと少しで聖杯大戦が行われると。

 

そこで気づく。

この世界は、型月世界なのだと。

そうなれば色々と説明がつく。

吸血鬼は死徒とか言う生物で、幻想的な生物はもろ、幻想種なのだと。

よく振り返れば、確かに魔法、いや魔術を使える奴もいた。

ただハイスクールD×Dの魔法の方が印象強く、その時は弱い、としか思ってなかった。

 

色々な事を考え、俺は一つの結論にたどり着いた。

聖杯大戦に参加すれば、合法的に英霊と戦えるのだと。

 

ならどうするか、聖杯大戦ならば、ユグドミレニアも協会側もどちらも黒。

どっちのリーダーが勝っても、良いことはない。

なら第三陣営として、やるしかない。

しかし俺は精々、こちらの魔術については魔力が多いだけの魔術使いも良いとこだ。

 

槍で戦う俺は、回復系統しか基本的にやっていない。

まず参加資格が無いのだ。

ユグドミレニアには参加できない。協会ともパイプはない。

 

なら、事前に奪うしかない。

奪う奴は原作にあまり関係ない者、そうなればただ一人が浮かぶ。

ジャック・ザ・リッパーを呼ぶ男、相良豹馬。

 

こいつなら殆ど問題はなかった。

その他にも色々と手を回し、情報を集め、ついに相良豹馬を見つけたところ、召喚しようとしているのが見えた。

1回目の召喚はミスするのが分かっていた俺は、2回目の召喚の為に側にいる女を刺す時に介入し、令呪を奪い、記憶を消した。

 

記憶を消した理由は、記憶があればあの女を殺し、俺を追って来るかもしれなかったからだ。そうなると非常に厄介だ。

原作を離れすぎると、結末が変わってしまう。

それは流石に困る。

 

故に消したという事だ。

 

 

そして俺の召喚する枠はアサシン。

勿論、ジャック・ザ・リッパーは呼び出さない。

俺が呼ぶのは、安パイのハサン・サッバーハだ。

変なものを呼ぶより、確実に平和なハサンを呼ぶ方がいい。

 

基本戦うのは俺の役目なので、俺に出来ない隠密行動が出来るハサンがいいと思ったわけだ。

なるべく百貌のハサンが好ましい。

確か、最大八十人ほどに分身出来るのであれば、そうそう死ぬことはないだろう。

相性がいいだろう。

 

その為の魔法陣を描き、槍を左手に持ち、とりあえず召喚の詠唱を述べる。

 

素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。

手向ける色は黒。

降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ

閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。閉じよみたせ。

繰り返すつどに五度。

ただ、満たされる刻を破却する

 

告げる。

 

汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ

誓いを此処に。

我は常世総ての善と成る者、

我は常世総ての悪を敷く者。

汝三大の言霊を纏う七天、

抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ!

 

 

さっきは百貌がベストといったが余りに関係はないな。

どうせ戦わないのだから。

 

魔法陣から光が溢れて眩しくなり、俺はつい手で目を隠す。

しかしその想いは高揚している。

 

さぁ! 一体何が出て来るのだろうか⁉︎

 

そんな少しの期待を胸に魔法陣から現れる存在を見る。

全体的な色は黒、つまり確実にハサン!

 

よく見ると服の色が黒で、肌は浅黒い、髪はショートカットの紫色、骸骨の仮面、つまり......!

 

ん⁉︎ ショートカット⁉︎ てことは、もしや静謐⁉︎

 

俺がぼおっとしてる間に、目の前の彼女は仮面を外し、俺の唇を奪う。

 

その瞬間、俺の身体は! 本能は! 訴えていた!

これから訪れる、死の危機を!

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。