8月13日付けランキングで14位ありがとうございます。
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865便のハイジャック未遂から4日、学校から帰宅したコナンは珍しく少年探偵団たちとの集まりも無く、毛利家のリビングに寝転がってテレビを眺めていた。
『女優の牧樹里さんがモラルハラスメントで訴えられてから今日で3日。それを受け、次々と被害を訴える若手女優やスタイリストが続出し、芸能界に波紋を広げています。牧さんの所属事務所前には連日報道陣が詰めかけますが、未だ正式なコメントは無く、……』
ピッ…!
『“怪盗キッド”により偽物と発覚した、牧樹里さんが所有する“運命の宝石”を鑑定した鑑定士が無資格である事が明らかになりました。安価な偽物を本物と偽って鑑定書を偽装し、値段を吊り上げ、その見返りに多額の報酬を得ていたとみられ、昨夜その鑑定士の自宅兼事務所に家宅捜索の手が……、』
ピッ…!
『先日、スカイ・ジャパン865便をハイジャックしようとした男の素性が明らかになりました。』
暇を持て余し、適当にザッピングしていたコナンの手が止まる。
寝転がっていた体を起こし、テレビのボリュームを上げた。
『男の名前は
「オイオイ…。」
『警察は“
「なるほど…。それで
あの時、幼馴染で親友である中森青子すら
「相変わらず“ハートフル”な奴…。」
あの時、
コナンが
『
そこで画面がワイドショーのスタジオへと切り替わる。
コメンテーターやゲストの女優などがあーだこーだと議論を交わす様子を数秒眺め、コナンはテレビを消した。
「あのヤロー、今度会ったら覚悟しとけよ…!」
無理矢理にでも借りを返してとっ捕まえてやる…!
コナンが内心で誓った、その同時刻―――――…。
「へっくち…!」
「どしたの?」
掃除中に突然くしゃみをした
「ん~?わかんない。
すん、と軽く鼻を啜りながら
(今、“名探偵”の声が聞こえた気が…。)
ゾワリ、と嫌な予感に背筋が震えるが、気付かないフリをして青子に尋ねる。
「そう言えば青子、私の荷物ってまだ返してもらえないのかな?おじさん、何か言ってなかった?」
「あ、ゴメンわかんない。今日帰ってきたら聞いてみよっか?」
「お願いして良い?」
「オッケー!」
865便に置き去りにした、“
あの段階でのエスケープははっきり言って不本意だった為、荷物は全部置いてこざるを得なかったのだが、あの後に用意していた荷物が自宅から無くなった、と被害者のフリをして中森に相談したのだ。
用意しておいた“キッドカード”を見せれば、中森は読み通りに“怪盗キッド”が
見られて困る物は全て身に付けていた為、鞄に入っていたのは着替えの他は財布や携帯、化粧ポーチ位である。調べられてマズイ訳でも無いが、数日経つのに未だに1度も話題に出ていない。
まぁ、中森も色々忙しい身であるのでまだ調べ終えていないのだろう、というのは想像が付く。そういう証拠品は得てして調べるのに時間がかかるものだろうから。
しかし、“普通の高校生”なら何日も自分の荷物が返ってこなかったらまず話題に出す。
わざわざ青子に尋ねたのはその為でもあるのだ。
「財布はまだしも、携帯が無いと色々不便で…。青子んちの電話借りてママには電話出来たから、心配はしてないと思うけど…。」
駄目押しのように口にすれば、青子は「任せて!」と力強く頷いた。
「あれから4日経つもんね。お父さんせっついてみるから待ってて!」
携帯が無いのはさぞかし不便だろう、と青子が頼もしく請け負ってくれたのを「よろしくね。」と微笑む。
(まぁ、“仕事用”の携帯は持ってるから支障はそれ程無いんだけどね…。)
内心で舌を出しつつ、呟く。
しかし、今時の女子高生の手元に携帯が無いのに文句の1つも言わないのは逆に怪しいので、それはそれ。これはこれ。
イレギュラーな事態のせいで肉体的にはそうでも無いにしろ、精神的な疲れが後でどっと襲ってきた前回の“仕事”を思い返し、次の“仕事”は少し控えよう、と内心で決めた―――――…。