ゲイムギョウ界に来てしまった!?〔改稿中〕 作:ULTRA-7
前半、結構シリアス。後半、甘い…のか?しかもネプギア以外のこのフラグも立ててしまった…
ハーレムにはしてるから一応大丈夫!なんだろうか?ちゃんと書けてるか心配…
第三十九話 少しは迷惑をかけろ(改稿中)
「お前たちには…この…世界を…守る…義務が…ある…はずだ!!がふっ!?この世界
の…未来…を…みんなを…救うため…に…!!」
「~~~~~~~~~~っ!!!!!!!!!!!!」
ああ、この光景は―――――
「撃て!!ネプギアあああああああああああああああああああああああああ!!」
「うあ…ああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
私はマジェコンヌを真司さんごと撃ち抜く、ああ…この場面は何度見たことだろう…私
は取り返しがつかないことをしてしまった。真司さんは確かに無事に息を吹き返すこと
ができた、でも真司さんをあそこまで追いつめたのは結局は自分なんだ…
あの時あんなことを言わなければ、あの時もっと別の選択をしていたら…頭の中でその
ことが延々と繰り返される。私は…私は…っ!
『私は…貴女は…真司さんを一度殺した…』
わかってる…わかってるよ!!だからもう、囁きかけないで!!もう言わないで!!
『どれだけ貴女が泣き叫んでもこの事実は絶対変わらない…私の手は、貴女の手は…
もう罪と罰で汚れてるのだから…』
ふと私は自分の手を見る、その手には…
「あ、ああ…」
赤黒く、べっとりとした血が―――――――
「いやあああああああああああああああああああああああああっ!?!?!?」
私はベッドから飛び起きた、夢…だったんだ…
全身に脂汗を掻きガタガタと身体を震わせる、確かに夢だった…だけどあの時起こっ
た出来事は間違いなく現実で…変えようがない事実だった。
「ネプギア!?」
「ネプギアさん!?」
部屋のドアが開き勢い良くお姉ちゃんといーすんさんが入ってきた、震える私をお姉
ちゃんが優しく抱きしめる。
「どうしたの!?何かあったの!?」
「うう…っあ、あああああ…っ!!」
その場で私は泣き出してしまった。苦しい、辛い、悲しい…その思いが私の心の中に
一気に流れ込んでくるのがわかる。
お姉ちゃんは何が何だかわからない様子だった、それでも必死で私を抱きしめてくれ
た。
こんな私がこんなことを思うのはおかしいかもしれない、身勝手かもしれない…
誰か、助けて――
◇
「さって…それじゃあ行きますか!」
元気に背伸びをしてネプテューヌが一言、今日は待ちに待った真司の退院の日なのだ。
身支度を整え意気揚々と出かけようとするが…
「………」
ネプギアだけが気が晴れていないでいた、あの日から実に三週間が経過しているにも関
わらず未だに真司のことを引きずっている。今彼にどんな顔をして会えばいいのかわか
らないという感じだ…
「…ネプギア、気持ちはよくわかるよ?でもこのまま真司と向き合わないのはいけない
ことだと思うんだ」
「お姉ちゃん…」
ネプギアの気持ちを察したのかネプテューヌは優しくも厳しくネプギアに話しかけた。
ネプテューヌの言う通り、このまま真司のことを引きずって避けていたとしても何の解
決にもならない。
「少しずつでもいい、だからさ…頑張ろう?」
「…うん」
ネプギアは力なく立ち上がるとネプテューヌとともに出かける準備をする、本当は行き
たくない…でもこのままじゃいけない…何を話せばいいかわからない…そんな思いが今
の彼女の中を渦巻く。
(私はどうしたらいいの…?)
ネプギアの思いに誰も答えてくれない、真司との再会の時がまるで死刑宣告が降るよう
に刻一刻と迫っていった…
――――――――――
「「「「せーの…退院おめでとう!」」」」
「いやはは…なんか照れるな…」
リーンボックスの教会の中、俺はネプテューヌたちに迎えられた。みんなが俺のために
退院祝いを行ってくれたのだ、5pb.やマーベラスたちも来てくれてなんだか大規模なお
祝い事に思えてくる。
「なんか悪いな、俺なんかのためにわざわざ…」
「そんなことないですわ、今日は真ちゃんが無事に退院した記念すべき日ですもの」
「そうだよ!だから真司くんが変な遠慮なんてしちゃダメだよ?」
「ベル姉、5pb.…」
そこまで言われるとまた照れてしまう、でも確かにみんながここまでしてくれたのに俺
が遠慮なんてしたら失礼だよな。よし!ここは思いっきり楽しませてもらうことにしよ
う!
「さあ、今日はみなさんで思いっきり楽しみましょう♪」
「「「「「「「おお~っ!!」」」」」」」
ベル姉の言葉を皮切りにみんな思い思いに行動した。ゲームを楽しむもの、料理に舌鼓
を打つもの、俺は後者だけどね。入院中の病院食はやっぱ味気なくてさあ…今日やっと
まともな、しかもおいしい料理を食べれると思うと…うん、嬉しい。
「真司、これ私が作ってみたんだけど…よかったら食べてみて?」
ノワールに声をかけられ差し出されたのは野菜のキッシュ、野菜特有の甘い香りがなん
とも食欲をそそる…
「いいのか?それじゃあ遠慮なく、あむ…」
「ど、どうかしら…?」
「うん!おいしい!!俺この味好きだな」
「よ、よかった…」
野菜の甘さとクリームの濃厚さが合わさって実においしいと思う、ノワールは俺におい
しいと言ってもらえて安心したのか柔らかな笑みをこぼした。
「あ~っ!ノワール様ずるい!真司くん、私が作ったのも食べて!」
「マベちゃん抜け駆け!?こうなったら私も!!」
「真司、私のも…!」
「貴女たちばかりに先を越させませんわ!」
「僕も!」
「ちょっ!?みんな!?のわああああああああああああああああああ!?」
何故かネプテューヌたちが押し寄せてくる、押し倒されそうになるのをどうにか踏ん張
り持ち堪えた。みんなのパワーは凄まじい…でもまあ…今日くらいは無礼講でいいか。
「あはは…ん?」
ふと顔を上げると目に付いた人影、それは…
(ネプギア…)
ネプギアだけが悲しげな表情をして俺の方を見ていた、少し眼が合うとまるで怯えたよ
うに眼を逸らす。
ネプギアとの問題はまだ解決していない、解決の糸口すら見つけられていないのだ。話
をしようにも本人が俺のことを拒絶しているかのように避けられる、今日はずっとこん
な調子なのだ。
「ユニちゃん、私…ちょっと外に出てるね…」
「え?ネプギア?」
「すぐに戻るから…っ」
「あ…っ!」
ネプギアは逃げるようにその場を後にした、声をかけようとした俺だがかける間もなく
重い空気が流れるだけだった…
「はあ…やっぱまだダメか…」
「真司…ごめんね、ネプギアには真司と向き合ってほしいって思ってるんだけど…」
しんみりとした表情で俯き力なく話すネプテューヌ、ネプギアのことで一番元気がない
のはネプテューヌだ…気持ちはわかる。それに俺はその要因の一人なわけで…考えたら
俺まで元気がなくなってきた。
「真司、行ってあげて」
「ノワール?」
暗い気持ちになってるところでノワールが俺に一言、ノワールに即発されてか俺にくっ
ついていたみんなも口々に俺に話しかけた。
「ネプギアが苦しんでいるところは正直私も見ていられないわ…ロムもラムも心配して
いるもの」
「ネプギアちゃんはあんな暗い顔より笑ってる顔の方が似合っていますもの」
「ネプギア様を笑顔にできるのは真司くんしかいないって、僕は思う…」
「だから真司くん、行ってあげて?」
「みんな…」
俺はありがとうと言葉を添えその場を後にした、ネプギア…待ってろよ!
◇
ネプギアSide
結局、真司さんと何一つ話せていない…
真司さんの眼を見る度にあの時の光景が頭を過る、真司さんに話しかられそうになると
あの時夢で囁かれた言葉が聞こえてくる…
――私は…貴女は…真司さんを一度殺した…
っ!?いや…また聞こえてくる…何度も何度も私の耳にリピートされる、あの言葉…
でも…それはどうしようもなく事実で、現実で…絶対覆らない真実だった…
「私は…私は…っ!」
手で顔を覆いそのまま泣き崩れてしまう、もうどうしたらいいかわからない…真司さ
んにどう償えばいいの?どうすれば許してもらえ…っ!?
…結局私は自分が許してもらいたい理由が欲しいだけなんだ、私は…自分がこの苦し
みから解放されたいと思って許しを請うてるだけ…真司さんのことを考えていない…
私は…勝手な子だ、私は苦しんで当然なんだ…
真司さんにあんなことを言わなかったら真司さんは無茶をする必要がなかった…
あの時攻撃しなければ真司さんは死なずに済んだかもしれない…
そんなことをした私が許されるはずがないんだ、私は…この苦しみを甘んじて受けな
いといけない。真司さんといる資格はない――
「ネプギアっ!」
っ!?なんで…なんでここに真司さんがいるの?
わけがわからなかった。今私の中は悲しみと苦しみ、後悔の念でいっぱいになってい
る…まともな考えは浮かんでこなかった。
そんな私を真司さんはただ見つめていた…
ネプギアSide END
教会の中を探しているとベランダに一人ヘ垂れこんでいるネプギアの姿が見えた、案
の定泣いている姿が眼に映る。俺は急いでネプギアがいる場所へと足を運んだ――
――――
「ネプギアっ!」
「っ…」
ネプギアと眼が合う、その眼からは涙が零れ落ちているのがわかった。ネプギアは眼
を逸らすがその場からは動こうとしない、俺はゆっくりとネプギアがいる場所へと歩
みよる。
ネプギアの傍まで来たとき、ネプギアの身体はビクッと震えた。そして心なしかガタ
ガタと肩を震わせ怯えてるように見える…俺はそのまましゃがみ込みネプギアに話し
かけた。
「ネプギア…」
「ヒッ…!?」
ネプギアはビクッとしながら顔を上げる、完全に怯えてる…そして悲しみ、苦しんで
いる表情をしていた。
こんな子にどう声をかけたらいいかわからない、こんな時に気のきた言葉が見つから
ない…俺はそのまま黙りこくってしまった。
「………」
「………」
沈黙が流れる、お互いに口を開けないでいた。でもこのままじゃいけない、俺は意を
決してネプギアに声をかける――
「…もう、そんなに思いつめるな。もう…終わったことなんだ」
「………」
「ネプギアが悪いわけじゃないんだ、俺だってあの時ネプギアのことをちゃんとわかっ
てあげられなかったことにも問題があったんだ。だから…」
「…真司さんは優しすぎます」
「え?」
ネプギアがやっと俺に声をかけてくれたと思ったら…俺が優しすぎる?一体どういうこ
となんだ?ネプギアは力なく笑い、そのまま話を続けた。
「私ずっと思っていたんです、真司さんに酷いことを言って…あの時真司さんに攻撃し
なかったらもっと違う結果になってたんじゃないって。でもその後私何を考えていたと
思いますか?私どうしたら真司さんに許してもらえるか考えてたんですよ?我が身可愛
さに…私は最低な子です…」
「そんなこと…っ!」
「あるんです、結局私は自分のことしか考えていない…真司さんのことより自分のこと
を優先していたんです。真司さんに許してもらう理由を考えていただけ…」
そう言いながら俺の横をゆっくりと歩き通り過ぎる、その姿を見ただけで俺は胸が痛ん
だ。ネプギアがここまで思い詰めていたなんて考えてもみなかったから…
「私は真司さんに優しくされる資格はないんです、これからも…この先もずっと…」
「ネプギア…っ」
「真司さん、私からのお願いを一つ…聞いてくれますか?」
ネプギアが俺の前に立ち笑いかける、その笑顔はとても重く…悲しみに満ちていた。そ
んな表情でネプギアは…
「私のこと、嫌いでいてください。もう…私に優しくしないでください…」
「ネプギア!?おい!!」
そんな言葉を残し俺の前から立ち去って行ってしまった、その場には俺だけが取り残さ
れる…
何だよ、嫌いでいてくださいって…
何だよ、優しくしないでくださいって!!
そんなこと俺にできるわけないだろ!!俺ができると思ってるのかよ!!
苛立ちと悔しさ、その両方が絡み合い地団太を踏む。結局俺はネプギアと和解すること
ができなかった。今ここには、空しさと悲しみが漂うだけだった…
◇
「はあ…」
プラネテューヌの政務室で俺は座り込み、頭を抱え込みながら俺はため息をついた。隣
ではネプテューヌとイストワールさんが心配そうに俺を見つめている…
あの日から実に一週間が経過した、ネプギアは一向に俺を避け続け話しかけてもすぐに
逃げ出してしまう。
ネプテューヌたちも色々と協力してくれたが…それすらもうまくいかない、ネプギアが
俺と会うこと自体を拒絶しているからだ。
「………」
「真司…」
さすがの俺もここまでくると精神的に参ってしまう、ネプギアとはもう一緒に笑い合う
ことはできないのだろうか…
「真ちゃん」
俺に声がかかる。顔を上げるとそこにはベル姉が政務室のドアを開け、心配そうに俺を
見つめながら歩んできていた。
「何でここに…」
「真ちゃんとネプギアちゃんが心配になってしまいまして、…あれから進展はありまし
たか?」
「…ダメだ、ネプギアは完全に俺のこと避けてしまってる。今じゃ仕事も食事も一緒に
することもなくなった、このままじゃいけないのはわかってるんだけど…打つ手が何一
つもない。お手上げだよ…」
正直言って悔しい、こうしてる間にもネプギアは自分を責め続けて泣いている。それな
のに何にもできないこの歯痒さ…俺は思わず拳を握りしめた。
「せめてネプギアと一緒にいることが出来ればまた話ができるのに…」
「…そのことなのですが」
「?」
ベル姉が少しだけ微笑みながら俺に話しかけた、…何か秘策でもあるというのか?
「少々荒っぽいと思いますが、致し方ありませんわね…真ちゃん」
「ベル姉?」
「貴方とネプギアちゃんにクエストを依頼しますわ」
「…クエスト?」
――――――――――
――――――――
――――――
「それじゃあ張り切って素材を取りに行きますか!」
「………」
「あー…その、ネプギア…」
「…はい、行きましょう」
ネプギアに話しかけてもこの調子、でもどうにかチャンスはできたな。
ベル姉は俺とネプギアの二人にクエストを依頼した。疾風石…だっけ?その素材を取り
に行くという内容だ、今現在リーンボックス郊外の森の中にいる。
とまあクエストと言うのは建前、真の目的はネプギアと二人きりの状況を作ることだ。
初めは買い物とかでもいいんじゃとも思ったのだが、それだと理由を付けられ避けられ
るか途中で逃げられるかもしれない。でもクエストならそんなことはできないから一緒
にいるほかない、ベル姉の少々荒っぽいと言うことはそのことだったのだ。
「さてと、素材を取るのはそう難しくないって言ってたし。気長に探そうか、な?」
「あ…はい…」
「んー…」
とりあえずさっきから話しかけてはいる、でもネプギアの反応はやはりと言っていい程
だ。だけどベル姉がせっかく作ってくれたチャンスを無駄にはしない、絶対に必ずネプ
ギアと和解してみせる!そう心に誓い森の中を進んだ。
―――――
「それにしてもこの森結構入り組んでるな。ネプギア、足元気をつけろよ?」
「………」
「…ネプギア」
「あ、はい…足元には気をつけます…」
森の中を進み数時間が経過していた、歩いている間にもネプギアには何度も声をかけて
はみたのだが…『あ、はい…』や『わかりました…』など淡々とした返事しか帰ってこ
なかった。
話しとしては成立してはいるのだが結局は俺の返事をネプギアが返しているだけ…この
ままじゃ和解なんて夢のまた夢だ、何かきっかけがあればいいのだけど…
「すみません、真司さん…私こっちを探してきますね…」
「え?ちょっ!?ネプギア!!離れたら危ないだろ!!おい!!」
ネプギアが俺から逃げるように離れ走り出した、こんなところで離ればなれになったら
危険だ!俺はネプギアの後を追いながら走り出りだした。
◇
「ハア…ハア…ッ!!」
ネプギアは一人走る、息を切らし時々木々に身体をぶつけながらも。真司から少しでも
離れたかった、一緒にいるのは耐えられなかったからだ。
(あんなこと言って今更真司さんと話せるわけないよ…っ、それなのに…)
あの日真司に自分のことを嫌いになってと言った手前、真司とはまともな会話ができる
はずがなかった。でもそれは自分が甘んじて選んだこと、自分に対しての罰…
それなのに…
(何で…何で真司さんは私に話しかけてくるの?何で私のことを気にかけるの?)
真司があの日からもずっと自分に話しかけ、気にかけていたのが信じられなかった。そ
のせいで何度も心が揺らいだ、でもその気持ちを固く固く封印した。自分は許される存
在じゃないと心に言い聞かせながら…
「ハア…ハア…、………うあ、ひっぐ…うえええええええ…っ!」
気持ちの行き場がなくついには泣き出してしまうネプギア、苦しくて悲しくて…だけど
どうしようもない。一体どうしたらいいのかそれすらもわからない、ただ泣くしかでき
なかった。
そんな時だ…
バキバキバキッ!!!!!!!!!!!
「…え?」
木々が倒れる音、違う…薙ぎ倒される音がネプギアの耳に入る。その音は次第に近づき
目の前に現れる、その正体は…
「グルルルルルルルルッ!!!!!!!!!!!」
「ば、バハムート…っ!?」
巨大な龍のバハムートがネプギアの前に姿を現した。ネプギアはその巨体を目にした瞬
間、恐怖に身体が委縮しその場にヘ垂れこんでしまう…
「あ、ああ…」
「グオアアアアアアアアアアアアアッ!!!!!」
バハムートはその巨大な腕をネプギアに向け振り下ろそうとする、ネプギアはそれをた
だ光を失った目で見つめていた。
今バハムートの腕がネプギアに振り下ろされる―――
「ネプギアッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
ネプギアに当たることはなかった、真司がネプギアを抱き止めバハムートの腕を避けた
からだ。息を切らしながら真司はネプギアに詰め寄り身体を揺らす、その眼は怒りの色
を帯びていた。
「お前何やってんだ!!一歩間違えれば死ぬところだったんだぞ!!」
「…んで」
「何?」
ネプギアがポツリと言葉を発する、声が小さく聞き取れなくて真司は苛立ちながらも聞
き返した。ネプギアはもう一度真司に話しかける…
「何で…私を助けたんですか…?」
「ネプ…ギア?」
顔を上げながら真司に話しかけるネプギア、その顔は涙で濡れていいた。だが真司にとっ
てそれ以上に驚愕したもの。何で真司がネプギアを助けたかと聞かれたことだ…
「真司さんにしたことは本当に取り返しがつかないこと…、そして私が真司さんに許し
を請おうと考えていたから罰が当たったんです…」
「………」
「だから私はその罰を受けなきゃいけないんです!そうでもしなきゃ私は償うことがで
きない!!私はのうのうと真司さんといちゃいけない…笑いながら生きてちゃいけない
んですっ!!!!!!!!!!!!」
これは心からの言葉なのだろう、涙を流しながらネプギアは真司に叫んだ。その言葉を
聞いた真司は…
―――パァァァァァァァァアアアンッ!!!!!!!!!!!!!
「っ…!?え…?」
ネプギアの頬を平手で殴った、そのせいで頬が赤く腫れあがる。ネプギアは何が何だか
わからない様子だった、そんなネプギアの胸ぐらを真司は掴み怒りを帯びた眼で睨み叫
びだす。
「笑いながら生きてちゃいけないとか…そんなことを口にするなっ!!!!!」
「真…司…さん…?」
「さっきから聞いてりゃ償いだの罰だの言いやがって…っ!!俺はお前にそんなこと何
一つ望んじゃいねえぞっ!!!!!!!!!!」
真司の言葉にネプギアはビクついた、それでも真司の怒号は終わらない…
「確かにネプギアは俺にあんなこと言ったよ、マジェコンヌの戦いの時俺もろとも攻撃
したよ!!だけど全部が全部お前のせいじゃないだろうが!!」
「え…?」
「俺が無責任なこと言ったからネプギアは俺に怒りをぶつけた!あの時攻撃したのは俺
が撃てと言ったからだ!!俺だってお前に対して悪いことをしただろ?それなのに全部
自分のせいにするんじゃねえ!!」
「真司…さん?」
ネプギアは驚いた、真司は泣いていた…歯を食いしばり大粒の涙を零して。すると今度
はネプギアを優しく抱きしめた、その行動にネプギアは戸惑ってしまう。
「全部、全部背負い込むなよ…ネプギア、お前は真面目すぎるんだよ…少しくらい迷惑
をかけろよ、それを受け止めるくらいの度量だって俺にはあるぞ?」
「あ…」
「もう苦しまなくていいんだ、泣いたっていいんだ…俺はあの時のことなんてとっくの
昔に許してる。…こんな気持ちを背負わせてごめんな…?」
「っ!!!!!!!!!!!!う、うあ…ヒグッ!!ぐじゅっ!!うああああああああ
あああああああああああああああっ!!!!!!!」
ネプギアの涙腺が崩壊する、今まで溜まっていたものを全て吐き出すように…真司はそ
んなネプギアを優しく受け止めた。真司もまた、泣きながらもネプギアを抱きしめてい
た…
ネプギアSide
バハムートの腕が私に振り下ろされる、私はただそれを黙って見つめていた。そうか…
これが私に対しての罰なんだ…
私が真司さんに許しを請おうとしたから、この苦しみから抜け出したいと思ったから…
ああ…これで少しは真司さんに対して償うことが出来るのかな…?そう思った時だ。
「ネプギアッ!!!!!!!!!!!!!!!!」
真司さんが必死の形相で私を抱えて助け出した、何で…?どうして…?私なんかを助け
たりしたの?貴方を傷つけた私をどうして…?
真司さんは怒りながらも心配してくれて声をかけてくれた、でも私はそれすらも受け入
れられないでいた。だから思わず口にしてしまった、何で助けたのかと、私はこの罰を
受けなければならないと…
だけどその時――
―――パァァァァァァァァアアアンッ!!!!!!!!!!!!!
…最初はわけがわからなかった、気が付いた瞬間私は真司さんに頬を叩かれたというこ
とを知った…
そしたら真司さんは私に怒りの声を上げた、だけど…それはただの怒りの声じゃなかっ
た。
「俺が無責任なこと言ったからネプギアは俺に怒りをぶつけた!あの時攻撃したのは俺
が撃てと言ったからだ!!俺だってお前に対して悪いことをしただろ?それなのに全部
自分のせいにするんじゃねえ!!」
まるで真司さんも悪いように私に全部自分のせいにするなと叫んでいた、違う…そうじゃ
ないんです!私は…貴方に酷いことをしたんです!!真司さんが…真司さんが悪いんじゃ
ない!!そう思った…
だけど私は驚いた、目の前の真司さんが泣いていた…その眼の色は悲しみや怒りじゃな
い。私を見つめ、私を心配している眼。まるでお姉ちゃんみたいに…
そしたら真司さんは私を抱きしめて優しく囁いてくれたの…
「全部、全部背負い込むなよ…ネプギア、お前は真面目すぎるんだよ…少しくらい迷惑
をかけろよ、それを受け止めるくらいの度量だって俺にはあるぞ?」
「もう苦しまなくていいんだ、泣いたっていいんだ…俺はあの時のことなんてとっくの
昔に許してる。…こんな気持ちを背負わせてごめんな…?」
その言葉で私は救われた気がした…今までため込んできたものが一気に放出されるかの
ように泣き叫ぶ。
私がしたことは間違いなく酷くて、許されないものだと思う…だけど、それでも私はちゃ
んと謝りたい。真司さんの顔を見て伝えたい、その勇気を真司さんは私に持たせてくれ
た…でもまずはこれだけは言わせてほしいです…
真司さん、私を助けてくれてありがとう――
ネプギアSide END
「ネプギア…っ」
未だに泣いているネプギアを俺は優しく抱きしめた、もうネプギアは傷つかなくていい
んだと心の中で思いながら。
「グオオオオオオオオオオオオオッ!!!!!!!!!」
「…少しくらい空気読めよ」
近くにはまだあの巨大な龍がいた、確かバハムートだっけ?ベル姉と仕事してた時に見
た資料に載ってあった。
まずいことになった、今俺とネプギアは戦えるような状態じゃない。完全に無防備な状
態だ、だけど最悪ネプギアだけはどうにかしたい…そう思った時だ。
「…っ」
「ネプギア?」
ネプギアがゆっくりと俺から離れ立ち上がった、眼にはまだ涙が残っていて赤くなって
いるのがわかる。そして俺の方へ顔を向ける…
「真司さん…」
「?」
「ごめんなさいっ!」
「え?」
唐突に謝られるものだから驚いた、でも喋り方や言葉の口調を聞くとあの暗い感じは消
えていた。そのネプギアがさらに言葉を続ける…
「あの時酷いことを言ってごめんなさい!真司さんを攻撃の巻き添えにしてごめんなさ
い!!…謝っても許されないことはわかっています、でも…それでもこれだけは言って
おきたかったんです…」
「…だからそれじゃいいって言っただろ?もうとっくに許しているって、俺だってネプ
ギアに悪いことしたと思ってるんだ。お互い御相子にしよう?これでもうこの話はお終
いだ」
「でも…その…」
まだ謝り足りない様子のネプギア、本当にこの子は真面目にも程がある…いい意味と悪
い意味でな。俺はネプギアにチョップをかます、てい!
「あいたっ!?」
「この話はこれでお終いと言っただろ、これ以上言うんなら俺怒るぞ?今以上に強烈な
一撃を与えてやる…」
「それだけは勘弁してください!?」
「なら本当にこの話はお終いだ、…辛い思いをさせてごめんな?」
「…いいんです、確かに辛い思いはしましたけど…真司さんが助けてくれましたから」
久しぶりにネプギアの本当の笑顔を見れた、よかった…この笑顔が消えずに済んで本当
に…
「グルル…グオアアアアアアアアアアアッ!!」
「「……」」
…いやね?意識してなかったわけじゃないんですよ?警戒だってしてたわけでして…バ
ハムートが散々俺たちが無視したから怒ってらっしゃるううううう!?チクショウ!?
さっきはKYだったくせに無視した途端これですか!?
「グオオオオオオオオオ!!」
「チッ!?」
「キャッ!?」
バハムートが腕を振り下ろし攻撃を仕掛けてきた、俺とネプギアはなんとか避けるが…
地面には大きなクレーターが出来上がる、こいつは怖ええ…でもまあ…
「やるしかないでしょうよ!」
俺は剣をコールして構える、え?ナイトストライカーはどうしたかって?あの時思いっ
きり折れたのをお忘れですか?ノワールが俺にまた同じものを譲ってくれると言ってく
れたのだが…ネプテューヌ、ブラン、ベル姉が猛反対したんだよ、それで今現在初期に
使ったものに戻るという…何でみんながあんなにもめる騒ぎになったのかは想像つかな
いが。
「私も…っ!ハァッ!!」
ネプギアの身体が輝きだす、美しい輝きに包まれその光が消えるとそこには…
「本気で行きます…覚悟していてください!!」
あの時見た姿が、女神パープルシスターが今ここに降臨した!
「真司さん」
「ん?何だ?」
ネプギアが自身の武器であるM・P・B・Lを構え俺に話しかける、その表情にはもう迷い
がない。曇り一つない瞳で俺を見つめていた。
「このモンスターを倒したら、クエストの続きですね。頑張って一緒にこのクエストを
達成しましょう!」
「…おう!俺とネプギアなら楽勝だ!」
何故だろう?今の俺達なら何があっても負けない気がする、そう思うのはおかしいだろ
うか?…それでもいい、それくらい身体に力が漲ってくる感じがするのだから。俺とネ
プギアは互いに微笑み合いながらバハムートへと向かって行った…
◇
「っ~~~~~~~~くあ~っ!!よく働いたなっと…」
今現在夜の十一時過ぎくらい、俺は自分のベッドに腰掛けて背伸びをした。
クエストは無事に達成、バハムートも撃破し無事ネプギアと笑顔で戻ってくることがで
きた。心配していたネプテューヌ、ベル姉、アイエフ、コンパ、イストワールさんも、
笑顔のネプギアを見た瞬間飛びついてきた。ネプギアの笑顔が戻ってきたことに心から
の笑みを浮かべていた、本当に無事に解決できてよかったと思う。
そしてバハムートの件について、これはベル姉も予想外だったようだ。ベル姉は申し訳
なさそうに俺たちに謝ってきたが、結果的にはネプギアとの和解に繋がったのでよしと
しよう。
「さて、それじゃあそろそろ寝ると…」
ベッドに向けてダイブイン!!と思ったのだが…
コンコン…
部屋のドアを叩く音が聞こえた、こんな時間に誰だろう?とりあえず開けてみるか…
「はい、どちら様で…」
「あ、あの…真司さん…」
「…ネプギア?」
ドアを開けるとそこにはネプギアが、可愛いピンク基調のパジャマを着て立っていたの
だ。少し顔を俯くも上目使いで俺の方を見る、…これは可愛い。
「どうしたんだよ?こんな時間に珍しいな」
「えっと…真司さんと少しお話がしたくて…今大丈夫ですか?」
「ああ、大丈夫だけど…」
話しって何なんだろう?少し考えながら俺はネプギアを俺の部屋の中へ入れた、少しば
かり緊張する。そりゃそうだろ?女の子が男の、しかも俺の部屋に入るんだから。
「それで?話って言うのは何だ?謝りたいって言うのはもうなしだぞ?」
「い、いえ!そうじゃないんです、真司さんにお礼を言いたくて…」
「お礼?何の?」
俺は首を傾げる、その様子を見てネプギアはクスクスと笑いだした。…そんなに笑うよ
うなことしたつもりはないんだけど、その後ネプギアは微笑み話し出した。
「真司さんは辛くて悲しくてどうしようもなかった私の心を救ってくれました、真司さ
んがあの時私に言葉を投げかけてもらえなかったらどうなっていたかと思うくらい…」
「そんな大層なことじゃ…」
「それだけじゃないんです、真司さんが言葉を投げかけてくれたから…私は真司さんと
向き合う勇気を持てたんです。マジェコンヌとの戦いの時に真司さんが私に一歩踏み出
す勇気をくれたみたいに…」
そう言われると照れくさい、俺はあの時本当に無我夢中で言っただけだってのに…頭を
掻きながら困ったような素振りを見せてしまう。マジェコンヌ時は…俺何かしたっけ?
「だから本当に…ありがとうございました」
「だ~か~ら~、気にするなって言ってるだろ?変なところで律儀なんだよな」
「ふにゃ!?」
そう言いながら俺はネプギアの頭をワシャワシャと撫でる、いきなりのことでネプギア
は変な声を出していたがそれもすぐに収まった。今は頬を赤く染めただ撫でられ続けて
いる、小動物みたいで可愛いな…
「今日も言ったけど少しは迷惑かけろ、それくらいやっても罰は当たんないさ。いつも
真面目にやってるだけじゃ疲れるだけだぞー」
「…やっぱり真司さんは優しいです」
「そうか?これくらい普通だ、普通」
微笑みながらネプギアが俺に言った、俺が優しいねえ…あんまり自覚はないんだけどそ
う思われるのは悪くない。少々照れるけどな…
「真司さん、その…私の我儘を二つだけ聞いてくれますか?」
「ん?何だ?そこは一つと言うところ…と言いたいけど普段そんなこと言わないんだ、二
つでも五つでも言ってくれていいんだぜ?」
「そ、それはさすがに…それはそうとですね?その…真司さんのこと…お、お…」
「お?」
「…お兄ちゃんって呼んでいいですか?」
「…はい!?」
え?何故にいきなりお兄ちゃん!?いきなりのことで混乱してしまう俺、とりあえず落ち
着こう…スゥ…ハァ…よし!
「な、何でお兄ちゃんなんだ?」
ダメだ、声が上ずって無茶苦茶キョドっているのがわかる…自分で言ってて恥ずかしいぞ
おい…そんな俺をよそにネプギアが顔を赤らめモジモジしながら話し始めた。
「真司さんが抱きしめてくれた時、私を本気で心配してくれた時に感じたんです。すごく
温かくて…ちょっぴり恥ずかしくって…お姉ちゃんにも似たようなことを感じたことはあ
るけどそれとはまた違った感じで…それで思ったんです、ああ…これがお兄ちゃんなんだ
なって」
「ネプギア…」
「だからできれば真司さんのことお兄ちゃんって呼びたい…ダメ…ですか?」
…別に断る道理もない、俺は笑いながらネプギアに答えを出す。
「ネプギアが呼びたいんなら構わないさ、こんな俺でよかったらだけど」
「そんなことない!ありがとう、お兄ちゃん!」
うわあ…笑顔でネプギアの声でのお兄ちゃんは反則的に可愛い…思わずドキッとなってしま
う程だ。平常心平常心…
「そ、それじゃあ…二つ目って言うのは…」
「えっと…ね?今日だけでいいんだけど…お兄ちゃんと一緒に…寝たいなって…」
「…え゛!?」
一緒に寝る?ネプギアと!?いやいやいやいやいやいや!?それは非常にまずいでしょ!?
ネプギア程の可愛い子が俺と一緒に寝るなんて…俺の理性が崩壊しかねん!!
「ね、ネプギア?それだけはちょっと…」
「お願い…お兄ちゃん…」
「うぐっ!?」
上目使い+涙目+甘え声のコンボだとおおおおおおおおおおおおおおおおお!?こんなこと
されても俺は…俺は…
…うん、無理。断るの無理!!
「ハァ…今夜だけだからな…」
「うん!」
とりあえず寝る準備を始める、心頭滅却すれば何とやら…と言うか耐える他あるまい。幸い
今俺は疲れてとても眠い、この様子だとどうにかして眠れそうだ…
――――――――――
―――――――
―――――
「それじゃあ寝るぞー」
「うん、お休み…お兄ちゃん…」
電気を消してベッドに入り込む、背中にはネプギアが寝息を立てているのがわかった。ネプ
ギアも今日は疲れたのかな?これは不幸中の幸いと言うもの…俺もそれに便乗して寝ること
にしよう、お休み――
ネプギアSide
…お兄ちゃん眠ったかな?うん、寝息は立ててるし大丈夫だと思う。私はお兄ちゃんの背中
を見つめていた、すごく大きくて…安心する背中だ…
お兄ちゃんと一緒に寝たかったのはまだ私が不安な気持ちだったから、今日起きたことが夢
なんじゃないかって思えてきて…少し怖かった。
「…お兄ちゃん」
そっと、私はお兄ちゃんの背中に抱き着く。温かい…そして、すごく安心する…それと同時
に胸がすごくドキドキしてるの。この気持ち、たぶんお姉ちゃんたちが感じてるものと同じ
だと思う…
私知ってるんだよ?お姉ちゃんたちがお兄ちゃんのことが好きだってこと、お兄ちゃんに恋
をしてるっていうこと…
今ならお姉ちゃんたちの気持ちがわかる、お兄ちゃんが大好きだっていう気持ちが…
私を気遣ってくれたお兄ちゃんが好き、笑いながら頭を撫でてくれるお兄ちゃんが好き、優
しく抱きしめてくれるお兄ちゃんが好き…
気がつけば本当にお兄ちゃんが好きになっている自分がいた、こんな気持ちは生まれて初め
て…だけど嬉しい、すごく幸せな気分だな…
「お兄ちゃん、大好きだよ…」
チュッ…
お兄ちゃんのほっぺにそっと私はキスをした、そしてもう一度お兄ちゃんの背中に抱き着い
て私は眼を閉じる。心地よい微睡の中私は眠りに落ちていく、ああ…こんなに安心して眠れ
るのはいつぶりだろう?お兄ちゃんのおかげ…だね。
お兄ちゃん、お休みなさい――
ネプギアSide END
――翌日
「ネプギアは無事元気になった様で何よりだわ」
「本当によかったよ、ノワールも心配してくれてありがとうね?」
プラネテューヌの教会にノワールとユニが来ていた、ネプギアのことが心配だったのだが昨
日そのことが無事に解決したとネプテューヌに聞いたときはすごく安心した笑みをこぼして
いた。ユニに至っては少し泣いたほどだ、親友が無事に立ち直ったのだ、そうなるのは必然
と言える。
「真司とネプギアがこんな時間まで寝ているなんて、珍しいわね?」
「まあ昨日はクエストに行ったのと無事に和解できたのとで疲れと安心が一気に来たような
感じだったからね、しょうがないよ」
現在は午前の十時過ぎほど、今ネプテューヌたちは真司とネプギアを起こそうと部屋に行こ
うとしてるのだ。まずは一番近い真司の部屋から…
「到着、お~い!真司~!朝だよ~!!今日はノワールとユニちゃんも来てるよ~!!」
……
「あれ~?まだ寝てるのかな?そんじゃ…お邪魔しま~す!…」
「ちょ!?ネプテューヌ!!いきなり人の部屋に入るなんてマナーがなって…」
「お姉ちゃん?ネプテューヌさん?一体どうし…」
三人は固まった、真司の部屋の中の光景を見て。何故なら…
「くか~…」
「スゥ…スゥ…」
真司とネプギアが抱き合って寝ていたからだ、ネプテューヌとノワールはわなわなと震えだ
す。そして怒号と同時に真司を揺り動かした!
「真司いいいいいいいいいいい!!起きろおおおおおおおおお!!」
「どわあっ!?え?何?地震?」
「こんな時に寝ぼけてんじゃないわよ!!真司!!これは一体どういうことなの!!」
「これって何のこと…あ」
寝ぼけていた真司がネプギアを見て気がつく、そして今のこの状況…正直詰んだとしか思えな
い。真司の顔は急に青ざめ、ガタガタと震えだす。
「え…いや…その…これには非常に深~いわけが…」
「わけって何かな?人の妹と一緒に添い寝なんて…私だって…私だって…っ!!」
「納得いく説明をしてもらおうかしら?そうじゃなきゃ…ね?」
「あばばばばばばばばばばば!?」
ネプテューヌとノワールの眼がマジになっている。その時だ、ネプギアも眠い目を擦りながら起
き始めた。そして真司に向けて一言…
「おはよう…お兄ちゃん…」
「「お兄ちゃん!?」」
ネプギアの言葉にネプテューヌとノワールは驚愕の表情になる、そしてまたもや真司をガクガク
と揺らし始めた。
「真司!!何でネプギアは真司のことお兄ちゃんって呼んでるの!!昨日までは真司さんだった
じゃん!!まさか今度はネプギアのまでフラグを立てたというの!?」
「何のことかサッパリなんだが!?」
「あああああああああ!!もう!!この一級フラグ建築士!!」
もうわけもわからないカオスな状況になる空間、ネプギアもそれには苦笑い…だがユニだけはみ
んなとは違う反応をしていた。何故かプルプルと震えている…
「…るい」
「え?ユニちゃん?」
「ネプギアずるい!!私だって…私だって真司さんのことお兄ちゃんって呼びたいのに!!」
「…はあ!?」
突拍子のないことを聞いた真司は思わず叫んでしまう。ネプギアは驚いた顔を、ネプテューヌ
とノワールに至ってはまたもや固まってしまった。
「ユニちゃん…?それはどうして?」
「真司さんは私の努力を見てくれていた!私は強いって言ってくれたの!すごく嬉しくって…
温かくって…それに前にも感じたもん!真司さんはお兄さんみたいだなって、だから私だって
真司さんのことお兄ちゃんって呼びたいもん!!大好きなんだもん!!」
「え?え?」
「真司さん、私も呼んでいいですか?お兄ちゃんって…」
「あ、ああ…別に構わないけど…」
「~~~~っ!お兄ちゃん!!」
「うわっ!?」
そういうとユニは真司に抱き着いた、それに即発されたのかネプギアも負けじと真司に抱き着
く。真司はあたふたとしていたが…ネプギアとユニはお互いに火花を散らしていた。
「ユニちゃん、私負けないよ!お姉ちゃんたちにも絶対!」
「それは私のセリフよ!私だって負けないんだから!!」
「もう何が何だか…」
困り果てた真司の背後をゆらりと立つ人影が、そこにいたのは…女神化したネプテューヌとノ
ワールだ。しかもご丁寧に自身の武器を構えている…
「お、おい!?それ洒落にならな…」
「真司のバカッ!!」
「そうポンポンフラグを立てるんじゃないわよおおおおおおおおおおおっ!!!!!」
「んぎゃああああああああああああああああああああああ!?」
真司の叫び声がプラネテューヌの教会中に響いたそうな。
次回の更新は…結構遅いと思います、頑張って投稿しようと思いますが…
次の話は何にしようかな?番外編か…あるいはファンシーキュートな動物ものか…
見たいのは…どっち?