ゲイムギョウ界に来てしまった!?〔改稿中〕   作:ULTRA-7

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漸く完成しました、私情とはいえお待たせしてしまって申し訳ないです。

ついに登場あのオカマ!正確には後編にですけど、そしてあの子も!タイトルみたらご理解していただけるかと、ではまず前編!


第五十三話 龍と黒の女神とオカマハッカー!時々ぽやぽや女神 前編

とある夜のこと――

 

 

「ふふ~ん♪」

 

 

上機嫌に鼻歌を歌いスキップで自分の部屋を回るこの人の名はノワール、そしてこの国、ラステイションの女神『ブラックハート』だ。

 そんな彼女が何故ここまで上機嫌でいるのか…

 

 

「やっと始められるわ…」

 

 

 すると徐に自分の服を脱ぎ始めるノワール、それにしても始められるとは一体何の事なのだろうか? 脱いでいる間もノワールは上機嫌だった。

 

 

 だがこの時彼女は気がつかなった、彼女自身を見つめている存在に――

 

 

 

*     *     *

 

 

 

プラネテューヌ――

 

 

 

「おおっと危ない!! 間一髪!!」

 

 

 プラネテューヌ教会の中の一室、今日も今日とてネプテューヌはゲームに勤しむ。

 コントローラー捌きは見事なもの、プロゲーマー顔負けだ。

 

 

「ぴぃたいくつ!! あそんで!! ねぷてぬ!!」

 

 

 そんな中ネプテューヌに声を掛ける女の子が一人、この子の名はピーシェ、今現在プラネテューヌの教会で保護している迷子の女の子だ。

 ピーシェはネプテューヌの事を何故かねぷてぬと呼ぶ、まあネプテューヌという名前が言いにくいからかも。

 

 

「だからピー子、何度も言ってるでしょ? ねぷてぬじゃなくて、ネ・プ・テュー・ヌ!」

 

「ねぷてぬねぷてぬ!!」

 

 

 ネプテューヌは自分の名前を訂正するがピーシェの方はねぷてぬと連呼、言い方はそう簡単に変えられるものじゃないだろう。

 その間もネプテューヌはゲームするのを止めない、うむ…そろそろ俺の出番か?

 

 

「おーい、ネプテューヌ。ピーシェの相手もしてやったらどうだ? お前の事を御使命だろ?」

 

「あれ? 真司いたの? 冒頭の方から声出てなかったからわからなかったよ~」

 

「…メタ発言禁止、そしてさらっと傷つくような事言うなよ!!」

 

 

さっきからお前やピーシェの説明の時にいたよ!! …自分でメタ発言してどうするんだ…

 

 

『真司、そう気を落とすな』

 

「そうよ、それだったら私達はどうなるのって話よ? ね? コンパ」

 

「…ふぇ!? あ、はい!そうですよね!!」

 

「元気付けてくれるのは嬉しいけど、これもある意味メタ発言だからな?」

 

 

感謝はしてるけどね、それにしてもコンパのやつどうしたんだろうな? あの黒いエンシェントドラゴンの一件から妙によそよそしいというか…んー?

 

 

「うわぁぁぁぁぁっ!?」

 

「ネプテューヌ?」

 

 

 少し考え事をしてる時にネプテューヌの絶叫が響いた、一体何があったんだろうか? 俺は振り向いてみると…

 

 

「あれ完全に根元から切れてるわね…」

 

「ですねぇ…」

 

「うわぁ…」

 

 

 絶叫の理由がわかった、ネプテューヌのゲーム機のコンセントのコードが完全に千切れていた、ピーシェの手によって。

 するとピーシェは満面の笑みを浮かべて思いっきりネプテューヌに飛び掛かってきた!

 

 

「ねぷてぬ!! あそんで!!」

 

「ぐほぁ!?」

 

 

 ぴぃたっくるがネプテューヌの腹にクリーンヒット、ネプテューヌはその場に倒れこんでしまった。

 だがそのまますぐに起き上がり、ピーシェとの鬼ごっこが開始される。

 

 

「…何だかんだで仲良しだよな、振り回されてるとも言えるけど」

 

「本当に、イストワール様、あの子の保護者はまだ?」

 

「ええ、もう三週間も経ってるというのに…何か手がかりが掴めればいいんですが」

 

 

全くもってその通りだと思う、ピーシェがこの教会に保護されての三週間、手掛かりは何一つ見つからない。

 マーベラス達にも手伝ってもらいプラネテューヌ中をしらみつぶしに探したんだけど…成果はゼロ、わかった事と言えばこの子がアイエフとコンパのことを知ってるという事だけだ。

 

 

「でも名前だけわかっただけでも良かったと思うよ、マーベラスには本当に感謝だな」

 

「そうね、あの子の事を少しでも知ってる人がいるだけでも心強いもの」

 

「そうですね。それにまだプラネテューヌの中でしか捜索してませんから、今度は他の国にも捜索範囲を広げてm「ぴぃぱぁああああんち!!」「ぐほぁぁぁっ!?」、はぁ…」

 

 

ぴぃぱんちが今度はネプテューヌの顎にアッパーでのクリティカルヒット、またもや倒れこむ結果となった。

 しゃーない、そろそろ止めに入らないとネプテューヌの身体が持たんからな。俺は椅子から立ち上がり、二人の傍へと向かった。

 

 

 

――――――――

 

 

 

そして一方その頃――

 

 

「どうです? ネプギアちゃん、柔らかいでしょう?」

 

「はい、ベールさん…」

 

 

 教会の最上階で二人は戯れており、ある意味百合の花が咲いていた。

 ベールはネプギアを優しく抱き止めて頭を撫でる、すごく気持ちよさそうだ。

 

 

「いいんですのよ? お姉ちゃんって呼んでも…」

 

「で、でも私のお姉ちゃんは…それにベールさんはお兄ちゃんのお姉さんで…私にとってはライバルで…はぅ…もう、ベールさんがお姉さんでいいかも…」

 

「うふふ♪ そうでしょう?」

 

 

 咲き乱れる百合の花、それを呆れて見てる者が三人…

 

 

「こっちはこっちでこうなってるわけね…」

 

「リリィランクが爆発ですぅ…」

 

「何やってんだよ、ベル姉…」

 

 

 ダメだこの人、早く何とかしないと…こんな人でも一応俺の姉なんですよ? 義理だけど。

 するとエレベーターのドアが開く、そこにいたのはネプテューヌだった。どうやピーシェを巻いて来た様だ、そして結構お怒りの様で…

 

 

「くぅおらぁ! ベール! うちの妹に何してくれとんじゃあ!!」

 

「いいじゃありませんの、たまにこうして親睦を深めることくらい」

 

「たまになら、な」

 

 

 ここのところ毎日来てるからたまにという単語はおかしいかと、目的は俺半分でネプギア半分と言ったところだ。

 

 

「そうだよ! ここのところ毎日じゃない! ネプギアは私の妹なんだからね!」

 

「もう、小姑みたいですわね。これからもゆっくり関係を育んで行きましょうね? ネプギアちゃん」

 

 

やっぱりネプギアの様な妹も欲しかったのだろうか? 確かに男と女じゃ結構な違いがあるし、それとももう一人欲しくなったとか? ブランのところは双子の妹だから、うーん…考えてもわからん。

 

 

「ネプギアがベル姉の妹になったら俺はお役御免かなーって、言ってみたり」

 

 

 俺がそんなこと言った次の瞬間――

 

 

「そんな事言わないでくださいまし!! 私にとっての姉弟は真ちゃんしかいないんですのよ…!!」

 

「ガチ泣き!?」

 

 

 無茶苦茶泣いて俺に抱き着いてきたんですけど!? 俺はものすごく慌ててしまう、ほんの冗談だったのに…

 

 

「うぇ…ひっぐ…ほんの出来心だったんですの…真ちゃんに構ってもらいたいからついネプギアちゃんに…真ちゃん!! どうか私の弟を止めないでくださいな!! 謝りますからぁ…!!」

 

「わかった !わかったから落ち着いて!? 俺はベル姉の弟を止める気はないから!!」

 

 

 大慌てで言葉を撤回する、まさかあの一言でここまで泣かれるなんて思わなかった。 俺の言葉に次第に泣き止むベル姉、上目使いでのこの表情、正直心に響く。

 

 

「ひっく…本当?」

 

「当たり前だろ? ベル姉の事大好きなのに弟を止める理由がない、だから安心してくれよ、な?」

 

 

 俺の言葉にコクリと頷いてベル姉は俺に抱き着いてきた、これじゃあベル姉の方が妹の様に見えるよ。

 俺はそんなベル姉をあやす様に撫でる、涙目で上目使いで俺を見上げるベル姉は可愛いものだ。

 

 

「絶対、絶対ですわよ…?」

 

「もちろん、俺はベル姉の弟だから」

 

「…真ちゃん」

 

 

 再び抱き着くベル姉、その表情は安心したからなのか柔らかい笑みで溢れていた。

 俺も言葉には気をつけんと、それにベル姉にもっと構ってあげないとな…

 

 

「まったく、仲がいい姉弟だよね~」

 

『見ていて微笑ましいよ、本当に実の姉弟の様だな』

 

「ちょっと嫉妬しちゃうかも、でも私だってお兄ちゃんの妹で…あれ? コンパさん?」

 

「むぅ~…」

 

 

 ふと振り向くと何故か膨れっ面のコンパが、その視線の先には…俺?

 

 

「コンパ? 一体どうしたのよ?」

 

「ふぇ!? あ、あいちゃん!? な、何でもないですよ!?」

 

「…?」

 

 

 アイエフに声を掛けられた後、コンパは慌てて手を振り我に返った。

 でもさっきの視線は明らかに俺に向けられてたものだったよな?俺コンパに何かしちゃったかな…?

 

 

「それはそうと。今日はネプテューヌ、貴女を誘いに来たんですのよ?」

 

 

 考えてる間にお姉ちゃん復活! 俺から一旦離れてネプテューヌに声を掛けた。

 ネプテューヌを誘いに来たとは? クエスト関係なのだろうか?

 

 

「私を? もしかして私も攻略対象なの!? でも私には真司が…ねぷぅ~!」

 

「違いますわよ、それに誘いに来たのは貴女だけじゃなく真ちゃんもですわ。ブランから連絡が来ていますわよね?」

 

 

 くねくねと身を寄って何やらとんでも発言するネプテューヌを、ベル姉はばっさりと切り捨てた。

 ブランから連絡? そう言えば…

 

 

「ラステイションに集まる様にって連絡があったっけ?」

 

「え? そうだったっけ?」

 

「そうですのよ、時間の方はまだ大丈夫ですから急がなくても平気ですわ」

 

 

 ネプテューヌ、連絡事項はちゃんと目を通そうな? それにしてもブランからラステイションに集合連絡をよこしてくるなんて、何かあったのか?

 

 

 

*     *     *

 

 

 

「どう? ミミナガバンディクートのクラたんよ、最近飼い始めたの」

 

 

 駆け回る小柄の動物を抱きかかえてロムとラムに紹介するユニ、クラたんを見た二人の目は輝いていて興味津々だった。

 

 

「可愛い…!」

 

「抱っこさせてさせて!」

 

 

 そんな小動物と戯れている三人とは別に対談している人物が二人いた、ノワールとブランだ、一体何を話し込んでいるのか?

 

 

「で? 一体何の話なのよ?」

 

「簡単に言うと、ネットワークセキュリティーに関する事よ」

 

 

 その単語を聞いた瞬間ノワールは目の色を輝かせた、彼女はこの国に絶対の自信を持っている、そしてこの国の技術の一つの事を他国の人が、それも女神が聞いてきたのだ。

 そうなるのはまさに必然、今の彼女はとても生き生きしている。

 

 

「ああ、うちの鉄壁のセキュリティーを手本にしたいのね。まあ当然ね! 一流のスタッフを惜しみなく雇って作った、難攻不落のファイヤーウォールだもの」

 

「…最近稼働を始めた人工衛星システムもそれで守られてるの?」

 

「ええもちろん、真似させてもいいけど…正直お金はかかるわよ♪」

 

 

 可愛らしくウィンクしてブランに一言、それくらいノワールにとっては自国の国のシステムに絶対の自信があったのだ。

 だがそれは次のブランの言葉で崩れ去る結果となってしまう…

 

 

「ラステイションのサーバーから衛星に、ハッキングされた形跡があるわ…」

 

「………はぃ!?」

 

「だから、ラスt「ありえないわ!!」…」

 

 

 ブランの言葉をさえぎるノワール、まさに信じられない言葉を耳にしたと言う様な感じだ。

 

 

「あのセキュリティーが破られるのは空から人が落ちてきて当たっちゃうぐらいの確立よ!?」

 

 

 まさに天文学的数値の確率、要は絶対にそうはならないと言い切っている。

 だが人はそれをフラグと呼ぶ!

 

 

 

―――――――ぁぁぁぁあああああああっ!

 

 

 

「「「「「ぇ…?」」」」」

 

 

 

 声がする方向へノワールたちが振り向く、するとそこには…

 

 

「どいてどいてどいてどいてどいて!! どいてぇぇぇぇぇっ!!」

 

 

 空中遥か彼方より流星の如く突っ込んでくるこの子の名はネプテューヌ! と言うか何故落ちてきた!?

 

 

「のわぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 

 ノワールに向かって落ちてきたネプテューヌが落ちて来た!? このままじゃ二人が直撃してしまうのは目に見えている、その時だ、ノワールノ目の前に魔法陣の様なものが現れてそこから真司が現れた。

 

 

「か、間一髪…」

 

「「真司!!」」

 

 

 真司が二人を抱えて仰向けになっている状態となった、どうやらテレポートの魔法を使ってノワールの場所まで転移し、落ちてきたネプテューヌと共に受け止めた様だ。

 

 

「真ちゃん! 大丈夫ですか!?」

 

「お姉ちゃんも大丈夫!?」

 

 

 そして空からは女神化したベールとネプギアが降り立ち、真司とネプテューヌの安否を確認した。

 

 

「きゃはは! おもしろーい!!」

 

 

 傍には何故かピーシェが笑って指をネプテューヌに指していた。

 

 

 

―――――――――

 

 

 

「まったく、いきなり人の上に落ちて来るなんて…非常識にもほどがあるわよ。真司がいたから怪我せずに済んだものを…」

 

「ごめんごめん。こっちに来る途中ピー子が暴れてさ、うっかり変身が解けちゃって」

 

「うっかり過ぎるわよ!」

 

「あはは…悪ぃ、ノワール」

 

 

 あの時ピーシェが暴れだすとはなぁ…飛ぶのが面白かったらしく無茶苦茶はしゃいでいたもん。

 え? 何で俺は変身しなかったのかって? 仮面ライダーの正体が俺だとバレたら後々に支障をきたすじゃない、だから今回はベル姉に運んでもらった。

 

 

「ピーシェ、今度はあんなことしちゃダメだぞ? もしピーシェがあそこで落ちたら大怪我じゃ済まなくなるんだからな?」

 

「は~い…ごめんなさい…」

 

 

 俺はピーシェの下へ行きちゃんと叱る。

 今後あんな事があったら間違いなく大怪我では済まない、それにピーシェに怪我なんてさせたくないからな。

 俺が叱った後、ピーシェはしょんぼりしながら謝った。

 

 

「よしよし、反省してくれたのならそれでいいよ。ロムちゃん、ラムちゃん、ピーシェと一緒に遊んでくれないかな?」

 

「はーい!」

 

「一緒に遊ぼう…?」

 

「うん! ぴぃあそぶ!!」

 

 

 ロムちゃんとラムちゃんと一緒にはしゃぎながら走り出すピーシェ。

 うんうん、子供は元気なのが一番だ、ウルトラ五つの誓いでも今度教えてあげようかな? なーんてな。

 

 

「真司、本当に子供との接し方がうまいよね」

 

「え? そうか? 普通だと思うんだけど…」

 

 

 不意にネプテューヌが俺に声を掛けてきた。

 そこまで子供と接するのはうまいとは自分じゃ思わなかったけどなぁ…

 

 

「すごくいいお兄さんって感じだったわよ、ただ叱るんじゃなくてちゃんと謝って反省した後は褒めてたし。将来いい旦那様になりそうだわ」

 

「あ、あはは…どうも」

 

 

 ノワールにも言われて正直無茶苦茶恥ずかしい、しかも旦那様って…現実的過ぎます、はい。

 ブランにベル姉、ネプギアにユニちゃんも微笑ましそうに見てるし。

 

 

「そ、それよりさ。ブランが俺たちにラステイションに招集をかけてたけど何かあったのか?」

 

「話を逸らしたね」

 

「逸らしたわね」

 

「…逸らしたわね」

 

「逸らしましたわね」

 

「逸らしたね」

 

「うん、逸らした」

 

「こんな時に息ぴったりにならないでくれませんか!?」

 

 

 泣くよ!? 俺泣くよ!?グスン…

 

 

『真司よ、そう気を落とすな。それよりもまずはラステイションに招集された経緯を聞かせてもらおうじゃないか』

 

「相棒の優しさが身に染みます…」

 

 

 相棒の声かけにより気力を取り戻す、みんなは含み笑いを浮かべて俺を見つめていた。

 完全に俺をからかっている、こう言った事に関しては俺は勝てる気がしねぇ…

 

 

「真司をからかうのも楽しかったけど、今はそれより…ノワール」

 

「…ええ、まずは場所を変えましょう。ユニ、しばらくここを頼むわね」

 

「あ、うん…」

 

 

 ん? 何かユニちゃんの表情が一瞬暗くなった気が…うーん…

 

 

「それじゃあ着いてきてくれる?」

 

「悪いノワール、俺はちょっと席外す。相棒、代わりに行ってくれるか?」

 

『構わないが…どうしたのだ?』

 

「ちょっとな。ノワール、すまんけど…」

 

 

 俺はノワールに手を出して謝る、みんなは不思議がっていたがノワールが俺に了承してくれた。

 

 

「何があったか知らないけど…まあいいわ。それじゃあまた後で」

 

「えー、真司も行こうよー!」

 

『ネプテューヌ、真司にも何にか考えがあってのことだ。だから今はそれを優先させてほしい、私達は私達でやらなければいけない事をしよう』

 

「う~…はーい」

 

 

 悪いな、ネプテューヌ。

 俺は心の中でそう思いながらエレベーターで下へと降りるみんなを見送った、この場に残ったのは俺とネプギアにユニちゃんとなった。

 さて…

 

 

「ユニちゃん、何か悩み事かな?」

 

「ふぇ? お兄ちゃん?」

 

 

 俺が声を掛けるとユニちゃんは目をパチクリさせて俺を見つめていた。

 そしてユニちゃんは何故か目を逸らす、どうやら図星だった様だ。

 

 

「ユニちゃん、そうなの?」

 

「ネプギア…えっと、実は…うーん…お兄ちゃん、ネプギア」

 

 

 少し間を置いたユニちゃんが俺とネプギアに話しかけた。

 

 

「相談に乗ってほしい事があるんだけど…」

 

「「相談?」」

 

 

 

――――――――――

 

 

 

「ノワールの様子がおかしい?」

 

「うん、最近夜になると執務室に籠って何かやってるの」

 

 

 ユニちゃんがしんみりした顔で話す、うむ、何か思い当たる節は…ないな。

 

 

「お仕事じゃないの?」

 

「仕事なら鍵を掛けたりしないわ、たまに変な笑い声みたいなのが聞こえてくるし…なんだか心配なのよ…」

 

「………変な笑い声?」

 

 

 何だろう?何かものすご~く何か引っかかる様な。

 そう、俺もそれに似た様な事を体験したというか何と言うか。

 …あ。

 

 

(まさかあれ(・・)か!?)

 

 

 俺はうっ!? となり冷や汗を掻く。

 記憶に新しいノワールのあれ、彼女の趣味であり生き甲斐のあれだ。

 今のところ二人だけの秘密になってる、でもあの時は最後に念を押されて言われたっけ…

 

 

 

 ――この事は絶対!ぜぇえええええええええったいに! 秘密よ!!

 

 

 うん、体験入国の時のあの日の記憶が思い浮かぶ様だ。

 ノワールェ…秘密だと言うのならもっとばれない様にしましょうぜぇ…

 

 

「お兄ちゃん? どうしたの? もしかしてお姉ちゃんのことで心当たりがあるとか?」

 

「うぇい!? ぜ、全然!?」

 

「?」

 

 

 あかん、思いっきり挙動不審だと思われたかも…俺の目、絶対に泳いでるし。

 

 

「と、とりあえずユニちゃん。ノワールさんが一人で何をやってるのか知りたいの?」

 

「あ…まあ、そう言う事…かな?」

 

 

 ふぃ~…ネプギアが会話に入って来てくれたおかげで俺の事は悟られずに済んだかも。とりあえずは一安心…ん? ネプギアが何か取り出したみたいだけどあれは一体…

 

 

「これって…」

 

「映像を遠隔地に無線で送る、目立たない大きさの機械だよ♪」

 

「ちょい待てこら」

 

 

 俺はそれに待ったをかけた。

 これってあれですよね? よく警察二十四時みたいな番組で取り上げられてる様な例のブツですよね? あっはっは、ネプギアよ、御見それいった、まさか君がこんなものを保有していたなんてな。

 ちょっとまてぇっ!?

 

 

「それって思いっ切り盗撮用カメラじゃねぇかぁぁぁぁっ!? 何でお前がそんなもの持ってるんだよぉぉぉぉっ!?」

 

「お兄ちゃん! これはそんなちんけなものとはわけが違うんだよ!! こんなに小さいのにHD映像をリアルタイム圧縮する素晴らしいものなんだよ!!」

 

「一緒じゃボケェぇぇぇぇっ!」

 

 

 この子は何処で道を踏み外してしまったんだ!?俺の声は虚しく木霊するのであった…

 

 

 

 一方その頃――

 

 

 

「あっはっはっは!」

 

「何がそんなにおかしいのかしら?」

 

 

 ネプテューヌが腹を抱えて大笑い、それを聞いているノワールは大層ご立腹な顔をしていた。

 

 

「だってノワール前に自慢してたじゃん、ラステイションのセキュリティは世界一! って。それを破られちゃうなんて…おっかし~!!」

 

「くっ…反論できない…」

 

『起きてしまったものは仕方がないだろう、大切なのは再発防止だ。そして…』

 

「こんな事をした不届き者を締め上げる事よね」

 

 

 ドラゴニック・ハートの言葉に、強い眼差しになりながら口を開くノワール。絶対に不届き者を捕まえる! そんな決意が溢れた様な目であった。

 

 

「おお~! ノワール本気だ!」

 

 

 だがいかんせん手掛かりはゼロ、はたしてどう探したものか…そう誰もが思った時だ、ベールが微笑み話し出した。

 

 

「実はこんな事もあろうかとある方を呼んでおきましたの。お入りになって」

 

 

 するとドアが開き、外から誰かが入ってきた。

 眼鏡をかけたスーツ姿の女性、この女性は一体誰なのだろうか?

 

 

「リーンボックスが誇る超天才プログラマー、ツイーゲちゃんですわ」

 

「ツイーゲちゃん? …誰?」

 

「オリジナルキャラキター!!」

 

『オリジナルキャラなら他の回に三人ほど出ていると思うのだが?』

 

 

 ドラちゃんメタ発言禁止!! こほん、それはともかくツイーゲちゃんという女性は眼鏡を光らせて冷静な眼差しで歩み寄る。

 これは期待できそうだ!

 

 

「初めまして、ツイーゲですビル。よろしくお願いしますビル。」

 

「ビ、ビル…?」

 

「今時ありえない語尾でキャラ付け!? このキャラ絶対失敗する!?」

 

『それは失礼じゃないか? ………いかん、私もそう思えてきた…』

 

「ご心配なく、このシーン限りの使い捨てキャラですビル」

 

 

 聞いてて悲しくなっていた…この作品ではもっと活躍させてあげようよぉおおおおおおおおっ!? …すみません、思いっきりメタでした。

 その間にみんなの真剣な話が再開された。

 

 

「貴女なら犯人を突き止められると言うの?」

 

「お任せくださいビル」

 

 

 自身のノートパソコンを立ち上げて淡々と調べるツイーゲちゃん、はたして犯人の居場所は特定できるのだろうか…

 

 

 

そしてもう一方――

 

 

 

「お兄ちゃん、いいでしょ~!」

 

「ダメったらダメ!ノワールの事が気になるんだろうけどそんな犯罪紛いの事はさせられません!」

 

 

 現在俺はネプギアから逃げています、ネプギアの小型カメラを俺が没収したからだ。 そりゃそうでしょ? あのままいったらネプギアはお縄にかかっちゃうかもしれんしノワールの趣味もばれるかもしれん! それは阻止しなければ!!

 

 

「ちょっとだけ! ほんの数分だけだから~!! 可愛い妹のお願い聞いてよ~!」

 

「ダメ! 絶対!!」

 

「お兄ちゃん…ネプギア…あはは…」

 

 

 可愛い声で鳴きつかれても絶対に聞くもんか!! 可愛い妹で恋人だからこそ犯罪に手を染めさせたくないのだから、このまま逃げ切って…

 

 

「真司!! 行くわよ!!」

 

「へ? …どわぁ!?」

 

 

 すると俺はいきなり女神化したノワールに首根っこを掴まれてそのまま飛び上がられてしまった。何そんなに切羽詰まってんの!? つかぐるじい…

 

 

「の、ノワール…せめて身体支えて…ぐぇ…」

 

「え? きゃあ!? ご、ごめんなさい!?」

 

 

 ノワールは慌てて俺の身体を持ち直して抱える。

 生きてる喜びを感じられなくなるところだった…

 

 

「それよりノワール、何そんなに慌てて…」

 

「犯人が見つかったのよ!! 急いでその場所に行くわよ!!」

 

「犯人? 見つかった? それって一体…」

 

「いいから行く!!」

 

「のわぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

 

 俺はそのままノワールに連れ去られるような形で連れて行かれた。

 あ! ネプギアから没収したカメラがぁぁぁぁぁぁっ!?

 俺は叫ぶが、それも空しくノワールと共に空の彼方へと消え去ってしまった…

 

 

「お姉ちゃん!? お兄ちゃん!?」

 

「い、いきなりどうしたのかな?」

 

 

 ユニとネプギアは頭を傾げて二人が消えた空を見つめていた、そこに後ろから…

 

 

「ノワール! って…行っちゃった…」

 

「そんな呑気なことを言ってる場合じゃないわ、急いで追いかけないと…」

 

「そうですわね、どうやら真ちゃんも連れて行かれたようですし…」

 

 

 ネプテューヌ、ブラン、ベールが姿を現した。

 三人は溜息をつきながら女神化を始める、その場には三人の女神が凛々しい姿で降臨した。

 

 

「ネプギア、ちょっと行ってくるわね」

 

「ロム、ラム、ピーシェと仲良く遊んでてくれよ?」

 

「「「はーい!」」」

 

「それでは、参りましょうか」

 

「あ、はい。行ってらっしゃい…」

 

 

 三人はノワール達の後を追う様に飛び立って行った。

 それをただ茫然と見ているネプギアとユニ、ネプギアに至っては没収されたカメラをちゃっかりと回収していた。

 

 

『出遅れてしまったか…』

 

「ドラゴニック・ハートさん? お姉ちゃん達に一体何があったんですか?」

 

 

 遅れて出てきたドラゴニック・ハートにユニが訪ねた、ユニの隣ではネプギアがものすごく幸せそうな顔をして笑っていたが…

 

 

『まあ話せば長くなることなんだが、一体どう説明すればいいかな。それとネプギア、何をそんなに笑っている?』

 

「えへへ~♪ だってやっと取り戻せたんですよ~♪ 私の大事なカメラが、もう…お兄ちゃんも酷いよね、こんなに綺麗に映るのに…」

 

 

 ネプギアがちょっと操作するとNギアから画像が、そこには遊んでいるロムたちが映し出されていたのだ。

 

 

『…話の内容がよくわからないのだが』

 

「あー…気にしないでください、こっちの話なので…』

 

「やっぱりいいよね~♪ このメーカーは当たりだよ~♪ …あれ?」

 

 

 ネプギアが疑問の声を上げた、それが気になったのかユニがネプギアに声を掛けてきた。

 そしてNギアを見ると、いろんな箇所から映し出されていたロム達が…

 

 

「何これ…」

 

「混線してる? あれ? でも混線してるって事は…あの部屋、隠しカメラがある!」

 

「ふぇ? えぇぇぇぇぇっ!?」

 

『ふむ、こちらもこちらで何やら大変な様だな』

 

 

 ユニの声が木霊し、ドラゴニック・ハートは冷静にうんうんと唸っていた。




後半に続く!
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