ゲイムギョウ界に来てしまった!?〔改稿中〕   作:ULTRA-7

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三十五話でございます、完全シリアス!そして真司の…




第三十五話 届かぬ思い…(改稿中)

「…」

 

「うう…ひぐ…」

 

「…っ!」

 

 

ここはリーンボックスの総合病院、ここにいる誰もがやるせない気持ちでいっぱいに

なっていた…

 

ネプテューヌはいつもの笑顔が消え…

 

 

ネプギアは延々と泣き続け…

 

 

ノワールは唇を噛みしめその口からは血がにじんでいた…

 

 

ユニは拳を握りしめ涙を流し…

 

 

ブランはロムとラムを抱きしめ俯いている…

 

 

ロムとラムは泣きじゃくり…

 

 

ベールは只々沈黙していた…

 

 

アイエフも俯き歯を食いしばり…

 

 

コンパに至っては床にへたり込みその床を涙で濡らしていた…

 

 

「わ、私…私のせいで…っ!私が最初にあんな事言わなかったら!!」

 

「ネプギア…」

 

 

沈黙を破ったのはネプギアだった、涙を流し声を押し殺しながらも話し出す。ネ

プテューヌはそれを見てネプギアを抱きしめた。

 

 

「そんなことないよ…ネプギアのせいじゃ…」

 

「ううん!私が…私があんな事言ったから!!真司さんにひどい事言っちゃった

から!!」

 

「ひどい事?」

 

 

泣きじゃくりながらも、ネプギアは自分を罵倒しながら話し出す。ネプテューヌ

は、それを黙って耳を傾けた。

 

 

「お姉ちゃんが捕まった時…私すごく悲しくて…真司さんは私を励ましてくれた

のに!私…女神じゃないくせに!って…何の力もないくせに!って言っちゃった

の…だから真司さん…俺が先陣を切るって…俺はこれ位しかできないからってっ

…!!私!!」

 

 

ネプテューヌはただ沈黙することしかできなかった、ネプギアにどう答えてあげ

ればいいかわからないから…

 

 

「それに…私があの時攻撃しなければ!!別の方法だってあったかもしれなかった

のに!!」

 

「それだったらアタシが!アタシがネプギアにあんなこと言わなかったら…アタシ

が悪いの!!」

 

「ユニ?」

 

 

ユニは目に涙をいっぱい溜めて話し出す、その様子にノワールは食いしばっていた

口を緩めユニの方へ向き直った。

 

 

「ネプギアが代わりに捕まればよかったのにって…アタシがそ、んなことい、言わ

なかったら…うう…うぁああああああ!!」

 

「そ、それだったら私だって…もっと悪いです!!私があの時もっと早く応急処置

をしていれば…していれば…うぁあああああん!!」

 

「コンパ…」

 

 

コンパも自分がちゃんと処置ができなかった事を悔やみ涙を流す、アイエフはそん

なコンパを優しく抱きしめた…

 

 

「それだったら私にだって責任があるわ…私が真司を止めていれば…教会に戻って

もらえすれば!!」

 

 

アイエフも涙を流す、なんであの時真司を止めなかったのだろう…真司の決断を無

下にしたくなかった…その両方の思いで心がグチャグチャになるのを感じた。そん

な時緊急治療室の部屋のドアが開き先生が出てきた、ネプテューヌ達はすぐに先生

の下へ駆けつけ真司の容態を聞いた。

 

 

「先生…真ちゃんは…」

 

「ベール様、…正直見るに堪えない。右目の眼球は完全に潰されていて治療不可能、

右腕は手にかけて全ての骨が砕けてしまっています…全身は火傷で爛れてそのレベ

ルは3の重傷、特に腹部と左肩は酷い…完全に炭化しています。さらにその腹部が

貫通しての多大な出血、そして左足…刃物による神経の断裂、仮に傷が治ったとし

ても動かすことは…もうできません」

 

「そ、そんな…」

 

 

全員が絶句した…これじゃあもういつ死んでもおかしくない状態じゃないか!

 

 

「今彼がかろうじて生きているのは奇跡と言ってもいいです、ですがそう長くはも

たない…、覚悟はしておいた方がいいでしょう…」

 

「あ…」

 

 

ベールはその場に崩れ落ちた、他のみんなも小刻みにだが震えているのがわかる…

昨日まであんなに笑い合っていたのに…ずっと一緒にいたのに…その彼が…死ぬ?

 

 

「お、お姉ちゃん…嘘だよね?お兄ちゃんが…死ぬなんて…」

 

「そんなの…嘘…っ」

 

「ロム…ラム…っ!!!!!」

 

 

ブランは泣きながらも二人を抱きしめる、受け入れられない…受け入れてなるもの

か!そんな思いが沸々と伝わってくるのがわかる。

 

 

「嘘よ…真司が…そんなことあるわけないじゃない!!アイツは…真司はずっと一

緒に笑ってて…ずっと一緒にいて…ずっと!…っ!!」

 

「お姉ちゃん…~~~~~っ!!」

 

「真司…っ!!!!」

 

「し、真司さん…ぐず…ひぐ…」

 

 

認めたくない…認めたくないのだ、真司が死ぬという現実に誰もが目を背けたかっ

たのだ…

 

 

「ノワール…」

 

「え?ネプテューヌ…?」

 

 

ネプテューヌはノワールに話しかける、その顔はすでに悲しみで染まっているのが

すぐわかった。ネプテューヌは静かに…話し始める。

 

 

「私達…女神なんだよね?」

 

「…ええ」

 

「何で女神なのに…真司の事助けてあげられないのかな…」

 

「ネプテューヌ…」

 

 

思わず目を逸らしたくなるくらいにネプテューヌの表情は重く…とても悲しく見えた

、そんなネプテューヌがみんなの方へ振り向き…

 

 

「…真司のところに行こう?真司は聞こえないかもだけど…ちゃんとお礼は言うべき

だと思うんだ、私達が助かったのは真司のおかげでもあるんだしさ…」

 

「ネプ子…」

 

「お姉ちゃん…」

 

 

行きたくない…と言うのが正直な話だろう、でも今のネプテューヌの言葉には周りを

屈服させるだけの説得力があった。みんなは渋々了承し真司がいる治療室へ足を運ぶ。

 

 

 

 

 

 

                ◇

 

 

 

 

ピッ… ピッ… ピッ…

 

心電図が弱弱しくなる、様々な点滴、そして呼吸器に繋がれた真司がそこにいた。呼

吸もすでにままならない…コヒュー、コヒューと苦しそうな息遣いだ。

 

 

「…真司」

 

 

スッ…とネプテューヌは真司に触れる、真司の反応は…ない…

 

 

「痛かったよね…怖かったよね…でも、本当にありがとう…あの時私を…私達を助け

てくれて…」

 

「お姉ちゃん…」

 

「助けて…くれたのに…っ!!」

 

 

ネプテューヌの目から大粒の涙がボロボロこぼれる、ため込んできた悲しみが一気に

放出されるかのように…

 

 

「私真司に何もしてあげられなかった!!真司はこんなにボロボロになってまで私た

ちを助けてくれたのに!!私女神なのに!!真司を助けてあげられなかった!!」

 

「ネプテューヌ…!もういい!もういいの!!」

 

「ひっく…の、ノワール…!」

 

 

ノワールはネプテューヌを抱きしめた、強く…庇うように…

 

 

「辛いのは…みんな同じよ…貴女だけそう思わなくていい…貴女だけの責任じゃない

わ…」

 

「でも…でも…!」

 

 

悔しい…そう思わずにはいられなかった、それは他の女神達も同じ気持ちだ。悔しさ

でやるせない気持ちでいっぱいなのだ…

 

 

「ごぼぉ!?」

 

「真司!?」

 

「真ちゃん!?」

 

 

その時、いきなり真司が吐血する。血は真っ黒で噴水の様に吐き出され、その場が

染まった。ネプテューヌは涙目になりながらも、真司に寄り添い揺り動かす。自分

の服が真司の血で汚れるが、そんな事など構いはしないと言わんばかりに。

 

 

「あ…が!?げぶう!?」

 

「真司!真司!!」

 

「みなさん下がってください!!酸素注入!!血液吸引急げ!!」

 

 

看護師が大急ぎで吸引を開始し酸素を送り込む、その間にも真司は苦しみの表情で息

も絶え絶えになった。それを見ているネプテューヌ達は涙目になる、もう真司の苦し

んでいる姿を見たくないから…

 

 

「もう嫌…嫌だよ…真司のこんな姿見たくないよぉ…っ」

 

「ネプテューヌ…しっかりしなさい!!確かに真司のこんな姿、私だって見たくない

わ…でも真司は今も必死で戦ってるのよ!私達がついていなくてどうするの!!」

 

 

現実から目を背けたかったネプテューヌ。その場に泣き崩れて、顔を手で覆ってしま

う。そんなネプテューヌを、ノワールも泣きながら激励した。今自分達がここで諦め

たら、それこそ今戦っている真司が報われない。それはブランとベールも同じ考えだ

った。

 

 

「…ノワールの言う通りね」

 

「そうですわ、真ちゃんが今頑張ってるのに姉の私がこんなところで泣いてるわけに

はいきませんもの」

 

「ノワール…ブラン…ベール…」

 

 

ノワールの激励にブランとベールは肯定する。そしてノワールはネプテューヌの肩に

手を置き見据え、ゆっくりと口を動かし話し出した。

 

 

「信じましょう…私たちが好きな人はこんなところで終わらないって、こんな事しか

出来ない私はすごく不甲斐ないけど…それでも私は真司とこれからも一緒にいたい。

笑い合いたいから…」

 

「…そう、だよね。私たちが信じてあげないといけないんだよね…こんなところで諦

めてるなんて私達らしくないよ!」

 

「そうよ…私は信じてる、真司はこんなところで終わったりしない!」

 

「ええ、なにせ私の弟ですわよ?誰よりも優しくて…こんなにも強い子がここで負け

たりしませんわ!」

 

 

女神たちは僅かながらも希望を持つ、自分たちが大好きな彼はこんなところで負けた

りしない!終わったりしない!

 

そう信じているから――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

――――――――――――――――ピッ…ピ―――――――――

 

 

 

「…え?」

 

「っ!?心肺停止!!人工呼吸!心臓マッサージを急げ!!」

 

 

心電図のモニターを見る、脈が止まった…心臓が…止まった!?

 

 

「え?え…?し、真…司?」

 

「だめです!!脈は止まったままです!!」

 

「電気ショックの準備だ!!早く!!」

 

 

電気ショックが開始される、一回…二回…三回…続けられるも…

 

 

ピ―――――――――――――

 

 

動かない、真司の心臓は…完全に止まった――

 

 

「…心肺停止、脈なし、死亡…確認…!」

 

 

 

 

―――――一人で頑張るのはよせ…

 

 

―――――たまには本音をぶつけてくれてもいいんだぜ?吐き出したい思いもたくさんあるだろ?

こんな俺でも肩を貸すことくらいはできる、と言うかそれくらいしかできないけどさ

 

 

 

 

 

 

 

「嘘…嘘よ…」

 

 

 

 

 

 

―――――もしこれ以上人の心に土足で踏み込むような真似を…ブランさんの心を踏み

にじってみろ…その時は…俺が貴様をぶっ殺す!!

 

 

 

―――――大丈夫!ブランならできる、俺が保証するって言うのも変な話しだけど…

 

 

 

 

 

 

 

「そ、んな…」

 

 

 

 

 

 

―――――ベールさんだって俺は助けたい

 

 

 

―――――当たり前だよ、俺はベル姉の弟だ

 

 

 

 

 

 

 

「真ちゃん…いや…いやあ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――笑ってる顔のネプテューヌの方が俺は…好きだ…

 

 

 

 

 

 

 

「あ…ああ…そんな…いや…いやだよ…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ずっと私達を気にかけてくれた彼が…

 

 

 

ずっと惜しみない笑顔を向けて話しかけてくれた彼が…

 

 

 

大好きな彼が…真司が…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                    

                   『死んだ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや…いやああああああああああああああああああああああああああ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ネプテューヌは悲痛な叫びを上げ病室を飛び出していった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




真司は一体どうなってしまうのか?そしてネプテューヌたちは…

次回に乞うご期待!
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