提督「...ああ、一応な」
叢雲「今何点よ?」
提督「500点よりは上に行ってる」
叢雲「まだまだね←800点越え」
叢雲「もう、私の言いたいこと、言わなくてもわかるわよね?」
提督「はい、こんなことやるより、勉強します(泣)」
ー登場人物ー
妙高教官(Lv.99) 秘書艦学の教官にして秘書艦の鏡。
瑞鶴(Lv.2) 秘書艦経験全くなし、書類書いたこと経験ゼロ。
瑞鳳(Lv.4) 旗艦になったことはあるけど書類は全部提督が書いてくれていた。
4月10日火曜日
空母級時間割
1限 (9:00〜10:30):艦載機運用学
2限(10:40〜12:10):秘書艦学 ←イマココ
3限(13:00〜14:30):空きコマ
4限(14:40〜16:10):指揮官学
5限(16:20〜17:50):空きコマ
2限目の開始時刻を少し過ぎた頃に意識を取り戻した瑞鶴は急いで教室に向かう。
瑞鶴「すみませーん。遅くなりました」
妙高教官「あなたが昨日入学した瑞鶴さんね。先ほどは大変だったわね。私が秘書艦学担当の妙高よ。よろしくね」
瑞鶴「よろしくお願いします」
瑞鶴はさっきのクレイジー・サイコ・翔鶴教官のアツかりし授業を受けて、かなり精神的に消耗していた。
妙高教官「翔鶴教官は少しアレなところもあるけど...。ここの教官は良い人ばかりだから」
この人は大丈夫そうだ。そう思うと瑞鶴は少し安心した。
席に着くと葛城が話しかけて来た。
葛城「さっきの瑞鶴先輩、メチャかっこよかったですよ〜」
赤城「あの翔鶴教官を唸らせるほどの回答をした艦娘はあなたが初めてよ。さすが妹艦なだけはあるわね」
なぜかクラスメートの間で私は英雄になっていた。あの回答にそんなに迫力があったのだろうか?
妙高教官「みなさん静かに。それでは授業の前に精神統一をしましょう。目を瞑って黙想してください」
みんなが目を瞑る。私も目を瞑った。今まで乱された精神が一つに統一されるような感覚だ。
妙高教官「はい、黙想やめ。では授業に入ります。この科目は特に教科書もなければノートもいりません。必要なのは冷静さと不動の心です」
妙高教官は私たちの机を回りながら話し始めた。この時瑞鶴は妙高教官から静かな威圧感を感じた。
妙高教官「秘書艦は往々にして書類の作成から、提督の身の回りのお世話まで多くの職務があります。このため秘書艦は提督よりも多忙な仕事であると言えるでしょう」
妙高教官「しかし、そんな多忙な秘書艦は忙しいからといって決して提督を見下してはいけません。驕っても、尊大な態度をとってもいけません。あくまで3歩下がって陰ながら提督を支える。これが理想的な秘書艦像です」
妙高教官「私はそんな理想的な秘書艦を育てるためにここにいます。なので普段から提督に向かって尊大な態度をとる者」
後ろで誰かがビクッと動いた。
妙高教官「提督に向かってタメ口をきいている者」
瑞鶴は冷や汗を流し始めた。
妙高教官「そのような者は今この場で改めなさい」
妙高教官は真顔で威圧感を発している。
瑞鶴は周りを見回してみた。何人かは顔が青くなったり、冷や汗を流している。
妙高教官は前面の黒板へ戻って行った。
妙高教官「...さてみなさん、心もしっかり改まったことでしょうし、基本的な書類作成のやり方を学びましょう」
妙高はチョークを取り出し、黒板に書き出した。
妙高教官「艦隊運営の基本は出撃・遠征・演習の3つで、それぞれには計画書と報告書の提出義務があります。みたことがある人もいるかもしれませんが、ほとんどは電子化されており、計画書は提督が、報告書はそれぞれの艦隊旗艦が書くことになっています」
妙高教官「そしてそれらをチェックするのは本来提督の仕事ですが、それを分担するのは秘書艦のお仕事でもあります。毎日膨大な数の計画書・報告書が上がってきます。それらを裁く秘書艦には提督同様、高い処理能力と絶対に間違えない正確性が求められます」
妙高教官「そのために、まずは書類の作成から学びましょう」
そう言うと妙高は2種類のプリントを配布し始めた。
妙高「それではこれから書く遠征計画を、お手本を元に作成してください」
【遠征計画】
軽巡洋艦1隻(旗艦)、駆逐艦5隻で遠征艦隊を組む。目的地は近海にある製油所で石油を可能な限り手に入れたい。
また低コスト・高パフォーマンスで行うために、必要な燃料・弾薬を計算した上で必要経コスト・最適ルートを算出し、計画書を作成せよ。
妙高教官「質問がある人は手を上げてください。計画書ができたら前に持って来てください。それでは、はじめ」
瑞鶴は簡単だと思った。速攻で終わらせて前に持っていくと妙高教官からは一気にダメ出しされてしまった。
妙高教官「まだ経費は小さくなるはずよ。弾薬の量が過剰すぎるわ。あとこの燃料の量では目的地に着くまでに燃料切れになってしまうわ。道中に深海棲艦がいることは考えなかったの?」
瑞鶴「はい、すいませんでした」
なんどもやり直す瑞鶴。周りを見てみるとどうやら私と同じ状態のようだ。
そんなこんなで結局2限目が終わってしまった。
妙高教官「みなさん、誰一人として終わりませんでしたね。ですが最初はこんなものです。まずは正確性を重視して書類を作成してください。予備の紙が欲しければ教官室まで取りに来てください。では残りは宿題にします。次の時間までに完成させてください」
妙高教官「...本物の秘書艦はこれを1日平均300枚はこなします」
その言葉にクラスがざわめく。
妙高教官「ですが、これもコツさえ掴んでしまえば、なんてことない。...そう誰かが言っていた気がします。みなさんにはこれ以上の努力を期待します。お疲れ様でした」
そう言うと妙高教官は教室を後にした。
瑞鶴たちはこれから待ち受ける試練に少しビビった2限目だった。
書類仕事は向き不向きがあるとよく言いますが、この世界では秘書艦に任命された艦娘は必ず遂行する義務があります。
いやあ、大変ですね。
僕も大嫌いです。(高専にいた時に大学編入学関係で嫌と言うほどやらされたのはいい思い出ですが)
【次回予告】
長門「貴様ら空母は艦隊の要だ。指揮官としての矜持を持て!」
瑞鶴(おお、なんか強そう...)
長門「しかし、貴様らはいいよな。駆逐艦に囲まれて出撃できるなんで夢のようだろう?」
瑞鶴「あ、ダメだ。この人ロリコンだ」
次回、指揮官学です
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