ゲイムギョウ界に来てしまった!?〔改稿中〕 作:ULTRA-7
第一話 異世界に来てしまった
現在朝の十時頃、とある世界にある一軒のボロアパートの一室。
部屋の中はごちゃごちゃとなっていていろんなものが散乱している。飲みかけが入ったペットボトル、リュックサック、しわくちゃのまま放置している服、そして特撮関連のおもちゃ等…
すると、その中で一際目立つ箇所が一つ。誰かが眠っているであろう布団が敷かれている場所だ。
もぞもぞと動き掛布団が捲れ上がる。そこから出て来たのは男性、髪の毛はぼさぼさで漸く目が覚めたと言った状態だった。
男性は頭を掻き毟りながら、着ていた服を脱ぎ棄てて放置してあった服に手を掛けて着替えはじめた。
ここから物語は始まって行くのだ――
「…はぁ~」
俺の名前は
そんな俺が何故溜息をついているのか?それはすごく簡単な理由だ。
「……退屈だ」
そう、ただ単にこの生活に退屈していただけだ。だってそうだろ? 朝起きたら歯を磨いて、服を着替えたら飯を食べてアルバイトに行く。これがただ延々と繰り返されるだけの生活、正直言ってものすごく退屈だ!!
何かこう…刺激になる様な、この退屈な日々から抜け出せる様な何かがあればこんな思いをしなくて済むのに。
「あ~あ、でも退屈って言ってもそこから抜け出せる訳じゃないしな。だけど今日の暇つぶしくらいどうにかしたい…あ、そう言えば」
俺は何かを思い出して散らばった雑誌の中を手探りで退かしていく。探し始めてほんの数秒、目当てのものが見つかった。
それは昨日付けで届いていた差出人不明の包みで、中身は気になっていたんだけど昨日はそのまま寝ちゃったんだよな。何せアルバイトが続いて久しぶりの休みだったし。
俺は包みを破いて中身を取り出すと……するとそこにあったのは一枚のCD-ROMだった。
「何だこりゃ? 何にも書いてないや。誰かの悪戯…とか? パソコンで起動できるタイプみたいだけど。……一応起動してみるか?」
ノートパソコンを取り出しスイッチを入れて起動させる。そして先ほどのCD-ROMをセットして暫く様子を見た。………何も起こらない。
「はぁ…データ自体入っていないって事か? だけどそれにしたって何かしら表示される筈なんだけど。まぁ変な悪戯じゃない事が判明しただけでもいいか。とりあえずCD-ROMを取り出してこのまま特撮動画でも漁るか……って、は?」
CD-ROMを取り出そうとすると、急にパソコンの画面が暗転した。すると何かバチバチと音をたてて画面の中心から渦の様なものが出現した。
俺は故障かと思いノートパソコンをバシバシと叩く。だけど一向に治る気配がない、それどころかパソコンから出ている音は更に大きくなっていく!
すると俺の身体がふわりと宙に浮かんだ。…浮かんだ!?
「え!? ちょっ、何がどうなってんの!?」
何でいきなりこんな事が!? 抵抗しようにも手足は空を切るばかりで何も出来ない。すると俺は何かに吸い込まれる様な感覚に陥る。
一体何処から!? そう思いながら首を動かす。そして俺はある一点に目がいった。
先ほどパソコンに映った渦の様なもの、それが俺を吸い込もうとしているのだ。俺はより一層激しく手足を動かし、吸い込まれない様にと抵抗する。だけどその抵抗も空しく…
「ぬぅおっ!? くぬぅ……っ、のわぁっ!?」
俺はそのまま画面に吸い込まれてしまった…
―――――一方その頃…
この世界の名前はゲイムギョウ界。この世界は四人の女神が国を治め、『シェア』を奪い合いながら争いを続けていた。
そんな世界で今日、その国の一つである『プラネテューヌ』である式典が行われようとしていた。
プラネテューヌの国で一際目立つ大きな建物『プラネタワー』、そこには各国の人々が大勢集まっている。その中の式典会場の一角で一人の女性が人々に微笑みながら佇んでいた。
「ゲイムギョウ界に遍く生を受けしみなさん。新しい時代にその第一歩を踏み出せるこの日を…皆さんと共に迎えられる事を、喜びたいと思います」
人々に微笑みを向けて話しをするこの女性。紫の長い髪をおさげにして結び、身体のラインがくっきりとした露出の高いドレスを着ている。彼女の名前はネプテューヌ、この国プラネテューヌを治める女神の一人だ。
ネプテューヌは今いる場所からゆっくりとステージ中央に向けて歩き出した。
「ご存知の通り、近年世界から争いが絶える事はありませんでした。女神、ブラックハートが治めるラステイション…」
ネプテューヌが女神の一人である人物の名前を言う。すると別方向から黒いドレスを身に纏った銀髪女性、ブラックハートがゆっくりと歩き出す。
「女神、ホワイトハートが治めるルウィー…」
そしてまた別方向からは白を強調としたドレスを着たシアンブルーの髪の小柄な女性、ホワイトハートが歩み出し…
「女神、グリーンハートが治めるリーンボックス…」
長い緑色の髪の毛をポニーテールに纏め、胸を強調させるドレスを身に纏った女性グリーンハートが歩み出した。
「そして私、パープルハートが治めるプラネテューヌ…」
四人はステージの中央へ集まる。すると足下に光のパネルが出現し、ゆっくりと空へ上昇して行った。
「四つの国が国力の源であるシェアエナジーを競い、時には女神同士が戦って奪い合う事さえしてきた歴史は過去のものとなります。本日結ばれる友好条約で武力によるシェアの奪い合いは禁じられます。これからは国をより良くする事でシェアエナジーを増加させ、世界全体の発展に繋げていくのです」
これを聞けばもうわかる筈だ。この式典が開かれた理由、それはこの世界の四つの国による友好条約を結ぶためだ。
そもそもシェアとは何か? それは地球で言うところの国力、軍事力、経済力と同じ様なものだ。
だがその三つのものとは違うところがある。シェアは国民が女神を思う心、『信仰心』からなりたっている。そしてそれは人々が女神をどの様に信奉で変わってくるため、先に説明した国力等とは違い私物化する事が出来ない。だから女神達はシェアを奪い合う戦いを続けていた。
だがそれは今日この時より終わりを告げる事になる。女神達は互いに寄り添う様に手を繋ぎ、目を閉じて宣言した。
「「「「私達は過去を乗り越え、希望が溢れる世界を作る事をここに誓います」」」」
ついに唱えられた四か国友好条約。それを聞いた式典の人々は歓喜の声を上げ、中には手を取り合い喜ぶ者もいた。
人々の笑い声は止まる事を知らない――
――――――――――――っ!
「え? 何、声…?」
ネプテューヌがふと何かに気がつく。
声が聞こえた、式典にいる人々の声とはまた違うもの……
――――――――――――っ!!
「声? どこから…」
ネプテューヌの言葉に他の三人もきょろきょろと辺りを見渡す。だが特に変わったところがない、人々の歓声が聞こえてくるばかりだ。
その時はそう思っていた。
――――――――――――ぁ
「お、おい、上を見てみろ!」
女神の一人、ホワイトハートが上空を指さして叫んだ。目を細めてその一点を見る、するとそこには…
――――――――――――ぁぁぁ
「人…ですの?」
人影らしきものが目に映った。先ほど聞こえた声も今でははっきりと聞こえ、人々も少しずつだが気づき始めた。
だがその光景に誰もが目を見開いた。
―――――――――――あああああああ!?
「「「「こっちに向かって落ちてきてる!?」」」」
「ぎゃぁあああああああああっ!?」
その人影は女神達がいる場所へと一直線に、猛スピードで突っ込んで来たからだ。
いかがでしょうか?謎のCD-ROMは一体誰が送ってきたのでしょうか?それはゲイムギョウ界の人物とだけ言わせていただきましょう…ではまた!