ゲイムギョウ界に来てしまった!?〔改稿中〕   作:ULTRA-7

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ついに帰ってきたわれらが主人公!その感動を括目せよ!!




第三十七話 生還(改稿中)

俺は…一体どうなったのだろう?

 

身体の感覚があるのかないのかまるでわからない…

 

ここが何処なのかも、みんながあれ以降どうなったのかも…

 

でも、俺は守りたいものを守れた…

 

自分がやりたかったことをやり遂げられた…

 

それだけで十分―――

 

 

 

 

 

―――――本当に、そう思うのか?

 

 

 

っ!?声?声が聞こえる…一体誰の?いや、俺はこの声を知っている…

 

ネプテューヌと遺跡に行ったとき、あの時聞いた声と同じだ。

 

今更ながらこの声って獣電戦隊キョウリュウジャーのトリンの声にそっくりだ…

 

 

 

―――――本当に、君はこのままで満足なのか?

 

 

 

…どういうことだ?一体何を言ってるんだ?

 

 

俺は閉じている眼をゆっくりと開く、周りは真っ暗闇のだだっ広い空間…その中に一際

輝くものが、その姿はまるで…

 

 

「龍…?」

 

 

形こそははっきりと直視できない、だがその姿は龍に見えた――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                    ◇

 

 

 

 

 

 

「くうっ!?」

 

「うう…っ!!あああああああああああああああああああっ!!!」

 

 

ネプテューヌとノワールは未だに戦いを続けていた、力と怒りに任せた剣での乱撃が続

く…ノワールはそれを歯を食いしばり必死で防いでいた。

 

 

「はあっ!!ヴォルケーノダイブ!!」

 

「ッ!?」

 

 

どうにかしてネプテューヌの攻撃を退けたノワールは一旦後方に下がり自身の剣による

最大火力の技を放った。剣から発せられた炎が爆散し、ネプテューヌを包み込む。

 

 

「ハア…ハア…少しは…頭を冷やしなさい!!」

 

 

これでどうにか倒れてくれたら…ノワールはそう願ったが…

 

 

―――キィンッ!!

 

 

「っ!?!?嘘…でしょ…!?」

 

 

ノワールは戦慄した、ネプテューヌがノワールの技で放った炎を真っ二つに切り裂いた

からだ。そしてネプテューヌは手を掲げ無数の剣を作り出す…

 

 

「三十二式…エクスブレイドおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!!!」

 

「うぐっ!?ああああああああああああああああああああああっ!?!?!?」

 

 

無数の剣の流星が降り注ぎその全てがノワールの身体を切り裂いた、ノワールは地面に

叩き付けられ転がり落ちる…プロセッサの所々が半壊し、そこから血が滲み出ているの

が見えた。

 

 

(くっ…!怒りと悲しみで我を忘れてるとはいえ、正確で強力な攻撃…さすがネプテュ

ーヌと言ったところ…かしら…でもっ!!)

 

 

ノワールは這い蹲りながらも立ち上がり、ネプテューヌに剣を構えた。先ほどの攻撃が

響いているのか、今では肩で息をしている…それでも剣を構えることを止めることはし

なかった。

 

 

「こんなところで…倒れるわけにはいかないのよっ!!貴方を止めるためにも…真司の

ためにもっ!!!!!!!!!」

 

「うあ…っ…うああああああああああああああああああっ!!!!!!!」

 

 

ネプテューヌは涙を流しながら、その怒りの矛先をノワールに向けぶつけてきた。それ

を真正面から決死の覚悟で受け止めるノワール、二人の攻撃による衝撃がズーネ地区一

帯に響き渡った…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「貴方は一体…誰なんだ?」

 

 

目の前の龍…でいいのか?俺はその存在に語りかけた、普通なら怖くてそんなことでき

ないはずなのに何故だろう…目の前の存在は待ったっくもって怖くない、むしろ…温か

さを感じるほどだった。

 

 

―――――今はまだ話すことはできない。そう、今は…

 

 

 

…いずれはわかるということなのだろうか?でも…それはもう叶わないと思う。

 

 

 

「一つ聞きたい、俺は…どうなった?」

 

 

 

目の前の存在に問いかける俺、何故聞いたかわからないけど…知ってると思ったんだ、

たぶん。

 

 

 

 

 

―――――君は…命を落としてしまった、それだけは確実だ

 

 

 

「そう…か」

 

 

わかっていなかったと言えば嘘になる、あれほどの傷を負ったんだ…死なない方がお

かしいと思う。

 

俯きながらもこれは仕方ないと言い聞かせる、そんな俺に…彼はまた話しかけてきた

のだ。

 

 

―――――加賀美真司、君にもう一度聞きたい。本当に、君はこのままで満足なのか?

 

 

 

「………」

 

 

 

―――――君はその命を懸けて悪を挫き、女神たちに未来を指示した。その行いは称賛に

価する、だがその代償に女神たちは悲しみの渦に捕われてしまった。それでも君は…

 

 

 

「だったら…どうすればよかったんだよっ!!!!!!!!!」

 

 

思わず俺は声を上げてしまった。荒ぶり、怒りの声を目の前の存在にぶつける…彼は

そんな俺の言葉をただ沈黙して聞いていた。

 

 

「何かしたくても俺は死んじまったんだろ!?どうしようもないじゃないか!!」

 

 

 

―――――……

 

 

 

「俺だってできることなら…みんなと一緒にいたかった!これからもずっと…っ!だ

けどもう…っ!だから…仕方がないんだ…っ!!仕方が…」

 

 

頻りに叫んだ後、俺はみっともなく泣いてしまった…歯を食いしばり、鼻からは鼻水

が流れ出るのがわかる。

 

でもこればっかりはしょうがなかった。確かにみんなには悲しい思いをさせてしまっ

た、できることなら謝りたい…だが死んでしまった以上、俺にはどうすることもでき

ないのだから…

 

だからせめて…みんなには生きていてほしい。これは俺の、最後の我儘だ…

 

 

 

 

―――――これを見ても、君はまだそんなことが言えるのか?

 

 

 

 

「…え?」

 

 

泣いている俺の目の前に現れる映像、そこには…ネプテューヌとノワールが映し出

されていた――

 

 

 

 

 

――――――

 

 

 

 

 

「トリコロール…」

 

「デュエルッッッッ!!!!!!!!」

 

 

 

ネプテューヌとノワールは互いに剣を振りかぶり…

 

 

「オーダーッッッ!!!!!!!!!」

 

「エッジッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

攻撃をぶつけ合う、この戦いが数時間にも及んで行われていた、互いに体力は限界

にまで達している。だがそれでも…

 

 

「ああああああああああああああああっ!!!!!!!!!!!!」

 

 

ネプテューヌの悲しみと怒りが収まることはなかった。未だに泣きながらも、その

怒りをぶつけんとノワールに切りかかってくる。

 

 

「くあっ!?うう…こんのおおおおおおおおおおおおおおおおおっ!!!!!!」

 

 

だがノワールもみすみすやられるわけではない、ネプテューヌの剣を受け止めそれ

をさらに弾き返す。

 

 

「ハア…ハア…ハア…負け…ない…わよ!!絶対に…止めて見せるんだから!!」

 

「うう…うぐ…っ!!!!!うおああああああああああああっ!!!!!!!」

 

 

剣と剣がぶつかり合い火花が散る。怒りと悲しみに飲まれたネプテューヌと、それ

を必死に止めようとするノワール。二人の戦いが終わる気配は…ない―――

 

 

 

 

――――――

 

 

 

「なんで…だよ、なんで二人が戦ってるんだよ!?」

 

 

信じられなかった、なんでネプテューヌとノワールが戦って…傷つけあってるのか

と…

 

そしてネプテューヌの表情を俺は見た、今まで見たことがないような表情…怒りと

悲しみが入り混じった様な表情…そしてその眼からは、涙が零れ落ちていた…

 

 

 

 

―――――プラネテューヌの女神は自分の無力さと、君を失った悲しみで自責の念に捕

われてしまった…それが原因で彼女は今暴走状態にある

 

 

 

 

 

「そんな…」

 

 

 

 

 

―――――ラステイションの女神は彼女を止めるために必死で戦っている、だが…それ

もいつまで持つかわからない…

 

 

 

 

 

俺はその場で立ち尽くした。ネプテューヌが…俺が死んだせいであんな風になって

しまった、それを止めるためにノワールが望みもしない戦いをしているという事実

に…

 

 

 

 

―――――それと、もう一つ…

 

 

 

 

 

立ち尽くす俺の目の前にもう一つ映像が浮かび上がっていた、そこには…

 

 

 

「ブラン…ベル姉…ネプギアにユニちゃん…ロムちゃん…ラムちゃん…アイエフに

コンパも…」

 

 

 

みんなは、ただ泣いていた…ベル姉は俺を優しく抱きながらも涙を流し、その涙が

俺の頬に落ちていく…

 

 

ブランは床を何度も何度も叩きながら俺の名前を呼びながら泣いていた…

 

 

ユニちゃんは両手で顔を覆い、崩れ落ち…

 

 

ロムちゃんとラムちゃんは抱き合いながらお兄ちゃんと何度も叫びながら泣いてい

る…

 

 

コンパはその涙で床を濡らし、アイエフは必死でコンパを慰めようとしているが…

彼女の眼からも涙がしたたり落ちていた…

 

 

ネプギアの眼からは光が消え。ただ静かに俺の名前を呼びながら、その眼から大粒

の涙を零していた…

 

 

 

―――――彼女たちの悲しみは計り知れない、それほどまでに君の存在は大きかったと

いうことに他ならない…

 

 

 

「俺の…せいで…」

 

 

みんなを助けたつもりだった、みんなを守った気でいた、だけど結果はどうだ?結

局みんなを悲しませただけじゃないか!!

 

みんなを傷つけただけじゃないか…っ、俺は…なんのために…っ!!!!!!

 

 

 

―――――加賀美真司…

 

 

 

「俺はなんのために戦ったんだ…っ!!!!!」

 

 

悔しさのあまり俺は拳を叩き付ける、俺の行いがみんなの笑顔を奪った…俺が…

俺が…っ!!!!!!

 

 

「俺さえいなければこんなことにはっ!!!!!!!!!!!!!」

 

 

そう叫んだその時だった――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――間違ってもそのような言葉を口にするなっ!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!?」

 

 

一瞬ビクついた、さっきまで穏やかだった声が怒気を発し俺に向かって放たれたか

らだ。俺は目の前の存在を涙が零れている顔で見つめた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――確かに彼女たちは傷つき、悲しんだ…その要因が君であることは不定はしな

い、だが…何故彼女たちはそこまで君のことで悲しんでいると思う?

 

 

 

「悲しんでいる…理由…」

 

 

 

―――――君はすでに彼女たちにとってかけがえのないものになっているから…心の底

から君を信頼し、そして―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――君を愛しているからだ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「っ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

涙がまた零れ落ちる、今度は悔しさからじゃない…みんなが俺を思っていることが

堪らなく嬉しくて…っ!!!!!!!

 

 

涙は止まることを知らない、みっともない顔だと思う…情けない顔だと思う…それ

でも!!俺はそれ以上に嬉しいと思う気持ちに駆られる…

 

それと同時に、みんなに会いたいという思いも…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――加賀美真司、最後にもう一度君に問う…

 

 

 

 

 

 

 

彼は…目の前の存在はまた穏やかに、優しく俺に語りかけてきた…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――本当に、君はこのままで満足なのか?君は…これからどうしたい?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…い゛ぎだい゛っっっ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

 

涙声になりながらも俺は叫んだ、もう迷わない!これが今の俺の本当の気持ち!!

 

 

「み゛ん゛な゛にあ゛いだいっ!!!!!!!!!も゛っどみん゛なと一緒に…一

緒にい゛だい゛っ!!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

俺は心の底から望んだことをぶちまけた、涙腺は崩壊し鼻からも鼻水がしたたり落

ちる…

 

無様だと思われてもいい…馬鹿だと思われてもいい…俺は…俺は生き続けたいっ!

 

みんなと笑い合いたいっ!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――君の心からの思い、確かに受け取ったぞ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

するとどうだろうか、俺の身体が光に包まれる。優しくて、温かい…これは…

 

 

 

 

―――――私の力を使い君の身体を再構築する、完治するまで時間はかかるが…

 

 

 

「…なんで」

 

 

 

――――-?

 

 

 

「なんで貴方は俺にここまでしてくれるんですか?見ず知らずの俺のことを…」

 

 

思わず口に出してしまった、でも不思議でしょうがなかった…なんで目の前の存在

は俺を助けてくれるのか…

 

 

 

―――――なに、君のような誠実で心優しいものが死にゆくのを見ていられなくなった。

ただそれだけのことだよ

 

 

 

「あ…」

 

 

 

―――――さあ、眼を閉じるんだ。君が目を覚ましたその時、現実の世界に戻れている

はずだ

 

 

 

「ま、待ってくれ!!最後にもう一つだけ聞かせてくれ!!貴方は…貴方は一体誰

なんだ!!」

 

 

 

―――――今はまだ言えない。だが君が真に力を求めた時、私はまた君の前に姿を現す

だろう…私の正体を明かすのはその時だ、その時まで…暫しの別れだ、加賀美真司

 

 

 

すると俺の意識がシャットダウンされる、とてつもなく深い眠気が俺を襲った…

 

だが不思議と怖くない、むしろ…安心を覚えるほどの心地よさだった…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

病室の中は未だに泣き声が木霊する、その悲しみが途切れることはなかった…

 

 

「真ちゃん…っ!真ちゃん…っっっ!!!!!!!!!!」

 

「真…司…っ!!!!!!!!!!!!!!」

 

 

ベールに至っては泣きながらも真司を抱きしめる手を緩めない、ブランは悔しくて

悲しくて何度も床を殴りつけていた…

 

 

「真司さん…真司…さん…っ!!!!!」

 

「えぐ…っ!!ふえ…っ!!!!!!!!」

 

「お兄…ちゃん…やだよぉ…っ!!!!」

 

「お兄ちゃん…っ!!!ひぐ…っ!!!!!!!」

 

 

ネプギアの瞳には未だに光が戻らず延々と真司の名前を呼んでは涙を流すを繰り返

す、ユニは泣き崩れへたり込み…ロムとラムは真司の死を受け入れられないでいた…

 

 

「あ゛いち゛ゃんっ!!!!真司ざんが…っ!!うええええええ…っ!!!!」

 

「コンパ…っ」

 

 

涙腺が崩壊し、泣きつくコンパをアイエフはただ強く抱きしめていた。

 

この悲しみを止めることはできないのか…そうアイエフが思った時だ――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――…ピッ…ピッ…ピッ…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…え?」

 

 

聞こえる…心電図のモニターが鳴る音が、アイエフはもう一度モニターを確認した。

動いている、真司の心臓が…動いている!!

 

 

「みんなっ!!!!見て…見て…っ!!!!!!」

 

「え…?」

 

 

その場にいるみんなが顔を上げる、そこには紛れもなく真司の心臓が動いている証

拠が映し出されていた。

 

 

「真…ちゃんが…生きて…る?」

 

「っ!?見て…っ!」

 

 

ブランが指を指す、そこには…ゆっくりと、そして確実に眼を開ける真司の姿が映っ

ていた。

 

 

「う…あ…」

 

「真ちゃん…っ!!真ちゃん!!わかりますか?私のことが…わかりますか…?」

 

「…ベ…ル…姉…」

 

「~~~~~~~~~~~~~~~~っ!!!!!真ちゃんっ!!!!!!!」

 

 

ベールはその言葉を聞き思わず抱きしめた、大粒の涙を零しながら…

 

だけどこれは悲しいからではない、心の底から嬉しいと思ったからだ!

 

 

「苦…しいって…」

 

「真ちゃんのバカッ!!!!!!!!!どれだけ…どれだけ心配したと思っているん

ですの!?真ちゃんがいなくなったら…私は…っ!!!!」

 

「…ごめん」

 

 

そう言って真司は左腕をゆっくりと上げながらベールの頬に手を当て涙を拭った、そ

して力なく微笑み…

 

 

「心配…してくれて…ありがとう」

 

「真ちゃん…っ…よかった…本当に…っ!!」

 

 

ベールは抱きしめる力をさらに強くした、もう真司を二度と離さない位の勢いで…

 

 

 

「真司…」

 

「ブラ…ン…」

 

「馬鹿…野郎…っ!!」

 

 

ブランは真司に話しかけるや否や泣きながらも怒り口調で叫んだ、手で涙を拭っては

真司を睨み付ける…

 

 

「真…司…が…このまま…本当にっ…い、いなく…なる…って…思ったんだぞっ!!

この…まま…ひっく…っ!もう…会えないかもってっ!!!!!」

 

「ごめん…」

 

「も…う…ひぐっ…いなく…ならないでっ!!!!」

 

「…うん」

 

 

ブランの言葉に微笑む真司。それに少しだけ安心したのかブランは涙を拭い、微笑み

を真司に向けた。

 

 

「ネプ…ギア…ユニ…ちゃん…ロム…ちゃん…ラム…ちゃん…」

 

「真司…さん…」

 

「真司さんっ!!!!」

 

「お兄ちゃん!!」

 

「お兄…ちゃん…っ!!!!」

 

 

真司はネプギアたちを呼んだ、ネプギアに至っては未だに暗く…真司とは話辛そうだった。

ユニとロムとラムは涙で濡れた顔を上げ、真司の名前を叫ぶ。そんな四人に真司はゆっくり

と話しかけた。

 

 

「あの…時…ごめんな?きつい…こと…言っちゃって…」

 

「ううん…ううん…っ!!!!!そんなことないです!!真司さん…っ!!」

 

「お兄ちゃん…っ!!お兄ちゃん!!」

 

「ひぐぅっ!!お兄…ち゛ゃん…っ!!」

 

 

泣きながらも真司が生きていることを喜ぶユニ、ロム、ラム、ロムとラムは駆け寄り真司

に抱き着いた。真司はそんな二人を優しく受け入れる…

 

 

「ネプギア…」

 

「真司さん…私…」

 

 

ネプギアの気が晴れることはなかった、自分があんなことを言わなかったら…自分がもっ

と考えて行動していたらと…

 

そんなネプギアに真司は――

 

 

「お前は…間違ったこと…してないぞ?だから…そう気に…病むな」

 

「っ!!!!!!真司…さんっ!!」

 

 

真司の言葉を聞きネプギアは泣き出す、そして何度もごめんなさいと…謝った。

 

 

「真司さん…っ!!よかった…よかったですっ!!!!!」

 

「真司…っ!!」

 

「アイ…エフ…コン…パ…へへ…」

 

 

アイエフもコンパも、真司が生きていることに喜び涙した。先ほどまで悲しみに溢れか

えっていたこの病室は今、喜びに満ち溢れていた…

 

 

「…ベル…姉…ブラ…ン」

 

「真ちゃん…?」

 

「どう…したの?」

 

 

そんな中真司はベールとブランの方へ向き直る、今度は真剣な表情で二人に話しかけた。

 

 

「二…人に…頼み…たい…ことが…あるんだ」

 

「一体…何ですの?」

 

「頼みたい…こと?」

 

「二人…を、ネプ…テューヌと…ノワー…ルを…止めて…くれ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ハア…ハア…」

 

 

ノワールの体力も限界に近づいてきた、技を振るう体力もほとんど残っていない…そ

れでも必死に立ち上がる、ネプテューヌを止めるために…

 

 

「う…あ…おおおおおおおおおおおおおっ!!!!!!!!!!!!」

 

「くっ!?」

 

 

だがネプテューヌは無情にも切りかかってくる、今のネプテューヌには体力の限界が

見えない…それほどまでに怒りと悲しみが強すぎるのだ。

 

 

「うっ!?ああああああああああああああああああっ!?」

 

 

とうとう体力が底をつき地面に叩き付けられるノワール、女神化はかろうじて解けな

かったものの自身の武器が完全に破損してしまう…今ネプテューヌに攻撃されたら防

ぐ手段はない。

 

 

「うぐっ…こ、ここまでなの?っ!?」

 

 

立ち上がろうにも力が出ない、そして目の前には剣を思いっきり振りかぶりそのまま

振り下ろそうとするネプテューヌの姿が…

 

 

「っっっっっっ!!!!!!!!!!!!」

 

 

これまでか…そう思い覚悟して目を強く瞑るノワール、だが…

 

 

ガギャンッ!!!!!!!

 

 

「…?…え?」

 

 

ネプテューヌの剣が振り下ろされることはなかった、何故なら…

 

 

「おい…ネプテューヌ!!お前何やってるんだよ!!」

 

「もう…お止めなさい!!」

 

 

女神化したブランとベールがネプテューヌの剣を受け止めたからである。

 

 

「ブラン…ベール…」

 

「ノワール!お怪我はなくて?」

 

「ええ…でも、体力は限界だけどね…」

 

 

そう言って力なく微笑むノワール、ノワールの無事を知って安心するベールだが…

 

 

「ああああああああああああああああああっ!!!!!!!!」

 

「っ!?この!!」

 

「くうっ!?」

 

 

ネプテューヌはそんなことはお構いなしに攻撃してくる、ブランとベールはその攻撃を

必死で防いだ。

 

 

「ネプテューヌの野郎…なんであんなことに…って…なんとなく察しはつくけどな」

 

「真ちゃんのこと…ですわよね?」

 

「ええ…ご名答よ。ネプテューヌは…真司のこと救えなかったって…これで自分は女神

だなんて言えるのかって…そんなこと私だってっ!!!」

 

 

涙を滲ませながら地面を殴るノワール、ネプテューヌの気持ちは痛いほどわかる…自分

だって真司を救えなかったことが悔しかったのだから…

 

 

「…だったら、早く目を覚まさせてやらねえとな」

 

「え…?」

 

「そうですわね。ブラン、ネプテューヌをどうにかして止めましょう」

 

「ああ!」

 

「ちょっ!?二人して何そんなに冷静になってんのよ!真司が死んだのよ!?何とも思

わないの!?」

 

 

ベールとブランが冷静であることに驚きを隠せないノワール、だが二人は微笑みそれぞ

れ武器を構えた。

 

 

「何とも思わないわけねえだろ?自分でも恥ずかしいくらいいっぱい泣いたんだからな」

 

「だったらなんで!!」

 

「その答えは…これですわ、ブラン!!」

 

「おう!!ゲッターラヴィーネッッ!!!!!!!!!」

 

 

ブランの斧による重い一撃、その一撃がネプテューヌの剣を弾き粒子へと返した。驚愕

の表情を浮かべるネプテューヌだがすぐに反撃へ移ろうとする、そこへ…

 

 

「はあああああああああああああっっっっ!!!!!!!!!!!」

 

「っっっっ!?!?!?」

 

 

ベールが背後へ回り込み羽交い絞めにする、それに続きブランも真正面にぶつかりネプ

テューヌを押さえ込んだ。

 

 

「あああああああああっ!!!!!!離せっ!!!離せえええええええええっ!!!」

 

「ぐっ!?なんつうバカ力だよ!?」

 

「くうっ!?落ち着きなさい!!ネプテューヌ!!」

 

 

二人が押さえ込んでも力を緩めるどころかより一層力をだし抵抗するネプテューヌ、そ

れでも二人は押さえ込むことを止めはしなかった。

 

伝えなければならない…あのことを!!

 

 

「ネプテューヌ!!いいかよく聞け!!」

 

「真ちゃんは―――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生きていますわ!!」

 

 

 

 

 

 

「っ!?え…」

 

 

ネプテューヌの力が抜けその場にへたり込んだ、ベールとブランは息を切らしながらな

んとか落ち着きネプテューヌから離れる。

 

ネプテューヌも段々と落ち着きを取り戻しいつもの表情に戻っていった。

 

 

「ベール…本…当…?真司が…生きているって…本当…なの?」

 

「ええ…本当ですわ、こんなことで嘘なんかつきませんもの」

 

「ブラン!!真司は…本当に…生きてるの!?」

 

「ノワール!?少し落ち着け!!本当のことだ!!」

 

 

ネプテューヌは口元に手を当て泣き、ノワールはブランに混乱した様に詰め寄った。泣

き始めたネプテューヌにベールはそっと声をかける…

 

 

「真ちゃんが…貴方たちが戦ってることを教えてくれましたの、何故知り得たかはわか

りませんが…貴方のこと、心配してましたわよ?」

 

「真司が…?」

 

「ああ、二人を止めてくれって必死でな。間に合ってよかったぜ…あのまま続けてたら

ここら一帯が焼け野原になってるところだぞ?」

 

「ごめん…なさい…」

 

 

事の重大さにやっと気がつき俯くネプテューヌ、そんなネプテューヌにノワールが少し

呆れかえりながら声をかけた。その表情は少し緩んでいた…

 

 

「アンタの無茶苦茶なんて今に始まったことじゃないわよ、まったく…今度こんなこと

になったらただじゃおかないんだから」

 

「ノワール…」

 

「さあ、雑談している暇はありませんわ」

 

「え…?」

 

「早く行こうぜ、真司のところへ」

 

「っ!!!!!!!!!!」

 

 

その言葉を聞いたとき、ネプテューヌはプロセッサのウィングを展開し全力で飛び立って

いった。すでにその姿は米粒のように小さくなる…

 

 

「あっ!?ネプテューヌっ!?」

 

「話を聞いた途端これとは…」

 

「やれやれだな…私たちも早く行くぞ!!」

 

 

ノワール、ベール、ブランもウィングを展開して飛び立った。愛すべきものが待つ場所へ、

真司が待つ場所へと…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                    ◇

 

 

 

 

 

 

 

「ハア…ハア…」

 

 

ネプテューヌは病院へ着くや否や走った、全力で…女神化も解かないで走った。周りの

人たちは驚くばかりだったが、ネプテューヌはそんなこと気にも留めてなかった。

 

 

(真司…っ!真司…っ!!!!!)

 

 

今心の中にあるのは、真司のことだけ――

 

 

 

 

 

 

 

ガラッ!!

 

 

「ハア…ハア…っ!!」

 

「ネプ子!?」

 

「ねぷねぷ!?」

 

 

アイエフとコンパはすぐにネプテューヌに気づき声をかけた、中にいたみんなも声こそ

かけなかったが一斉に顔を上げ振り向いた。

 

ネプテューヌはそんなことも気に留めず一直線に真司の下へ向かう…

 

 

「真司…っ!!」

 

「…ネプ…テューヌ…」

 

「っ!!!!!!!真司っ!!!!!!!!!!!!!」

 

 

思わずネプテューヌは真司を抱きしめた、優しく、それでいて強く…愛おしいものを愛

でるように…壊れ物を扱うかのように…

 

そしてネプテューヌは涙を流しながら真司に言葉をぶちまけた。

 

 

「バカ…バカバカバカバカバカッ!!!!!!!!私たちだけ助かっても意味ないじゃ

ないっ!!!!真司がいなきゃ…意味が…ないんだからぁ…っ!!!」

 

「悪…い…カッコ悪いとこ…見せちゃったな…」

 

 

バツが悪そうに笑う真司、だがそんな真司をネプテューヌは泣きながらもその言葉を不

定した。

 

 

「カッコ悪くないっ!!戦っていた真司…本当にかっこよかったわ…私たちを命懸けで

助けてくれた…私たちの命を守ってくれた…っ!!そんな貴方がカッコ悪いわけ…ない

じゃないっ!!」

 

「ネプテューヌ…」

 

「だけど…もうこんな無茶しないで…お願い…お願いよ…」

 

 

ネプテューヌの言葉に少し戸惑いながらも微笑みながら聞き入れた真司。その時だ、病

室のドアが開く。そこにはノワール、ベール、ブランが息を切らしながら入ってきたの

だ。息をどうにか落ち着かせる三人、そしてノワールは真司の方へ向く、すると溜まっ

ていたものが一気に放出されるように涙を流した。

 

 

「真司…っ!!もう…っ!!目覚めるならもっと早く目覚めなさいよねっ!!!」

 

「ノワール…はは…悪い…」

 

「~~~~~~~~っ!!!!真司!!」

 

 

ノワールは思わず真司に抱き着いた、真司がちゃんと生きているかの再確認をするよう

に強く、そして優しく抱きしめる…

 

 

「よかった…っ!本当に…っ!!」

 

「心配かけて…ごめんな?」

 

「もういいの…っ、貴方が無事なら私はそれで…とても嬉しい…っ」

 

 

その涙は温かく、そして優しい…

 

思いの涙は止めどなく流れる、悲しい思いや辛い思いを洗い流すように――

 

 

 

 

 

 

 

「真司…おかえりなさい…」

 

「…ただいま、ネプテューヌ…みんな…」

 

 

真司は今、彼女たちの愛を一身に受けて生還した。

 

 

 




次回からは甘々で!

それと皆さんに少しお知らせ、自動車の免許を取る勉強をするので更新が少し遅くなるやもしれません。それまではまだ普通に投稿しますが…

十日に一話とかそんな感じになるかも…すいません!
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