織斑姉弟(へ)の献身 作:足洗
・R15相当の(ry)
苦手な方はブラウザバッ(ry)
「……」
「……」
「…………」
相も変わらぬ怜悧な美貌。夕暮れの
医務室に入り扉の前に立つ彼女は、平素の沈着冷静な表情からは遠い、なんとも無邪気な笑顔を浮かべて……いや、むしろ邪気満々の笑顔で。
ニヤニヤと、ニタニタと、ニマニマと。適当な擬音語を探せば他に幾らも見付かろうが、その表情が顕す感情は一つ、愉悦だった。
「おーい、この助平」
「……」
「着替え、持ってきてやったぞ」
彼女は紙袋の手提げ紐に手首を通してくるくると回す。見せ付けるような所作だが、肝心の少年にそれは見えまい。何せ今の彼の視界はほぼ零に近しい。
ベッドの掛布団の一部がこんもりと盛り上がっている。丁度己の両脚辺りに大きな物体が丸く縮こまっている。犬や猫でないことだけは確実だった。
「御手数を」
「それはこのシーツお化けが言うことだな。まったく、堪え性がないというか至り過ぎた若気というか……まあ、なんだ」
彼女は腰を折って、白いシーツの小山へ唇を寄せた。少年の耳がどの位置にあるのかを千冬さんは完璧に把握している。
優しげに、それはそれは優しげに、気遣わしげな囁き声で。
「尻は大丈夫か。ジンのは体格通りだからな」
「挿れてないよ!?」
シーツから顔だけが飛び出してきた。頬と言わず耳と言わず真っ赤に染まり、髪はぐしゃぐしゃと乱れに乱れ、目尻には羞恥と焦りと怒りがない交ぜになった涙が光る。
「???」
「なにその心底不思議そうな顔!? あっ、当たり前だろ! ここ一応学校の保健室なんだし……」
「は?」
「…………ぇ、えっちなのは、いけないと思いま――」
「は?」
冷ややかな眼が少年を見下ろす。見下す。
「病み上がり以前の男にナニをさせようとしたのかよければ私に教えてくれ織斑」
「着替えを持ってきていただいて本当にありがとうございます織斑先生」
「ん、よろしい」
ベッドに面を伏せ、平身低頭に見えなくもない姿勢で少年は大層丁重に謝辞を述べた。
それに対し鷹揚に頷く千冬嬢の様も威厳を感じさせる。
淀みない息の合った応酬。今日も御姉弟は仲睦まじかった。
「……ジンって時々無闇矢鱈にポジティブだよね」
「そうでしょうか」
赤らんだ顔からジト目をくれる。シーツに包まった姿も合わせて愛らしい限りだが、そろそろ本来の目的を果たすべきだろう。
ベッドから抜け出し、スリッパに足を通す。
「え、ジンどこ行くの?」
「小用を済ませて参ります。一夏さんはどうぞ、着替えを」
すると、千冬さんがポンと手を打った。
「そうか、尿瓶も持ってくればよかったな。いやいや気が利かなくてすまん」
「お心遣い
「そうだよ。まったく千冬姉は。流石にジンだって女の人にそんなことされるの恥ずかしいに決まってんじゃん。だから……うん……オ、オレが取ったげるからさ。大丈夫大丈夫、なんたって男同士だもん。は、ははは恥ずかしいことなんて、なっ、なにも、ない、から……ね! だから、ね!?」
何が『だから』なのか、何が『ね!?』なのか。己には皆目見当が付かない。
「ほぉ~? 都合のいい時だけ同性アピールか? 先刻あわよくばジンを咥え込もうとした雌ガキはどこのどいつだったろうなぁ~えぇ?」
「だから挿れてないって言ってんじゃん!? だいたい千冬姉は簡単に言うけど、あれ準備にすげぇ手間掛かるんだからな!?」
「くくく、案の定きちんと調べてるじゃないか。エロ方面に勤勉なのは実に男子高校生らしいな」
「っっっ!! ち・ふ・ゆ・ね・え!!」
「お二方、どうかお鎮まりください。そしてどうか声を落とされてください」
外聞が悪いにも程があろうに。今に至るまで会話の内容がほぼ下半身に終始しているのは一体何の悪夢診断だ。
毛を逆立てて威嚇する猫のような一夏少年を、微風に当たる虎めいて泰然と千冬さんは受け流す。
「さて、お前を
「もうちょっとマシな退室の言葉なかったんすか織斑先生」
「……」
無人の廊下を彼女と二人、歩く。
いよいよ夜の足音すら聞こえ出す逢魔ヶ刻。もとより医療棟に生徒が足を踏み入れる機会は少なく、職員すら受け持ちの執務室で勤務の真っ最中とあれば、人気がすっかりと失せているのも道理であった。
幸い、伴う女性は天下無双の麗人。行き逢うた魔なるモノ尽くを斬り伏せてしまえるだろう。いや、この美しい人自体がある種の魔性を備えてはいるのだが。
「一夏は綺麗になっただろう」
「は」
不意に、黒い背中が立ち止まりそう言った。
「そう、ですね……幼い頃から本当に端整な顔立ちの御子でした」
「私に似て、な。ふふっ」
「はい。益々お綺麗になられましたね、千冬さん」
彼女が振り返る。ぱちくりと瞬きを一度、次いで口がへの字に曲がる。
「……冗談を真に受けるな。あぁいや、一夏のことは本心だが」
「自分も本心を口にしたに過ぎません」
「お前にしては珍しく軟派じゃないか。歯が浮くぞ」
「少なくとも己の、この甲斐のない生涯の中で出会うことができた最も美しい女性は――貴女だ」
それはただの事実に過ぎない。この認識は十年前から揺るがない。とすれば、これは己が保有する織斑千冬という女性に付随した特徴、その情報でしかないのだから……実質賛美にすらならないのか。
「……申し訳ありません。不躾な物言いでした」
「…………」
目礼と共に謝罪を述べる己を、千冬さんは暫時朧げな目で眺めていた。表情も変化せず、気配もまた察せない。見えている筈の彼女の実像を見失う。ほんの一瞬、その場から消え去ってしまったかのような、知覚の乖離。
そうして二瞬目、突如彼女が眼前に出現した。真実瞬きによって生じた零視界を狙い澄ましたかのような手際。
彼女の手が己の腕を掴む。
「こっち」
「は?」
腕を引かれるままに随う。
廊下をさらに進み、扉を開けて入り込んだのは会議室のようだ。
「……ここは無駄に見晴らしがいいようだ」
ブラインドは全て畳まれ、広範なガラス窓一杯に西日が差し込んでいる。橙に燃える室内、窓を背に漆黒の彼女はこちらを見た。
「恋は女を綺麗にする。逆説すれば、女という生き物は懸想する男が一人も居れば美しさを追求してどこまでも変化するという訳だ。安上がりだな。お前はどう思う?」
「……それも一つの努力の賜物ではないでしょうか。何より、自己を変質させるほど強く誰かを想える、それはとても尊い行いです」
「そいつは重畳。知っての通り
逆光の中に立ち上る影。その中で彼女の微笑を垣間見た。皮肉に満ちているようで、ひどく悲しげな。
「一夏が
「…………」
「ふふふ、ふふ。別にお前が思い悩むことじゃない。あいつが望んでそう成っていくんだ」
彼女の言葉の意味を過不足なく理解する。
織斑姉弟の秘密を己は知っている。もとより千冬さんは隠そうともせず、自らその事実を己に開示されたが。
「俺は、貴方方の幸福を望みます。その実現の為に可能なあらゆる手段を模索、行使します」
「……」
「一夏さんが自身を変質させようと、己の生存理念は変質し得ない。自分は、貴方方を――」
出会い、親交する中で、永久に塞がらぬ筈だった孤独の虚を埋めてくださったかの姉弟。
変わらなかった。この想いは、今もなお。
変わりはしない。どうあろうと、どうなろうと。
「――愛しております。どうしようもないほどに」
己如きの為に、あの少年に在り得ざる変質を強いている事実が心臓を潰す。
ではその肉体の条理を覆すほどの努力、尽力を、己は否定できるのか。できはしない。
その変化ごと、愛しているのだ。
「――――」
沈黙が室内に横たわる。
しかしその奥に、言いようのない感情の揺らぎを感じる。震え、弾け、溢れかえる寸でのところで抑え込む。その繰り返し。
千冬さんは俯いたまま、肩を震わせていた。
思わず手を伸ばす。そっと、凍える少女の肩に触れる。
「……ジン」
「はい、此処に」
「私にも、“印”が欲しいな」
悪戯な笑み。それを言えばこの男が困窮するのだとよくよく心得ておられる。彼女のその濡れた瞳を覗きさえしなければ、苦言の一つも吐けただろうか。
悲喜交々に彩られた美しい瞳が、今縋るように己を見ている。求め、乞い、願うそれを、どうして己が無碍になどできる。
するりと、彼女はネクタイを取り去り、ジャケットを脱ぎ捨て、シャツのボタンを開けた。
「お前は時折、私を過大評価する。身贔屓……いや、お前のは親の欲目かな?」
肩を
「私はそんな立派な人間じゃない。我慢弱く、嫉妬深く、欲深いただの女だ」
「千冬さん、場所柄を」
「ごめん」
「……」
短く、舌っ足らずな謝罪。しかしたったそれだけで日野仁はあらゆる謹言を封殺される。
子のどんな我儘であっても叶えようと尽くしてしまうのが親であるならば、もはや己に為す術はない。
「ふふふっ、本当にお前は……私を、いつまで娘扱いしてくれる気だ?」
「……」
「嬉しいよ。でも……悲しいよ」
そっと後頭部に手を添えられる。こちらを引き寄せる力が掛かり、己もまたそれに従った。
一夏少年にしたことを、彼女にもまた行う為に。
「ん」
「っ!」
首筋への進路を取っていた頭を突如力強く捕らえられる。顎を下から持ち上げられ、眼前には美しい顔が――――
ふわりと千冬さんが香った。あの頃から何も変わらぬ、少年にも感じた甘やかさ。
「……ふっ……ん……」
唇を塞がれている。己のものとは比べ物にならぬほど柔らかな、同じ身体部位とは思えぬ滑らかな、彼女の唇によって。
期せず、俺は彼女の唇を奪っていた。
「……ちぅ」
「っ」
触れるだけだった唇が開き、暖かなものが己のそれを撫でた。
舌だ。二度、三度、表面を撫で、舐った舌が、遂には唇の合間に分け入ってきた。
「んん、ちゅ、っ、ふ、んる、っ、ぅ、ぇあっ」
「っ……っ……」
手始めに上唇の裏側を右から左へと舐め、舌先で歯茎の根本をこそぐ。そうして次は下唇の裏側をそうする。
まるで別の生き物のように蠢き、踊り、穿り返す。粘膜から粘りすら舐めとらんばかり。
「……ん、ふ、ぅ、んんんっ……ひん、ぁえへ」
「……」
こちらの下唇を噛むと、彼女はなんとも不明瞭な声を出した。
『開けて』
おそらくはそう言った。何を、だの。何処を、だの。今更物分かりの悪いふりをする訳にもいかず。
上下の顎を開き、口内へ彼女を招き入れた。
開いた途端、待ち切れないとばかりに舌が抉じ入ってくる。歯の裏を順番に一本一本舐め上げていき、歯茎もまた同様に丁寧に磨かれる。
上顎の裏に舌を這わせ、まるで表層を擽るかのように微細な接触で舐る。嬲られる。そこが人体においてひどく敏感な箇所であることを彼女は分かっているのだ。
「は、ぁ、ん、ちゅ、ちゅる、ちぅ、んん、ぁ、ぅふ……」
視線が己を射抜いている。口付けが始まってから、一度として外されることなく己を捉え放さぬ眼光。
妖艶な光。うっとりと相手はおろか自分自身さえ蕩かせ、最後には溶かし融け合わせてしまいそうな。きっと
それをただ美しいと感じる己は、やはりどこまでも愚かしい。理路整然とした思考回路は機能不全にあり、慈愛の念だけが変わらず消えずここにある。
「……ん、はっ……ふ、ぅ、れぅ……」
舌が、己を捉えた。されるがまま動くこともなく一ヵ所に鎮座するだけの一枚肉。それを見付けた瞬間、彼女から、彼女の舌から、悦びが伝う。
ようやく出会えた。長旅の末の逢瀬に歓喜するように。
「ん! ちゅ、ぅ、ん、ん、れる、ふ、んぁっ」
絡め取られ、舐り回され、時に噛み付き、時に吸い上げた。
ただただ己を味わい尽くす為に。彼女は我が口内を蹂躙する。
――どれほどの時間、そうしていたろうか。
無音の室内に、滴るような水音と淫猥な肉の絡まる聲と彼女の声が響く。夢見るように、熱に浮かされるように、ひたすら千冬さんは貪った。
それはおそらく飢えと渇き癒すための行為。懸命であるほど、必死であるほど、娘の情愛への飢餓は深く重い。
「んっ、はぁぁあ……!」
呼吸すら忘れていたのだろう。酸素の欠乏にとうとう肉体が耐えかねた。
水中から飛び出す勢いで、彼女は己の口を解放した。
つ、つ、と光る唾液が糸を引く。猥らな橋を己から彼女へと架け、夕日をちらちらと反射している。
荒く乱れる呼吸を整える前にまず千冬さんは唇から伸びるその糸を舐めとった。ゆっくりと赤い紅い舌が唇をなぞり、残り香と後味を堪能している。
「はぁっ! はぁ! はぁっ、はぁ、はぁ、はっ、ハハハ、ハハハハ……油断、だな。ジン」
「……ええ」
油断。確かにあれ以上の油断、そして見事な不意打ちもあるまい。
胸中では未だ驚愕の渦を回している。
「ふふっ、ふふふっ、ざまぁ、みろ。一夏ばっかり、構うから……奪っちゃった」
彼女が胸に身を預けてくる。
それを受け止め、抱き寄せた。
押し付けた耳から彼女は、己の早鐘を打つ心臓の鼓動を聞いているのだろう。息が整っていくほど、じわりと満ちるものを彼女から感じる。
「ここが一番安心する……」
「……」
安寧を、こんな我が身から得られるなら、幾らでも差し出そう。献身などと大仰である。その為に使えるものを使う。それだけのこと。
故に、もう一度。
「千冬さん」
「ん……なんだ、ジン」
夢見心地の様子で、熱い吐息のような声を漏らす。
「過大評価というのなら、それはどうやら貴女も同様です。貴女は御自分の魅力と御自分の行為をもう少し理解すべきだった」
「?」
「己も所詮は、我慢弱いただの男です」
彼女から身を離し、両頬に手を添える。不思議そうに目を丸める彼女は、やはり少女のようで。
熱情にすっかりと沈んだ筈の理性が無意味な警鐘を鳴らすがもう遅い。
今度は己から彼女へ、口付けた。
「!? ん、ふ、んぁ、ちぅ、んぃ、ちゅる、じゅ、んんんっっ!」
何も変わらない。そっくりそのまま、彼女が己にしたことと同じことを己もまた彼女に返す。
「ぁ、ふ、ヴ、んん゛っ、ぃっく、ぅ、んっ、じゅ、じぅ、れぅ、んっく、ひぃ、い、んっ」
小鳥のように震える彼女を抱き締める。
彼女もまた一層強く、己の背中に爪を掻き立てて、必死に縋り付いてくる。
口腔を蹂躙し尽くし、彼女の全てを吸い奪い、また与えた。
不意に、一際激しく彼女の胸で心臓が跳ねた。それを合わせた己自身の胸に感じ取る。
「ん! んんっ、っく、ぃ、ぃっふ、んぉ、ぁっっ……!!!」
唾液と共に声が溢れ、彼女の瞳の中で何かが弾けた。
――――その一部始終を少女は見ていた。
狙撃手として膨大な訓練を積んできた少女に、それは造作もないことである。
事前に彼が医療棟一階のその部屋に運び込まれることは救護班の職員から聞き出していた。日頃、放課後のトレーニングを終えて寮舎へ帰宅する彼らと別れ、彼らが部屋へと辿り着く前に先回りしてポジションへ急行するよりも随分楽に事は運んだ。
スコープ越しに、少年の泣き笑いを見た。
スコープ越しに、彼の慈愛の笑みを見た。
スコープ越しに、
全身を悦楽が奔り、歓喜の震えに視界は惑乱した。胸にじわりと広がる熱が手足の先まで行き渡り、溢れたそれは涙や諸々となって流れ出した。
天にも昇る心地を味わっている。真実、絶頂の兆しすら覚えた。
自分が望む光景がそこにある。自分が求めて得られなかった愛がこのレンズの向こうにある。
全ては正しい方向へ進もうとしていた。この現実こそが、もう一生涯見ることは叶わないと諦めた
その筈だった。
彼が部屋を出る。どうしてかあの女を伴って。
彼と女が廊下から一室に消える。速やかにポジションを変える。視線が徹りさえすれば捕捉できる。その位置はすぐに見付かった。
彼と女もすぐに見付けた。
見付けて、しまった。
口付けを交わす、彼と女を。
「なにをしていますの、おとうさま」
彼は答えてくれない。女に貪られるまま貪られ、ただその唇と舌の肉を貪られ貪られ蹂躙し尽くされ。
そして、今度は彼から――――
「どうしてですか……どうしてです……おとうさま、おとうさま…………おとうさまおとうさまがおとうさまがおとうさまがおとうさまがおとうさまがおとうさまがおとうさまがおとうさまがおとうさまがおとうさまがおとうさまがおとうさまがおとうさまがおとうさまがおとうさまがおとうさまがおとうさまがおとうさまが」
汚される。
あんな女に。
スコープ越しに、おとうさまに口付けられていた女が――女が、こちらを見た。
こちらを見て、しかと捉えて、認めて、笑った。
――――クヒッ
嗤ったのだ。
「あの女っ、あの女ぁ!! 売女が! 身の程知らずの
織斑千冬!
織斑千冬!!
必ず除く。焼き潰し、塵芥と化し、灰は川へ捨ててやる。
少女は憎悪する。全身全霊の憎悪で以てかの無恥淫蕩の奴輩を葬ると。
「……手駒が要りますわ」
セシリア・オルコットはセシリア・オルコットの絶対正義を敢行する。父母は二人で一つ。他の全ては不純物、不要物。その愛を邪魔立てするものは全て敵だ。敵は、全て廃滅する。
敵は、しかして強大。
医療棟から700mあまりに位置する校舎屋上に陣取った自分を感知する超感覚。人類種を凌駕する身体能力と培われ練達された戦闘能力。加えてIS日本代表でありモンドグロッソ優勝者、何よりIS操縦者の第一人者たるかの女は確固たる社会的名声、地位に居座っている。
厄介だった。忌々しいほどに。
如何なオルコットの財とコネクションを用いても困難を極める。
自分
自分と利害を同じくする者。織斑千冬の存在に好悪何れかに固執する者。あるいは織斑一夏と日野仁の関係性を望む者。
そんな都合の良い輩と手を組む必要がある。
「あぁ、あぁ、あぁ! なんて忌々しいっ……!!」
少女は己が正義たるを疑わない。
少女はかの女の邪悪たるを妄信する。
少女は、独善を為す。何故なら少女は、父母を心から愛しているのだから。
「お父様ぁ、お母様ぁ……!」
愛しているから、殺すのだ。
病みセッシー書くのが最近一番楽しい。