綾小路Tレックス   作:チームメイト

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原作4巻 アニメ2期1話~3話
船上試験編その1 充実と多忙


 無人島試験終了後2日目。

 

「寝坊した」

 

 目が覚めたら10時を回っていた。

 入学以来こんな時間まで寝ていたのは、初めての経験だった。

 いや、特に予定があるわけじゃないから、何か問題があるわけじゃないが。

 

 無人島生活を乗り切った後で、残っていた僅かな体力も櫛田相手に使い切ったのが敗因か。

 スッキリし過ぎた感がある。

 

 豪華客船を共に過ごすルームメイト、平田、高円寺、幸村のうち、既に平田と高円寺の姿は無く、部屋には眠る幸村の姿だけが残されていた。

 俺と同じように疲れ切っているのかもしれない。幸村は体力無さそうだし。

 

 変なメンバー構成だが、高円寺、幸村のぼっち2人をオレと平田が受け入れてできた。

 先に平田とオレのペアが決まって、残っていた2人を見かねて平田が声をかけた形である。

 

 つまり、オレは平田の友達枠であって、高円寺みたいに余った問題児枠じゃないからな。

 これ大事、勘違いしないでよね。

 

「む……」

 

 携帯端末には2件メッセージが届いていた。

 どちらも佐藤からだ。

 

 朝食のお誘いと、その1時間後に届いた昼食のお誘いだった。

 スルーしていたせいで、朝食は別の人と済ませたようだ。

 

「……これはスルーするか」

 

 今日はのんびりしたいので、無視することに決めた。

 携帯を没収されて過ごした無人島生活の影響で、携帯をチェックするのを忘れていたことにしよう。

 

 断ったんじゃない、気づかなかったんだ。

 

 今日はゆっくりすることに決めて、携帯をポケットに突っ込んで、部屋を後にした。

 

 

 

   ◇◇◇

 

 

 

 起きた時間的に、朝食兼昼食となってしまった食事を済ませる。

 

 その後は、無人島での消耗をリフレッシュさせていく。

 

 無人島生活中に、川でさっと手洗いするだけで済ませていた大量の衣服をクリーニングに出したり、床屋でサッパリさせてもらったり、と無料で提供されているサービスを利用して、身だしなみを整えなおした。

 

 本で知った知識によれば、特殊な環境で育つと刃物を持った人に背後に立たれるのを嫌がることもあるらしいが、そういう育ち方はしていないので問題ない。

 むしろ、顔剃りまで初体験したくらいだ。

 

 無人島生活で髭剃りぐらいは、ポイント交換ではなく必需品として無償提供して欲しかった。

 オレは、そこまで濃くないから問題なかった。

 クラスで節約した結果、7日目には誰だよお前って言いたくなるような顔の男子生徒も居たのがちょっと可哀想だ。

 

「思ったより時間が掛かったな」

 

 昼過ぎには終わらせるつもりが、既に3時近くになっていた。

 リフレッシュしようとする生徒は多かったらしく、クリーニングも床屋も混雑していたのが原因だ。

 予定を入れずにのんびりすると決めておいてよかったかもしれない。

 

 文庫本1冊あれば、待ち時間も困らないしな。

 

 完全なリフレッシュデイだ。

 

 一之瀬がお勧めしていたマッサージは予約がいっぱいで取れなかったが、船上生活が終わるまでに、何とか予約を取りたいところだな。

 

 佐藤から夕食の誘いが来ていたが、携帯チェックを忘れていたのでスルーする。

 そして、佐倉を携帯で誘って合流した。

 

 佐倉と合流したっていっても特別に何かをするわけでもなく、甲板のカフェの隅にあるテーブル席を確保して、飲み物を飲みながらゆっくりしていただけだ。佐倉も今日はのんびりと過ごしていたようだ。

 もっとも佐倉はオレと違って寝坊とかはしなかったらしいが、共同生活の緊張でよく眠れなかったということで、佐倉らしいといえばらしい話だ。

 

 特別な友達と過ごす、貴重な時間を楽しむ。

 ああ、これこそがオレが望んでいた夏休みの生活なのかもしれない。

 

「2人ってやっぱり仲良いよね。デート中?」

 

 そのまま夕方までゆっくりして夕食まで済ませようとかとメニューを見ていたら、影が割り込んできた。

 メニューから顔を上げれば、まず目に入った胸のサイズで、顔を見なくても相手は分かる。

 この佐倉に負けず劣らずの巨乳の持ち主は、長谷部だ。

 

「ち、ちがくて──」

「デート中だ」

「意見割れてるじゃん」

「デートだと思ってたのはオレだけみたいだ、ショックだ」

「きゅうっ!?……違って」

「やっぱり違うのか。そうか、そうなのか」

「あう、えう……」

 

 佐倉が固まってしまった。

 

「綾小路くんってそうやってからかうんだ」

「たまにはな」

「か、からかい!? はー、ふー……だ、だよね。分かってたもん」

 

 呆れ半分という感じで、長谷部が助け舟を出す。

 冗談を言われていることに気づいた佐倉は、大きく呼吸を繰り返して整え、残っていた飲み物を飲み切った。

 

「デート中じゃないなら、邪魔してもいいかな?」

「適当に話していただけだぞ」

「歓迎歓迎。佐倉さんと話したかったし」

「それならいいが」

 

 佐倉の意見を聞く前に、余っていた椅子を引いて、長谷部を座らせる。

 多少強引だが、佐倉も友達を作る機会があった方が良いだろう。

 

 長谷部が、佐倉の追加分と自分の飲み物を頼んだ。

 

「…………」

「…………」

「……いきなり黙らないでよ」

「いや、何を話そうかと思って」

 

 佐倉のことも考えて3人になったまではいいが、アレな3人だと言うことに気づいた。

 特別な友達とセフレ未遂とテーブルを共にするってどうなんだ。

 

「クラスメイトにする質問じゃないが、佐倉と長谷部は話したことあるのか?」

「挨拶程度ならね。でも、しばらくは同じ部屋だからもうちょっと仲良くしたいなって」

「ご、ごめんなさい……」

「別に責めてないって……私も似たようなところあるから気持ちは分かるし」

 

 なるほど。豪華客船のルームメイトか。

 佐倉にとってはラッキーだったのかもな。篠原とか前園とか気が強い女子が同室だったら苦労していただろう。

 程よく距離感を保てる長谷部なら、その辺の気苦労は減るはずだ。

 

「共通の友達が居たら話やすいかなってね」

 

 特別な友達とセフレ未遂を共通の友達あつかいで良いんだろうか。

 

「ふ、ふたりは、友達なの!?」

「そっか。佐倉から見たらオレは友達が居ないと思われているのか」

「ち、ちちちちがう。そうじゃなくて……」

 

 リアクションが大きい佐倉は面白い。

 が、重要なのはそこじゃない。長谷部から友達宣言をもらったという部分が大事だ。

 

「未遂じゃなくてセフレ(ともだち)でいいのか?」

「友達なんじゃない? 違ったら今日から友達ってことで、よろしくね、あやのん」

「あ、あ、あやのん!?」

「友達だったらあだ名で呼ぶでしょ」

「そうだけど、そうじゃなくて……」

 

 唐突にあやのんと呼ばれたオレよりも、佐倉の方が大きく反応していた。

 

 あやのんという呼ばれ方には戸惑いがあるが、Tレックスとか呼ばれるよりはマシか。

 人前でTレックスって呼ばれたら説明に困る。

 長谷部とセフレになれるのならあだ名の1つや2つは、余裕で受け入れてやる。

 今日から俺は、あやのんだ。よろしく頼む。

 

「オレと佐倉は互いに名字呼びだからな」

「堅苦しくない?」

「どうだろうな。考えたことなかった。愛里はどう思う?」

「あ、ああああ、あいりぃぃいいいいいい!?」

「と、こうなることが予想できてたし」

「なるほど。これは大変そうだね」

 

 声が裏返ってまで動揺する佐倉に、長谷部は笑みを浮かべている。

 

「無理にでも慣れさせないと進まなそうだし、これからは愛里呼びでいいんじゃない?」

「だそうだが、どうだ?」

「あっ……あう……」

「もう少し時間が掛かりそうだな」

「みたいだね」

「うぅ……」

 

 結局、もう少し慣れるまでは佐倉呼びってことで落ち着いた。

 徐々に愛里と呼んでいけばいいか。

 

 こんな感じで長谷部を中心にして会話が弾んだ。

 長谷部は必要なこと以外は口を開かないクール系女子かと思いきや、こういう少人数の場では回してくれるから助かった。

 

 夕方になって徐々に人が増えてくると、隅のテーブル席といえど、アイドルオーラ全開の佐倉にキレイ系女子の長谷部まで一緒にいると流石に目立ってきたので、カフェでそのまま早めの夕食を取って解散となった。

 

 もう少し話したかったと思えるような、良い時間だったと思う。

 

 その後は部屋に戻って本を読んでのんびり過ごした。

 人気者の平田は、部屋に不在。高円寺はマイペース。幸村は起きてこそいたが、体調が本調子じゃないらしく大人しかった。

 

「…………」

 

 寝る前に、明日の食事をって連絡が佐藤から入ってきたが、明日は都合が悪かったんだ、だから諦めてくれ都合の良い女(さとう)

 

 

 

   ◇◇◇

 

 

 

 無人島試験終了後3日目。

 ようやく豪華客船を堪能する気力が戻ってきたようだ。

 

 昨日早めに休んだおかげで、6時にはしっかりと目覚めた。

 朝食は、須藤と合流して済ませる。

 

 佐藤に連絡しようと思ったら須藤だっただけで、スルーしたんじゃない誤爆しただけだからな。

 という佐藤への言い訳だけは、用意できた。

 

「池たちは、いいのか?」

「あいつらはまだ寝てるぜ。昨日、遅くまで話してたからな」

 

 話を聞いてみると、池、須藤、山内の仲良しトリオは、櫛田が話していたとおり昨日は櫛田グループとの食事を楽しんだらしい。

 で、女子と別れた後もテンションが上がりっぱなしで、部屋で夜遅くまで話が盛り上がり、池や山内は起きてこなかったみたいだ。

 

「食事の後は運動に付き合ってくれよ。無人島で鈍った身体を動かさないと」

「それはいいが、結構動いてなかったか?」

「あれぐらいで足りるかよ。設備は充実してるし、使わねーとな。春樹や寛治は誘っても無駄だしよ」

 

 食料確保の合間を使って海に泳ぎに行ったりと、須藤は精力的に動いていたと思うが、学年屈指の身体能力を誇る須藤からしたら、まだまだだったらしい。

 

 まだ人が増える前のプールを何度か往復して泳ぐ。

 須藤は全力で泳いでいるが、オレは適当に流しながらだ。付き合うのは軽い運動までで、朝からプールで全力運動は、したくない。

 

「本当はバスケしてえけど、さすがにバスケコートはねえからな。これはこれでいいけどよ」

「学校に戻ったら飽きるほどできるだろ」

「バスケに飽きるなんてねえよ。俺にとってバスケは米だよ米。米に飽きるなんてねえし、米食わねえと落ち着かねえだろ」

 

 須藤のくせに分かりやすい例えだった。

 つまり、須藤にとって旅行中は2週間飯抜きか。

 それはきつそうだな。

 食事にあまりこだわりがないオレですら、無人島試験の1週間だけでも、終わったらハンバーガーとかジャンクフードよりも、まず米を食べに行ったくらいだ。

 

「はっはっはー」

 

 須藤と小休止していると、高笑いと共に何かがプールに飛び込んできて、水しぶきに襲われた。

 

「てめー、高円寺」

 

 犯人は、そのまま綺麗なバタフライで飛び跳ねるように逃げていく。

 須藤が追いかけて泳ぎ出した。

 

「……朝から元気だな」

 

 須藤VS高円寺

 Dクラスが誇る運動能力に優れた生徒の水中追いかけっこだ。

 

 タイムを計っていないのが勿体ないぐらいの勢いで進み、高円寺は須藤に捕まることなく向こうサイドまで泳ぎ切った。

 

「いや、そこは捕まえろよ須藤」

 

 と思いきや、高円寺は華麗にターンを決めてこっちへと戻り始めた。

 須藤も意地になっているのか横を抜ける高円寺を捕まえずに泳ぎ切って、ターンして再び追いかけだす。

 

 バタフライとクロールではクロールに分があるらしく、須藤が徐々に高円寺を追い上げはじめた。

 

「はぁはぁ、どうよ」

「……高円寺の勝ちだな」

 

 並ぶようにしてゴールしたが、僅かに高円寺の手の方が早く辿りついていた。

 

「グゥッド。綾小路ボーイ。よく見ていたねぇ」

「本当かよ、オレの方が先だろ」

「いや、少しの差だったけどな」

「綾小路ボーイも私に挑むかい? 今なら貴重な時間を使って相手してあげてもいいが」

「健が勝てない相手にオレが勝てるわけないだろ」

「わかったよ、負けを認めるのも勇気だと言わせてもらおうか。私はもうひと泳ぎするよ、アデュー」

 

 再び高円寺は、盛大な水しぶきを上げながら泳ぎ出した。

 隣にいた須藤へ直撃だ。

 

「だから、てめー」

「言うだけ無駄だろ。やめとけ」

「けどよ」

「そろそろ人が増えて泳げなくなるし、行こうぜ」

 

 レジャー目的の生徒がいるプールで全力で泳げるのは、他人への迷惑を一切気にかけない高円寺ぐらいなものだ。

 人が増えて来た以上、プールで運動できるのはここまでだろう。

 渋々といった感じだったが、須藤も諦めて切り上げた。

 

 須藤は全力だったが、高円寺にはまだ余裕があったみたいだな。

 先行していたとはいえ、高円寺はどこまでいっても得体がしれない。

 

 プールの後はジムへと向かって、適当に汗を流して過ごしたのだった。

 

 

 

   ◇◇◇

 

 

 

 3日目昼。

 

 須藤と連絡を取った後で、朝から平田と約束をしていた。

 今回は、自信を持って平田と食事する約束があるからと、佐藤に断りを入れた。

 これで佐藤からのお誘いは、解決したはずだった。

 

 平田だけではなく、一緒に軽井沢グループの女子達と食事という流れ自体は問題ない。

 軽井沢と一緒に顔を出した松下は、こうして何度か平田、軽井沢を通じて交流を持っている女子だからな。

 

 そこまではいい。

 

 問題は、軽井沢グループの女子に、都合の悪い女ともはや呼びたい佐藤がちゃっかり紛れ込んでいやがったことだ。軽井沢グループって、松下の他は森とか篠原とかじゃねえのかよ。

 いや、確かに1回だけ軽井沢たちと一緒に、佐藤と遊んだことがあった気がするけど。

 

 この流れで佐藤だけ追い返すわけにもいかず、一緒に食事となった。

 

 一之瀬と初日に入ったレストランに5人で入る。

 他の客席にAクラスの生徒もいたが、今回は特に絡んでこなかった。

 

 当然の権利のように、平田の隣には軽井沢が座る。

 これは、彼氏彼女だから当たり前だろう。

 

 平田と向き合う形で座ったオレの隣には、松下ではなく佐藤が座りやがった。

 おかしい。女子が隣に座ると嬉しいはずなんだが、居心地が悪い。

 佐藤を挟んで松下が座り、3対2という構図だ。

 

 佐藤よ。座るなら座るで堂々と座れ。変に照れるな。オレと佐藤が健全じゃない関係みたいじゃないか。

 オレと佐藤は身体だけの健全な関係なんだから照れる要素なんか無いはずだ。

 

 軽井沢と平田は相談してメニューを決めていた。

 オレは、気になっていた前回一之瀬が食べていたメニューを頼む。

 

「綾小路くんと同じのを」

 

 どんな注文の仕方だよ。ねえよ。

 考えられる史上最低の注文だぞ、佐藤。

 

 平田はいつも通りって感じだが、軽井沢は若干ひいてねえか。松下がなんか面白そうに見てるのが辛い。

 連絡を無視したことに対する反撃の精神攻撃なのか。

 

 ダメだ。こういうときは何か別のことを考えて意識を逸らそう。

 

 適当、相槌モードへと切り替える。

 そうだな。ああ。わかった。

 平田のフォローがあれば、軽井沢グループとの会話なんかそれで成り立つから助かる。

 

 クラスポイントの整理でもしておくか。

 無人島試験結果が反映されたクラスポイントは、こうなっている。

 

  Aクラス 1004ポイント → 1222ポイント +218ポイント 

  Bクラス  663ポイント →  803ポイント +140ポイント 

  Cクラス  405ポイント →  472ポイント + 67ポイント 

  Dクラス  174ポイント →  319ポイント +145ポイント 

 

 Aクラスとの差は開いてしまったが、Cクラスとの差は確実に詰めている。

 ポイントが0になった時点では500点近い差だったことを考えれば、あと153ポイント差は射程圏内に入ったと言えるだろう。

 これなら茶柱との約束は守れそうだ。これも楽しい学園生活のためだ、頑張ろう。

 

「平田くんの美味しそう、ひとくちちょうだい」

「もちろんいいよ、軽井沢さん」

 

 目の前のカップルの仲は、良好のようだ。

 平田は一口と言わず、小皿に取り分けて軽井沢へと渡していた。

 ああいうカップルらしいことを自然にできるってちょっと憧れる。

 

「あ、綾小路くんのそれ美味しそう」

「佐藤も同じメニューだろ」

 

 同じように憧れを抱いたらしいアホがいたが、冷静にツッコませてもらった。

 こうなってくると佐藤が同じメニューを頼んだのはグッジョブと言わざるを得ない。

 佐藤、ナイス注文だった。褒めてつかわす。

 

 都合の良い女は、ちょっと残念な女だった。

 

 

 5人で食事をしていると、突如全員の携帯が同時になった。

 オレたちだけではなく、レストラン内にいる生徒全員だ。

 

 学校から重要事項が送られるときに発せられる受信音だった。

 

「なによ急に」

「学校からの連絡みたいだね。とりあえず、見てみようか」

 

 悪態をつく軽井沢と冷静に処理しようとする平田。

 平田の声を待つようにして、メールを確認するようにという船内アナウンスが流れた。

 

 それが、次の特別試験の始まりの合図だった。

 

 どうやらバカンスはこれで終わりらしい。

 前回の無人島から3日だけか。

 

 まあ、その3日の間でも色々と交流が進められた方だろう。

 試験が終わった初日に、最高のパートナーの櫛田とお楽しみ。

 昨日は、特別な友達の佐倉と食事して、セフレ未遂の長谷部が合流して晴れてセフレに。

 今日は、朝から須藤と運動し、昼から平田達と食事。おまけで都合の良い女佐藤までついてきた。

 

 しっかし、あれだ。

 6月の時点では、櫛田のことだけを考えておけばよかったのに、すっかり人数が増えてきたな。

 全員と順調に交流できたから良しとするか。

 

 充実なのか多忙なのか、判断に悩みそうだけどな。

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