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今回はオリジナル編の導入になります。
ストーカー
キーンコーンカーンコーン…
「ふぁああ……。」
鈴木大図書館の一件から一夜明け、5時限目の授業が終わった後、耐え切れずに
昨夜は
その後で食べ損ねた夕食の代わりに軽い夜食を摘み、シャワーを浴びた為、就寝したのは3時前。
おまけに、処方された
(まぁ、体育が無かったのは助かったけどさ……。)
鎮痛剤が効いているのか多少はマシになったものの、ズクン、ズクンと鼓動に合わせて脈打つような痛みを発する左腕を目立たないように軽く
幸い、体育は月曜と金曜の週2回。今日は火曜日の為、後3日もすれば完治は無理でも多少は傷も
「ふぁ~あ…。」
「どうしたのよ
朝から
「ん~…。
「めっずらし~…。いつも早寝早起きの、小っちゃい子どもみたいな生活してる
普段の
「……良く見るとなんか顔色も悪いし、次は自習だから保健室で寝かせてもらえば?」
「うん…。じゃ、そうする~…。」
ふぁああ…。
元よりそのつもりだった事もあり、
(男……?)
ねっとりと絡みつくような視線を感じ、振り返れば電柱の影に慌てて身を隠す男の姿を見付ける。
「ど、どうしたのよ?急に。」
「あ、ううん。なんでも無い……。」
(スネイクたち……?いや、それにしては……。)
いや、と
(止めとこ……。下手に深く考えると精神衛生上良く無い…………。)
何となく薄ら寒い思いがして、それ以上の思考をカットする。
―――――――――――それから1週間後。
自室の机に広げたのは、ポストから回収したばかりの手紙と同封されていた写真。
「……どうしようか…。」
目の前に広がるのは、昨日1日の
この1週間の間、登下校の最中や外出時だけでなく、学校の教室でも感じていた視線は収まることを知らず、また、まさに視線を感じた瞬間を写した写真が1週間連続でポストに投函されていた。
この1週間はある程度自衛していた事と、学校のトイレは道路に面しておらず、更衣室にもしっかりとブラインド式のカーテンが取り付けられている事で、盗撮されたのは教室や登下校の最中などの日常生活の場面のみだった事が幸いである。
自宅に帰ればすぐにカーテンを閉めるようにしていたし、自宅の風呂もトイレも家の構造と庭の生垣のお陰で外から覗くのは不可能。プライベートな写真がほぼ撮られていないのは良いが、
おまけに毎回同封されている手紙が気持ち悪さに拍車をかけていた。
どうやら送り主の中で、
「キッモ………。」
女子高生の1人暮らしは物騒だから、と母が渡米する際に自宅のセキュリティーを上げておいてくれて助かった。
現在、
また、セキュリティー会社に通報が行くと同時にスマホにメールで通知が届くように設定されている為、そのお陰で今のところは自宅に侵入されていないと確信出来ている。
しかし、今のところは大丈夫でも気分は良くないし、このまま放置する訳にもいかない。
1週間前に最初の手紙が投函された時点で警察には相談済みであり、自宅付近や学校周辺の見回りを強化してくれている。手紙も証拠品として提出して調べてくれてはいるが、指紋などは付いていない上に、手紙の消印は毎回異なり、都内のあちこちからポストに投函されているらしく、まだ容疑者を絞り込めていないらしいのが現状だ。
「こーゆーストーカー犯罪って後手に回りがちだしな~……。」
だから世間からバッシングを受けるんだ、と言いたいのはやまやまだが、警察も暇では無い事は分かっている。
いっそ自分で調べた方が速いか、とも思ったが自分でストーカーを突き止める女子高生、というのも一般人の
と、なれば残りの選択肢は1つだが…。
「探偵に依頼しようにも、既に何件か門前払い喰らってるし………。」
そう。まだ高校生の
まぁ、気持ちは理解出来る。それに、相手が未成年では契約を結ぶ際にも色々と面倒があるのだろう。
「ママはベガスだし、
それ以外となると、最も確実に依頼を受けてくれるのはクラスメイトの
「でも、
解決してくれる事に不安も心配も無いが、まだ学生の
彼に万が一の事があっては
学生相手でも依頼を受けてくれそうな探偵と言えば……。
「毛利探偵、かな………?」
あそこには“名探偵”がいるので、出来れば頼りたくは無い。しかし、毛利小五郎ならば
娘と同じ年頃、それも女子高生に付きまとうストーカー調査、となれば彼ならば受けてくれそうだった。
「背に腹は代えられない、か………。」
チラリ、と時計を見ればまだ午後1時を少し過ぎたあたり。
今日は教員たちの研究会があるらしく、午前中で授業が終わったのが幸いした。今から行けば、2時頃には毛利探偵事務所に着く。小学生の帰宅時間には少し早い為、上手くいけば“名探偵”と鉢合わせせずに済む。
そうと決まれば、と
中身はわりとしょーもない事を考えていたり、ちょっと
蘭と違って空手が得意、という女子力(物理)は持っていないので割と狙われがち。