スプリングベール廃墟はメガトンから西にある、戦前は住宅地だったようで公園や大きな小学校まである 小学校廃墟はレイダー達に占拠されており近寄るものもいないが
俺がスーパーからメガトンまでの来た道を戻りメガトンの見張りにVaultスーツを来た女の子が戻ったか聞いたがまだ戻ってないと言っていた
俺は廃墟に居るのは間違いないだろうと判断し廃墟を目指す。
廃墟は核爆発の衝撃で骨組みしか残ってない建物から原型を留めており少しの修繕で住めそうな建物まで戦前の住宅地らしく道の両側にきれいに建っている 俺は人が住んでそうな痕跡のある建物を探して歩いていく。
コリンはこの周辺にシルバーが住んでる事は間違いないと言っていたが本当だろうか? 付近にはレイダーが占拠した小学校があるのだ 女一人で住むには厳しいと思うが...
どこからか鼻歌が聞こえる 女性の声色だ。俺はその鼻歌が聞こえる方に進んで行き鼻歌がよく聞こえるくらいまで近づいてきた途端にその曲が何なのか思い出した。
数年前に連邦で仕事をしていた頃にロボット修理と販売をしているアメコミマニアの依頼でパブリックコミック社にあるグロックナックバーバリアンの関連のグッツを収集して届けたことがある。
報酬を受けとり帰り際に好きなバーバリアンのコミックは?と聞かれ 読んだことがない と答えるとその回答を聞いた彼は興奮したように 読んだことないなんて人生の半分は損してる!僕が教えてあげる! と言って俺は出口をロボットに塞がれ、それから1日原作コミックとラジオドラマを無理矢理視聴させられた、内容は筋肉モリモリマッチョマンの主人公が剣等の近接武器を使って悪魔やモンスターといった悪者を退治するといったストーリーだ。
内容は面白かったが自分の意志に反して見せられるのはとても辛かった。
思い出して気が滅入ってきた、ため息をつき 鼻歌のする方に歩いて行き廃墟の角を曲がったところでその鼻歌を歌っている女の元にたどり着いた。
鉄製のガーデンチェアに座り眼の前テーブルに分解したライフルを広げご機嫌に作業している。
その女が青のVaultスーツを着ていて寄せ集めのようなアーマーをその上から着ている おそらく俺が探していたVaultから来たアンナだろう。
「グロックナックが好きなのか?」
俺がそう声をかけると俺が突然声をかけた事に特に驚く様子もなくこちらに顔を向ける、この荒廃した世界に似合わないきれいな肩くらいまであるブラウンの髪と瞳の色 顔がかなり整っている、あと数年もあれば男が放ってはいないだろう。
「グロックナックを知ってるの!?今歌ってたのは戦争前に放送されてたラジオドラマバージョンだけど知ってるって事は外の世界でも放送してるんだね!」
とても嬉しそうに初対面の俺相手に話し始めた。
「残念ながら放送してない 俺は偶然聞いたことがあっただけだ そんな事よりお前がアンナか?」
突然声をかけられても動じなかった彼女も流石に自分の事を知っているとは思ってなかったようで不思議そうな顔をした。
「私のことを知ってるの?Pip-Boyつけてるけど違うVaultの人?」
「俺はサム 傭兵をしてる Vaultから出たばかりのヒナ鳥がコリンとモイラの奴に無理を押し付けられたと聞いたから追いかけてきた」
俺の自己紹介を聞いてまた驚いた顔をした、反応が初々しくて面白いな
「あのサム!モイラの相棒でどんな依頼でも達成してしまう凄腕の傭兵の!わぁ...私会って見たかったんだ モイラからあなたのこと聞いてシルバーシュラウドみたいでかっこいいなぁって」
また知らないヒーローの名前が出てきたぞ アンナが俺の事を知ってた事も驚きだが随分と評価が高いな
アンナはそう言って手に持っていたピストルをホルスターに戻しながら立ち上がり握手を求めてきた、うん?いつ銃を抜いていた?
「よろしく!サム」
「ああ こちらこそ ところでここでの仕事は済んだのか?例の金の取り立ての」
俺がそういうと先程までの興奮が嘘のようになくなりアンナは落ち着いた様子で話した。
「うん 仕事は終わったよ シルバーはとても辛そうだったからお金は私が肩代わりする事にしたの 戦利品が沢山あるから売ればそれ位なんとかなるだろうし」
シルバーの複雑な身の上もあるので俺はそう話す彼女に俺は追求しないように話題をそらす
「そうか 今戦利品が沢山あると言ったが何の戦利品だ?」
彼女は再びイスに座りライフルの整備を行いながら話を続けた
「スーパーウルトラマーケットだよー モイラに戦前の物資がまだあるか調べてきてって言われたからここに来る前に行ってきたんだ ルーカス町長からレイダーっていう敵に気をつけろって言われたけど見てすぐわかったよ いかにもって格好してたし」
驚くべき事にあのスーパーを襲撃した犯人は目の前にいるVaultを出たばかりの女の子のようだ。
Vaultはこの旧アメリカ各地にあり様々な人体実験を行っていた、殆どが廃墟になってるが稀に戦前Vaultに逃げ込んだ人々の子孫が暮らす街になってるところもある。
彼女は実験所タイプのVaultではなく居住タイプVaultから来たはずだからこの戦闘に対する知識と技術は明らかに異常だ。
「お前がやったのか?一人で?Vaultでは戦闘訓練でもやってるのか?」
「やってないよ 私はお父さんが誕生日にくれたBBガンで
天性の才能なのか?質問の度に疑問が増えていくな
「じゃあ今から戦利品を持ってメガトンに戻るのか?」
俺の言葉に作業しながら答える
「戻らないよ?これからあの小学校を探検するんだ」
「なぜ?特に用事もないと思うが」
ライフルの整備が終わったのか俺がいない方向に構えながら答える
「私Vaultでは学校に通ってたんだけど外の世界の学校ってどんなのかなぁ?って気になってて見てこようかなって」
「あそこはレイダーの住処だぞ」
なんでも無さそうに答える
「? レイダーいるなら倒せばいいじゃん お土産も増えるし」
どうやら根本的に彼女とは感性が違うようだ
「危険は極力避けるべきだと思うが」
「大丈夫だよ 危なくなったら逃げるし あっそうだ!サムって傭兵だって言ってたよね 私サムを雇いたい」
とんでもない事を言い出したな俺を雇いたいのか
「俺を雇って二人で小学校に登校するのか? 残念ながら今日は参観日じゃないぞ」
「私にレイダーの住処での戦い方をおしえてって依頼 あの小学校ならちょうどいいでしょ? 戦利品も半分あげるからお願い!」
俺がここで断ってもアンナは一人で小学校に行くだろうしこのままメガトンに帰ったらモイラから何を言われるかわからない、アンナの頼みを聞くしかなさそうだ。
「俺の指示に従うか?」
俺の言葉に嬉しそうに答える
「もちろん!よろしく!先生!」