ゲイムギョウ界に来てしまった!?〔改稿中〕   作:ULTRA-7

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主人公、歌います!そしてチラッとですがネプテューヌ、ノワール、ブラン、
ネプギア、ユニ、ロム、ラムも登場!

そして新たなフラグ!お楽しみに!!


第二十七話 歌姫の前座、その名は通りすがりの仮面シンガー!!(改稿中)

『さあ!いよいよ始まります5pb.ちゃんのオンステージ!!今会場は

熱気と歓喜が巻き起こっています!!』

 

 

「当の本人がこんなところに誘拐されてるなんて誰も思わないだろう

な、そう思うだろ?」

 

「ん!んん~!!」

 

 

リーンボックス郊外の廃工場の片隅で5pb.は手足を拘束され、口に

はガムテープを張り付けられ声を出せないでいた。それでも尚必死

に抵抗してもがいている。

 

 

「まあアタイは身代金がもらえればそれでもいいんだけどな、まさ

かお前と同じアイドルが…ユピテルが誘拐を計画するなんて思わな

かったぜ」

 

「っ!?んん~!?」

 

 

5pb.は誘拐犯、リンダの言葉に驚愕の表情になる。確かに自分のこ

とをユピテルは嫌っていたのは知っていた、だけど誘拐まで企てる

なんてことをするとは思ってもみなかったからだ。

 

 

「なんでもこのライブを失敗させてお前からファンを奪い取るとか

どうとか言ってたなあ…まあアタイには関係ないけど、これでお前

のライブは完全に失敗に終わるのは間違いないな」

 

 

その言葉で5pb.の眼から涙がこぼれる、自分のことではない…この

誘拐事件でファンに多大な迷惑をかけることに我慢できなかったか

ら…自分の歌でファンを幸せにできないと思ったからだ。

 

 

(僕…一体どうしたらいいの?)

 

 

そしてふと脳裏に浮かぶ人影…それは真司、あの時自分の夢を笑わ

ず真剣に聞いてくれた彼のことだ…

 

 

(真司くん…助けて…!)

 

 

『さあ!いよいよ5pb.ちゃんの登場です!…っとおや?出てきたの

は…5pb.ちゃんじゃないぞ?この人物は一体何者なんだ!?』

 

 

テレビの音声に5pb.は疑問を覚える、ユピテルではない?なら一体

誰が…?

 

 

『みんな!こんな形で登場してすまない!俺は名乗るものの程では

ないやつだが…通りすがりの仮面シンガーとでも名乗らせてもらう

、この度5pb.のライブの前座を務めさせてもらうことになった!』

 

 

「っ!?」

 

「な、なんだこいつ!?ユピテルじゃないのか?」

 

 

テレビに映ったのは白いアイマスクを付け、緑のロングパーカーを

着こなしている青年がいた。5pb.はその正体がすぐにわかった。

 

 

(真司くん…!?)

 

 

 

 

 

 

 

               ◇

 

 

 

 

 

 

 

「真ちゃん、それじゃあ頼みましたわ」

 

「ベル姉も気をつけて」

 

「ぶう~!真司くん!私には言ってくれないの?」

 

「ま、マーベラスもな?無事に戻ってきてくれよ?」

 

「命懸で頑張るよ♪」

 

 

少し苦笑い。救出メンバーはベル姉、マーベラス、そしてサイバー

コネクトツーと鉄拳が向かうことになった。その内の二人はベル姉

とマーベラスのブレーキ役だが…だってあの二人一緒にしておくと

マジで怖いんだもん…

 

 

「あはは…まあ真司くん、とにかく任せて!」

 

「真司くんはライブの方に集中していてね、すぐに駆けつけるから」

 

「うん。サイバーコネクトツー、鉄拳、ありがとう」

 

 

救出メンバーはそのまま5pb.の捕まっている場所へと急ぐ、居場所

はさっきケイブさんが教えてくれた。ケイブさんとはその場所で合流

する手はずになっている。

 

 

「ここからは…俺のオンステージか…」

 

「怖いか?真司」

 

 

MAGES.は心配してくれたのか俺に声をかけてくれた、俺はゆっくり

とMAGES.の方へと振り向き弱気ながらもつぶやく。

 

 

「怖くないといえば嘘になるよ、でもそれは逃げるための理由になら

ない。俺は5pb.のライブを…夢を守るって誓ったんだ、その決断を今

さら取りやめることなんてしないよ」

 

「ふふ…なかなか言うじゃないか、惚れてしまうかと思ったぞ?」

 

「は!?それ冗談だろ?」

 

「むっ、私では不服だというのか?」

 

「いやいや!?そういう意味じゃなくてだな!?」

 

 

MAGES.ほど女の子にそんなこと言われたら正直そう思ってしまうと思

う、どう対応したらいいかわからん…

 

 

「はいはい、MAGES.悪乗りし過ぎだよ」

 

「いやあ、真司はからかいがいがあって面白いな」

 

「うおい!?」

 

 

この人絶対男を手玉に取るタイプだぞこれ…そう思わずにはいられない

今日この頃である。

 

 

「加賀美くん、衣装は君が言っていたものを用意したのだが…いいのか

ね?これは昨日即席で着ていた服だと思うのだが…」

 

 

局長さんが部屋に入ってきて俺に衣装を渡してくれた、その衣装は昨日

5pb.とデュエットした時に使ったものだ。今の俺に正直一番シックリ

くるものだと思う。

 

 

「これでいいんです、この衣装だと5pb.と一緒に戦ってる感じがする

から…」

 

「…そうか」

 

 

俺は衣装を身に纏う、うん…やっぱりいい感じだ。それになんだか仮面

ライダーWのフィリップになったような感じがする。

 

 

「真司、今更なんだが…私たちにできることはあるか?」

 

 

思いにふけってる時にMAGES.が話しかけてきた、それと同時にファルコ

ム、ブロッコリーも話しかけてくる。

 

 

「このまま何もしないって言うのも嫌だしね!」

 

「性分に合わないにゅ」

 

「う~ん…そうだなあ…あ、みんなってさ、楽器は弾いたりできる?」

 

「一応ギター系統なら弾けるぞ?」

 

「ピアノとかキーボード系ならなんとかなるかな?」

 

「とりあえず何でもにゅ」

 

 

…おや?これならどうにかなるんじゃね?俺は円を囲むようにみんなを

集めて話し出す。

 

 

「みんなには早急に覚えてほしい楽曲があるんだ!」

 

 

ライブ開始まで残り僅か、俺たちの戦いが始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                ◇

 

 

 

 

 

 

一方その頃―――

 

 

 

「そろそろ指定の場所へ着きますわね」

 

 

グリーンハートに変身したベールがつぶやく、その横ではマーベラスAQL

とサイバーコネクトツー、鉄拳が肩を並べ走っていた。

 

 

「真司くん…大丈夫かな?少し心配かも…」

 

「あら?真ちゃんのことを信用していないのですか?」

 

 

マーベラスAQLの言葉に若干棘がかった言葉を投げかけるベール、その言

葉にマーベラスAQL は少ムッとなり頬を膨らませた。

 

 

「信用してないわけじゃないです!心配なだけです!ベール様は真司くん

のこと心配じゃないんですか?」

 

「心配などしていませんわ、だって私の自慢の弟ですもの。少なくとも貴

女よりは信用していますわ」

 

「ムカッ!私の方が真司くんのこと信用してるもん!!」

 

「いいえ!私の方が!!」

 

「私の方!!」

 

「ああ~!!もう!!二人とも!!今救出作戦中だってこと忘れていませ

んか!?」

 

「あはは~、泥沼の戦いだね」

 

 

頭を抱えて叫ぶサイバーコネクトツー、それを見ながら笑う鉄拳。正直た

め息がつきたくなる場面だ、だがそんな中で…

 

 

(いくら付き合いが短いからって言っても真司くんとは一緒に戦った仲だ

もん!!ベール様には負けないもん!!真司くんのことが一番大好きなの

な私なんだから!!…あれ?)

 

 

マーベラスAQLは心の中で叫んだ。だが自分の心が叫んだことにふと疑問

に思う、真司のことが大好き?何故?いつ何処でどう思ったのか…

 

 

(ま、待って待って!?真司くんとは出会ってまだほんの数回だよ!?確

かに真司くんの人柄の良さや優しさは前の時や今回のことでわかったけど

さ…でも5pb.ちゃんのことで怒ったり、舞台に立つことを決意した時の真

司くんすごくかっこよかった…ふぇええええん!?わ、訳が解らなくなっ

てきたよぉおおおおおおお!?)

 

 

「…どうかいたしましたの?」

 

「のぉおおおおおおおおおお!?!?」

 

「マーベラスAQL?」

 

 

マーベラスAQL、絶賛悶え中&自分の心と葛藤中…?

 

 

 

―――――

 

 

「準備はいいか?」

 

「ああ、しかし驚いたな。真司があんな曲を知ってるなんて」

 

「まあ俺の世界の楽曲だけどな、大半が俺の趣味のものだけど」

 

 

みんなにはそれぞれ楽曲を覚えてもらい準備は整った、しかし全員物覚え

が良すぎるというか…この短時間で覚えられるなんて思わなかった。

 

 

「それじゃあ行こう!」

 

「あ、ちょっと待ってて」

 

 

俺は懐からあるものを取り出した、白いアイマスクだ。

 

 

「それは?」

 

「俺は今から加賀美真司じゃない、このライブを…5pb.を守るために…

この仮面をつけさせてもらう」

 

 

俺はアイマスクを取り付ける、そしてキッとライブ会場の入り口を見据え

た。

 

 

 

 

 

 

 

                 ◇

 

 

 

 

 

「さあ!いよいよ始まります5pb.ちゃんのオンステージ!!今会場は熱

気と歓喜が巻き起こっています!!」

 

 

聞こえてくる歓声、みんなはそれほど5pb.の歌が好きで…彼女のことが

好きなのだろう。だからこそ俺は…この場所を守る!!

 

俺はゆっくりとステージに歩み登る、その後にMAGES.、ファルコム、ブ

ロッコリーも続いた。

 

 

「さあ!いよいよ5pb.ちゃんの登場です!…っとおや?出てきたのは…

5pb.ちゃんじゃないぞ?この人物は一体何者なんだ!?」

 

 

会場全体にどよめきが走る、それもそうだろう。待ちわびた人物ではなく

全く知らないこの俺がステージから出てきたのだから。

 

 

「みんな!こんな形で登場してすまない!俺は名乗るものの程ではないや

つだが…通りすがりの仮面シンガーとでも名乗らせてもらう、この度5pb.

のライブの前座を務めさせてもらうことになった!」

 

「前座?そんなのはいいから5pb.ちゃんを出せよ!!」

 

「「「そうだそうだ!!」」」

 

 

会場全体からのバッシングの嵐、予想はしていたがこれはきつい…だけど

俺は戦うと決めた、この場所を守ると決めたんだ!

 

 

「真司…」

 

「大丈夫、…みんなは5pb.のことは大好きか!!」

 

 

俺は力の限り観客席に向かって叫んだ、観客席からはその叫びに答えるか

のように返答が来る。

 

 

「当然だ!!だからみんなこの場所にいるんだぞ!」

 

「5pb.ちゃんの歌をどれだけ待ち望んだことか!!」

 

「そうだよな…そうじゃなかったらここには来ないよな!」

 

「それがどうかしたのか!」

 

 

俺は観客の言葉を胸にしまいつつもう一度深呼吸、そしてまた話し出す。

 

 

「今5pb.は大切な準備をしている!この会場にいる全員に幸せを与える

ために!みんなが笑顔でいてくれるように!!」

 

「え?そうなのか?」

 

「5pb.ちゃんが…」

 

「5pb.は必至で頑張っている!その5pb.のためにも!そしてここに来

た会場のみんなのためにも!このステージを必ず成功させたい!!その

ためにはみんなの協力が必要だ…だからどうか!俺たちと一緒に5pb.

が来るまでこの会場を盛り上げてくれ!!」

 

 

観客席がシーンと静まり返った、ダメだったか…そう思った時だ。

 

 

「そうだな…ほかならぬ5pb.ちゃんのためだ!!」

 

「俺たちのために頑張ってるなら俺たちもそれに答えなきゃだよな!」

 

 

観客席から次々と沸き起こる言葉、みんなが一つとなる瞬間だった。

 

 

「そうと決まれば仮面シンガー!盛り上がる曲を一発頼むぜ!!」

 

「「「おおおおおおおおおおおおおお!!」」」

 

「ああ!まかせろ!!」

 

 

俺たちは所定の位置に立つ、MAGES.もファルコムもブロッコリーも満面

の笑みを浮かべていた。

 

 

「やったね!真司!!」

 

「まさかこんなことになるとはにゅ」

 

「私も驚いたぞ、だがこれで時間稼ぎはできるな」

 

「おう、絶対に成功させる!みんな…頼んだぜ!」

 

 

俺たちは頷き合う。俺はギター、MAGES.はベース、ファルコムはキーボー

ド、ブロッコリーはドラムをそれぞれ構え準備する。

 

 

「それじゃあ一曲目行くぜ!!『Life is SHOW TIME』!!」

 

 

ドラムが鳴り、キーボードが響き、ベースとギターが鳴り響く!!そして

真司は歌い始める!!

 

 

「~~~~~~~~~~♪」

 

「うおおおおおおおおお!!初めて聞く曲だ!!」

 

「すげえ気分が乗る!!」

 

「いいぞ!!仮面シンガー!!」

 

 

観客席からも歓喜が沸き起こる、会場全体は今まさに一体となって盛り上

がって行った。

 

 

 

その頃ラステイション――

 

 

「ふう、仕事も一段落したし…ちょっと休憩でも」

 

「おねっ!?お姉ちゃん!?」

 

 

仕事を終えたノワールが一息つこうとしているとユニが慌てて扉を開け部

屋に入ってくる。

 

 

「どうしたのユニ?そんなに慌てて?」

 

「て、てててててててテレビ!!」

 

「テレビがどうかしたの?」

 

「とにかくつけて!!」

 

「ええ…?」

 

 

ノワールがテレビをつける、そこには…

 

 

『それじゃあ一曲目行くぜ!!『Life is SHOW TIME』!!』

 

「ぶふぅ!?え?はあ!?な、ななななななんで真司が映っているの!?」

 

 

 

ルウィー――

 

 

「お姉ちゃん!!テレビ見て見て!!」

 

「ラム?ごめんなさい、今ちょっと手が…」

 

「お兄ちゃんが…映ってるんだけど…」

 

「なにぃ!?」

 

 

ロムの言葉に慌ててテレビをつけるブラン、そこには今まさに歌っている

真司の姿が映し出されていた。

 

 

『~~~~~~~~~~~♪』

 

「真司…かっこいい…はっ!?早く録画を!!」

 

 

プラネテューヌ――

 

 

「お姉ちゃん!真司さんが…」

 

「ネプギア?真司なら明日帰ってくるでしょ?そんなにバタバタしない」

 

「え、あ、はい…(うう…真司さん!早く帰ってきてください!!お姉ちゃんが…

お姉ちゃんがあああああああ!?)」

 

 

 

―――――

 

 

「なんだなんだ?仮面シンガーって…意外にかっこいいじゃねえか…」

 

 

リンダも心なしかリズムにのり、鼻歌を歌っていた。

 

その傍にいた5pb.は…泣いていた、悲しくてではない。ただ嬉しくて泣い

ていた、自分の居場所を…夢を今必死で守ってくれてる真司を見て。

 

 

(真司くん…真司くん!!ありがとう…)

 

 

「へへ…なんか最高に気分が…ん?なんだこの音?」

 

 

扉から何か音が聞こえてくる、何か鈍く…そう、金属を殴りつけるような…

 

 

ガゴン…ドゴン!!

 

 

「うえ!?ななななななあああ!?」

 

「扉開きました~!」

 

「大丈夫ですの?鉄拳ちゃん?」

 

「はい、ちょっと気持ちよかったですから」

 

「き、気持ちよかったって…」

 

 

苦笑いを浮かべるベール、今ここに5pb.の救出メンバーが勢ぞろいした。

 

 

「め、女神!?」

 

「ベール様!5pb.ちゃん保護しました!」

 

「ありがとう、サイバーコネクトツーちゃん。さて…それでは」

 

 

ジリジリとリンダに近づくベール。ケイブは拳銃を構え、マーベラスAQL

は小刀を構えた。

 

 

「5pb.ちゃんをこんな目に合わせて…覚悟なさい!」

 

「え?い、いや!?誘拐を企画したのはユピテルであって私はあくまで従

っただけですので…」

 

「まるで下っ端のような言い方だね…」

 

「そうなんす、自分下っ端なんですよ~あはは!それじゃあこの辺で…」

 

 

リンダはその場を去ろうとするが…

 

 

「って見逃すわけないでしょ!!」

 

「喰らいなさい!レイニーラトナピュラ!!」

 

「やっぱダメっすかあああああああああああああああああ!?」

 

 

ベールの攻撃により空の彼方へ吹き飛ばされる、逮捕した方がよかったと

思うのはこの際口に出さないようにしよう。

 

サイバーコネクトツーはその間に5pb.の口もとのガムテープを剥がし、手

足の拘束を外す。

 

 

「大丈夫?怪我はない?」

 

「う、ん…大丈夫、ありがとう」

 

「さて、では早速行きましょうか」

 

「え?ベール様?」

 

 

ベールの言葉に5pb.はキョトンとなる。

 

 

「行くって…」

 

「貴女のいるべき場所へ…貴女が夢を届ける場所へですわ、さあ!真ちゃ

んが5pb.ちゃんのために頑張っています。急ぎましょう!」

 

「っ!はい!!」

 

 

ベールは5pb.をお姫様抱っこで抱え飛ぶ。その後ろをマーベラスAQL、サ

イバーコネクトツー、鉄拳、ケイブが後を追いかけ走り出した。

 

 

 

 

 

 

                 ◇

 

 

 

 

 

 

「さあ、後もう少しで会場ですわ!」

 

「よし!ラストスパート!!」

 

「…」

 

「5pb.ちゃん?どうかしましたの?」

 

 

5pb.は少し元気がなさげな表情で俯いていた、それを見たベールが5pb.

に話しかける。

 

 

「なんで…なんで真司くんはあそこまでしてくれるのかな…?少ししか一

緒にいなかった僕なんかのために…」

 

 

5pb.は疑問に思った、出会って一緒にいた時間は本当に僅かだ。それなの

に今真司は自分のために戦ってくれている、なぜそこまでして自分を助け

てくれるのかと…

 

 

「それは…真ちゃんだからではないでしょうか?」

 

「真司くんだから?」

 

 

5pb.の言葉にベールは微笑みながら答え始める。

 

 

「他人のために親身になって、他人のために怒って…それが自分に関わっ

た人なら尚更…私だってそれに助けられましたもの。他の女神のみんなも

同じなんですわよ?」

 

「そうなんですか…」

 

「確かに5pb.ちゃんと真ちゃんは出会ってまだ間もないですわ、でも真

ちゃんにとってはそんなこと関係ない。5pb.ちゃんが助けを求めている

のなら真ちゃんは迷わずその手を差し伸べる…それくらい真ちゃんは優

しい方ですから」

 

 

5pb.の目頭が熱くなる、それと同時に胸が高鳴る…これは…

 

 

(真司くんの気持ちすごく嬉しい…それに…ああ…そうか、僕は…)

 

 

「5pb.ちゃん、会場に付いたらとびっきりの歌をお願いしますわよ?」

 

「はい!任せてください!!」

 

「急ごう!時間は無限にあるわけじゃないんだから!!」

 

 

ベールたちはラストスパートをかける!会場まで残り僅か!!

 

その傍らで…

 

 

(…真司くん、本当に優しいんだ。誰かのために一生懸命になって、あの

時私を助けてくれたのも。何だろう?この温かくなる気持ちは…)

 

 

自分の気持ちに気づき始める女の子が一人…

 

 

 

 

 

――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

「まだか…ベル姉、5pb.…!」

 

 

既に歌った曲は三曲ほど、ベル姉たちが来る気配は一向にない…さすが

に限界が近づいてきた。

 

 

「真司、どうする?」

 

「このままじゃ…」

 

「ああ…でもなんとかするしかないだろ?」

 

 

再びギターを構える、俺はまだ5pb.の居場所を守る勤めを果たしていな

い…それを果たすまで俺はここで折れるわけにはいかないんだ!そう思

った時だ。

 

 

「おい!上を見て見ろ!」

 

「ベール様だ!それに…5pb.ちゃんもいるぞ!!」

 

「っ!間に合ったか!!」

 

 

空を見上げるとそこには5pb.をお姫様抱っこで抱えるベル姉の姿が見え

た、二人とも笑顔で観客席と俺たちに笑顔を送ってくれる。

 

 

「真ちゃん!受け取ってくださいまし!!」

 

「え?ベール様?うわあああああああああ!?」

 

「ちょっ!?ベル姉!?どわああああああああああ!?」

 

 

ベル姉は5pb.を俺にめがけて落としてきた!?俺は全力で5pb.をキャッ

チし抱える、この時お姫様抱っこになってしまったため無茶苦茶恥ずかし

かった…

 

 

「ベル姉…後で覚えてろよ…」

 

「えへへ…でもちょっと楽しかったかな?」

 

 

舌をペロッとだし微笑む5pb.でもこれで…5pb.のライブができる!

 

 

「真司くん…」

 

「ん?なんだ?」

 

 

5pb.は微笑みながら俺の方へ向き声をかけてきた。

 

 

「本当にありがとう、僕のライブを守ってくれて…」

 

「約束しただろ?あの時、絶対守るって」

 

「うん…だから見てて、今度は僕が戦う番だから!!」

 

 

5pb.は俺から降りしっかりと自分の足で踏みしめながら威風堂々と立つ!

そして会場全体に大きな声で叫んだ。

 

 

「みんな!!待たせてごめんね!!ここから僕がみんなと一緒に会場を盛

り上げていくよ!!」

 

「待ってたぜ5pb.ちゃん!!」

 

「「「うおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」」

 

「でもその前に…前座を務めてくれた仮面シンガーに盛大な拍手を!!」

 

 

その言葉に観客席から拍手が嵐のように巻き起こる、俺は少し戸惑ってし

まった。

 

 

「仮面シンガー!!最高だったぜ!!」

 

「またお前の歌聞かせてくれよな!!」

 

「…ああ!その時までしばしの別れだ!じゃあな!!」

 

 

俺は颯爽とその場を去る、ここからは…5pb.のオンステージだ!

 

 

 

 

 

 

 

                  ◇

 

 

 

 

 

「「「「「お疲れ様でした!!」」」」」

 

 

楽屋ではライブの打ち上げが始まっていた、俺はへたり込みながら手渡さ

れたジュースを片手にため息をつく。マジで疲れた…

 

 

「お疲れ様でしたわ、真ちゃん」

 

「ベル姉、ったく…あの時5pb.を落とすんだからすごく焦ったぞ!」

 

「うふふ♪真ちゃんなら絶対キャッチしてくれると信じていましたから」

 

 

そういう事じゃねえし!?ハア…でもなんとかなったからいいか…

 

 

「真司くんお疲れ様!ああ~私も真司くんが歌ってるところ見たかった~」

 

「録画映像なら局長さんに言ったらコピーして渡してくれるって言ってた

けど?」

 

「本当!?ファルコムちゃん!?私早速行ってくる!」

 

「抜け駆けは許しませんわよ!!」

 

「あはは…なんていうかもう」

 

「お熱いことにゅ」

 

「だな…」

 

「そうだね~」

 

 

マーベラスとベル姉は猛ダッシュして局長さんのところへ、俺が歌ってる

ところなんて見てもしょうがないと思うけど…

 

 

「5pb.、無事で何よりだ。本当によかったよ」

 

「MAGES.!来てくれてありがとう、真司くんと一緒にライブを守ってくれ

て…」

 

「可愛い従姉妹のためだ、これ位何のこともないさ」

 

「それでも…ありがとう」

 

 

二人とも仲良いんだな、あんなに楽しそうに笑っちゃって。うんうん…仲が

いいのはいいことだ。

 

 

「それよりも5pb.、お前は真司のことが…?」

 

「ふえ!?え、えっと…」

 

「ハハハ!せいぜい頑張れよ?ライバルは刻一刻と増えていってるからな」

 

「うう~…わかってるよ!」

 

 

…やっぱりMAGES.は人をからかう魔性の女だと思う、うん…

 

 

「もう…っ!…真司くん」

 

「ん?5pb.?」

 

 

俺が一人苦笑いを浮かべてると5pb.が俺に話しかけてきた、どうかしたの

だろうか?

 

 

「ちょっと…外で話さない?」

 

「あ、ああ…いいけど?」

 

 

俺と5pb.は一旦外に出ることに、向かうは…今日使用されたライブステー

ジの場所だ。

 

 

―――――

 

 

「ここで俺歌ったんだよなあ…今思うとよくできたと思うよ…」

 

 

本当に緊張した、あんなところで5pb.がずっと歌ってきたのだと思うと感

服する。

 

 

「捕まってた時誘拐犯の人がテレビ見てたけど…真司くん本当にカッコよか

ったよ。すごく…」

 

「そうか?あの時は本当に必死だったんだ、だからカッコいいなんてもんじ

ゃないよ。正直足なんてガクガクだったし」

 

「ううん、絶対にカッコよかった!あの時の真司くん、すごく輝いて見えた

よ?このままアイドルになっちゃえばいいのに」

 

「よせよ、そんながらじゃないさ」

 

 

照れ隠しするように頭を掻きながら笑う、それと同時に5pb.も笑った。この空

間が笑顔で満たされるのを感じる。

 

しきりに笑った後、静寂が戻る。そしてポツリと5pb.が呟いた。

 

 

「真司くんは…明日プラネテューヌに帰っちゃうんだよね?」

 

「あ、うん。体験入国は今日までだし、明日の昼くらいにはもうプラネテュー

ヌかな?ネプテューヌたち元気かなー…」

 

「…真司くん、これ!」

 

「ん?これは?」

 

 

5pb.に渡された一枚の紙、そこにはなにやらアルファベットと数字が書かれて

いた。これは一体?

 

 

「僕の電話番号とメールアドレス、よかったら貰ってほしいな」

 

「え゛!?これは…まずいんじゃ…」

 

 

アイドルってスキャンダルとか結構そう言うのがあるし…ましてや一般人の俺

なんかが貰っていい代物じゃ…

 

 

「僕がいいって言ったらいいの!それに真司くんとは…もっと話とかしたりし

たいんだ、せっかく知り合えたのにこのままお別れなんて嫌だもん」

 

「…それもそっか、それじゃあ遠慮なく」

 

 

俺は早速Nギアに5pb.の番号を登録する、それを見た5pb.はすごく嬉しそう

な表情をしていた。

 

 

「えへへ!これでたくさんお話しできるね!」

 

「それじゃあ俺の方のメアドも…貰いっぱなしじゃ悪いし」

 

「うん!」

 

 

そして俺のアドレス等も5pb.に送る、お!そろそろ戻らないとみんなが心

配するな。

 

 

「それじゃあそろそろ…」

 

「真司くん!」

 

 

 

 

 

 

 

 

チュッ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…は?」

 

 

頬に当てられた非常に柔らかな感触、マシュマロより柔らかい…この正体は…

 

 

「これはお礼だよ♪通りすがりの仮面シンガーさん♪」

 

 

5pb.が俺を抱きしめ耳元で囁いた、この柔らかいものの正体は5pb.の唇?

 

俺…キス…されたのか…?

 

 

「え?な、なななななななななななななああああああああ!?」

 

 

混乱と恥ずかしさで顔が真っ赤になる、え?俺?キスされた?誰に?5pb.に?

なんだとおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?

 

 

「真司くん!早く楽屋に戻ろう!」

 

 

そう言って5pb.は走り楽屋へ向かう、俺は一人ポツンと残されその場であわあ

わ言っていた。その時…

 

 

「真ちゃん…?」

 

「真司くん…?」

 

「え?べ、ベル姉?マーベラス?どうしたんだ?なんか無茶苦茶怖いんですけ

ど!?」

 

 

二人の背後から般若が浮かび出る!?顔は笑ってるのに!?

 

 

「見ましたわよ…5pb.ちゃんにキスされてるところを…」

 

「何でかすごくモヤモヤする…この憤りどうしてくれようかな…」

 

「いやいや!?俺どっちかと言うと被害者サイド!!それとマーベラス!?そ

の物騒なものを仕舞っていただけませんか!?」

 

「「問答無用おおおおおおおおおおおお!!」」

 

「のおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!?」

 

 

俺の悲痛な叫びがステージ全体に響き渡った、俺が一体何をしたと言うんだよ

おおおおおおおおお…

 

 

 

 

 

5pb.Side

 

 

「やっちゃった…やっちゃったよう…」

 

 

頬を赤くしてその頬に手を置き顔を振る僕、自分でもよくやったと思う。でも

後悔はしていない、だって…自分の気持ちに正直になったんだから。

 

 

この胸の高鳴り…真司くんを見て安心して、それでドキドキする。この気持ち

は間違いない、僕は…

 

 

 

 

真司くんに恋してるんだ…

 

 

 

 

 

守るって言われた時すごくドキドキして…すごく嬉しかったことを覚えている

んだもの、これが恋じゃなかったらどうだというの?

 

でも強敵がいるなあ…ベール様に、たぶんマーベラスAQLちゃんも…だって真

司くんをずっと眼で追ってたから。打ち上げの時からずっと…あうぅう、強敵

揃いだなぁ…もしかしたら他にもいるのかも…

 

でもそれでも負けないもん!僕を守ってくれて…こんなに温かい気持ちにさせ

てくれた真司くんを振り向かせてむせる!そしていつか…

 

 

「真司くんだけの歌姫になってみせるからね…♪」

 

 

そう胸に誓う僕だった。

 

 

5pb.Side END

 

 

 

 

 




次回はプラネテューヌで一波乱の予感…
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